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警視庁が王座奪回、決勝は岩上と棟田の連続「一本」で昨年王者兵庫県警に逆転勝ち・全国警察柔道大会

(2013年10月30日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版10月23日掲載記事より転載・編集しています。
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警視庁が王座奪回、決勝は岩上と棟田の連続「一本」で昨年王者兵庫県警に逆転勝ち
全国警察柔道大会
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(写真:決勝、警視庁の先鋒小寺将史が杉野冬馬から背負投で「有効」を奪う)

警察柔道の年間最大イベントである第65回全国警察柔道大会は22日、日本武道館(東京)で行われ、七人制(66kg、81kg、81kg、100kg、100kg、無差別)で争われた第一部は警視庁が3年ぶりの優勝を飾った。

準決勝の愛知県警戦を5-1の大差で勝利した警視庁は、決勝でここまで抜群の勝ち上がりを見せてきた昨年王者・兵庫県警と対戦。

先鋒戦は新人・小寺将史が杉野冬馬を相手に開始早々左体落、体勢の崩れた相手の立ち際に左背負投を打ち込んで「有効」を奪取。以後も左相四つの相手に釣り手を振り立てての左背負投、組み際の左小内刈と攻め続けて優勢勝ち。

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(写真:兵庫県警の五将・浦瀬泰司が小出満から腕挫十字固で一本勝ち)

次鋒戦は警視庁・佐々木大が左、兵庫県警・松本雄史が右組みのケンカ四つ。この試合は中盤に右体落を連発した松本が「指導1」を獲得、そのまま試合を終えて松本の優勢勝ち。

続く五将戦は警視庁・小出満、兵庫県警・浦瀬泰司ともに左組みの相四つ。
小出は昨年の兵庫県警優勝を主将として引っ張った浦瀬を相手に引き手で袖を掴んで送り込んでいなし、釣り手で背中を掴んで左足を蹴る支釣込足で崩し続ける。

しかし再三この形を受け続けた浦瀬は同様の展開で頭を下げさせられた状態から奇襲の引込返。小出はブリッジで耐えてノーポイントだったが、浦瀬は流れるように相手の右腕を取っての腕挫十字固に移行。小出激しく抵抗するが、浦瀬の右脚が自身の腰を乗り越えて胸上に押し付けられると観念して「参った」。この浦瀬の一本勝ちで兵庫県警が2-1と1点をリード。

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(写真:北見剛が左内股、迎え撃つ岩田勝博が裏投で放り投げる)

中堅戦は警視庁・北見剛が左、兵庫県警・岩田勝博が右組みのケンカ四つ。双方距離を詰めての大内刈で攻めあい、中盤には場外際で北見が抱き付いての左内股、これを岩田が裏投で放り投げる場面があり場内大いに沸くが北見なんとか腹ばい、岩田の上に被さりかかって落ちてノーポイント。残り1分で岩田が放った腕返に北見が転がり、岩田が送襟絞を狙う場面があったがこれも「待て」となり、双方得点のないままこの試合は引き分け。

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(写真:竹谷知記が右大内刈、長尾翔太が退かずに迎え撃って長い投げの打ち合いが続く)

三将戦は警視庁・竹谷知記、兵庫県警・長尾翔太がマッチアップ。右相四つのこの試合は竹谷がまず組み付くなりの右大内刈、さらに右背負投に両袖の右小内刈と連発して攻勢。打開を狙った長尾はまず引き手を得ようと左手を伸ばすが、刹那竹谷は左出足払で崩して撃退、きっかけを与えない。この状況を受けて主審は早い段階で長尾に「指導1」を宣告。

以後も竹谷が試合を引っ張り、長尾は左背負投で凌ぎながらなんとか試合を壊さず進めるといった様相。
3分過ぎ、釣り手で奥襟を得た竹谷が思い切り右大内刈。長尾は抱き返して返しを狙い、竹谷がケンケンで追い込んで長尾が踏みとどまる。双方このまま退かずに体感時間的には10秒近くに及ぶ投げの打ち合い、どちらが投げるか全くわからない近接戦闘が長い時間続く。

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(写真:長尾が浮技で竹谷を右前隅に転がし「技有」)

会場大歓声の中ついに長尾が止め切り、竹谷が矛を収めて「待て」。その再開直後、長尾が相手の右袖を捕まえた左引き手を効かせて体を沈め右方向への浮技。長尾が捨てた左脚は中途で抜けたがつんのめった竹谷の体上に被って決め切ってこれは「技有」。兵庫県警サイドは大歓声。
この時点で残り時間は30秒、竹谷は取り返すことかなわず長尾の優勢勝ちが決定。兵庫県警が決定的ともいうべき3点目を獲得、残り2人を残してスコアは3-1、兵庫県警の大幅リードとなる。警視庁はもはや連勝、それも「一本」と「技有」を並べねば勝利がない状況。

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(写真:岩上真琴が木下泰成を支釣込足「一本」に仕留め、警視庁は2-3と一点差に迫る)

副将戦は警視庁が主将・岩上真琴が左、兵庫県警・木下泰成が右組みのケンカ四つ。決意溢れる表情の岩上は前に出ては釣り手で脇を差しての左大腰、「出し投げ」の形の前への振り崩しを連発して圧倒的攻勢。左大腰から左出足払への連携、左の「出し投げ」から繋いだ左朽木倒と積み重ねる岩上の迫力ある攻めに木下は為す術なし。

1分半過ぎ、打開を狙った木下が釣り手で背中を得て圧力を掛けるとこの試合初めて岩上の頭が下がる。木下は投げを狙って一歩踏み込むが、岩上は背中を丸めたままその起こりを狙って鋭い左出足払。
木下の左足を捕まえた岩上の足が離れない。タイミングは左出足払、理合は支釣込足という体のこの技で木下が大きく崩れると岩上すかさず体を浴びせて決め切り、木下の体は地響きを立てて背中から畳に落ちる。もちろん判定は文句なしの「一本」、1分38秒。

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(写真:開始僅か15秒、警視庁の大将棟田康幸の支釣込足「一本」で試合は決着)

警視庁サイドは全員が手を叩いて大喜び。2-3、「技有」以上で勝てば警視庁の逆転勝利という状況で警視庁は大将の大ベテラン・棟田康幸が登場。相手は準決勝で庄司武男に一本勝ちを果たしている山本雅之。

会場全体が固唾を呑んで見守ったこの試合はあっという間に決着。両者左組みの相四つ、ガップリ奥襟を持って山本が圧力を掛けると棟田はいったんこの形を受け入れておき、密着状態からさらに一段腹を突き出しながら得意の支釣込足。

近距離で思い切りこの技を食った山本は耐えること叶わず腰を浮かせたまま一回転。棟田が胸を合わせてフィニッシュすると主審は迷わず「一本」を宣告、試合時間は僅か15秒。この瞬間、警視庁3年ぶりの優勝が確定した。

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(写真:優勝を決め、喜ぶ警視庁の面々)

【決勝】

警視庁 ③-3 兵庫県警察
(先)小寺将史○優勢[有効・背負投]△杉野冬馬
(次)佐々木大△優勢[指導1]○松本雄史
(五)小出満△腕挫十字固(1:19)○浦瀬泰司
(中)北見剛×引分×岩田勝博
(三)竹谷知記△優勢[技有・浮技]○長尾翔太
(副)岩上真琴○支釣込足(1:38)△木下泰成
(大)棟田康幸○支釣込足(0:10)△山本雅之

優勝決定後の警視庁チームは畳上で勝者宣告を受けると選手、そして園田雅明監督が早くも目に涙を光らせる。平成22年度大会まで7連覇(23年度は大会中止)、常勝チームとして君臨した時代にはなかなか見られなかった光景。昨年決勝で兵庫県警に敗れ優勝を譲ることとなった警視庁の王座奪回に掛ける思いの強さが感じられるシーンだった。

園田監督は「1年間これを目標にやってきた。主将の岩上が良くチームをまとめてくれた」と感激の面持ち。「ルール上攻めなければ勝ちも引き分けもない。相手は絶対に向かってくるので、ひるんだらやられる、受けてはダメだと伝え続けました」と攻撃柔道を実践した選手たちを称えていた。

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(写真:主将としてチームを牽引した岩上が表彰に臨む)

主将の岩上は「(得意の)寝技への移行を狙ったら投げが上手くいった。自分が取れなかったら終わりと腹を括った」と普段とは違うアグレッシブなスタイルで勝ちをもぎとった決勝を振り返り、大将の棟田は「足を取られる心配のないルールなので多少無理な体勢でも(得意の支釣込足に)十分行けると踏んだ」との冷静な判断を披露。王座奪回に掛ける思いの強さとチームのまとまり、そしてベテランの経験と揃った今大会の警視庁はまさしく優勝にふさわしいチームだった。

第二部は加藤博剛を擁する千葉県警、第三部は宮崎県警が優勝。全勝者表彰を受けたのは第一部の松本雄史と長尾翔太(ともに兵庫県警)、第二部の加藤博剛(千葉県警)の3人だった。

第一部入賞者と準決勝以降の結果詳細、二部と三部の入賞者および三位決定戦と決勝の結果詳細、園田雅明監督と岩上真琴、棟田康幸選手のコメントは下記。

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(写真:第一部優勝の警視庁)

■第一部
(七人制・登録12チーム)

【入賞者】
優勝:警視庁
準優勝:兵庫県警察
第三位:神奈川県警察

警視庁・園田雅明監督のコメント
「この大会が警察柔道のメイン、1年間これを目標にやってきたので嬉しいです。去年は3対3の内容負けでしたが、今年は裏返りましたね。決勝の前には『ルール上攻めなければ勝ちも引き分けもない。向こうは向かってくるから怯んだらやられるぞ』と話しました。岩上が主将としての自覚を持って1年間良くチームを引っ張ってくれたのが何よりの勝因。決勝では取らなければ負けるという場面だったので『100倍返ししろ!』と送り出しました。行くしかない状況と主将としての自覚が彼の力を引っ張り出したと思います。棟田は自分の柔道が出来ているベテラン、『頼むぞ』としか言っていません。さすがでした。」

警視庁・岩上真琴主将のコメント
「自分が警視庁に入ってから7連覇していたんですが、昨年負けの悔しさを知りました。今までは『どうせ警視庁が勝つんだろう』という雰囲気がありましたが、負けて『俺たちは強くない、一からやろう』と、まとめるというよりは同じ方向を向こうということを何度も言ってきました。全員気持ちを入れ替えて稽古した1年間でした。決勝は寝技に移行しようと思ったら技が上手く入りました。もう行くしかないので、自分が取れなかったら終わりと腹を括りました。やることが決まっていたので出来た『一本』だったと思います」

警視庁・棟田康幸選手のコメント
「今年は岩上がチームをまとめて一丸となって戦えていたのが良かったです。決勝は新ルールで足を取られないので、相四つなら多少無理な体勢でも支釣込足がいけるかなという判断でした。個人的には講道館杯に向けて良い形で試合を終われて良かった」

【準決勝】

兵庫県警察 6-1 神奈川県警察
(先)杉野冬馬△合技[引込返・縦四方固](1:49)○吉田惟人
(次)松本雄史○優勢[指導2]△武藤力也
(五)浦瀬泰司○優勢[技有・内股]△小野瀬拓見
(中)岩田勝博○大内刈(0:03)△中西努
(三)長尾翔太○優勢[指導2]△古田秀洲
(副)木下泰成○優勢[有効・大内刈]△白本周太郎
(大)山本雅之○小外刈(2:30)△庄司武男

警視庁 5-1 愛知県警察
(先)小寺将史○優勢[指導2]△高濱克有
(次)小出満○優勢[指導1]△中村龍平
(五)佐々木大○反則△細野剛史
(中)北見剛△優勢[指導2]○栃木佑介
(三)竹谷知記×引分×佐藤和幸
(副)岩上真琴○優勢[指導3]△加藤光将
(大)棟田康幸○優勢[指導3]△鰐淵良則


【3位決定戦】

神奈川県警察 4-0 愛知県警察
(先)吉田惟人○横四方固△高濱克有
(次)小野瀬拓見×引分×中村龍平
(五)武藤力也×引分×細野剛史
(中)中西努○優勢[有効・小内刈]△栃木佑介
(三)古田秀洲○優勢[有効・大外刈]△佐藤和幸
(副)新井優来×引分×加藤光将
(大)白本周太郎○大内刈△鰐淵良則

【決勝】

警視庁 ③-3 兵庫県警察
(先)小寺将史○優勢[有効・背負投]△杉野冬馬
(次)佐々木大△優勢[指導1]○松本雄史
(五)小出満△腕挫十字固(1:19)○浦瀬泰司
(中)北見剛×引分×岩田勝博
(三)竹谷知記△優勢[技有・浮技]○長尾翔太
(副)岩上真琴○支釣込足(1:38)△木下泰成
(大)棟田康幸○支釣込足(0:10)△山本雅之

◇      ◇      ◇
■第二部
(6人制・登録18チーム)

【入賞者】
優勝:千葉県警察
準優勝:熊本県警察
第三位:和歌山県警察

※66kg、81kg、100kg、100kg、無差別、無差別

【3位決定戦】
和歌山県警察 4-2 三重県警察
(先)前田卓馬○内股△岡崎規明
(次)野手健志△優勢[指導1]○廣瀬篤郎
(四)山本雄一○横四方固△前田憲吾
(三)大西右司△優勢[指導1]○稲垣亮
(副)田村裕○小外刈△明石弘平
(大)丹波千尋○優勢[技有・小外刈]△中川太喜

【決勝】
千葉県警察 3-2 熊本県警察
(先)三枝智哉○大外刈(0:12)△小澄正典
(次)多田一輝×引分×藤本正寛
(四)日當浩二○優勢[有効・払巻込]△高田克也
(三)三木啓伍△優勢[指導2]○杉山良太
(副)加藤博剛○横四方固(1:11)△松村敬光
(大)年藤清△優勢[有効・隅返]○肥本博光


■第三部
(5人制・登録18チーム)
優勝:宮崎県警察
準優勝:新潟県警察
第三位:皇宮警察

※66kg、81kg、100kg、無差別、無差別

【決勝】

宮崎県警察 4-0 新潟県警察
(先)田中浩平○優勢[技有・小内刈]△川住基
(次)永岡洋和×引分×渡邊敦義
(中)大畑侑佑○大外刈△五十嵐遼介
(副)猪俣省一郎○腕挫十字固△星野友希
(大)中村高明○支釣込足△吉澤宏

【3位決定戦】

皇宮警察 3-0 長野県警察
(先)平井健梧○優勢[指導1]△武田誠
(次)高木大輔○優勢[指導1]△高木漠
(中)清水翔太○支釣込足△井上統道
(副)山本弘樹×引分×堀川政之
(大)山下力也×引分×丸山將太


※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版10月23日掲載記事より転載・編集しています。
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