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中矢力が大荒れ大会を制して2度目の金メダル獲得、北朝鮮のホンが出色の出来で2位入賞・チェリャビンスク世界柔道選手73kg級レポート

(2014年8月28日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版8月28日掲載記事より転載・編集しています。
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中矢力が大荒れ大会を制して2度目の金メダル獲得、北朝鮮のホンが出色の出来で2位入賞
チェリャビンスク世界柔道選手73kg級レポート
【成績上位者】 エントリー69名
1.NAKAYA, Riki(JPN)
2.HONG, Kuk Hyon(PRK)
3.MOGUSHKOV, Musa(RUS)
3.SCVORTOV, Victor(UAE)
5.LEE, Young Jun(KOR)
5.TORENOV, Yertugan(KAZ)
7.ORUJOV, Rustam(AZE)
7.VAN TICHELT, Dirk(BEL)

3回戦で実現した昨年王者大野将平とサインジャルガル・ニャムオチィ(モンゴル)の注目対決は大野が「指導2」で勝利。大野は前進圧力で序盤2つの「指導」を得ると慎重な柔道に終始、大野の仕掛けを待って投げ合いを挑みたいサインジャルガルの誘いにあくまで応じず、最後まで安全運転で「指導2」の優勢勝ち。

この慎重な試合と一転、4回戦はケンカ四つのイ・ユンジュン(韓国)に釣り手でガップリ背中を与える鷹揚な組み手。このまま応じた腰の差し合いを乗り越えようとしたところを左出足払に引きずり込まれて一本負け。あまりの組み手の悪さゆえ、そして失うもののない無名選手の思い切りゆえ、完璧に崩された大野には身を捻る空間も時間もなかった。

荒れたトーナメントを制したのは11年パリ世界選手権王者の中矢力。初戦(3回戦)のセージ・ムキ(イスラエル)戦から絶好調というわけではなくむしろ動きは重かったが、この試合は引き手で相手の裾を握りながら飛び込む右背負投一発「技有」で勝ち抜け、4回戦は中国選手を一本背負投「一本」で秒殺。この日絶好調のルスタン・オルジョフ(アゼルバイジャン)との準々決勝は相手のパワーに試合の主導権を握られ続けたが、「指導」2つを失った後の残り30秒に右足車で「有効」を獲得し逆転勝利。準決勝は昨年来躍進著しいヴィクター・スクボトフ(UAE)を背負投「有効」で降して決勝へ。

迎えた決勝はダークホースのパワーファイター、ホン・カクヒョン(北朝鮮)を相手に大苦戦。パワー、スピードとも上を行くホンにクロスグリップからの右大外刈を食い続けて「指導2」対「指導1」のビハインド、以後に展望を抱きにくい状況だったが、3分26秒の組み際に一段スピードを上げて右一本背負投。引き手の浅さを、相手の手首を顎で固定してフォローするという得意な技術のこの一撃にホンが抱分で反応すると、体を預けながら右小内巻込に連絡し「一本」奪取。見事2大会ぶり2度目の世界選手権制覇を成し遂げた。

コンディション不良ゆえか相手の警戒を感じたゆえか、この日の中矢は得意の寝技に拘る場面が少なく、抑込技での勝利もゼロ。全戦一貫して苦しい試合展開の中でここぞという一瞬に力とスピードを集中し、的確に技を決めた勝負師ぶりが光った。

準優勝のホンは今大会の台風の目。展望記事でも挙げた通りグランプリ・ウランバートルではパワー自慢の地元モンゴル勢を次々に粉砕して一部で前評判の高かった選手であるが、この日はウーゴ・ルグラン(フランス・内股「有効」)、ヌグザリ・タタラシビリ(グルジア・内股「技有」)、ディルク・ファンティシェル(ベルギー、一本背負投「技有」×2)と名だたる強豪を連続撃破。9月に行われるアジア大会を控え、北朝鮮柔道強しの印象を周囲に振りまくこととなった。

大野を倒したイは次戦でイェルトガン・トレノフ(カザフスタン)に釣込腰と裏投で2つの「有効」を失って敗戦。敗者復活戦では体力に任せた連続攻撃でベテランの戦術派ファンティシェルを根負けさせ、内股返「技有」で逆転勝利。続く3位決定戦は敗れたが5位に滑り込んだ。

ハッシュバータル・ツァガンバータル(モンゴル)は勝負どころの3回戦でムサ・モグシコフ(ロシア)に浮技で「技有」を奪われて敗退。モグシコフは順当に勝ち上がり3位入賞を果たした。

66kg級五輪王者ラシャ・シャフダトゥアシビリ(グルジア)は4回戦でオルジョフに支釣込足と大内返の合技で一本負け。入賞はならなかった。

この階級のランキング上位者はワールドツアーに連続出場して細かくポイントを蓄積している選手ばかり。ゆえにランキングは実力を表すわけではなくこの階級は混戦というのが事前評であったが、これを裏付けるようにシード選手8人から表彰台に上がった選手はスクボトフ1人のみ。大会に皆勤してシード権を獲得し、なんとか上位に滑り込もうというワールドツアー常連組、特にベテランにとっては厳しい大会であった。

準決勝以降の結果と日本選手の勝ち上がり詳細は下記。

【準決勝】

ホン・カクヒョン(北朝鮮)○一本背負投(2:11)△イェルトガン・トレノフ(カザフスタン)
中矢力○優勢[有効・背負投]△ヴィクター・スクボトフ(UAE)

【3位決定戦】

ヴィクター・スクボトフ(UAE)○GS小外刈(GS1:04)△イ・ジュンユン(韓国)
ムサ・モグシコフ(ロシア)○優勢[技有・小内刈]△イェルトガン・トレノフ(カザフスタン)

【決勝】

中矢力○小内巻込(3:26)△ホン・カクヒョン

■日本選手勝ち上がり

中矢力(ALSOK)
成績:優勝

[2回戦]

中矢力○不戦△ジョルジオス・アゾィディス(ギリシャ)

欧州ジュニア選手権で3度優勝の21歳、アゾィディスとの初戦。
が相手が当日欠場。中矢の初戦は不戦勝。

[3回戦]

中矢力○優勢[技有・背負投]△セージ・ムキ(イスラエル)

第1シード選手ムキとの対戦。
ともに右組みの相四つ。2分2秒、中矢、釣り手一本の状態から低い右背負投。引き手で相手の右裾を掴みながらの一撃は「技有」。このポイントで優勢勝ち。

[4回戦]

中矢力○一本背負投(0:19)△サイ・インジリガラ(中国)

右相四つ。開始早々に豪快な右一本背負投が決まり「一本」

[準々決勝]

中矢力○優勢[有効・背負投]△ルスタン・オルジョフ(アゼルバイジャン)

ここまで全試合一本勝ち、前戦ではロンドン五輪66kg級王者ラシャ・シャフダトゥア
シビリ(グルジア)を合技で破っているオルジョフと対戦。
右相四つ。釣り手で背中を掴んでくる相手のパワーに「指導」2つをリードされて終盤まで大苦戦。残り30秒、場外際で右足車を引っ掛けて「有効」を奪い逆転。

[準決勝]

中矢力○優勢[有効・背負投]△ヴィクター・スクボトフ(UAE)

中矢右、スクボトフ左組みのケンカ四つ。スクボトフの左内股に右内股と送足払で対抗して粘り強く試合を進行。中盤、左へ「韓国背負い」。引っかかった相手が決めの前に畳に降りようと体を逃がすが、長い時間走り続けて追いかけ「有効」、2分28秒。その後「指導」2つを失うが勝ち抜け。

[決勝]

中矢力○小内巻込(3:26)△ホン・カクヒョン(北朝鮮)

グランプリ・ウランバートルで大暴れ、一部で評価の高かったホン・カクヒョンとマッチアップ。
右相四つ。前日計量のリバウンドか、同階級とは信じられない大型選手ホンのパワーとスピードに大苦戦。1分40秒にホンが仕掛けた右大内刈を巴投で切り返すが、偽装攻撃と判断されて「指導」失陥。互いに袖を絞り合って2分34用双方に「指導」。

反則累積差「1」ながら刃の入れどころが見つからない圧倒的劣勢。しかし組み手争いから右一本背負投に飛び込む。袖の先端しか握れない固定力の弱さを、相手に釣り手を握らせたまま顎下で手首を挟み込むという発想でフォロー。ホンが抱分で返そうとしたところを小内巻込に変化して飛びこみ「一本」、3分26秒。中矢、2度目の世界選手権優勝達成。


大野将平(旭化成)
成績:4回戦敗退

[2回戦]

大野将平○内股(0:24)△ダビド・アマリラ(パラグアイ)

右相四つ。場外際の右内股「一本」で一蹴。

[3回戦]

大野将平○優勢[指導2]△サインジャルガル・ニャムオチル(モンゴル)

大一番。右相四つ。
大野始まるなり両襟を掴んで前進運動。目論み通り序盤に「指導2」獲得。
大野右大外刈を仕掛けるが切り返しの危機を感じて右内股に逃れて潰れる。
以後大野は慎重。サインジャルガル、ガップリ組み合って大野の技を誘うが大野投げに行かず、足技の牽制を続けるのみ。大野が来ないことに気付いたサインジャルガル終盤激しく追いかけるが大野つきあわずに捌き続けて終戦。サインジャルガル、手を膝に当てて悔しがる。

[4回戦]

大野将平△出足払(1:40)△イ・ジュンユン(韓国)

ケンカ四つ。イ、釣り手で深く背中を握って大野と腰の差し合い。大野が乗り越えようとした動作に合わせて左出足払。大野引きずり込まれるように体勢を崩し、背中から落ちて文句なしの「一本」。

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