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講道館杯全日本体重別選手権女子展望①48kg級、52kg級、57kg級

(2013年11月10日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版11月6日掲載記事より転載・編集しています。
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講道館杯全日本体重別選手権女子展望
48kg級、52kg級、57kg級
■ 48kg級 山﨑珠美が優勝候補筆頭、ワールドマスターズ王者の遠藤宏美はキャリアの正念場
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(写真:パフォーマンスは下降気味も優勝候補筆頭は山﨑珠美)

【概況】

浅見八瑠奈は出場免除。ユニバーシアードで計量失格となった岡本理帆(国士舘大)が強化落ちで出場権を失い、四つ角シードは遠藤宏美(筑波大)、山﨑珠美(山梨学院大)、十田美里(自衛隊体育学校)、山岸絵美(三井住友海上)となった。この4人に伊部尚子(常翔学園高職)までを含めた5人までがV候補、笠原歩美(JR東日本)までを含めた6名がグランドスラム出場の可能性があるという勢力図。

優勝候補は最軽量級にあってパワーを前面に押し出した柔道で異彩を放つ山﨑。ただし今期は学生体重別で高校時代の同門同期橘薗舞(国士舘大)に食われ3位、東アジア大会でもキム・ソルムに腕挫十字固で敗れ3位、本番と位置づけていたはずの世界ジュニアも優勝ならず3位に終わり、52kg級枠で出場した学生体重別団体では谷本和(環太平洋大)に「技有」を失って敗戦するなど一時の勢いがなくなっている。吹っ切ったパフォーマンスを見せられるか、優勝には失速兆候を覆す何かが必要だ。

遠藤宏美は一頃岡本、山﨑に存在感で抜かれた印象だったがワールドマスターズ優勝という最高栄誉で息を吹き返し、学生体重別でも優勝してこの実績を傷つけないまま講道館杯まで辿り着いた。早熟ゆえにその後低迷したが、2連勝中で迎えるこの講道館杯はおそらくキャリアの分岐点。いよいよ訪れた正念場でどんなパフォーマンスを見せるか、注目。

若手にも面白い選手が揃ったが高校生、ジュニア世代はたとえば山﨑・岡本という強烈な個に比べるといずれの選手もまだ優等生タイプの域を出ず、上位を食うには至らないという印象。

【組み合わせ】

優勝候補5名は各ブロックに散り、Dブロックに十田と伊部が同居という配置。勝負は準決勝以降だ。

[Aブロック]

遠藤の山。初戦(2回戦)の相手は44kg級の強者濱田早萌(龍谷大)と学生体重別団体で優秀選手を獲得した増田沙由美(山梨学院大)の勝者だが、逆ブロックの高橋瑠衣(修徳高)までを含めて、爆発力のあるタイプは少ない。資質的にアップセット要素があるのは増田だが、大枠全員が手順をしっかり踏むタイプで遠藤にとってはやりにくい相手ではないはず。遠藤のベスト4進出はまずまず堅い。

[Bブロック]

山岸の山。逆側の山では笠原と黒江優希(北関東綜合警備保障)が戦いその勝者が準々決勝で山岸に挑戦する。

笠原、黒江の実力以上に、勝敗を分けるのは間違いなく山岸自身の出来。選抜体重別以降は実業団体、実業個人とこの人のパフォーマンスは悪くなく、ある程度実力通りの力が出せる状態にあると仮定したい。そうなれば勝ち上がりはやはり山岸と見ておくのが妥当。

[Cブロック]

山﨑の山。直下に復活を果たしたもと44kg級世界ジュニア王者蓬田智佳(東海大)がいるが、体重別団体の4試合を見る限りまだ48kg級で上位戦線に絡むパフォーマンスとは言い難い。

逆側もインターハイ2位の渡名喜風南(修徳高)ら、山﨑にとってはやりやすいオーソドックスタイプが名を連ねる。山﨑の勝ち上がり自体は堅く、注目はその勝ち上がりの内容。

[Dブロック]

十田の山。学生体重別で山﨑を破った橘薗と2回戦が組まれている。十田は大学卒業後まだ本領を発揮するに至らず今回どれだけの力を見せられるか読み難いところがある。絶好調だった昨年のようなパフォーマンスが発揮できるか、この試合で測りたいところ。

逆側は伊部に対し1回戦で世界ジュニア44kg級代表の山内穂乃花、2回戦でIH王者近藤亜美という若手の有望株2人が胸を借りる。

準々決勝の伊部-十田戦も予想が難しいが、どちらも本領発揮に至っていない今年の内容から、若さを買って十田を推しておきたい。十田が試合巧者伊部という壁をどう打ち破るかがみどころ。十田にとっては昨年ようやく掴んだシニア国際大会派遣組の座に生き残れるかどうか試練の一番。

[準決勝-決勝]

遠藤-山岸、山﨑-十田という組み合わせを予想する。

全員がベストコンディションであれば、決勝は山岸と山﨑が争うことになり、かつ相性的に山崎有利ということになるのだろうが、遠藤が堅調、山岸は復調気配もピークを過ぎて地力は長期減退のさ中、山﨑は不調で十田も今期好パフォーマンスがないという状態の中、予測は困難。

第1試合は実力自体は山岸が上だが後のない状況と今期の実績を買って遠藤、決勝は山﨑が相性の良さを生かして再びパワーで遠藤の緻密さを封殺すると予想しておきたい。

■ 52kg級 中村美里が第1シードで復帰、第2グループの「残り2枠」争いに注目
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(写真:ロンドン五輪以来の試合に臨む中村美里)

【概況】

ロンドン五輪後の昨年10月に左膝を手術した中村美里(三井住友海上)がいよいよ実戦復帰。その出来がファーストトピックだ。

中村の売りは安定感。金メダル獲得のミッションを果たせなかった五輪を受けた復帰の途上でこの「売り」を傷つけることが絶対に出来ないことは本人も周囲も承知のはずで、であればこのタイミングでの出場は勿論それなりのパフォーマンスが可能という自信があってのことだろう。手術の後の復帰戦、そして優勝という結果にこだわらねばならない状況で、相手の出口を限定してそこに罠を張るような中村の「詰め将棋」的な戦いがきちんと為されるかどうか。不在時に橋本優貴の独走を許した2番手グループに混じっての戦いで再びその圧倒的実力を見せることが出来るのか。期待である。

中村、橋本がグランドスラム東京代表と仮定すると、残りの「2枠」は宮川拓美(コマツ)、加賀谷千保(了徳寺学園職)、谷本和(環太平洋大)、志々目愛(帝京大)、昨年王者黒木見晴(環太平洋大)の中から2名と考えてほぼ確実。この座に割って入らんと、五味奈津美(JR東日本)、学生王者角田夏実(東京学芸大)、渡邉美樹(JR東日本)らが虎視眈々とアップセットを狙う。

若手では内尾真子(桐蔭学園高3年)、森由芽香(清水ヶ丘高)の高校王者2人がいるが、今期の高校生と第2グループの間には少々差がある印象。旋風を巻き起こすのは難しそうだ。

【組み合わせ】

[Aブロック]

第1シードはもちろん中村美里。逆側の山には加賀谷、内尾が配された。

パフォーマンスの上下が激しく、しかし例年この講道館杯では好内容の試合を繰り広げる加賀谷との準々決勝は中村の現時点の指標として非常に面白い。

これまでを考えれば中村の粘り強い組み手と足技に「指導」を失った加賀谷のメンタルがエンストを起こし、掛け潰れで展開のリセットを画策、これを見極めた中村が優位な体勢で寝技を始めて取り切る、というシナリオが容易に思いつく。加賀谷には駆け引きに嵌ることなく、得意の内股を連発するような思い切りの良い試合を期待したいところ。事前予想ということもあり、勝ち上がりは、中村を推す。

[Bブロック]

黒木の山。直下に角田、逆側の山に五味が配された激戦区。
角田と五味は上昇カーブのさ中にあり、勝ち上がりを読むのは難しい。黒木は爆発力を秘めるが、今期のパフォーマンスからは連覇に絡むような活躍を予想するのは少々無理がある状況。勝ち上がり候補は順に五味、角田、黒木。

[Cブロック]

宮川の山。直下に飯塚貴恵(東京学芸大)、逆側に垣田恵利(兵庫県警)とうるさい選手がいるが、入社2年目でどうやら再び好調の波を掴みつつある宮川の力が抜けている。勝ち上がりは宮川。

垣田の山にはIH王者の森がいる。柔道が良い意味で粗削りで足技に威力のある森は将来性が試されるところ。IHは最高到達点なのか、化ける要素、伸びしろはいかほどか、結果以上に戦いぶりのスケールを注視したい。

[Dブロック]

激戦区。シード位置が志々目、2回戦で金子洋花(埼玉大)の挑戦を受けるが、逆側の山に配されたのは谷本と渡邉の強者2人に義村真由(修徳高)、鈴木真佑(仙台大)という柔道にアップセット要素を内包する2人。

勝ち上がりは読みにくいが、団体戦で好パフォーマンスを持続していることを考慮してここは谷本を推しておきたい。

[準決勝-決勝]

中村 - 五味(角田、黒木)
宮川 - 谷本(志々目)

というカードが予想される。

中村の決勝進出はまずまず固い。

宮川のほうだが、志々目は高校時代からの鬼門で、ここまで宮川がブレイクを果たそうとする度ひきずりおろされてきた因縁の相手。谷本のほうがやり易いのではないだろうか。

決勝も中村が相応の出来で畳にあがる限りは、当然優勝と予想しておくのが妥当だろう。一発のある谷本、「指導」累積を狙える志々目と嫌なタイプと対戦する可能性はあるが、休養前の力関係から引いた補助線で考えれば、優勝自体は動かない、としておくべきだろう。

■ 57kg級 松本薫本格始動、囲む面々は歯ごたえ十分
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(写真:松本薫が参加、挑む面々は多士済々)

【概況】

今夏の実業個人で復帰したロンドン五輪王者松本薫(フォーリーフジャパン)の本格復帰戦。

打倒松本を狙うメンバーは選抜体重別王者の平井希(自衛隊体育学校)、実業王者の後輩石川慈(コマツ)、積年のライバル宇高菜絵(コマツ)、実業個人で松本を破った玉置桃(三井住友海上)と多士済々。ここまでが優勝に絡むレベルだが、この階級は出口クリスタ(松商学園高)、西尾直子(帝京高)と高校生にアップセット要素を孕む選手が揃い、大友真貴子(コマツ)、武井嘉恵(つくばイナイテッド)、安田梨乃(帝京大)ら第2グループ入りに手が届く選手も強力。激戦だ。


【組み合わせ】

[Aブロック]

第1シード松本の山。準々決勝で対戦するのは逆ブロックの大友-玉置戦の勝者。いずれも気が抜けない相手。
勝ち上がりは松本と見るが、今期すでに石川、松本と大物2人を食っている玉置の存在は面白い。準々決勝に玉置があがるようであれば見逃せない一番になる。

[Bブロック]

石川の山。準々決勝は小野彰子(龍谷大)-金子瑛美(埼玉大)の勝者だが石川が明らかに一枚上。石川が勝ち上がると思われる。

[Cブロック]

平井の山。

逆側の山には出口と西尾の高校生2人が同居し、しかも勝ちあがると隙のなさが売りで戦闘力の強い平井、とジュニア育成という立場からはやや勿体無い組み合わせ。平井の勝ちあがりが堅い。

[Dブロック]

宇高の山。学生王者柳楽祐里と武井の勝者と2回戦を戦い、準々決勝はおそらく安田梨乃。

安田は不調か体重別団体では中途でメンバーを外されている。その点を考えればここに配された芳田司(敬愛高)にもベスト8進出のチャンスありだが、いずれにしても宇高の壁は高すぎる。

アップセット要素があるのは武井、しかし宇高の勝ち上がりがほぼ確実という状況。

[準決勝-決勝]

松本-石川、平井-宇高という鉄板カードの実現がほぼ確実で、ここから先は予測困難。

国外では最強を誇る松本だが、この3人には相性は決して良いとは言えず現時点の試合の様相を予想するのはなかな化難しい。松本が結果よりも「中身」を重視するタイプであることもあり、ここはベスト4がこの4人、グランドスラム東京進出には3決に進むであろう玉置が絡む、というところまでで予想を終えておきたい。


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