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強すぎる王者の弱点を探せ、上川大樹は準々決勝でリネールに挑戦・チェリャビンスク世界柔道選手権100kg超級展望

(2014年8月30日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版8月30日掲載記事より転載・編集しています。
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強すぎる王者の弱点を探せ、上川大樹は準々決勝でリネールに挑戦
チェリャビンスク世界柔道選手権100kg超級展望
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上川大樹はリネールと同ブロックに配置

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七戸龍は決勝進出までは現実的な線

■日本代表選手

上川大樹(京葉ガス)
24歳 ワールドランキング41位
おもな戦績:2010年東京世界選手権1位(無差別)、2012年ロンドン五輪出場
最近の成績:2014年2月グランプリ・デュッセルドルフ1位、4月全日本選抜体重別選手権1位、全日本選手権2位、6月グランプリ・ブダペスト出場

七戸龍(九州電力)
25歳 ワールドランキング8位
おもな戦績:2013年リオ世界選手権7位
最近の成績:2014年2月グランドスラム・パリ1位、4月全日本選抜体重別選手権2位、7月グランプリ・ウランバートル1位

■有力選手×階級概況

テディ・リネール(フランス)の世界大会8つ目の金メダル獲得がほぼ確実な状況。優勝争いの行方がイコールみどころという状況では全くなく、注視すべきはリネールがどんな勝ち方をするのか、そしてリネールをもっとも苦しめるのは誰か。もっと細かく言えば、極めてナーバスで少しでも敗戦に繋がる可能性のある芽は即座に潰しにかかるリネールがどんな状況に慌て、嫌がるかだ。これを観察して将来の観戦の糧にするのが、ファンとしてはもっとも面白い観戦トピックになるのではないだろうか。

リネールは世界選手権5連覇中のモンスター。203cmの上背に130kgの体重という筋肉質の鎧をまとい、二階から振り下ろすような大内刈に内股、大内刈が主戦武器。それぞれの技に代名詞となるような特徴や切れ味はないが、組み手の手順にベーシックな技の組み立て、それにスピードと全てをあたかも中量級選手のような高水準で揃え、結果並ぶもののない強さを完成している。リスク管理の感覚も鋭敏で、二手目三手目先の危機に繋がるような仕掛けは絶対に許さない、現時点では隙を見つけるのが非常に難しい選手。背筋が常に伸びており、受けも強い。前述の通り、今大会、リネールの試合を見守る上ではその強さを楽しむことは勿論、スク管理の感覚が鋭敏で、いささかの崩れも許さないリネールがどんな選手とのどの場面を「嫌がる」かに注目して欲しい。これが来るべきリネール陥落の日の伏線となるはずだ。

というわけで、リネールを追いかける「Bグループ」の1番手争いがこの階級もう一つの観戦ポイント。Bグループを構成する役者のうち有力とされるのはラファエル・シウバ(ブラジル)とアダム・オクルアシビリ(グルジア)の2人に、ファイセル・ヤバラー(チュニジア)、上川大樹、七戸龍までを入れた5名。

もっとも安定感があるのはシウバ。自分から仕掛ける場面は僅少だが圧倒的な体格と試合中に平然と手順を変えてくるインサイドワークの良さで「指導」差の優位を確保、焦った相手の掛け潰れや一か八かの一発技を狙って返し「一本」につなげるというのが必勝パターン。こう書くと面白みのある柔道ではないが、トップファイターが次々これに嵌る背景には組んだだけで思わず体勢を崩してしまう圧倒的な組み力の強さがある。ワールドツアー全体では勝ったり負けたりを繰り返しているが、勝負どころで必ず勝利するあたりは頭脳派の面目躍如。「これだけの体格の相手にまともに仕掛けては返されてしまう」と思わせる力と技術に長けたシウバ、どの選手がこの「怖さ」を乗り越えてシウバを倒して見せるのか、上位対戦が楽しみな選手。「裏投げ、隅落専門」のグルジア相撲ファイター・オクルアシビリと、大外刈一発の威力で多くの選手を破壊してきた正統派クラッシャー・ヤバラーも役者としては非常に面白い。

七戸と上川はいずれもこのBグループの頂点に立つだけの力は十分。七戸は2月のグランドスラム・パリでオクルアシビリに勝って優勝、上川は同じく2月のグランプリ・デュセルドルフでシウバとヤバラーに勝って優勝と、久々日本の重量級は上げ潮に乗り始めている。オリンピックまでの間「リネールの次」を確保し続けることが目標の日本勢、今大会は2人がともに表彰台に乗ること、そしていずれもがまずリネールと矛を交えることが現実的な目標だ。上川はグランプリ・ブダペスト敗退の因となった足首の負傷がどこまで復活してくるかが、パフォーマンスを分ける大きな要素。

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絶対王者リネールは今大会も死角なし

■組み合わせ

大会前日のドローの結果、上川はBブロック、リネールと同居することとなった。
意外なところではCブロックになんと大ベテランの33歳、タングリエフ(ウズベキスタン)がエントリー。いったいどういうことなのか、初戦は大注目である。

【Aブロック】

シウバの山。初戦がアンドレ・ブライドバルト(ベルギー)、3回戦でエルシャビ(エジプト)、準々決勝はノーシードながらおそらくシード選手パスケビシャス(ラトビア)を凌いで勝ち上がってくるであろうレヴァニ・マテアシビリ(グルジア)との対戦。なかなか歯ごたえある配置だが、順行運転レベルの力を発揮すればおそらく問題なし。


【Bブロック】
Aシードがリネール、Bシードはレナト・サイドフ。上川はサイドフの山に配された。
最大注目カードはもちろん準々決勝のリネール-上川戦。率直に言って、リネールを食うのは難しい。ここは010年東京世界選手権で勝利した際にリネールを崩しまくった支釣込足を撃ちまくり、そのトラウマと怒りの感情を呼び覚まして、隙を探すしかないのではないか。少なくとも2年後、リネール打倒が掛かる五輪の場に向けて「面倒な選手」とのイメージをしっかり塗り付けておきたいところ。

【Cブロック】

ヤバラーの山。直下にバルナ・ボル(ハンガリー)とタングリエフがおり直接激突。タングリエフが往時の力を発揮すれば勝負はわからないが事前予測としてはボルが勝ち、そしてヤバラーがその上を行くと見ておくべきだろう。
下側の山は七戸とオスカー・ブライソン(キューバ)。七戸が勝ち上がるだろう。

ヤバラー-七戸戦はともに右大外刈に威力を持つもの同士の対戦。七戸は高い確率で大外返が狙われる打ち合いの土俵でなく、引きずり出し崩しの内股などまず前技で崩してから後ろ技を考えたい。


【Dブロック】

オクルアシビリの山。直下にロイ・メイヤー(オランダ)、下側の山にシウバの相似形ダビド・モウラ(ブラジル)ともと日本大のバトトルガ・テムーレン(モンゴル)がいるが、オクルアシビリの勝ち上がり自体は動かず。

【準決勝-決勝】

シウバ – リネール
七戸 – オクルアシビリ

と予想する。七戸は2月のグランドスラムパリでオクルアシビリと対戦しており、この時は相四つで裏投が得意な相手に対して敢えて釣り手から持ち、突く、いなす、あおると崩し続けて背中への接近を許さず4つの「指導」を奪って勝利している。当然七戸はこの作戦を踏襲することを考えるはずだが、斜めから背中に入るアプローチが生命線のオクルアシビリが無策で臨んで来るとは考えられない。背中に回りたいオクリアシビリ、正対したい七戸。位置取りをめぐる攻防に注目だ。

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