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優勝候補のベテラン次々敗退、初出場の19歳近藤亜美が見事優勝・チェリャビンスク世界柔道選手48kg級レポート

(2014年8月26日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版8月26日掲載記事より転載・編集しています。
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優勝候補のベテラン次々敗退、初出場の19歳近藤亜美が見事優勝
チェリャビンスク世界柔道選手48kg級レポート
【成績上位者】 エントリー34名
1.KONDO, Ami(JPN)
2.PARETO, Paula(ARG)
3.BUCHARD, Amandine(FRA)
3.LABORDE, Maria Celia(CUB)
5.KUZNETSOVA, Alesya(RUS)
5.MESTRE ALVAREZ, Dayaris(CUB)
7.CHERNIAK, Maryna(UKR)
7.CSERNOVICZKI, Eva(HUN)

ロンドン五輪金メダリストの第2シード者サラ・メネゼス(ブラジル)が初戦でフランスの19歳アマンディーヌ・ブシャーに敗退。第3シードのタシアナ・リマ(ギニアビサウ)が初戦でパウラ・パレト(アルゼンチン)に敗れ、3回戦ではエヴァ・クセルノビスキ(ハンガリー)がマリアセリア・ラボルデ(キューバ)に屈し、そして極め付けは昨年王者のムンクバット・ウランツェトセグ(モンゴル)が3回戦で近藤亜美に完敗。

つまりはシード選手8名のうちベスト4に進めたのはラボルデ1人のみ、どころかAシード4人のうち敗者復活の権利がある準々決勝に勝ち残ったのがラボルデのみという予想外のトーナメント進行。これでもか、というくらいにトーナメントは荒れた。

優勝を飾ったのは日本の新鋭近藤亜美。ハイライトはもちろん3回戦のムンクバット戦だ。開始から迷いなくガップリの組み合いを挑んだ近藤は相四つ横変形の構えから右小内刈、支釣込足、右小外刈と右足を使う足技で牽制を続け、そこに混ぜ込んで右足を振り上げる右払腰一閃「有効」を奪取。以降は得意の横三角と「オモプラッタ」を狙うムンクバットの激しい寝技攻撃を、相手の動きに応じて踏ん張る足を入れ換えながら必死の防戦。見事試合終了まで耐え抜いて勝利を決めた。

近藤は準々決勝でアレシア・クズネツォワ(ロシア)を3度の抑え込み(崩上四方固、縦四方固、横四方固)で2つの「技有」を獲得する合技「一本」で破り、最後の関門と目された準決勝のラボルデ戦を僅か56秒の合技「一本」で圧勝。決勝はパウラ・パレトを「指導2」で下し、見事世界選手権初出場で初優勝を飾った。昨年のリオ世界選手権で金メダルゼロに終わった日本女子にとっては松本薫がロンドン五輪で獲得した金メダル「1」以来2年ぶりの世界タイトル。今後の日本の戦いを勢いづける貴重な勝利となった。

近藤は持ち前の思い切りの良さを如何なく発揮。得意の払腰で勝ち抜くしかないという良い意味での選択肢の狭さがその思い切りを加速し、振り上げる入りの払腰という女子には珍しい技術の国際舞台における相性の良さも嵌り、さらに準決勝で対戦予定で前回そのパワーに屈しているクセルノビスキが途中敗退という追い風。自身の充実と周囲の状況の良さ、まさに近藤の日と評するしかない世界選手権第1日であった。

近藤とともにこの日輝いていたのはアマンディーヌ・ブシャー。五輪王者メネゼスを開始早々の左袖釣込腰「有効」を以て降した以後もその動きの良さは際立っており、準々決勝ではシード選手マリア・チェルニアク(ウクライナ)を横落「有効」、3位決定戦では地元の大声援を受けたアレシア・クズネツォワを右大内刈「有効」で下し銅メダルを獲得した。比較的若い新顔がブレイクしやすい軽量級とはいえ、ワールドツアーでのタイトルがこの6月のグランプリ・ハバナ一つのみという位置からの世界王者打倒、そして銅メダル獲得は見事であった。フランス勢は60kg級のソフィアン・ミルスの奮戦もあり、上々の滑り出し。

メネゼスは技術云々を超えてそもそも畳に上がった立ち姿に覇気なく、初戦敗退でここ1年半の長期低落傾向を脱することが出来なかった。得意の足技の連続攻撃も見られず技は散発、アクションに連動性がなく一歩動くと相手も一歩動いて対応するという得点の可能性なき、あたかも将棋のような一対一攻防。女子選手がコンディション不良時に起こす典型的疾病を今回も発病し、もはや慢性的な減量の厳しさすら疑われる段階。同僚の60kg級のキタダイも覇気なく敗れたことから考えるとチーム全体のコンディショニングミスということも勿論も考えられるが、ここ1年のメネゼスの出来の悪さをそれだけに帰することは出来ないだろう。以降の動向に注目したいところ。

素晴らしい出来で前哨戦のグランプリ・ブダペストを制したエヴァ・クセルノビスキは準々決勝でラボルデを相手に自滅。同大会で発揮したパワーと組み力を前面に押し出すことが勝利への最短ルートと思われたが、ラボルデを怖がって釣り手を挙げて晒したまま組まず、組んでも自ら切り離す不可解な戦術選択。結果組み際の攻防が得意なラボルデに多くのチャンスを与えることとなり、担ぎ技で山場を与えて「指導2」での敗退となった。両足首に過剰なほどのテーピングを施しており重い負傷を抱えていた可能性は否めないが、例えば同タイプで今回は欠場したファンスニック(ベルギー)と比べるとメンタル面の強さにかなりの差がある印象だった。

準決勝以降の結果と近藤の勝ち上がり詳細は下記。

【準決勝】

近藤亜美○合技[払腰・袈裟固](0:56)△マリア セリア・ラボルデ(キューバ)
パウラ・パレト(アルゼンチン)○優勢[技有・袖釣込腰]△アマンディーヌ・ブシャー(フランス)

【3位決定戦】

アマンディーヌ・ブシャー(フランス)○優勢[有効・大内刈]△アレシア・クズネツォワ(ロシア)
マリア セリア・ラボルデ(キューバ)○上四方固(3:03)△ダヤリス・メストレアルバレス(キューバ)

【決勝】

近藤亜美○優勢[指導2]△パウラ・パレト(アルゼンチン)

■日本選手勝ち上がり

近藤亜美(三井住友海上)
成績:優勝

[2回戦]

近藤亜美○崩上四方固(1:33)△エブル・サヒン(トルコ)

近藤右、サヒン左のケンカ四つ。
開始早々にサヒンが左払腰、近藤谷落で転がし「待て」。
40秒、近藤が右払腰。サヒン足を引いてかわし、近藤の足は股中に入る。サヒンが裏投を狙って抱え込むと近藤持ち上げられたまま右小内刈。サヒン転がり「有効」。近藤は横四方固、崩上四方固と繋いで一本勝ち。

[3回戦]

近藤亜美○優勢[有効・払腰]△ムンクバット・ウランツェトセグ(モンゴル)

右相四つ。腕を抱き込んで横変形に構え、小内刈、支釣込足、小外刈と足技を繋ぐとそこに混ぜ込んで足を振り上げる入りからの右払腰「有効」。
以後得意の横三角を狙うムンクバットに対し、踏ん張る足を入れ換えて耐え続けタイムアップ。世界王者ムンクバットを撃破。

[準々決勝]

近藤亜美○合技[上四方固・縦四方固]△アレシア・クズネツォワ(ロシア)

近藤右、クズネツォワ左組みのケンカ四つ。
右払腰で相手を崩し、腕挫十字固。相手が応じて寝技に引き込むと近藤受けて立ち、崩上四方固。これは解けたが「技有」、近藤展開を切らずに今度は縦四方固に固め直す。これも解けて「有効」宣告、近藤今度は横四方固に抑え込むが前段の縦四方固が「技有」相当の時間が経過していたと判断されたか、中途でストップが掛かり合技「一本」宣告。

[準決勝]

近藤亜美○合技(0:56)△マリアセリア・ラボルデ(キューバ)

ケンカ四つ。近藤は両袖、釣り手は深い位置を掴んで右払腰。ラボルデ一瞬で畳に落ち「技有」、近藤そのまま袈裟固で抑え込み合技「一本」。

[決勝]

近藤亜美○優勢[指導2]△パウラ・パレト(アルゼンチン)

ケンカ四つ。近藤はほとんど大車という形の右払腰、パレトは左右の一本背負投に釣り手の肘を抜いた左背負投で攻め合う。
近藤の右払腰の攻撃は散発ながら断続的に続き、27秒パレトに「指導」、2分26秒には「指導2」宣告。そのまま試合終了し、近藤が「指導2」優勢で勝利。世界選手権初優勝なる。

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