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試合力命のオルティス、アルセマムに「柔道が強い」日本勢2人が挑む・チェリャビンスク世界柔道選手権78kg超級展望

(2014年8月30日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版8月30日掲載記事より転載・編集しています。
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試合力命のオルティス、アルセマムに「柔道が強い」日本勢2人が挑む
チェリャビンスク世界柔道選手権78kg超級展望
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世界選手権初出場の山部佳苗。今春選抜体重別と皇后盃を制したもっか日本最強選手

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初優勝を狙う田知本愛

実績から補助線を引けば優勝候補筆頭はロンドン五輪王者で昨年のリオ世界選手権も制したイダリス・オルティス(キューバ)、後に続くのがマリア・スエレン・アルセマム(ブラジル)。実力を考えればこの二強を飛び越える最高到達点の高さがあるのが山部佳苗と田知本愛の日本勢2人。一言で言ってしまえば、試合力が高い」オルティス、アルセマムの2人と「柔道が強い」日本勢2人との優勝争いということになる。

ロンドン五輪の金メダリストであるオルティスは右の袖釣込腰を仕掛けてペースを掴みながら、あるいは攻勢を演出しながらしぶとく戦い、その中に本気の一撃を仕掛けてくる試合巧者。焦った相手が前技に仕掛けようと背を向けると今度は強烈な裏投に抱き着いてくるという、とにかく試合力の高い選手。昨年の世界選手権優勝後は12月のグランドスラム東京(3位)、2月のベルギー女子オープン(3位)、グランドスラムパリ(3位)、グランプリ・デュッセルドルフ(7位)とタイトルがなく、6月はローカルゲームと言って良い陣容のグランプリ・ハバナで2敗を喫して7位に沈むローパフォーマンスぶりだが、この人はもとここ一番に強い、というよりもここ一番以外の試合は調整と割り切って戦うタイプ。日本勢は昨年2月のグランドスラム・パリで田知本が、同じく昨年12月のグランドスラム東京で山部がそれぞれ勝利しているが、歴代日本代表がここぞという大一番でことごとく敗北してきていたという事情を忘れてはならない。世界選手権は間違いなくトップコンディションでやってくる。
オルティスのパフォーマンスを決めるもう一つの大きな要素は審判傾向。日本勢と組んでまともに勝負しては苦しいオルティスは、巻込技と座り込みの担ぎ技で掛け潰れて攻勢を演出して「指導」を奪い、やがてその掛け潰れの中に本気の一撃を入れる、あるいは焦った相手の技を返してポイントを奪うというのが必勝パターン。この一手目の掛け潰れを審判が「攻勢」と取るか「偽装攻撃」と判断するか。反則宣告の早い現行ルールではこれによって試合が一気にどちらかの勝利で終わってしまう可能性すらある。一つ言えるのは、受ける側が崩れなければ正当に「偽装攻撃」と判断される可能性が高いということ。背筋を伸ばして戦う日本勢らしい戦い方が出来れば、同タイプのアルセマム同様、攻略の可能性は非常に高い。
アルセマムはオルティスの対抗馬としてすっかり上位が定着したブラジルの強豪。組み手はアルセマムと逆の左だが、担ぎ技と巻込技の消耗戦術の中に取り味のある一撃を入れ、焦った相手を返し技で取るという戦術性はオルティスと被る。2人で現在の重量級、本格派の日本に対抗する勢力の戦術トレンドを形成している感あり。

ほか、2010年東京大会、2011年パリ大会と世界選手権で2度銀メダルを獲得し実力で唯一上記の四人を凌ぎ得るチン・チェン(中国)、正統派のフランジスカ・コニッツと超大型圧殺タイプのヤスミン・クルブスと異なる型の強豪を揃えたドイツ勢、階級唯一の小兵担ぎ技ファイターの元欧州王者ルチア・ポラウデル(スロベニア)らがこれに続く勢力。昨年3位の同僚イ・ジュンヒュンとともに力を伸ばしている同7位のキム・ユンキョン(韓国)は当代珍しい「動ける大型選手」で組み合わせ次第では十分表彰台を伺う力がある。

日本勢では初出場の山部佳苗に期待。今春は無差別の皇后盃全日本女子選手権、全日本選抜体重別選手権という国内最高峰の2大会でライバル田知本愛を降して優勝を飾っており、国際大会も3連勝中。柔らかく組み、足技で崩し、得意の払腰一撃で獲り切ると、日本の男子がお手本にしたいほどその柔道は正当派、かつ勝ち振りは豪快。結果にも内容にも期待し良い充実期。田知本愛は一撃の切れ味は山部に譲るが国際大会に強く、上から目線の柔道だけで全員獲り切ってしまえる地力の高さがある。両者同時の表彰台の可能性は十分。

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ここ一番の強さは折り紙つきのオルティス

■組み合わせ

オルティス、アルセマム、山部、田知本はきれいにブロックが分かれた。日本勢、狙うは決勝対決しかない。

【Aブロック】

オルティスの山。逆側の山はイ・ジュンユン(韓国)とヤスミン・クルブス(ドイツ)が戦う。動けるタイプのイが来れば準々決勝は多少揉め、典型的な「カベ」タイプ(最近は攻防のあと崩れず踏みとどまることが増えたが)のクルブスが来れば巻き込みか担ぎで派手な「一本」もありうる。日本人視点から言えば、オルティスに余計な勢いがつかぬよう、イのマッチアップを祈るのみ。

【Bブロック】

山部の山。停滞期に鮮やか過ぎる一本負けを喫し、その後お返ししたという因があるエミリー・アンドル(フランス)が配されたが現在の山部であれば敵ではない。むしろ攻めてくれて攻防のきっかけが増えればやりやすい、くらいの差があると見る。勝ち上がりは山部。

【Cブロック】

アルセマムとコニッツの準々決勝が山場。動きの出し入れが多い試合ならアルセマム、動き少ない技の仕掛け合いならコニッツにもチャンスあり。勝ち上がりはアルセマムのはず。

【Dブロック】

田知本の山。ライバルになりうる選手はいないがダークホースとして気を配っておきたいのは「アフリカの浮技女王」ニヘル・シェイキロウホウ(チュニジア)の存在。アフリカで12回大陸タイトルを獲得しながらほとんど国際大会に出ていなかった異色の選手で、今季国際大会に参戦するなり浮技一本やりで大物狩りを連発。出場3大会目以降はやり口がバレてほとんど勝てなくなったが、体格の割に足腰のもろく弾みがつくと止まらない選手が多い78kg超級業界に、体重を使って左右に捨てまくるスタイルはある意味ロジカル。もし対戦があるとすれば準々決勝。背筋を伸ばして崩れを峻拒する田知本らしい戦いで、一蹴するさまを見せてほしい。

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