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アギアール4つめのメダルは「金」、初の決勝進出から4年越しの悲願達成なる・チェリャビンスク世界柔道選手権78kg級レポート

(2014年8月30日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版8月30日掲載記事より転載・編集しています。
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アギアール4つめのメダルは「金」、初の決勝進出から4年越しの悲願達成なる
チェリャビンスク世界柔道選手権78kg級レポート
【成績上位者】 エントリー36名
1.AGUIAR, Mayra(BRA)
2.TCHEUMEO, Audrey(FRA)
3.HARRISON, Kayla(USA)
3.VELENSEK, Anamari(SLO)
5.RAMIREZ, Yahima(POR)
5.SOL, Kyong(PRK)
7.CASTILLO, Yalennis(CUB)
7.KACHOROVSKAYA, Alena(RUS)

ベスト4決めで唯一勝敗が揺れる試合と目されたケイラ・ハリソン(アメリカ)対アナマリ・ヴェレンチェク(スロベニア)の準々決勝はロンドン五輪王者のハリソンが右一本背負投と横四方固の合技「一本」で勝利。

結果準決勝に残った4人はオドレイ・チュメオ(フランス)、昨年王者ソル・キョン(北朝鮮)、ハリソン、マイラ・アギアール(ブラジル)というガチガチ鉄板のメンバー。ソルの代わりに緒方亜香里が入れば北京-ロンドン期後半とまったく変わらぬ、階級を代表する強豪たちが密度高く集う楽しみな決勝ラウンドとなった。

準決勝第1試合はチュメオが右、ソルが左組みのケンカ四つ。事前評としてはチュメオの相手の頭を奥襟で固定する「上から」のパワーに対して、担ぎを狙って突き上げるように前進するソルの「下から」の力の対決構図、7月のGPウランバートル大会でソルが見せた圧勝ぶりから考えて力関係は互角と見積もられる。
しかし蓋を開けてみればこの試合は一方的なチュメオペース。奥襟を持って両手、片手で相手をはたき込むように揺さぶり続け、最後は右内股のフェンイトから右払腰一閃。低い軌道で捻り潰すような一撃は文句なしの「一本」、僅か1分21秒でソルを畳に埋める圧勝で決勝進出決定。

第2試合はハリソンが右、アギアールが左組みのケンカ四つ。開始早々の33秒アギアールが左体落で「有効」先制。ビハインドを負ったハリソンは巨躯に似合わぬ素早い動きで攻め続け、50秒にはさらに一瞬スピードアップ、息を呑む鋭さの右大内刈に打って出るがアギアールは体を横に捌きながらタイミングドンピシャリの大内返。後の先の足技のお手本とでもいうべき素晴らしい体捌きの一撃は「有効」、1分2秒。
以後ハリソンは肩越しに釣り手を入れて遮二無二優位確保を企図、激しく追い掛けるがアギアールは足技と体捌きでいなし続け、その追撃は「指導」2つに留まる。最後はハリソンが肩越しの組み手から右大外刈を放ち、耐え合った双方の体がブレイクしたところでタイムアップ。アギアールが2010年東京大会以来の決勝進出決定。

決勝はチュメオが右、アギアールが左組みのケンカ四つ。チュメオ開始早々にアギアール得意の足技に対抗するかのように強い右出足払を一撃放ってやる気十分。
1分40秒にアギアールが釣り手の手首を伏せたまま膝を畳について左体落、一段リズムの違う技でこれまでの腰の差しあい構図から一歩抜け出し大きくチュメオを崩す。これでチュメオが伏せかかると見るや足を股中に差し込んで体ごと乗り込み、転がして決定的な「技有」奪取。

ここまで攻撃意欲十分のチュメオ、持ち前のムラ気が出たかいきなり減速。攻撃は発想、連続性、スピードと全てルーティンワークの範囲内で試合を壊すようなバイタリティある攻めは観られず。表情からも明らかにこれまでの覇気が消え失せる。
2分13秒にはチュメオに「指導」。残り10秒でアギアールにも「指導」が与えられたがここでタイムアップ。アギアールが見事世界選手権初優勝を決めた。

アギアールは2010年東京世界選手権で銀メダル獲得、以後も上位陣の中でもっとも実力的な到達点が高い選手と評価が高く実際にワールドマスターズを2度も制したが、11年パリ世界選手権「銅」、12年ロンドン五輪「銅」、13年リオ世界選手権「銅」と以後の世界大会はどうしても決勝に進めず、金メダル挑戦のチャンスすら得られない。そして4年ぶりに戻ってこれた決勝の畳で見事満願成就、うれしい金メダル獲得となった。

トーナメントを見渡すと、第3シードに配された期待の若手ルイーズ・マルツァーン(ドイツ)が新顔のユン・ヒュンジ(韓国)に2回戦で内股「一本」に敗れた試合がもっとも大きなアップセット。プールDのアビゲイル・ヨー(ハンガリー)がバトトルガ・ムンクツヤ(モンゴル)に内股透「技有」で敗れた2回戦、リューシー・ルエットカニング(フランス)がヴェレンチェクに敗れた2回戦はあくまで勝負の結果であり、ナタリー・ポウエル(イギリス)が2回戦でヤレニス・カスティーヨ(キューバ)に敗れた2回戦も含めて勝敗の誤差の範囲に収まる。大枠ガチガチのシナリオ通りに進行し、順当に決勝ラウンドの畳に集められた強豪がバトルロイヤルで表彰台の上下を決めたという体の順行運転トーナメントであった。

日本代表の佐藤瑠香(コマツ)は3回戦敗退だった。

準決勝以降の詳細と佐藤の勝ち上がり詳細は下記。

【準決勝】

オドレイ・チュメオ(フランス)○払腰(1:21)△ソル・キョン(北朝鮮)
マイラ・アギアール(ブラジル)○優勢[技有・大内返]△ケイラ・ハリソン(アメリカ)

【3位決定戦】

ケイラ・ハリソン(アメリカ)○優勢[指導1]△ヤヒマ・ラミレス(ポルトガル)
アナマリ・ヴェレンセク(スロベニア)○優勢[有効・小外刈]△ソル・キョン(北朝鮮)

【決勝】

マイラ・アギアール(ブラジル)○優勢[技有・体落]△オドレイ・チュメオ(フランス)

■日本選手勝ち上がり

佐藤瑠香(コマツ)
成績:3回戦敗退

[1回戦]

佐藤瑠香○優勢[有効・小外刈]△ジャーン・ジョアホゥイ(中国)

ケンカ四つ。釣り手を絞って右小外刈。袖を握った引き手をガッチリ引き寄せて落とし59秒に「有効」奪取。その後「指導」2つを失うが勝ち抜け。

[2回戦]

佐藤瑠香○横四方固(2:45)△キャウサー・オーアラル(アルジェリア)

ケンカ四つ。長身の相手に度々思い切り背中を叩かれるが粘り強く前進。
1分38秒双方に「指導」。形はオーアラル優位も、時間が経つと徐々に消耗、ポイントこそ入らないものの水面下で盤面は佐藤優位の形成を強める。
状況を打開しようとしたオーアラルが組み手を変えて右内股の奇襲、佐藤一瞬浮くが潰れた相手に寝技を挑み「一本」。

[3回戦]

佐藤瑠香△優勢[指導3]○ヤレニス・カスティーヨ(キューバ)

相四つ。右大外巻込、左一本背負投と手数を積む相手を攻略出来ず中盤までに「指導2」失陥。「指導」1つを取り返して猛攻を掛けた終盤、場外の位置の取り合いで根負けし決定的な「指導3」失陥。相手の意図にあっさり嵌ってやってはいけない時間帯の、やってはいけない決定的ミス。これで戦況は固定されてしまい「指導3」対「指導1」で終戦。次に控えるチュメオ戦に辿り着くことは叶わなかった。

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