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ヌンイラ華蓮が優勝、国内大会3連勝で世界選手権代表も射止める・全日本選抜柔道体重別選手権70kg級レポート

(2014年5月12日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版5月12日掲載記事より転載・編集しています。
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全日本選抜柔道体重別選手権70kg級レポート
ヌンイラ華蓮が優勝、国内大会3連勝で世界選手権代表も射止める
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1回戦、高橋ルイが第1シードの新井千鶴から払巻込「技有」

第1シードで、世界選手権代表争いの事実上唯一の権利者と目されていた新井千鶴(三井住友海上)が初戦敗退。高橋ルイ(和歌山県庁)のパワーに得意の足技で対抗し度々山場を作って攻勢確保、順調に「指導2」(いずれも「攻撃せずに標準的でない組み方をする」)を獲得していたが、残り45秒に場外際で肩越し組み手からの左払巻込を食って「有効」失陥。耐えた体勢のまま袈裟固に決められて万事休した。国際大会では日本人随一の強さを発揮する新井だが、積年の課題であるパワーファイターへの対応を改めて突き付けられた形。

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1回戦、大野陽子が田知本遥を攻める

第2シード配置の田知本遥(ALSOK)も初戦敗退。こちらは開始から元気なく、大野陽子(コマツ)を相手に「指導1」を失った後の2分26秒に内股で縦回転に転がされ「有効」失陥。「一本」級のこの投げに毒気を抜かれたか、以後も内股、支釣込足に巴投、引き続いての寝技と大野の猛攻を淡々と受け入れたまま試合終了。当然ながら世界選手権代表への選出はなく、2011年パリ世界選手権、2012年ロンドン五輪、2013年リオ世界選手権とメダルなしながらも続けて来た世界大会連続出場は3大会で途切れることとなった。これで選抜体重別は2年連続の初戦敗退。勝敗以上に、悪い展開にも試合を壊しにいかずにこれを受け入れた淡白さが今後に向けて気になるところ。

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準決勝、ヌンイラ華蓮が大野陽子から右大外刈「技有」

本年度大会決勝は、環太平洋大での同門同期、2011年、2012年、2013年と3年連続で学生体重別の決勝を争ったヌンイラ華蓮(了徳寺学園職)と高橋ルイ(和歌山県庁)という顔合わせ。

昨年王者のヌンイラは1回戦で松延祐里(筑波大4年)を右内股と袈裟固の合技「一本」(1:37)で下して準決勝進出。準決勝で迎えた大野陽子とのパワーファイター対決では48秒右大外刈「技有」、1分42秒には相手が左大外刈に入ろうとするところをハンドル操作で押し込んで浮落「有効」と連続奪取して圧倒。さらに2つの「指導」を追加する隙のなさで勝利を決め、決勝へと勝ち上がってきた。

一方の高橋は前述の通り1回戦で第1シードの新井を袈裟固「一本」で食い、準決勝はケンカ四つの今井優子(了徳寺学園職)を相手に「指導」を失いながらも2分43秒に腰の差し合いから裏投「技有」奪取。続く寝技の展開で相手を伏せさせたままの腕挫十字固を決めて一本勝ち(3:04)。2つの「一本」を並べて堂々の決勝進出。

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ヌンイラと高橋の決勝は腰の差し合いが続く

決勝はヌンイラが右、高橋が左組みのケンカ四つ。

過去3度の対戦とほぼ全く同じに、引き手争いからの腰の差し合いが続く。
双方時折両襟で圧を掛けて相手を誘うものの、相手が腰を入れると段重ねに腰を差し返し、足を差し入れて内股を探るとこれも段重ねで内股を仕掛け返すということの連続でなかなか差がつかない。体は動くが試合は動かない、動的膠着という言葉がまことに相応しい単調な展開。

1分10秒過ぎに両襟を握ったヌンイラが右大内刈をきっかけに極めて長時間のケンケンで高橋を追う。続く展開でも両襟の右内股、これは潰れてしまったが直後の1分48秒、高橋に「指導」が宣告される。

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ヌンイラの右小内刈に高橋が崩れ伏せ、直後2つ目の「指導」

直後高橋が立ち姿勢からの「跳び十字」を見せるが心得たヌンイラが潰し、試合は再び腰の差しあいによる膠着に陥る。しかし3分20秒過ぎにヌンイラが釣り手一本の右小内刈に身を翻して攻防に変化をつける。腰を差すルーティンの攻撃の残像をうまく使ったこの技に高橋崩れ伏せて、直後の残り33秒高橋に2つ目の「指導」。

高橋猛然と前に。ヌンイラは片手の右内股で掛け潰れてしまい残り22秒で偽装攻撃の「指導」を受ける。しかし残り10秒を過ぎたところで高橋の左釣腰を待ち構えて潰し、背中から抱きついて時間を消費。ここで終了ブザー鳴り響き、試合は「指導2」対「指導1」の優勢で決着。ヌンイラ華蓮が全日本選抜体重別選手権2連覇を達成した。

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決勝を争った同門同期の2人。高橋は初戦で新井を倒し、ヌンイラの世界選手権代表選出を援護射撃した形となった

大会終了後の強化委員会で世界選手権代表にはヌンイラが初選出。事前評ではグランドスラム東京優勝にグランドスラムパリ3位と国際大会の成績で群を抜く新井が有利と見られていたが、ヌンイラが国内大会で3連勝(13年選抜、13年講道館杯、14年選抜)と圧倒的な実績を残したこと、レベルの落ちる大会ではあるが2月のヨーロッパオープン・ローマで優勝して国際大会の実績を残していること、そしておそらくは昨年の直接対決でヌンイラが勝利していることまでが勘案されての逆転裁定となった。丹念に勝利を続けることで、与えられた細い道を渡りきったヌンイラにチャンスが与えられた形。

自身認めている通り、ヌンイラの売りはパワー。世界選手権での活躍は、ひとえにその膂力が世界のトップに通用するレベルに到達しているかどうかに掛かる。これまで突き付けられてきた「国際大会では厳しい」という評価を覆す大チャンスであるが、逆に力負けして早期敗退の場合は一番のストロングポイントが否定されたヌンイラの五輪に向けた道は非常に厳しいものになるはずだ。「国内の人」か「階級の顔」か。ヌンイラにとっては結果はもちろんその内容が問われる、明らかにキャリアの分岐点だ。初出場ではあるが、ヌンイラらしい強気の内容、そして好結果を期待したい。

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優勝のヌンイラ華蓮選手

【成績上位者】
優勝:ヌンイラ華蓮(了徳寺学園職)
準優勝:高橋ルイ(和歌山県庁)
第三位:大野陽子(コマツ)
第三位:今井優子(了徳寺学園職)

ヌンイラ華蓮選手のコメント
「ホッとしています。苦しい大会でした。高橋は一番のライバルだし、大学を卒業してこれから社会人としてやっていく最初の試合。『きちんとやろう』と心がけて試合をしました。世界選手権では自分らしいパワフルな柔道をしたいです」

【1回戦】

高橋ルイ(和歌山県庁)○袈裟固(3:38)△新井千鶴(三井住友海上)
今井優子(了徳寺学園職)○優勢[有効・小外刈]△上野巴恵(自衛隊体育学校)
大野陽子(コマツ)○優勢[有効・内股]△田知本遥(ALSOK)
ヌンイラ華蓮(了徳寺学園職)○合技[内股・袈裟固](1:37)△松延祐里(筑波大4年)

【準決勝】

高橋ルイ○腕挫十字固(3:04)△今井優子
ヌンイラ華蓮○優勢[技有・大外刈]△大野陽子

【決勝】

ヌンイラ華蓮○優勢[指導2]△高橋ルイ

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