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徹底マーク跳ね除け永瀬貴規が初優勝、地力の高さと際の強さ見せ付ける・全日本選抜柔道体重別選手権81kg級レポート

(2014年5月8日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版5月8日掲載記事より転載・編集しています。
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全日本選抜柔道体重別選手権81kg級レポート
徹底マーク跳ね除け永瀬貴規が初優勝、地力の高さと際の強さ見せ付ける
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準決勝、永瀬貴規が丸山剛毅を破る

決勝に進んだのは第1シードの永瀬貴規(筑波大3年)と第2シードの長島啓太(日本中央競馬会)。

グランドスラム東京優勝、グランドスラムパリ3位と今期の実績で他選手を大きく引き離す永瀬は今大会が世界選手権代表選出の最終試験、徹底マークを掻い潜っての決勝進出。

1回戦ではこれまで苦手としてきた海老泰博(旭化成)と対戦、「指導1」奪取後の1分27秒に内股を透かされて「技有」を失うピンチに陥る。しかし慌てず落ち着いて試合を進め、以後はカウンター技の隙すら与えずに2分48秒「指導2」、3分24秒「指導3」、そして4分22秒に「指導4」と反則ポイントを積み重ねて勝利。準決勝は昨年王者の丸山剛毅(天理大4年)に「指導」1つを先行されたが、ケンカ四つの相手との引き手争いを優位に進めてケンケンの右内股で攻勢確保。差のつけにくい試合ではあったが、1分14秒、2分14秒といずれも「取り組まない」反則が丸山に与えられ、「指導」2つによる優勢勝ちで決勝への勝ち上がりを決めてきた。

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準決勝、長島啓太が中井貴裕との大一番を払腰「一本」で制す

一方の長島は1回戦で山下諒輔(静岡県警)に「指導2」対「指導1」の反則累積差で勝利して、準決勝ではロンドン五輪代表中井貴裕(パーク24)との対戦という大一番を迎える。

この試合は長島、中井ともに左組みの相四つ。長島はケンケンの左大外刈で攻め、中井は中盤に抱きつきの左小外刈であわやという場面を作るなど交互に山場を作り、2分6秒に中井に「指導」、3分に中井に2つ目の「指導」、中井が思い切りの良い両袖の左大外刈を放った直後の3分30秒には長島に1つ目の「指導」が与えられる。

3分56秒、中井が左大外刈から右小外掛に繋いで長島を大きく崩す。これはポイントが宣告されてもおかしくないものだったが、主審はスルー。

これで中井の集中が切れたか、直後の組み際に長島が左払腰。これが鮮やかに決まって「一本」、4分3秒。長島消耗戦から自身の特徴である投げ技で抜け出し、決勝進出決定。

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決勝、長島が左大内刈で前進するが永瀬踏みとどまる

決勝は永瀬が右、長島が左組みのケンカ四つ。
永瀬は釣り手を下、長島は上から持っての引き手争い。長島が先に引き手を得ると永瀬切り離し、長島釣り手を振りながら引き手を求めて前進。場外際まで押し込むと釣り手を振りつつノーステップの左体落。永瀬、足元に置かれた長島の左足を乗り越え、両手をついて伏せて「待て」。経過時間は47秒。

再び引き手争い、長島は奥襟を叩いて前へ。永瀬は引き手を求めながら支釣込足で相手を崩して応じる。組み勝っているのは長島で永瀬が受けて立つ形に見えたが、体勢低く構えた永瀬が長島に場外を背負わせ、長島は足を試合場外に置いたまま攻防を続けてしまい「待て」。1分19秒長島に場外の「指導」が宣告される。

直後、組み際に引き手で袖を得た長島がケンケンの右大内刈。永瀬なんとか踏みとどまって攻防継続。

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長島が内股フェイントの左小外掛、永瀬見事に透かして浮落「技有」

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双方引き手を探り、交互に持っては切り、切られては両襟で相手を誘うという展開が数合。
2分過ぎ、永瀬が右大内刈。まず小さく足を入れ、長島の左足を捕まえてからケンケンで数歩踏み込んで追いかける。長島踏みとどまってから、永瀬が一呼吸間合いを整える感に釣り手で上から背中を叩くことに成功。永瀬は脇から背中に手を回し、低く構えて応じる。

長島この体勢から左内股のフェイントを入れ、腰を切り返して思い切った左小外掛。取り味十分の深い技、長島も手ごたえあったかグイと踏み込んで決めに掛かるが、永瀬あっさり透かすと上体を捻って投げに掛かる。仰け反ったまま一歩踏みとどまった長島、耐え切れずに真裏に転がりこれは永瀬の浮落「技有」。経過時間は2分9秒、残り時間は2分51秒。

以降も組み手争いが続くが、大枠長島が上から十分な組み手を確保し、永瀬が下から待ち受けるという構図。長島は遮二無二追いかけずにあくまで落ち着いてチャンスを探るという形だが先ほどの一撃が効いたか、永瀬の際の強さを警戒してなかなか深い技に飛び込めない。

2分37秒、長島前に出るが永瀬は釣り手一本で相手を前に送り出し崩し、振り回された長島が場外まで出て踏み留まり「待て」。

3分14秒、引き手争いの中から永瀬が右内股。これは空振りとなり、長島左体落を仕掛けるが踏み込みきれず「待て」。

3分24秒、組み手を確保した長島が相手を引き寄せようとした動きに乗じて永瀬が右小外刈。長島崩れ落ちて「待て」。

続く展開も長島が奥襟を叩き、永瀬が下から待ち受ける形。永瀬は大腰の形で腰をまず入れ、次いで足を上げて右内股。長島が崩れると横三角、これは回す段階で脚が解かれてしまったが再度三角に食いついて攻防を継続。長島が耐え切り「待て」が宣告された3分59秒、長島に2つ目の「指導」が宣告される。

奮起した長島組み際に間合いを詰めて左大内刈、永瀬が崩れ伏せて「待て」。残り時間は39秒。

長島は釣り手で上から背中を叩き、引き手を確保。良いタイミングで左内股フェイントの左小外刈を見せるが、先ほどの失点の影響か飛び込み切れずに永瀬を僅かに崩したのみでこの大チャンスは終了。

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*残り時間僅かの攻防、長島左内股を2連発するが受け止めた永瀬が右内股に繋ぐ

奮起した長島組み際に間合いを詰めて左大内刈、永瀬が崩れ伏せて「待て」。残り時間は39秒。

長島は釣り手で上から背中を叩き、引き手を確保。良いタイミングで左内股フェイントの左小外刈を見せるが、先ほどの失点の影響か飛び込み切れずに永瀬を僅かに崩したのみでこの大チャンスは終了。

残り20秒を切り長島は左払腰、さらに左内股を2連発するが受け止めきった永瀬は逆に右内股。大きく崩れた長島が崩れ伏せたところで終了ブザーが鳴り響く。

崩れた体勢のまま長島はガックリ。この試合は「技有」と「指導2」を得た永瀬の優勢勝ちで終了、大学3年生の永瀬が全日本選抜体重別選手権初制覇を決めることとなった。

一発の威力が魅力の永瀬だが、徹底マークを受けた今大会は投げ急がず、終始落ち着いた試合運び。相手の頭の中に織り込まれた一発の恐怖をさらしながら、際の強さというもう1つの持ち味を存分に発揮した決勝などは貫禄すら感じられる試合内容だった。長島は攻め込みたいが、攻めることでかえって永瀬の持ち味を引き出してしまうことを恐れたかのような試合運び。実際に長島の技一つ一つに起す永瀬のリアクションはことごとく骨太で失点の恐怖を撒き散らす迫力あるもの。結果、失敗できない長島の技の散発傾向は刃を交えるごとに加速、ますます術中に嵌っていった感あり。つまりは具体的な得点の因となった際の強さ以上に、永瀬の地力の高さが長島を凌駕したと総括すべき一番であった。

国際大会の実績に加えこの選抜で優勝し、ライバルたちを大きく引き離した永瀬は順当に世界選手権代表に選出。日本が長年苦戦を続けてきた81kg級に見えた光明、大物・永瀬がランキング上位にひしめくパワーファイター相手にどのような戦いを見せるか。世界選手権は優勝に絡む活躍を期待したい。

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優勝の永瀬貴規選手

【成績上位者】
優勝:永瀬貴規(筑波大3年)
準優勝:長島啓太(日本中央競馬会)
第三位:丸山剛毅(天理大4年)
第三位:中井貴裕(パーク24)

永瀬貴規選手のコメント

「去年は初戦敗退で悔しい思いをしたので、優勝は嬉しいです。今年は世界選手権も掛かっているので最初から思い切り行こうとしましたが、全体的に慎重になり過ぎていたかもしれません。反省しています。世界で勝つのはとても厳しい階級ですが、しっかり頑張って、なんとか優勝したい。頑張ります」

【1回戦】

永瀬貴規(筑波大3年)○反則[指導4](4:21)△海老泰博(旭化成)
丸山剛毅(天理大4年)○内股(4:16)△黒田賢司(同志社大4年)
長島啓太(日本中央競馬会)○優勢[指導2]△山下諒輔(静岡県警)
中井貴裕(パーク24)○優勢[技有・払巻込]△小原拳哉(東海大2年)

【準決勝】

永瀬貴規○優勢[指導2]△丸山剛毅
長島啓太○払腰(4:03)△中井貴裕

【決勝】

永瀬貴規○優勢[技有・浮落]△長島啓太

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