PAGE TOP ↑

柔道1

柔道2
柔道4 柔道5

eJudoとは?情報募集・お問い合わせサイトマップ

金鷲旗高校柔道大会男子マッチレポート③準決勝

(2014年8月15日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版8月15日掲載記事より転載・編集しています。
ドコモ版QRコード
docomo版QRコード
KDDI版QRコード
au版QRコード
③準決勝
金鷲旗高校柔道大会男子マッチレポート
eJudo Photo
準決勝のメンバーが大画面に映し出される

eJudo Photo
大成・古賀颯人と修徳・佐藤竜の投げ合い

修徳高 - 大成高
(先)佐藤竜 - 古賀颯人(先)
(次)坂口真人 - 前濱忠大(次)
(中)伊藤佑介 - 神鳥剛(中)
(副)原澤修司 - 並木泰雅(副)
(大)小川雄勢 - 川田修平(大)

準決勝第1試合は修徳高と大成高が激突。
この試合も焦点は互いがどれだけの差をつくりだして相手の大将を引きずり出すことが出来るか。注目されるのは準々決勝の活躍でその得点力が明らかになった大成・前濱忠大と、この日好調の修徳・伊藤祐介。戦闘力に勝る大成、凹凸ある人材をバランス良く揃えた修徳という構図の中で、バランサーとして機能すると目された2人の出来がチームの浮沈を分ける。

そして、大会随一の大駒小川雄勢と、今大会で春以降の戦闘力大幅アップが明らかとなった川田修平の直接対決があるとすればこれも見逃せない一番。春の戦いを見る限り小川優位は動かないが、この日川田は小川と同じく相四つのビッグネーム香川大吾を高速の内股一撃「有効」で破っており、後のない大将対決という磁場の高い場となればアップセットの可能性も十分。

先鋒戦は大成・古賀颯人が右相四つの佐藤竜に対し巧みに山場をつくりだし、引き手を得て内股と大内刈で攻め込んだ直後の2分48秒に「指導1」、さらに3分46秒に「指導2」と終盤一気に加速して反則ポイントを連続奪取、優勢勝ちを果たして大成が先制。

eJudo Photo
坂口真人が古賀を内股で攻めて「指導」を連続奪取

続く第2試合は修徳のポイントゲッター坂口真人が畳に上がり、ケンカ四つの古賀に対して激しく引き手を求める動作を続けつつ、左出足払、左大外刈、出足払に支釣込足と激しく攻める。体格差もあり古賀はこのラッシュを止められず、「取り組まない」「消極」と反則ポイントが次々累積。最後は3分12秒、場外の判断で4つめの「指導」が古賀に与えられて試合終了。この試合は坂口が「指導」4つを奪っての反則で勝利して試合は再びタイスコア。

eJudo Photo
前濱忠大が坂口真人から大内返「一本」

第3試合は畳に残った坂口に左相四つの担ぎ技ファイター前濱忠大がマッチアップ。
前濱のひと呼吸で反転する左背負投と左大内刈のコンビネーション、そして1シークエンスで攻撃を止めずにそこから左出足払、さらにもう1ルーチン担ぎと大内刈を重ねてくる段重ねの連続攻撃を坂口は止めることが出来ず、29秒、48秒と立て続けに坂口に「指導」が宣告される。ペースを得た前濱左大外刈に左小内刈を交えながら攻めをさらに加速、坂口が反撃を試みた左内股も透かして、やや一方的な展開。前濱の座り込みの左大外刈を坂口が刈り返すと、前濱これすら左背負投に切り返して展開を譲らず。

2分8秒、坂口が左小内刈から左大内刈に触ると、前濱はハンドル操作で大内返に切り返す。坂口が崩れると見るや自ら飛び上がり、一瞬両者の体が完全に宙に浮く。坂口は側面から畳に落ちたがその上から前濱の体が降りかかり、ほとんど縦四方固の形で無理やり背中を着かせ「一本」。展開、結果とも試合を完全に支配した前濱の完勝で試合は再び大成の一人差リードに戻る。

eJudo Photo
伊藤祐介(右)と前濱が腰を差しあう

第4試合は前戦で大活躍した伊藤佑介が畳に上がる。伊藤はケンカ四つの前濱に対して釣り手で深く脇を差す得意の構えから出し投げの形での崩し、右大腰、右内股に巴投と攻めて攻勢を演出。前濱も伊藤の腰を乗り越えて左背負投、左体落と良く攻め返すが伊藤は流れが前濱に移り掛ける都度段重ねで技を集中し、試合の印象は拮抗だが結果積み重なった「指導」差は、終始伊藤がリードしての「指導2」対「指導3」。伊藤、試合巧者ぶりを見せつけて「指導3」による優勢で勝利。

続く第5試合は大成の神鳥剛が畳に上がる中堅同士の対決。この試合もケンカ四つ、伊藤はこの試合も長い腕を背中に回して対峙し、引き手争いを挑む。58秒、組み手の膠着を指摘する形で双方に「指導」。以後は神鳥が地力の強さで前に出、伊藤を場外際まで下げ続けて攻勢。1分35秒場外から脱出出来ない伊藤に「取り組まない」判断の「指導2」。続く展開、再び場外際まで下げられた伊藤は右大腰に右体落と放って必死に脱出を試みるが神鳥は揺るがず、回り込みながら常に伊藤を外側に置き続け、2分13秒伊藤に場外の「指導3」。伊藤は右大腰を連発して立て直そうとするが、神鳥もはや「場外」狙いを隠さず伊藤を押し込み、回り込んで伊藤を場内に入れない。3分11秒、双方に「指導」が宣告されて累積は伊藤が「4」、神鳥が「2」となりこの時点で試合終了。この試合は伊藤の反則負けにより神鳥の勝利決定。大成、再び一人差のリードを得る。

eJudo Photo
原澤脩司が神鳥剛から払巻込「技有」

第6試合は修徳の副将原澤脩司が左相四つの神鳥と対峙。神鳥は原澤の釣り手を絞るが原澤は絞らせたまま巻き上げて払巻込を仕掛け、脱出。釣り手で奥襟が欲しい原澤は神鳥の堅いガードに対してまず肩越しに触り、次いで奥襟という手順を踏もうとするが神鳥徹底管理でこれを許さない。
2分半過ぎ、引き手を手繰った神鳥が釣り手を絞ったまま左小内刈。ところが原澤はこのアクションを利用して釣り手を挙げて神鳥を引き寄せ、左大外巻一閃「技有」。そのまま後袈裟固に抑え込んで2分57秒合技「一本」で試合終了、この試合は原澤が勝利して再び試合はタイスコア。大成は副将の並木泰雅が出動することとなる。

eJudo Photo
並木泰雅が原澤脩司を払腰「一本」

第7試合の副将対決は原澤が左、並木が右組みのケンカ四つ。引き手争いの中、早い段階で原澤に「指導1」。以後は技を出し合う拮抗も1分過ぎから並木がステップを切った支釣込足と右大外刈で抜け出し、1分38秒原澤に「指導2」。互いに足技を出し合う中で原澤打開の抱きつき小外刈を見せるが心得た並木は相手がスピードに乗る前に押し返して防ぎ、続く展開では原澤が組み手と逆の右払巻込を見せるがこれも織り込み済みの神鳥距離を取って潰し、ここで原澤に偽装攻撃の判断で3つ目の「指導」が宣告される。
原澤それでも畳に居残ろうと右、左と足を飛ばすが並木は原澤が片足になったところを右払腰に捉える。転がった原澤の体を乗り越えるように自らの体を捨てて回旋を確定「一本」、3分3秒。並木、一人を抜き返して大成は一人を余らせたまま修徳の大将小川雄勢を畳に迎えることに成功。

eJudo Photo
小川雄勢が並木を引きずり回して「指導」を連取

第8試合は修徳の大将小川が左、大成・並木が右組みのケンカ四つ。
小川、前進圧力で23秒に「取り組まない」判断の「指導」、さらに今度は並木を前に引きずって1分2秒に「指導2」と反則ポイントを連続奪取。並木の掛け潰れも許さず引き起こしては大内刈、頭を下げては前に引きずりと相手を翻弄し続け、1分26秒「指導3」、1分45秒「指導4」と主審は立て続けに並木に反則を宣告。この試合は曲がり角なく小川が走り抜け、並木の反則負けにより試合終了。いよいよ試合は大将同士の対決へと持ち込まれる。

eJudo Photo
小川雄勢が川田修平から払巻込「一本」

大将同士の決戦は修徳・小川、大成・川田修平ともに左組みの相四つ。
川田釣り手を奥襟に叩き込みながら高速の左払腰で先制攻撃。小川大きく浮いて腹から畳に落ち、会場どよめく。
しかし小川落ち着いて形を作ると、ジワリと圧力を掛けてあくまでマイペース。
川田、横変形の形から左大外刈を狙って踏み込む。しかし小川は隙間を作って反転すると襟を握った引き手を抱き込みながら左払巻込。川田いったん背中を抱く形で小川の裏に抜けるが、踏みとどまった小川が再度足を振り上げて払巻込で体を捨てると一回転、激しく畳に落ちて「一本」、1分47秒。

修徳高○大将同士△大成高
(先)佐藤竜△優勢[指導2]○古賀颯人(先)
(次)坂口真人○反則[指導4]△古賀颯人(先)
(次)坂口真人△大内返○前濱忠大(次)
(中)伊藤佑介○優勢[指導3]△前濱忠大(次)
(中)伊藤佑介△反則[指導4]○神鳥剛(中)
(副)原澤修司○合技△神鳥剛(中)
(副)原澤修司△払腰○並木泰雅(副)
(大)小川雄勢○反則[指導4]△並木泰雅(副)
(大)小川雄勢○払巻込△川田修平(大)

結果、修徳高が大将同士の対決(一人残し)の末に、高校選手権に続く決勝進出を決めた。
前半3試合で2失点も伊藤と原澤の奮戦で引き分けなしの乱戦を演出。大接戦ではあったが大将小川の存在が盤面に効き、スコアほどの苦戦の印象はない一番であった。

大成は敗れたものの、この試合は小川という個を捌けなかったという一点のみが敗因で、大きな破綻なくしっかり力を出した試合と言える。今大会は全戦通じて非常に良いパフォーマンス、春以降明らかに各人が戦闘力を増してチーム全体の力が一段も二段も上がった印象。特に川田修平の強さと仕上がりの良さは出色であった。

eJudo Photo
国士舘は先鋒に飯田健太郎(右)を投入して布陣完成

国士舘高 - 天理高
(先)飯田健太郎 - 村上陣亮(先)
(次)磯村亮太 - 正木聖悟(次)
(中)竹村昂大 - 山崎壱盛(中)
(副)山田伊織 - 並里樹(副)
(大)吉良儀城 - 古田伸悟(大)

国士舘高はこの準決勝から1年生の飯田健太郎を先鋒に突っ込み、ベストメンバーが完成。
天理高のエース古田伸悟に何人を手当て出来るかが前半戦の目当てだが、天理はここまで非常に良いパフォーマンスを見せており、次鋒正木聖悟、中堅山崎壱盛、副将並里樹の3枚はいずれも骨太で極めて強力な陣容。名のある選手を揃えた国士舘が絶好調の天理を相手にどこまで力を発揮できるのかがこの試合第一の見どころ。特に先鋒飯田の出来に注目が集まる。

eJudo Photo
飯田健太郎が村上陣亮を右内股で攻め続ける

先鋒戦は飯田、村上ともに右組みの相四つ。飯田が捕まえては村上が右大内刈、左一本背負投に右背負投で形を崩すという攻防が続く。飯田50秒過ぎに村上の左一本背負投を潰して縦四方固に抑え込むが、村上なんとか逃れてポイントを許さず。
飯田1分過ぎからペースを上げ、右内股を数度。1分33秒に村上に「指導」が宣告されると、続くシークエンスではついに村上を捕まえ、右内股で放って「有効」奪取。以後も狙い済ました内股を度々放って「指導」一つを追加してフィニッシュ、この試合は飯田の優勢勝ちに終着。

eJudo Photo
正木聖悟が飯田健太郎の右内股の戻りを捉え、奥足に左小外刈を入れ「技有」奪取

第2試合はこの飯田に天理の次鋒正木聖悟がマッチアップ。正木はケンカ四つの飯田に絡みつくように横から接近、対する飯田は足を先に差し入れる右内股で正木を2度跳ね上げて山場を演出。しかし正木は30秒過ぎから引き手をこじり上げての左大内刈を3連発、さらに左内股に繋いで飯田を場外に送り出し、1分2秒飯田に「指導」が宣告される。
以後飯田が右内股を飛ばして攻め続けるが、浮き、崩されながらもじっくりチャンスを伺った正木は飯田の右内股の戻りに常より一呼吸早いタイミングで左小外刈を押し込む。奥脚の膝裏を狙ったこの一撃に飯田大きく崩れて「技有」、1分59秒。

eJudo Photo
正木聖悟が磯村亮太から大内刈「有効」。試合の流れは天理に大きく傾く

このポイントをきっかけに主導権は正木に移る。絡みつくような左小外刈に左内股で攻め続け、残り24秒には小外刈を絡み合わせて「有効」も追加。1年生の飯田を翻弄し「技有」優勢で勝ちを得るに至る。これで試合は1勝1敗、スコアは振出し。

次鋒対決は天理・正木が左、国士舘の1年生次鋒磯村亮太が右組みのケンカ四つ。
前戦を制して勢いに乗る正木は組み手争いに混ぜ合わせて動き良く左大内刈、磯村転がって「有効」、1分13秒。

eJudo Photo
磯村亮太が完璧な右大外刈で正木を逆落とし「一本」

明らかに天理に勝機の訪れた時間帯であったが、続くシークエンスで磯村がこれを覆す大仕事。1分36秒に斜めから踏み込んで右大外刈。まず刈り足で正木を捕まえ、次いでさらに一歩踏み込んで真裏に刈り落とす、ケンカ四つの王道と言える二段の大外刈。予想以上に技が伸びたか、まともに食らった正木は木の葉のように宙を舞い鮮やかな「一本」。国士舘、再び一人差のリードを得る。

磯村は続く右相四つの山崎壱盛戦を、双方横変形での攻防に応じる形で手堅く引き分け。リードを保ったまま第5試合へと襷を繋ぐ。

eJudo Photo
竹村昂大が並里樹の支釣込足をハンドル操作で振り回し返し「技有」

第5試合は国士舘の中堅中堅竹村昂大、天理の副将並里樹ともに左組みの相四つ。
互いに支釣込足を撃ち合う攻防のさ中、1分2秒の組み際に並里がスピードアップ、組みつきながらの支釣込足に打って出る。
しかし竹村冷静に迎え撃ち、瞬間ハンドル操作を呉れながら一歩前に押し込むと片足の並里ドウと崩れて「技有」。竹村そのまま袈裟固に抑え込んで「技有」を追加し合技の一本勝ち。国士舘は中堅竹村、副将山田伊織、大将吉良儀城の3枚を残したまま天理の大将古田伸悟を畳に呼び込む。

eJudo Photo
古田伸悟が竹村を支釣込足で叩き落とし「一本」

第6試合は国士舘・竹村、天理・古田伸悟ともに左組みの相四つ。古田は支釣込足と大外刈のコンビネーションで優位を確保。竹村は横変形に構えて支釣込足に内股と思い切り放って強気に抵抗を試みるが、見せ技を入れずに直線的に投げに掛かる古田の迫力に徐々に展開を失い、2分過ぎから「指導」を連続失陥。残り41秒、双方に「指導」が宣告されるが、この時点での累積は古田が「1」、竹村が「3」。
直後、「始め」の声が掛かるなり組みついた古田が支釣込足。おそらく抵抗のため気持ちが前掛かりになっていた竹村が逆らえずに崩れると、空中で引き手を脇に差し替えて首をロック、真下に向かって体を捨て落とし「一本」。古田、一人を抜き返す。

eJudo Photo
山田伊織が左大外刈、古田が足を抜いて逃れると頭を下げさせたまま支釣込足で崩し極めて「技有」

第7試合は国士舘の副将、全日本カデ王者山田伊織が畳に上がって古田に対峙。
双方左組みの相四つ。山田開始するなり左大外刈を放って真裏に刈り落とそうとするが古田足を抜いて逃れ、崩れ伏せて「待て」。

この一合目の攻防で手応えを掴んだか、再開直後山田は支釣込足から再び一呼吸で左大外刈に飛び込む。古田がまたもや足を抜こうとすると山田今度はこれを許さず、支釣込足で体を浴びせて「技有」奪取。そのまま崩上四方固に抑え込んで合技の一本勝ち、大会屈指の大駒古田を僅か1分4秒で仕留めて、チームの勝利を決めた。

国士舘高○不戦一人△天理高
(先)飯田健太郎○優勢[有効・内股]△村上陣亮(先)
(先)飯田健太郎△優勢[技有・小外刈]○正木聖悟(次)
(次)磯村亮太○大外刈△正木聖悟(次)
(次)磯村亮太×引分×山崎壱盛(中)
(中)竹村昂大○合技△並里樹(副)
(中)竹村昂大△支釣込足○古田伸悟(大)
(副)山田伊織○合技△古田伸悟(大)
(大)吉良儀城

会場を唸らせる強さを見せつけていた天理を、国士舘が二人を残す大差で粉砕。それも正木、古田という今大会を代表する強者二人を1年生の磯村と2年生の山田がいずれも「一本」で畳から退けるという鳥肌ものの完勝であった。新陣容の国士舘はどこまで強いのか、満場をほとんど呆れさせた迫力の一番。

一方の天理は、敗れはしたもののこれもインターハイに向けて素晴らしいパフォーマンスを見せつけた大会であった。特に次鋒正木は81kg級の小兵ながら強気の組み手に切れ味鋭い技、その勝負度胸の良さで観衆を魅了、負けこそついたがその柔道の内容はまさしく大会MVP級であった。インターハイに向けて天理の練磨の程が明らかになった大会と総括すべきであろう。

結果決まった決勝カードは、

修徳高 - 国士舘高

となった。

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版8月15日掲載記事より転載・編集しています。
ドコモ版QRコード
docomo版QRコード
KDDI版QRコード
au版QRコード

→eJudoトップページに戻る
→「ニュース・マッチレポート」に戻る




supported by KAYAC 運営会社サイトポリシー  RSS copyright (c) 2005 ejudo all rights reserved.