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山部佳苗がライバル田知本愛を下して初優勝・全日本選抜柔道体重別選手権78kg超級レポート

(2014年5月16日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版5月16日掲載記事より転載・編集しています。
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全日本選抜柔道体重別選手権78kg超級レポート
山部佳苗がライバル田知本愛を下して初優勝
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1回戦、田知本愛が稲森奈見を攻める

負傷のためにジュニア世代のホープ朝比奈沙羅(渋谷教育学園渋谷高3年)は欠場したが、シニア、ジュニア通して名だたる強豪が集結。体重別日本一を争うにふさわしい錚々たるメンバーが揃った。

その中を、一段違う力を見せて決勝まで勝ち上がったのは田知本愛(ALSOK)と山部佳苗(ミキハウス)の2人。予想通りの頂点対決だ。

田知本は1回戦で世界ジュニア王者稲森奈見(三井住友海上)から立て続けに3つの「指導」を奪って優勢勝ち。準決勝は前年度王者の白石のどか(JR東日本女子柔道部)を相手にまず1分6秒「指導」奪取、以降は双方に3つの「指導」が累積し、3分27秒白石の「指導4」による反則で試合終了。2戦合計で7つの「指導」を並べて決勝まで勝ち上がってきた。

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準決勝、山部佳苗が烏帽子美久をハンドル操作で押し込み、抑え込みに移行

一方の山部は初戦で大学時代度々国際大会への抜擢を受けてきた橋口ななみ(大阪府警)を僅か58秒の右払腰「一本」で一蹴。準決勝も烏帽子美久(JR東日本女子柔道部)を1分43秒横四方固「一本」と相手にせず、連続一本勝ちでの決勝進出。

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双方に「指導」が与えられた直後、山部が右払腰で先制攻撃

決勝は田知本が左、山部が右組みのケンカ四つ。

田知本は両襟、山部は引き手で袖を確保、互いにガップリ持ち合ったまま静かな攻防が続く。30秒過ぎに田知本が支釣込足を放ったのがもっとも大きなアクションで、牽制の足技を見せあうのみで極めて動き少なく1分近くが経過。1分0秒、両者に「指導」。

再開直後、山部が畳を蹴って走り寄り、組み付くなりの右払腰で先制攻撃。田知本引き手を切って潰す。
試合を動かし始めた山部は前へ。田知本は山部の引き手で袖を抑えられることを嫌い、手首を握って防ぐ動作を幾度か繰り返した末に自身の組み手を両襟に定める。田知本ここで左払腰を放つが山部は引き手を切って防ぐなり釣り手一本を突いてさらに前進。

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田知本は度々山部の引き手の手首を握る

田知本再び相手の手首を握って前進をいなしつつ、両襟に終着。山部の前進に対して腰を切り返す前技動作で応戦するが、引き手を切った山部はこれをきっかけに再度前進。嫌った田知本が袖を求める山部の引き手を、今度は手を握り合わせて防いだところで「待て」。主審は田知本の手を握り合わせる動作に対して「指導2」を宣告、1分55秒。

試合は再び膠着。釣り手の落としあいから田知本が腰を切る前技に支釣込足を放って攻防にアクセントを入れ、その都度山部が前進するという構図。

2分40秒頃から双方動きが止まり、間合いを測りあったまま10秒以上が経過。いずれかの「指導」ではというタイミングの2分56秒、おそらくは田知本が放った相手の膝裏への足技の牽制に対し擬装攻撃の「指導」が宣告される。累積反則は田知本が3回、山部が1回。

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田知本の支釣込足、しかし山部は前進することでその攻撃を封殺

田知本ここに至って左大内刈、左大外刈と攻めに転じるが、反撃は1分18秒に奪った「指導」1つの上積みに留まる。最終盤は田知本の左大外刈を山部が突き返して、以後は片足になるリスクを嫌ったか田知本に具体的な技なく山部が前進し続けたまま試合終了。結果、「指導3」対「指導2」の反則累積差で山部の優勝が決まった。

山部の「前に出る」決意と迫力が田知本の攻撃力を凌いだという形の一戦ではあったが、試合経過を見て頂いてわかるとおりこの試合は率直に言って凡戦であった。今大会と皇后盃に2連勝するしかない山部はリードを得た段階でリスクを避け前進圧力という攻勢確保の最低条件を満たすことで試合をまとめ、一方余程のことがない限り世界選手権代表を逃すことがない立場の田知本も、意識的にか無意識的的にかこのバックグランドを壊すような破滅的な敗北だけは避けるというセーフティラインを敷き、これを踏み外すことのないよう山部の意図を大枠受け入れたかのように思われる。つまりは双方この後に控える大一番の皇后盃を前にした予備会戦、皇后盃に勝負を繋げるための第1ラウンドと捉えて試合をしたフシがある。少なくとも客観的にはそう捉えて差し支えなかろうと思われる、動きの少ない試合であった。

この日行われた女子3階級の決勝は70kg級が環太平洋大の同門同期対決による「指導」差決着、78kg級は同所属同士による「指導」差決着、そしてこの78kg級も「指導」差で試合が決まり、すべてが反則累積による決着。いったいに低調な一日であり、世界選手権に向けてポジティブなビジョンを抱きにくい一日でもあった。

文責:古田英毅

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優勝の山部佳苗選手

【成績上位者】
優勝:山部佳苗(ミキハウス)
準優勝:田知本愛(ALSOK)
第三位:市橋寿々華(大阪府警)
第三位:烏帽子美久(JR東日本女子柔道部)

山部佳苗選手のコメント
「昨年もその前もずっと2位だった大会なので、物凄く優勝したかった。うれしいです。この試合と皇后盃の2つに勝たないと世界選手権の代表にはなれない立場なのて、気持ちを出さなきゃと思っていました。実績を残せず悔しい1年でしたので、皇后盃は絶対勝ちます。勝って、代表になりたいです」

【1回戦】

田知本愛○優勢[指導3]△稲森奈見
烏帽子美久○優勢[指導2]△月波光貴穂
山部佳苗○払腰(0:58)△橋口ななみ
市橋寿々華○優勢[指導2]△白石のどか

【準決勝】

田知本愛○反則[指導4](3:27)△市橋寿々華
山部佳苗○横四方固(1:43)△烏帽子美久

【決勝】

山部佳苗○優勢[指導3]△田知本愛

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