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表彰台か予選敗退か運命分かれる大一番、近藤亜美は2戦目で世界王者ムンクバットと激突・チェリャビンスク世界柔道選手権48kg級展望

(2014年8月25日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版8月25日掲載記事より転載・編集しています。
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表彰台か予選敗退か運命分かれる大一番、近藤亜美は2戦目で世界王者ムンクバットと激突
チェリャビンスク世界柔道選手権48kg級展望
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初出場の近藤亜美。表彰台を狙う力は十分

■日本代表選手

近藤亜美(三井住友海上)
19歳 ワールドランキング 18位
主な戦績:2013年12月グランドスラム東京1位、2014年2月グランプリ・デュッセルドルフ3位、2014年6月グランプリ・ブダペスト3位

■有力選手×階級概況

北京-ロンドン期には福見友子、浅見八瑠奈、山岸絵美らが上位を独占し、長年に渡って「日本勢には誰にも勝てない」という序列が出来上がっていたこの階級だが現在は様相が一変している。

優勝候補一番手は昨年行われたリオ世界選手権の金メダリスト、ムンクバット・ウランツェトセグ(モンゴル)。同大会の決勝では浅見八瑠奈と対戦して巴投から腕挫十字固に繋ぐ「巴十字」を披露して一本勝ち、浅見の世界選手権三連覇の夢を砕いたのは日本のファンの記憶にも新しいところ。もとサンボの世界王者であり、柔術ファイターでもあるムンクバットの武器は寝技。「オモプラッタ」からの腕挫膝固や腕を脚でロックしたままの崩上四方固はすっかり知れ渡った代名詞的技術だが、それでも獲り切ってしまう力量は見事。

12月のグランドスラム東京では近藤亜美に敗れて2位、2月のグランドスラムパリでは山岸絵美に敗れて2位、同じく2月のグランプリ・デュセルドルフではダークホースのウ・シュウゲン(中国)に反則累積差で敗れて2位と調整期は思わぬ敗退もあったが、地元で行われた7月のグランプリ・ウランバートルでは出色の内容で優勝。世界選手権連覇に向けてきっちり調子を上げて来ている。

対抗するのはロンドン五輪王者のサラ・メネゼス(ブラジル)。五輪以後調子を落として持ち前のスピードある足技が鳴りを潜め、ほぼ2年近くに渡ってワールドツアーでの優勝なし。しかし世界選手権前最終戦となった今年7月のグランドスラム・チュメンでは見事に優勝。勝ち上がりはこれまで同様本来の姿とは言えるものではなかったが、決勝では山岸絵美を開始早々に鮮やかな送足払「一本」で下し、周囲に復活を印象づけた。気を良くして世界選手権に乗り込む。

この2人を追うグループにいるのが19歳の近藤亜美とエヴァ・クセルノビスキ(ハンガリー)。
19歳の近藤は国際大会初出場となった昨年12月のグランドスラム東京でムンクバットを破る大殊勲を挙げて優勝、国内の高校カテゴリを主戦場としていたジャスト「ジュニア選手」扱いの位置から一気に強豪選手の仲間入りを果たした。以後は3月のグランプリ・デュセルドルフで3位、6月のグランプリ・ブダペストで3位。常に上位を獲得し得る力を証明した一方、ターゲットとしてマークされる中で上位対戦を勝ち抜くことの厳しさもまた突き付けられることとなった。最高到達点の高さは世界チャンピオンを倒す位置まで達するが、客観的にはその力は両大会での成績の延長線上、つまりは表彰台の当落線にあると見積っておくのが妥当だろう。

7月のグランプリ・ブダペストではクセルノビスキに頭を下げられ、立て続けにポイントを失って敗退している。典型的パワーファイターであるクセルノビスキに振り回され続けたこの一戦を以て、各国は近藤を無理やりに固定するような力勝負を挑んでくる可能性が大。本人、コーチともこの敗戦を受けてどのような対策をしてきたかが問われる大会だ。
そしてまさしくこのタイプの強者であるシャリーン・ファンスニック(ベルギー)がドーピング疑惑で出場停止が解けたばかり、パワー系の代表格でありメダル確実の力を持つこの人が出場するとすれば非常に厄介。駆け引きの中で自分の形を作ってくるメネゼスやムンクバットには、近藤の力はむしろ発揮しやすい。一発の思い切りの良さが売りの近藤が、その一発を仕掛ける形を作らせてくれない欧州系パワーファイターの重囲をどう突破するか。注目である。

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世界王者ムンクバット・ウランツェトセグ。近藤は予選ラウンドで早くもこの人と戦うこととなった

■組み合わせ

ファンスニックはさすがに状況整わず出場回避。
そして、そのようなことなど些事と思われる非常事態が勃発。近藤は非常に厳しい組み合わせに置かれることとなった。

【Aブロック】

第2シード者ムンクバットの山。
ところがこの直下の山に近藤が配されることなり、近藤は初戦でエブル・サヒン(トルコ)に勝利すれば早くも2回戦でムンクバットと対戦してしまうというまことに厳しい組み合わせとなった。ムンクバットにはグランドスラム東京で小内巻込「一本」で勝利した実績があるが、ムンクバットがオフシーズンにあったこと、初物近藤に対する警戒のなさ、地元という環境の良さなど種々様々な要素の掛け算で生まれたこの勝利をそのまま世界選手権という大舞台での力関係として考えることには少々無理がある。

そしてもし近藤が2回戦で敗れた場合、準々決勝進出者に与えられる敗者復活戦出場の権利さえ失ってしまうこととなる。近藤としては表彰台に手が届くか、はたまた入賞すら許されない予選ラウンド敗退かの二択しかないまさしく背水の陣。

出れば優勝という状態であった日本最強階級が2012年ロンドン五輪、2013年リオ世界選手権と連続で優勝を逃して迎える今年の世界選手権。近藤が表彰台を守り抜くか、それとも日本はついに入賞すら逃してしまうのか。最大注目カード。

この試合の勝者の準々決勝での対戦相手はアレッシャ・クズネトソワ(ロシア)であり、これはさひど難しい相手ではない。ムンクバット-近藤が争う3回戦の勝敗に、そのまま準決勝進出の行方が掛かる。

【Bブロック】

シード選手はマリア・セリア・ラボルデ(キューバ)。同じ山にキム・ソルミ(北朝鮮)という不確定要素はあるが、ラボルデともう1人のシード者であるクセルノビスキが戦い、後者がベスト4に進むと考えておきたい。

【Cブロック】

第2シード者メネゼスの山。初戦がアマンデイーヌ・ブシャー(フランス)、3回戦を経て準々決勝がマリナ・チェルニアク(ウクライナ)と選手の密度は薄く、余程のことがない限りメネゼスの勝ち上がりが堅い。

【Dブロック】

シード選手はタチアナ・リマ(ギニアビサウ)とヴァレティナ・モスカット(イタリア)だが、勝ち上がりの様相はむしろノーシードのメストレアルバレス(キューバ)とイリナ・ドルゴワ(ロシア)、ガルバトラフ・オトコンセトセグ(モンゴル)が配された最下段の勝敗にかかるのではないだろうか。

【準決勝-決勝】

事前予測として近藤を推すのは難しい。

ムンクバット - クセルノビスキ
メネゼス 0 メストレアルバレス(モスカット)

と考えておきたい。

パワーファイターのクセルノビスキ、柔道が綺麗で比較的アウトサイドから型の決まった攻めをするメネゼス、いずれに対しても攻防の引き出しが多く寝技という終着点も確かなムンクバットが有利。相手を固めたところからでないと技の出にくいクセルノビスキよりは足技の切れるメネゼスのほうが戦える可能性が高いが、いずれにしても一発投げる以外にムンクバットを凌ぐのは難しく、軽量級が陥りやすい消耗戦となればムンクバットに試合が傾いていく可能性が高い。ムンクバットの優位を予想しておきたい。

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