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インターハイ柔道競技男子団体戦マッチレポート②準々決勝

(2014年8月18日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版8月18日掲載記事より転載・編集しています。
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②準々決勝
インターハイ柔道競技男子団体戦マッチレポート
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東海大相模高は先鋒を早川佑斗に入れ替えてこの大一番に臨む

国士舘高 - 東海大相模高
(先)飯田健太郎 - 早川佑斗
(次)磯村亮太 - 長谷川優
(中)竹村昂大 - 芦川泰隆
(副)吉良儀城 - 浅野未来
(大)山田伊織 - 辻湧斗

準々決勝4試合中もっとも注目を集めたのはこの一番、長年頂点を争い続けた高校柔道界屈指の名門同士が激突したDブロックの最終試合だ。

東海大相模は今大会0勝1分1敗、前戦の新田戦では唯一最大の勝負どころの立川新戦を落とした主将飯島俊佑をついに下げ、先鋒に2年生の早川佑斗を投入。インターハイ進出を決めた神奈川県予選決勝から飯島と中尾旭が抜けて2人が入れ替わる形となった。一方の国士舘は初戦から変わらぬベストメンバーで対峙。

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飯田健太郎が小外掛で「一本」、国士舘が先生

先鋒戦は国士舘の1年生飯田健太郎に対してケンカ四つの早川佑斗が左から腰を抱いての崩しで対抗、50秒双方に「指導1」。
しかし飯田落ち着いて右内股、さらに右内股巻込で体を捨てて投げに掛かり十分残像を貯めたと判断すると、2分6秒右内股に触っておいての右小外掛。腰が十分に入ったこの一撃に早川両足が宙に上がってしまい耐えられず。飯田見事に、あっさり過ぎるほどの余裕を持って「一本」獲得。国士舘が先制点を得る。

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国士舘の次鋒磯村亮太が長谷川優から大外刈で「有効」

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磯村は次々ポイントを積み重ねる

次鋒戦はこれも1年生の磯村亮太に対して東海大相模はポイントゲッターの長谷川優がマッチアップ。磯村始まるなり右相四つの長谷川にガップリの組み合いを挑み、大内刈、大外刈と不敵に技を積んで間合いを探る。
1分8秒、磯村は場外際に長谷川を追い詰めて二段で追い込む右大外刈。長谷川耐え切れず転がって「有効」。この得点でさらに余裕を得た磯村はガップリ組み合って小外掛、大外刈と放ってジワリと長谷川を追い詰める。
2分36秒、長谷川の支釣込足を磯村が一歩前に出て振り返し2つ目の「有効」。さらに終盤には長谷川が遠間から放った右大外刈を磯村が振り回して返して3つ目の「有効」を得るに至る。
スコアは「有効」による優勢ながら、その内容は一方的。ノックアウトには至らなかったがアウトサイドから顔面へのクリーンヒットを連発、という体で磯村が長谷川を殴り続けてこの試合は終了、国士舘はこの時点で早くも2-0と大きくリード。

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山田伊織が辻湧斗から内股「有効」

中堅戦は引き分けとなったものの、一度出来上がったこの一方的な流れは変わらず。副将戦は吉良儀城がレギュラーに復帰したばかりの浅野未来を相手に「技有」獲得から肩固に固めて合技「一本」。大将戦は山田伊織が1年生エースの辻湧斗を相手に38秒左内股「技有」、1分48秒左内股「有効」とポイントを連取。2分過ぎには左大外刈のフェイントから左内股、辻が一歩右に動いて返す動作を見せた瞬間反転して左大内刈「有効」で実に3つ目のポイントを奪い、最後は辻が放った浮技を乗り越えて横四方固に固め「技有」獲得、合技の一本勝ち。この試合は4-0という大差で国士舘が勝利を得るに至った。

国士舘高(東京) 4-0 東海大相模高
(先)飯田健太郎○小外掛(2:06)△早川佑斗
(次)磯村亮太○優勢[有効]△長谷川優
(中)竹村昂大×引分×芦川泰隆
(副)吉良儀城○合技(2:28)△浅野未来
(大)山田伊織○合技(3:14)△辻湧斗

双方ともに昨秋のチーム結成時とかなりメンバーが入れ替わったが、粘りの戦いを繰り広げた新人戦期を経た上で超弩級の1年生2人を迎え入れて布陣が完成した国士舘、伸びるべき人が伸び切らずメンバーをやり繰りした結果オーダーの凹凸が激しくなり、防衛戦の脆さというここ数年エース級に見え隠れしていた弱点を前線全体で抱えることとなってしまった東海大相模。チームの事情がそのままスコアに現れた、一種凄惨な一番であった。

象徴的試合は次鋒戦。前代から今季チーム一番の取り役として期待されてきた長谷川は他校のエース級の成長と得意の投技で勝負することの不確定要素を鑑みてか今大会は寝技による手堅い試合を志向してスコアを確保、チームのプライドを保ってきた。しかしこの試合は相手の地力の前に翻弄され、スコア確保の所以であった戦術的なコーティングを無理やりに剥がされてしまった印象。長期プランの齟齬をオーダーの入れ替えで乗り切ろうとしたチームの事情と、客観的にはこれは被る。

主役であるにせよ敵役を演じるにせよ、やはり東海大相模が強くあらねば高校柔道は盛り上がらない。既に上位対戦で3年生と堂々渡り合う1年生エース辻、春に神奈川県の無差別代表を務めた中尾旭、技の切れ味は当代随一の島田陸に、81kg級に階級を上げた杢康次郎、60kg級カデ王者の山本達彦と次代に有望な人材は数多い。再び相模らしい攻撃的なチームを作って頂点に挑むことを、切望する次第である。

国士舘は今代戦力の点取りレギュレーションにおける破壊力を改めて見せつけた形。会場震撼の一番を演じて頂点獲りに死角なし、万全のスコアでのベスト4進出。

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小川雄勢は村田圭介の押し込みに冷静に対応

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小川、終盤ついに「技有」を得る

修徳高 3-2 東海大浦安高
(先)佐藤竜○優勢[有効]△田島優人
(次)小川雄勢○合技(4:10)△村田圭介
(中)坂口真人△合技(2:21)○村田大祐
(副)原澤脩司○合技(1:08)△杉本洸太郎
(大)伊藤祐介△大内刈(1:12)○染谷涼央

昨年、2年連続三冠を狙う最強チーム東海大浦安を急成長を遂げた修徳が倒した因縁のカードが、インターハイ準々決勝という全く同じ状況で実現した。

先鋒戦は修徳・佐藤竜が「有効」優勢で田島優人に勝利。
次鋒戦は修徳の小川雄勢が1年生の村田圭介に粘られたが終始慌てることなく状況を積み重ね、1分45秒に村田の背負投を振り返して「有効」。そして残り4秒でついに左内股「技有」を獲得、そのまま後袈裟固に抑え込んで合技の一本勝ち。村田圭介は大健闘であったが、ここは小川の地力と使命感が勝った形。

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東海大浦安・村田大祐が内股で「技有」、地元大観衆は大いに盛り上がる

東海大浦安がどうしても一点欲しい中堅戦はエース村田大祐がミッション完遂。修徳の攻撃カード坂口真人とのケンカ四つの内股の仕掛け合いを制し、2分5秒に右内股で「技有」を獲得、そのまま袈裟固で固めて合技「一本」。一年生の頃から三冠チームに参加してきたプライド、エースの意地、地元開催に掛ける決意、と村田の覚悟の程が伺える素晴らしい試合であった。

2-1、修徳リードで試合は副将戦へ。後ろに控える東海大浦安の大将染谷涼央は金鷲旗大会で見せた上昇カーブ留まることなく、今大会は気力体力充実してここまで絶好調。大将戦での得点の可能性は皆無ではなく、となればこの試合は明らかにゲーム全体の分水嶺。

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原澤脩司は杉本洸太郎に粘ることを許さず開始早々に「技有」を奪う

しかしこの副将戦は、原澤脩司が杉本洸太郎を相手に開始わずか28秒で払巻込「技有」を獲得。事前に計算し得るのは辛うじて村田の一点だけ、それをテコにロースコアで試合を終盤に持ち込むという傍目にはまことにか細いゲームプランを、しかし前代から引き継ぐメンタルの強さと地元チームの意地を持ってここまで運んできた東海大浦安だが、この時点で、それもあまりにもあっさり試合は壊れてしまった。杉本は以後も我慢が利かず、52秒には払巻込で「有効」失陥、そのまま袈裟固に捉えられて合技「一本」。この時点で修徳の勝利、そして東海大浦安の敗退が決まった。

大将戦は1分12秒、豪快な大内刈「一本」で杉本洸太郎が勝利、東海大浦安が一矢を報いたが時既に遅し。通算スコア3-2で修徳がベスト4への勝ち上がりを決めた。

修徳勝利の因は先鋒・佐藤竜がしぶとく上げた一点と、小川雄勢が「有効」での優勢勝ちを良しとせずあくまで挙げた「一本」。東海大浦安は得点役を担った中堅村田大祐の登場を前に既に2点を失い、村田の「一本」獲得という完璧な仕事を以てしても流れを変えることが出来なかった。

東海大浦安としては副将杉本の試合ぶりが悔やまれる。前段の2失点を受けての登場という圧倒的なバックグランドを考えれば敗因をここに求めるのは酷なところではあるが、村田勝利後僅か28秒での拮抗崩壊は、この勝負どころの大一番を任された役者の仕事ぶりとしては少々物足りないものがあった。勝ち負けは勿論だが、前代まで2年間最強を誇っていたというタイミング的な悔しさも込みで、地元の期待を背負ったこのチームが今大会に欲していたのは畢竟、観客席に溢れた大応援団を沸かせる「見せ場」ではなかったのではないだろうか。せめて粘り続けて「どちらに転ぶかわからない」時間を長く続けて相手の焦りを誘う、次鋒の村田のようなふてぶてしさが欲しかったところ。

逆に言えば、時間が経てば経つほど観客席が盛り上がり、流れが自動的に悪くなるであろうことを予測して早い勝負に出た原澤の大局観と度胸が見事であったということが言える。前述の殊勲者には佐藤、小川に加えもちろんこの原澤を加えておくべきであろう。

修徳、最初の、それも大きな勝負どころを制してBブロックからベスト8に名乗り。初優勝、そして高校三冠達成まで残す試合はあと僅かに「2」。

大成高 5-0 福井工大福井高
(先)古賀颯人○優勢[技有]△宮浦司
(次)神鳥剛○内股(0:13)△牧野祐也
(中)川田修平○膝車(3:38)△白川剛章
(副)並木泰雅○大外返(1:12)△ダジドラム イシドルジ
(大)前濱忠大○背負投(3:16)△北川義樹

Aブロックは「死のブロック」である上側の山を勝ち抜けて2日目に臨んだ大成高がまさしく箍を外されたかのような圧勝。中堅戦では高校選手権90kg級王者の白川剛章を同大会準決勝では敗れている川田修平が膝車「一本」でお返しするというまさしく完勝。川田、そしてチームの春以降からの成長をここでもハッキリ見せつけることとなり、充実の内容での準決勝進出決定。

神戸国際大附高 3-2 大垣日大高
(先)高木育純△優勢[有効]○吉田優平
(次)新井滉燿○優勢[有効]△牛丸了英
(中)鳥居天凱△優勢[有効]○松垣渓太
(副)光明駿○反則(3:19)△北村夕騎
(大)石山潤平○大外刈(0:29)△高井佳太

神戸国際大附の優位が予期された試合であったが、ポイントゲッターを前から3枚ズラリと並べた大垣日大が吉田優平と松垣渓太の得点をテコにリードしながら試合を進めてこの試合は大接戦。
しかし神戸国際大附は次鋒新井滉燿が牛丸了英から挙げた一点が非常に効いた。大垣日大の弾幕が薄れた副将戦で巨漢光明駿が着実に「指導」を奪い続けて勝利、この時点で内容差のリードを得ると、大将戦はエース石山潤平が大外刈「一本」で高井佳太を一蹴。3-2でベスト4への勝ち上がりを決めた。神戸国際大附はインターハイ初出場で準決勝進出の快挙達成。盤面を考えれば3連勝しかなかった大垣日大は吉田、松垣がしっかり仕事を果たしたが、惜しくも届かなかったあと1点が最後まで響く形となった。

結果決まった準決勝のカードは、

大成高 - 修徳高
国士舘高 - 神戸国際大附高

の2カードとなった。

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