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上川大樹が初優勝、役者揃うもトーナメントは低調・講道館杯100kg超級マッチレポート

(2013年12月26日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版12月19日掲載記事より転載・編集しています。
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上川大樹が初優勝、役者揃うもトーナメントは低調
講道館杯100kg超級マッチレポート
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(写真:佐藤和哉が棟田康幸から払腰「有効」を奪う)

最序盤の注目は棟田康幸(警視庁)と、高校生にして今春の全日本選手権出場を果たした佐藤和哉(静岡学園高3年)の対戦が組まれた1回戦。

棟田が左、佐藤は右組みのケンカ四つ。佐藤は両襟で圧を掛けるが、棟田は前に出続けることでこれを突破し、1分5秒に双方に「指導1」、2分30秒に佐藤に「指導2」、3分36秒には佐藤に「指導3」が与えられ、試合内容は互角もスコアは大差で棟田がリード。

しかし終盤の4分12秒、奮起した佐藤が右払腰。棟田手を畳について耐えるが入りの深さを持て余して大きく崩れ、佐藤は伏せかけた棟田の上に乗り込み回して「有効」奪取。奮起した棟田は必死で攻めるが追撃叶わず佐藤が優勢で勝利、大物らしさをこの講道館杯という大舞台でも披露することとなった。

佐藤は次戦で加藤光将(愛知県警)にも小内刈「有効」で勝利して3回戦進出、しかしここで岩尾敬太(京葉ガス)の大内刈「一本」(0:50)に沈み、入賞に絡むところまで辿りつくことは出来なかった。

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(写真:藤井岳が黒岩貴信から内股「一本」)

2回戦、藤井岳(慶応義塾大4年)と黒岩貴信(筑波大2年)の大学カテゴリの強者同士の対決は藤井が「指導3」を奪った末の内股「一本」(3:59)で快勝。藤井は3回戦も渡辺智斗(パーク24)から「指導4」(4:26)を奪ってベスト8進出を決めたが、ここで百瀬優(旭化成)に一本負け。敗者復活戦も落として5位に終わった。

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(写真:原沢久喜が田中大貴を攻める)

昨年優勝の原沢久喜(日本大3年)は準々決勝でトーナメント脱落。2回戦で田中大貴(国士舘大3年)に「指導3」優勢、3回戦で大鋸新(旭化成)に支釣込足「一本」(1:44)で勝ち抜きおおむね順調だったが、高橋和彦(新日鐵住金)戦で「指導2」を取り合った最終盤、GS延長戦突入寸前に裏投を食って「有効」失陥、そのまま横四方固に抑え込まれて一本負け(5:17)。敗者復活戦へと回ることとなった。

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(写真:百瀬優が藤井岳を払腰「一本」に仕留める)

決勝に進んだのは百瀬優と上川大樹(京葉ガス)の同世代2名。

第1シードに配された百瀬のこの日の勝ちあがりは順調。2回戦は川北大祐(大阪府警)から小外掛「有効」と4つの「指導」(3:40)を奪って完勝、3回戦は小野勇輝(新日鐵住金)を僅か22秒の足車「一本」、準々決勝は藤井岳を払腰「一本」(4:36)、準決勝では前戦で岩尾敬太を破った王子谷剛志(東海大3年)を「指導2」で破って決勝進出決定。

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(写真:上川大樹が高橋和彦から大内刈「有効」)

一方の上川は2回戦で高橋拓努(福岡大3年)を足車「一本」(2:33)、勝負どころと目された3回戦では実業個人王者の西潟健太(旭化成)を大外返「有効」で振り切り、準々決勝は前戦で世界ジュニア代表倉橋功(東海大2年)に支釣込足で一本勝ち(0:22)している上杉亮太(旭化成)から2つの「指導」を奪って快勝。準決勝は高橋和彦を相手に上川が大内刈「有効」、高橋は払腰「有効」と攻撃ポイントで並んだが前半の攻勢による「指導2」の反則累積差で勝利、まずまず危なげなく決勝へと駒を進めてきた。

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(写真:上川と百瀬の決勝戦)

決勝は百瀬、上川ともに右組みの相四つ。
ほとんど組み手争いのないまま双方引き寄せられるように二本持ち合う。互いに相手の釣り手をずらして攻撃出来る距離と間合いを探りつつ、相手の右足を支釣込足で蹴り合うという静かな展開。1分2秒双方に「指導1」。

以後も互いに支釣込足を蹴り合う展開、上川は一旦奥襟を触っておいての片袖大内刈という切れのある技も披露するが大枠双方牽制のみで思い切った技は僅少。

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(写真:上川がケンケン内股で百瀬を追う)

2分27秒、上川が放った内股に百瀬がやや浮きかかる。差のつけにくい展開の中、この攻防に助けられたように主審が上川の攻勢を採り、2分27秒百瀬に「指導2」が宣告される。

奮起した百瀬は釣り手を振り立て、次いで片襟の支釣込足。しかし上川は崩れず、再び百瀬が釣り手を振ってきたタイミングを狙っての右内股、さらにケンケンで大内刈に繋ぐ思い切った攻め。直後の3分2秒、百瀬に「指導3」。

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(写真:残り30秒、百瀬が片襟の右大外刈を見せる)

以後は互いに二本持ちあい横変形の噛み殺し合い。なんとか追いかけたい百瀬だがフェイント動作のみで大技にはなかなか飛び込めない。やや消極的になった上川に対し「指導2」が宣告されるがこの時点で残り時間は12秒。ここに至ってようやくエンジンを掛けた百瀬がまず片襟の大内刈、さらに上川の支釣込足を大外刈に切り返し、次いで大内刈とこの試合初めてと言って良い技の繋ぎを見せるが時すでに遅し。スコアは動かず「指導3」対「指導2」の反則累積差による優勢で、上川の優勝が決まった。

率直に言って決勝は低調。互いに順行運転のレールを大きく踏み外さない中でのスコア勝負という相手の意図を敢えて受け入れ、その線に沿ったままリスクを冒さず、その代わりにチャンスも少ないという試合。互いが間合いを探り合いながら好機の到来を待ったものの、最後までその好機が訪れないまま5分間が終了したという印象だった。両者とも良いパフォーマンスとは言い難い試合だったが、特にリードを得た相手が「来るはずがない」状況で残り時間10秒を切るまでエンジンを掛けず、この展開を壊しにいかなかった百瀬の戦い方は不可解、おそらくは強化の評価を一段下げた試合だったのではないだろうか。準決勝までの勝ちあがりが素晴らしかった分、決勝の不甲斐なさは一層際立った感がある。

大会全体を見ても目を見張るような若手の躍進はなく、百瀬と上川というここまで世界で、または国際大会で何度も試されてかつ結果を出し切れていない2人が決勝を争い、そして反則累積差という切迫感のない内容での決着。まさしくこの階級の低迷を象徴づけるようなトーナメントの様相と、決勝の内容だった。上川が発した優勝コメントも「優勝したこと"は"良かったと思います」と限定助詞つきの"空気を読んだ"もの。勝った上川すら手放しで喜べない、そのコメントにこの階級の低空飛行ぶりが端的だった。

3位には原沢と岩尾が入賞した。

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(写真:優勝の上川大樹選手)

【入賞者】

優勝:上川大樹(京葉ガス)
準優勝:百瀬優(旭化成)
第三位:岩尾敬太(京葉ガス)、原沢久喜(日本大3年)

上川大樹選手のコメント
「優勝したことは良いことだと思います。決勝は組み手だけはしっかりやろうと思っていました。収穫は・・・強い選手とやって勝てたことです。グランドスラムはしっかり外国人選手対策をやって臨みたい」

【準々決勝】

百瀬優(旭化成)○払腰(4:36)△藤井岳(慶應義塾大4年)
王子谷剛志(東海大3年)○優勢[指導3]△岩尾敬太(京葉ガス)
高橋和彦(新日鐵住金)○横四方固(5:17)△原沢久喜(日本大3年)
上川大樹(京葉ガス)○優勢[指導2]△上杉亮太

【敗者復活戦】

岩尾敬太○優勢[有効・払巻込]△藤井岳
原沢久喜○反則[指導4]△上杉亮太

【準決勝】

百瀬優○優勢[指導1]△王子谷剛志
上川大樹(○優勢[指導2]△高橋和彦

【3位決定戦】

原沢久喜○優勢[指導1]△王子谷剛志
岩尾敬太○合技[外巻込・大内刈]△高橋和彦

【決勝】

上川大樹○優勢[指導3]△百瀬優


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