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金鷲旗高校柔道大会女子マッチレポート①一回戦~五回戦(パート決勝)

(2014年7月27日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版7月27日掲載記事より転載・編集しています。
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①一回戦~五回戦(パート決勝)
金鷲旗高校柔道大会女子マッチレポート
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合同開会式。男子343チーム、女子170チームが一同に会した

第88回金鷲旗高校柔道大会は平成26年7月21日に開幕、女子は23日まで3日間の日程で激戦が繰り広げられた。

五人制の抜き試合、選手配列固定という他大会と一線を画すレギュレーションで行われる今大会。大本命なき混戦の今年大会をリードするのは全国高校選手権優勝の埼玉栄高(埼玉)、選手層の厚い大成高(愛知)、大型選手を並べて大会三連覇を狙う地元福岡の雄・敬愛高ら。

まずは1回戦から5回戦までの熱戦を、有力チームの勝ち上がりを中心に簡単に追いかけてみたい。

■一回戦~五回戦(パート決勝)

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五回戦、淑徳高の浜未悠が埼玉栄・西願寺保乃加から内股「技有」

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五回戦、井上舞子が桒原佑佳から内股「技有」

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五回戦、冨田若春が井上舞子から小外刈「技有」

【Aパート】

準々決勝進出校:埼玉栄高(埼玉)
勝ち上がり
[2回戦]埼玉栄高○不戦三人(3勝0敗2分)△名張高(三重県)
[3回戦]埼玉栄高○不戦二人(5勝2敗0分)△兵庫商高(兵庫)
[4回戦]埼玉栄高○不戦三人(3勝0敗2分)△東海大翔洋高(静岡)
[5回戦]埼玉栄高○大将同士(5勝4敗0分)△淑徳高(東京)

優勝候補筆頭の埼玉栄は早い段階から強豪と連続で対戦せねばならない、非常に厳しい組み合わせ。
2回戦の名張高戦を先鋒泉雅子の3人抜き(1分)と次鋒池田真梨の引き分けで切り抜けると、3回戦の兵庫商戦もこの2人で4勝2敗をマークし不戦二人で勝ち上がり決定。
4回戦からは早くも先鋒に工藤七海、次鋒に柴田理帆と残りの手札2枚を全投入する本気モード。工藤が2人抜き(1分)、柴田も1人を抜いて(1分)この2人だけで東海大翔洋高を退けると、5回戦はいよいよ淑徳高と対戦。大会全体を通じたトーナメントの大山場だ。

埼玉栄高○大将同士△淑徳高
(先)工藤七海○大内刈△築地なな子(先)
(先)工藤七海○出足払△西願寺里保(次)
(先)工藤七海△合技○浜未悠(中)
(次)柴田理帆△内股○浜未悠(中)
(中)西願寺保乃加△合技○浜未悠(中)
(中)桒原佑佳○優勢[有効・隅落]△浜未悠(中)
(中)桒原佑佳○払腰△井上智賀(中)
(中)桒原佑佳△内股○井上舞子(大)
(大)冨田若春○合技△井上舞子(大)

埼玉栄の先鋒工藤七海の2人抜きで始まったこの試合だが、淑徳は中堅に配置された講道館杯78kg級準優勝者の浜未悠が3人を抜き返し、1人差リードで埼玉栄の2枚看板のうち「一の矢」である副将桒原佑佳を今大会初めて畳に引きずり出す。

この試合は桒原が浜の背負投を押し倒し崩して1分57秒「有効」獲得。このポイントを以て浜を畳から退けると、続いて畳に上がった井上智賀も42秒見事な払腰「一本」で仕留める快勝。あとは淑徳の大黒柱・井上舞子を相手にどう試合をまとめるかというところだが、この対戦は互いに退かない攻め合いの末、3分32秒に井上が場外際で首を抱えながらの内股で桒原を捻じ伏せ迫力の「一本」。試合の行方は冨田若春と井上舞子による大将対決に縺れ込むこととなった。

この対戦は冨田が右、井上が左組みのケンカ四つ。引き手争いと腰の入れ合い、探り合いから冨田は右体落、井上は左内股で攻め合う。

1分過ぎ、井上の左内股を受け止めた冨田が右小外刈。腹を突き出して十分に相手の重心を捕まえたこの一撃が決まり、井上転がって決定的な「技有」。
冨田は動きを止めずにそのまま横四方固に抑え込んで合技「一本」。埼玉栄、「この試合さえ乗り切れば」と本松好正監督が事前に語っていた大きな山場を乗り越えてベスト8入り決定。

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二回戦、斉藤芽生が柴田・本山星から払巻込「有効」

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五回戦、池絵梨菜と佐藤史織による延長戦

【Bパート】

準々決勝進出校:東大阪大敬愛高(埼玉)
勝ち上がり
[2回戦]東大阪大敬愛高○不戦一人(3勝1敗2分)△柴田高(宮城)
[3回戦]東大阪大敬愛高○不戦四人(5勝0敗0分)△九州国際大付高(福岡)
[4回戦]東大阪大敬愛高○不戦三人(4勝0敗1分)△加藤学園高(静岡)
[5回戦]東大阪大敬愛高○大将同士(2勝1敗3分)△新田高(愛媛)

東大阪大敬愛高は初戦で先鋒に古川榛香、次鋒に1年生の東加珠を起用するも2人で1勝1敗1分けとやや不安定な立ち上がり。中堅米沢夏帆、副将斉藤芽生のポイントゲッター2人が初戦から登場するバタバタの滑り出しとなった。
しかし3回戦は奮起した古川が九州国際大付高を相手に五人抜き、次鋒に中村優里を投入した4回戦も古川が四人を相手にする(3勝1分)活躍で加藤学園高を破って勝ち抜け。5回戦は、3回戦で修徳高(東京)を大将同士の対決で破って勝ち上がって来た新田高と対峙することとなった。

東大阪大敬愛高○大将同士・延長△新田高
(先)林七海×引分×麦田舞(先)
(次)中村優里△大外刈○亀岡妃香(次)
(中)米沢夏帆×引分×亀岡妃香(次)
(中)斉藤芽生×引分×内藤かりん(中)
(大)池絵梨菜○合技△奥本華月(中)
(大)池絵梨菜×引分×佐藤史織(大)
(延)池絵梨菜○合技△佐藤史織(延)

東大阪大敬愛は担ぎ技が切れる米沢に、格上の大型選手にも我慢が効く超級の強豪斉藤、70kg級高校選手権王者の池と後衛3枚が協力。
一方しぶとい選手を揃える新田の重心は後ろ2枚で、まず副将に昨年のインターハイ2位チームでレギュラーを務めた重量級の強豪奥本華月、そして大将には63kg級高校選手権準優勝者でしぶとさはおそらく今代の高校生では随一の佐藤史織を置く構成。

東大阪大敬愛としては我慢が効いてアップセット要素も持つ佐藤を相手にする前に少しでもリードを作り出しておきたいところだが、新田は次鋒対決を亀岡妃香が制して先に1人差をリード。取り返すべく出動した米沢を畳に残った亀岡が、さらに副将の斉藤を内藤かりんが引き分けで止める理想的な展開でこの1人差リードを保ったまま東大阪大敬愛のエース池を畳に引きずり出す。

ここで奥本が池を止めてしまえば試合終了だが、池は20キロの体重差をものともせずに奥本を上四方固「一本」に斬って落とし、さらに体力十分で登場した佐藤との打ち合いに丁寧に応じ続けて、「指導」差リードすら作らせずに引き分けで大将対決を終える。
この大消耗戦にしぶとさが売りのはずの佐藤が延長戦で陥落。延長戦開始以降突然池の攻撃が効くようになり、中盤ついに池が背負投で「技有」獲得、さらに最終盤に背負投で「有効」を追加するとさすがの佐藤の気力が尽きてそのまま横四方固「一本」。

奥本と佐藤の2枚を連続で抜き去らなければ勝ち抜けはない、という今代の高校生の誰が挑んでも腰が引けるであろう難しい状況を前に、登場時点で気持ちが萎えてしまってもおかしくないところだったが、この人はやはりモノが違った。戦闘力、メンタルの強さ、そしてなによりチームを背負う責任感と池がその大黒柱っぷりを如何なく見せつけた五回戦であった。

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二回戦、大成高の武田亮子が盛岡中央高・高橋萌美から右背負投で「有効」

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五回戦、鈴木伊織が山内美輝を右背負投で攻める

【Cパート】

準々決勝進出校:大成高(愛知)
勝ち上がり
[2回戦]大成高○不戦四人(5勝0敗0分)△盛岡中央高(岩手)
[3回戦]大成高○不戦四人(5勝0敗0分)△出水中央高(鹿児島)
[4回戦]大成高○不戦三人(5勝1敗0分)△国東高(大分)
[5回戦]大成高○不戦一人(4勝2敗1分)△創志学園高(岡山)

大成は先鋒に起用された57kg級全日本カデ王者、1年生の武田亮子が大爆発。2回戦で盛岡中央高を五人抜き、3回戦でも出水中央高を五人抜き、4回戦では国東高を相手に四人を抜き去り計14連勝の大活躍。15人目でさすがに力尽きて一敗を喫したが、畳に残った秋吉恕菜を今大会初めて畳に上がる黒木七都美が一本勝ちで退けてあっさり終戦。3試合を15勝1敗0分という圧倒的な成績で勝ち上がり、ベスト8を賭けた五回戦で創志学園高と対決することなった。

大成高○不戦一人△創志学園高
(先)武田亮子×引分×三浦裕香理(先)
(次)中江美裕○横四方固△友清あかり(次)
(次)中江美裕△反則[指導4]○小川寧々(中)
(中)鈴木伊織○縦四方固△小川寧々(中)
(中)鈴木伊織○横四方固△山内美輝(中)
(中)鈴木伊織△反則[指導4]○井上あかり(大)
(中)粂田晴乃○優勢[指導2]△井上あかり(大)
(大)鍋倉那美

大成はこの試合から次鋒を黒木に代えて中江美裕、中堅を松井悠里から鈴木伊織へと入れ替える上位対戦仕様の布陣を採った。

先鋒武田は63kg級全日本カデ2位の同学年の強豪・三浦裕香理を相手にしっかり引き分け。次鋒中江も友清あかりを相手に右体落の掛け潰れから釣り手を離さずに寝技に繋ぐ得意の組み立てで横四方固「一本」とここまでは視界良好だったが、中江は続く小川寧々戦を片手技での掛け潰れと防御姿勢による「指導」連続失陥で反則負け。続いて畳に上がった鈴木伊織は小川、そして副将山内美輝をいずれも抑え込んで立て続けに下すが、創志学園のエース井上あかりの前に「指導」4つを食らって反則負け。
最後は粂田晴乃が井上から「指導」2つを奪っての優勢勝ちで試合をまとめたものの、新ルール下で行われる初の全国大会である今大会最初の試合で、布陣の中核を為す中江と鈴木が、これまで上位対戦で効力を発揮してきた片手技で体を捨てる崩しからの寝技攻撃という戦術にNGを突き付けられたという解釈も可能なバタバタの試合。以後の試合に一抹不安を抱かせる内容の一番であった。

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五回戦、「技有」ビハインドの長崎明誠の中堅西村満利江が岩永ふくみの払腰を返して「有効」を取り返す

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荒谷莉佳子が坂口今日香を大外刈「一本」で破る

【Dパート】

準々決勝進出校:帝京高(東京)
勝ち上がり
[2回戦]帝京高○不戦三人(5勝1敗1分)△おかやま山陽高(岡山)今井、橋口
[3回戦]帝京高○不戦二人(4勝1敗1分)△九州学院高(熊本)
[4回戦]帝京高○不戦二人(3勝1敗2分)△金沢学院東高(石川)
[5回戦]大成高○大将同士(4勝3敗1分)△長崎明誠高(長崎)

帝京高は先鋒に今井美歩、次鋒に橋口真砂美を置いて大会をスタート。初戦は今井の3勝と橋口の2勝で全戦を賄ったが、3回戦の九州学院高戦では今井が1勝1敗、橋口が0勝1敗で早くも中堅岩永ふくみが登場(3勝)するという盤石とは言い難い内容。これを受けて強豪金沢学院東高との4回戦は次鋒に萩野乃袈を投入することとなる。この試合は先鋒戦の今井の敗戦を受けたビハインドから萩が1勝1分け、岩永が2勝1分けと手堅く試合を進めて不戦二人の圧勝。五回戦では混戦ブロックを勝ち上がった長崎明誠高とマッチアップすることとなった。

帝京高○大将同士△長崎明誠高
(先)郡司風花×引分×西村美波瑠(先)
(次)萩野乃袈△上四方固○楠本亜美(次)
(中)岩永ふくみ○一本背負投△楠本亜美(次)
(中)岩永ふくみ○優勢△西村満利江(中)
(中)岩永ふくみ△後袈裟固○浦田真衣(中)
(中)西尾直子○上四方固△浦田真衣(中)
(中)西尾直子△優勢○坂口今日香(大)
(大)荒谷莉佳子○大外刈△坂口今日香(大)

帝京は先鋒に郡司風花を入れて布陣完成。57kg級高校選手権王者の西尾直子に無差別3位の荒谷莉佳子、昨年全国中学校大会3位入賞時にエースを張った1年生岩永ふくみとメンバーだけを見れば帝京の圧勝が想起されてもおかしくない顔ぶれだったが、1、2年生主体の名門長崎明誠が意地を掛けた大抵抗。次鋒楠本亜美の上四方固「一本」でリードを得ると、2人を抜き返された後に唯一の3年生副将浦田真衣が後袈裟固「一本」、さらに1人差ビハインドから大将坂口今日香が西尾直子を抜き返すなど執念の試合で大将同士の対決にまで勝負を持ち込む。

この試合は荒谷の大外刈「一本」で決着、順当に帝京がベスト8入りを決めたがスター選手不在の中でここまで戦った長崎明誠が大健闘が光った一番。猛稽古で鳴らす長崎明誠らしいベスト16進出劇であった。

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2回戦、天理高・新添左季が桐蔭学園の鈴木双葉から完璧な内股で「一本」

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5回戦、桐蔭学園・嶺井美穂が小野華菜恵を内股で攻める

【Eパート】

準々決勝進出校:桐蔭学園高(神奈川)
勝ち上がり
[2回戦]桐蔭学園高○不戦二人(3勝1敗2分)△柳ケ浦高(大分)
[3回戦]桐蔭学園高○不戦二人(2勝1敗3分)△天理高(奈良)
[4回戦]桐蔭学園高○不戦二人(4勝3敗1分)△中京高(岐阜)
[5回戦]桐蔭学園高○大将同士(4勝3敗1分)△松商学園高(長野)

強豪の影薄い、密度の粗いパート。
その中を、大駒嶺井美穂を大将に据えた桐蔭学園高が順当に勝ち上がってベスト16入り。

4回戦までの勝ち上がりで、嶺井の登場は1試合。3回戦で天理高のエース新添左季に副将鈴木双葉が内股「一本」で秒殺されるというピンチを受けて畳に上がり、1分掛からず新添を内股「一本」で投げ返して勝利。これで勢いを得た桐蔭学園は4回戦を先鋒馬場彩子(2勝1敗)と次鋒桜井真子(2勝1分)の2人で賄い、松商学園高との5回戦に臨む。

桐蔭学園高○大将同士△松商学園高
(先)馬場彩子△合技[大外刈・横四方固]○斎藤理香子(先)
(次)桜井真子○優勢[指導2]△斎藤理香子(先)
(次)桜井真子△優勢[指導2]○武居沙知(次)
(中)室家弥央×引分×○武居沙知(次)
(中)鈴木双葉○横四方固△清水郁佳(中)
(中)鈴木双葉△優勢[有効・大外刈]○原琳々子(中)
(大)嶺井美穂○上四方固△原琳々子(中)
(大)嶺井美穂○優勢[技有・内股]△小野華菜恵(大)

松商学園は最強世代であった前代から団体戦に出場してきた武居沙知、原琳々子、小野華菜恵の3枚を分散配置。大駒が嶺井1枚の桐蔭学園にとっては戦いにくい相手だが、それでも桜井真子と鈴木双葉が1勝ずつを上げて、1人差ビハインドで嶺井を畳に送り出す。
嶺井は期待通りに原、小野のポイントゲッター2枚を抜き去って自軍の勝利を確定。Eパートからはシード校桐蔭学園がベスト8進出。

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4回戦、梅津志悠が袈裟固で八千代高のエース鈴木くるみに一本勝ち

【Fパート】

準々決勝進出校:敬愛高(福岡)
勝ち上がり
[2回戦]敬愛高○不戦三人(3勝0敗2分)△長崎日大高(長崎)
[3回戦]敬愛高○不戦二人(4勝1敗1分)△武庫川女子大付高(兵庫)
[4回戦]敬愛高○不戦二人(4勝1敗1分)△八千代高(千葉)
[5回戦]敬愛高○不戦二人(3勝1敗2分)△東海大四高(北海道)

2連覇中の敬愛高は1年生の新森涼、児玉ひかる、三苫桃子の大型新戦力3枚が登録7名に入り充実の布陣。新森は70kg級の選手だが児玉は体重105kg、三苫は110kgで今年も全国屈指、というより他に比較対象が見つからない大型チームが完成することとなった。

このパートのシード校は高校選手権ベスト8の奈良育英高(奈良)だが登録7人のうち3人が52kg級、1人が57kg級と金鷲旗のレギュレーションに陣容が噛みあわず、ということはパート内に敬愛に立ち向かえるチームはほぼ皆無。その中を敬愛は悠々と勝ち上がる。

次鋒に入った三苫が4回戦までで1勝2敗1分けといま一つの出来とみるや5回戦からは早くもこのポジションに大駒候補の新森を投入。前戦で奈良育英を降した東海大四高とのパートファイナルに臨む。

敬愛高○不戦二人△東海大四高
(先)立川莉奈○腕挫十字固△加藤早姫(先)
(先)立川莉奈○横四方固△村上杏実(次)
(先)立川莉奈○×引分×相馬千穂(中)
(次)新森涼○袈裟固△杉村和加菜(中)
(次)新森涼△後袈裟固○佐藤杏香(大)
(中)梅津志悠×引分×佐藤杏香(大)
(中)児玉ひかる
(大)山口凌歌

敬愛としては、東海大四の大将に座る高校選手権無差別王者の佐藤杏香を前にどれだけリードを積み上げるかがどうかが焦点となる試合。逆に東海大四としては1人でも相手を減らして佐藤に襷を渡すことが肝要だが、敬愛は先鋒立川莉奈が3人を潰してこの意図をあっさり挫く。
結果、佐藤の初戦の相手はなんと次鋒の新森。敬愛を相手に4人を抜かねばならない状況は高校生にはあまりに過酷。1人を抜き返した佐藤だがリードをバックに戦う梅津志悠を抜くには至らず引き分けで試合終了。敬愛、この試合も不戦二人の圧勝でベスト8入り決定。

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2回戦、横須賀学院の大川優希が夙川学院の副将長谷川雛乃から大外刈で一本勝ち

【Gパート】

準々決勝進出校:紀央館高(和歌山)
勝ち上がり
[2回戦]紀央館高○不戦四人(5勝0敗0分)△生光学園高(徳島)
[3回戦]紀央館高○不戦三人(5勝1敗0分)△北越高(新潟)
[4回戦]紀央館高○不戦四人(5勝0敗0分)△日大高(神奈川)
[5回戦]紀央館高○不戦一人(5勝3敗0分)△横須賀学院高(神奈川)

シード高は高校選手権3位の紀央館高。他に強豪の影は薄く、紀央館は4回戦終了までの3戦で15勝1敗0分けという圧倒的な成績で5回戦進出。

パートファイナルの対戦相手は横須賀学院高。こちらは1回戦で鳥栖工高(佐賀)を不戦二人(4勝1敗1分)で退けた後は、立て続けに強豪と対決。2回戦で夙川学院高(兵庫)を不戦一人(5勝3敗1分)、3回戦で熊本西高(熊本)を大将同士(4勝3敗1分)、4回戦で富士学苑高(山梨)を大将同士(4勝3敗1分)と乱戦を制し続けてのベスト16入り。

紀央館高○不戦一人△横須賀学院高
(先)松下沙都○払腰△五十嵐真子(先)
(先)松下沙都△大内返○田中楓(次)
(次)岡本希望○払腰△田中楓(次)
(次)岡本希望○後袈裟固△栗田ひなの(中)
(次)岡本希望△大内返○大川優希(中)
(中)山本七海○合技[体落・袈裟固]△大川優希(中)
(中)山本七海△横四方固○岡田彩加(大)
(中)宮崎さくら○横四方固△岡田彩加(大)
(大)松田なみき

この試合はこれまでの横須賀学院の戦いぶりに引きずられたかのように抜いて抜かれての大乱戦。先鋒戦の勝利を皮切りに一貫してリードを取り続けた紀央館に横須賀学院が食らいつくという形だが、紀央館は次鋒岡本希望が2人抜きを果たすなど迫られる度に逐一追い落としてあくまでペースを渡さず。最後は副将宮崎さくらが岡田彩加を「一本」で降してベスト8入り決定。

横須賀学院は5試合の内訳が20勝15敗3分。「一本」取るが「一本」取られる、「一本」取られても「一本」取り返すという歩留まりの悪さが響いてベスト16で終戦となった。先鋒に48kg級の五十嵐真子を起用せねばならぬ苦しいチーム事情の中、この試合は五十嵐が我慢できなかったこと、中盤で踏みとどまるべき栗田ひなのが分水嶺の第4試合をまたしても「一本」で落としたことが大きく響いた。育成力の高さと相反する戦術性と戦略性の意外な低さ。神奈川県予選をなかなか勝ち切れない特徴2つが、良くも悪くもはっきり表れた大会であった。

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4回戦、沖学園の先鋒山本玲奈が清水ヶ丘高の紺屋美咲から小外刈で2つ目の「有効」

【Hパート】

準々決勝進出校:沖学園高(福岡)

勝ち上がり
[2回戦]沖学園高○不戦二人(4勝1敗1分)△藤枝順心高(静岡)
[3回戦]沖学園高○不戦二人(5勝1敗0分)△金沢向陽高(石川)
[4回戦]沖学園高○不戦三人(5勝1敗1分)△清水ヶ丘高(広島)
[5回戦]沖学園高○大将同士(4勝3敗1分)鹿児島情報高(鹿児島)

地元福岡の沖学園高がベスト8入り決定。4回戦の清水ヶ丘高戦からは高木さくらに代えて先鋒に山本玲奈を投入して上位対戦用の布陣完成。不戦三人でこの試合をしっかりまとめて、いよいよ勝負どころの五回戦、鹿児島情報高戦に臨む。

鹿児島情報は体重128kgの副将鬼塚葉瑠奈、70kg級九州王者の2年生大将青柳麗美の後衛2枚が非常に強力。鬼塚は4回戦の土浦日大高(茨城)戦で高校選手権70kg級2位の畠石香花を払腰で投げつけて合技「一本」で降している、まことに油断のならない相手。

沖学園高○大将同士△鹿児島情報高
(先)山本玲奈△袈裟固○古市真愛(先)
(次)宮宇地朱菜○合技[袖釣込腰・袈裟固]△古市真愛(先)
(次)宮宇地朱菜△小外刈△原添佳奈(次)
(中)多田隈玲菜○反則[指導4]△原添佳奈(次)
(中)多田隈玲菜×引分×山下優光(中)
(副)永瀬貴子○優勢[指導2]△鬼塚葉瑠奈(中)
(副)永瀬貴子△合技[大外刈・袈裟固]○青柳麗美(大)
(大)山本絵玲奈×引分×青柳麗美(大)
(延)山本絵玲奈○優勢[有効・小外刈]△青柳麗美(延)

前半戦は拮抗、勝負は副将同士が畳に上がるという全くのタイスコアで後半戦に持ち込まれる。
ここで沖学園はエースの永瀬貴子が鬼塚葉瑠奈を「指導2」で下してリード現出。次戦を引き分ければ勝利決定というところだったが、九州大会でも青柳麗美が横四方固「一本」で勝利しているこのカードは再び青柳の一本勝ちで終着。試合の行方は大将対決へ。

青柳の優位が予想された山本絵玲奈-青柳戦はしかし、延長戦の末に山本絵玲奈が小外刈「有効」で勝利。沖学園、シード校の意地を見せつけてベスト8入り決定。

結果決まった準々決勝のカードは、以下の通りとなった。

埼玉栄高 - 東大阪大敬愛高

大成高 - 帝京高
桐蔭学園高 - 敬愛高
紀央館高 - 沖学園高

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