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グランドスラム東京第2日女子各階級展望

(2013年11月30日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版11月29日掲載記事より転載・編集しています。
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グランドスラム東京第2日女子各階級展望
■ 63kg級
-優勝候補筆頭は阿部、追いかけるのは日本勢とファンエムデン-

【日本代表選手】

阿部香菜(三井住友海上火災保険)
田中美衣(了徳寺学園職)
片桐夏海(コマツ)
田代未来(コマツ)

【概況・有力選手】

第1シードのファンエムデン(オランダ)、阿部香菜、田中美衣が3強。これをティナ・トゥルステニャック(スロベニア)、ジョン・ダウン(韓国)ら第2グループが追うという様相。国内の戦いを見る限り片桐夏海、そして田代未来は第2グループに居て背伸びして3強を追うというところにはつけているはず。それを証明するのが今大会のミッションというとことになる。

【組み合わせ】

[Aブロック]

ファンエムデンの山。逆側に田代が配されアンナ・ベルンホルム(スウェーデン)を突破すると準々決勝でファンエムデンと対戦することになる。

リオ世界選手権でも銅メダル獲得のファンエムデンは一時ほどの迫力がなくなってきたが、とにかく試合が巧い。得意技は袖釣込腰に一本背負投、それにこの2つの担ぎ技の形の上半身のまま仕掛ける大内刈など後ろ側への足技を組み合わせて取るのが定型となっている。前週のアビダビ大会でもベテランのドレクスラー(オーストリア)に全く試合をさせず、持てる力を組み手と展開の確保に惜しみなく注ぎ込み、そしてそこからの一発を狙うという柔道を貫いていた。田代がしっかり持つ前に鉈を振るうように担ぎ技と座り込みながらの大内刈を仕掛ける展開になると思われるが、田代がどうやって、かつ早く自身の技を仕掛けるが注目したい。いよいよシニアでの上昇に貪欲さを見せ始めた田代勝利の可能性も十分だが客観的にはファンエムデンの勝ち上がりと見ておくべきだろう。

[Bブロック]

トゥルステニャックの山。逆側に片桐が配された。
ビッグネームはおらず、トゥルステニャックの柔道は比較的粗い。片桐勝ち上がりの可能性も十分だが、まず2回戦でバロス(ブラジル)にその力を試されることになる。ランキング10位のバロスは28歳のベテランだが昨年のグランドスラムリオで優勝したことをきっかけに今年から本格的にツアーを転戦、連戦の中で戦い方を掴んだか9月のグランプリ・アルマティでは1位、10月のグランプリ・タシケントでも1位を勝ち取っている。地力はあるが国際経験が少ないという片桐の力を測るには絶好の相手。恵まれた組み合わせ配置を生かせるか、健闘に期待。

[Cブロック]

阿部の山。さしたる敵はおらず、逆側に配されたカンポス(ブラジル)も世界選手権団体で阿部が勝利している相手。阿部の勝ちあがりが堅い。

[Dブロック]

田中の山。初戦のミア・ヘルマンソンはおそらく問題なく、準々決勝のジョン・ダウン(韓国)戦が唯一の山場。選手の格を考えて、田中の勝ちあがりとしておくのが妥当だろう。

[準決勝-決勝]

上側の山は順当ならファンエムデン。ただし日本勢2人とも従来の力関係に関係なく勝っていくことの出来るタイプで、田代、片桐の勝ち上がりの可能性も十分。

C-Dブロックは阿部と田中の対戦となることが濃厚で、上記のファンエムデンは実はこれまで日本選手に分が悪い。となると考えるべきは国内の力関係で、選抜体重別から引いた延長線では阿部優勝の可能性がもっとも高いと考えるのが妥当。田代と片桐の今秋の成長、到達点の高さがトーナメントを揺らすと考えるべきだが、講道館杯で見せた田代の不安定さ、守りに入ったときの片桐の方法論のルールへの適合性の悪さなど勘案するとやはり阿部有利と言わざるを得ない。

■ 70kg級
-初来日ポリングの顔見世興行、日本勢は"敵役"務まるか-

【日本代表選手】

田知本遥(ALSOK))
ヌンイラ華蓮(環太平洋大4年)
新井千鶴(三井住友海上火災保険)
大野陽子(コマツ)

【概況・有力選手】

今期の70kg級最強選手ポリングが参戦、そしておそらくこれが初来日。ついに日本のファンの前に「生ポリング」がお目見えする、というのが今階級最大のみどころだ。

ポリングは新ルール採用以降の今年2月から突如ブレイク。2月のグランドスラム・パリとグランプリ・デュッセルドルフ、4月の欧州選手権、5月のワールドマスターズとハイレベル大会に全勝。迎えた世界選手権ではなぜか3位に終わってしまったが、復帰戦となった前週のアブダビでもあっさり優勝。この決勝では圧を掛けておいての逆(左)への一本背負投、そして腰を寄せて相手を持ち上げての移腰と自らの特徴を見せ付けるような2つの技を決めて圧勝、「ポリング場所」とでもいうべき魅力的な試合で見事復帰を飾った。今期はこれまで27勝して僅かに1敗、このまま勝ちを積み重ねてシーズンを終えるのか注目されるところ。

追う日本勢は田知本遥が世界選手権以来の試合復帰。同大会では今年6月のグランプリマイアミで負けたばかり、世界大会だけでも3度目の対戦となるコルテスに組み際の担ぎ技を許し続けるというこれまでと全く同じ展開で初戦敗退。世界大会で3回代表を務めてメダルなしという成績以上に、代表選考のあり方自体を考えさせられるようなあまりに覇気のない試合ぶりに評価が急落中だ。今大会は少なくともあの「試合をしたくないような」戦い方の印象だけは払拭しておく必要がある。

国内シニア大会2連勝中のヌンイラ華蓮は国際大会でもそのパワーが通用するところを見せたい。新井千鶴はヌンイラに2連敗中だが、グランドスラムモスクワで2位入賞を果たしており国際大会の実績は国内選手最高。国際大会への適性を改めて見せてアピールすることが出来るかどうか。大野陽子は代表戦線再浮上のためには入賞が必須だ。

【組み合わせ】

[Aブロック]

ポリングの山。逆側に田知本が配された。
田知本の初戦はブラジルの2番手、ランキング15位のナディア・メルリ。21歳のメルリは昨年のグランドスラム・リオで地元優勝を飾り、今期からワールドツアーに本格参戦。9月のグランプリ・アルマティで優勝、10月のタシケント大会でも2位入賞と戦い方を掴んできている。世界大会を3度経験した田知本のほうが格は上、ここはキッチリ勝ってポリングへの挑戦権を獲得したい。

準決勝への勝ち上がり候補はポリング。かつてデコスを組み手と忍耐力で凌いで勝ちを拾った経験のある田知本だが、今年見せている試合ぶりから考えるとポリングの組み立てとパワーを凌ぐ材料を見つけることは難しい。どんなプランを持って戦うのか、今後の可能性を見出せるかどうか、その戦い方自体に今回の「合否」のラインが設定されていると見るべきだろう。

[Bブロック]

世界選手権でポリングに今期唯一の黒星をつけて3位入賞したキム・センヨンの山。
ここにヌンイラが配された。キムのポリング戦での勝利は、片腕を抱えた小内巻込「技有」であった。ポリングのパワーを凌いだキムに勝利するとなればヌンイラの膂力は国際大会の一線に届いたということになるだろう。力を示すには絶好の位置。

[Cブロック]

ズパンシック(カナダ)の山。直下に新井、逆側の山にマルツォク(ドイツ)とポスヴィト(フランス)が配されるというなかなか厳しい山となった。中堅どころの混戦だ。

新井にとっては躍進したグランドスラム・モスクワが当日限りの「確変」ではなく実力の平均値または底値であること、そして世界の70kg級の中での立ち位置を示す、この2つのミッションを果たす関門としては非常に適切な対戦順ではないかと思われる。勝ち上がり候補は新井、そしてここを抜けるまでは必須の使命だろう。

[Dブロック]

2009年ロッテルダム世界選手権、そして今年のリオ世界選手権で優勝したアルベール(コロンビア)の山。直下に大野、逆側にポーテラ(ブラジル)とガジエワ(ロシア)が置かれる厳しい山だ。

勝ち上がり候補はもちろんアルベールだが、世界選手権以後試合に出ていないこの選手が今大会をどう捉えて調整してきているのかどうかが最大のポイントではないだろうか。29日に南條監督が「海外勢は日本の選手の対策込みの勉強に来ている。力的には30%くらい(の出力)。」と語っており、ガジエワやポーテラなどグランプリを転戦している選手に比べ、アルベールら試合に出ていないビッグネームの出来は本来の力からかなり差し引く必要がある。

勝ち上がり候補はアルベールだが、大野、ポーテラ勝ち抜けの可能性も十分。

[準決勝-決勝]

ポリングとキム・センヨンの因縁対決に注目したい。今となっては「なぜ負けたの?」と首を傾げたくなる一番だが、もう1度起こるようであればこれはキムのパワー選手への適性の高さという属性を受け入れざるを得なくなるだろう。ヌンイラが勝ち上がってくるようであれば相四つのポリングとの力比べ、ここで勝利するようであれば世界選手権代表選考に向けて結果以上に大きなインパクトを残すことが可能だ。

逆側の山は新井の勝ちあがりを押す。優勝は高い確率でポリングだが、今期唯一の黒星をつけたキムセンヨン、そしてポリングを秤の「基準」とした日本の若手の品評会としてもこのトーナメントは注目だ。


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