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世界柔道選手権57kg級プレビュー×組み合わせ展望

(2013年8月28日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版8月28日掲載記事より転載・編集しています。
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世界柔道選手権57kg級プレビュー×組み合わせ展望
「充電期間」経た山本杏、本来の力発揮できるか
最大の敵は試合巧者のパヴィア
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(写真:初の世界選手権に挑む山本杏)

【日本代表選手】

山本杏
年齢:19歳
所属:国士舘大1年

ロンドン五輪金メダリストの松本薫(フォーリーフジャパン)が負傷のため休養中。

昨年高校3年生でグランドスラム東京に優勝、グランドスラムパリでも2位入賞した山本杏が満を持して登場、ついに日本代表として世界大会の畳を踏むこととなった。

センス抜群の足技に取り味のある寝技、そして何より審判が思わず山本よりの判定を下してしまうような「元気」が売りの山本であったが、実はこの世界選手権に向けて直近の試合成績は下降カーブ。2月のグランドスラムパリ決勝で、前回対戦では勝利しているパヴィア(フランス)から背負投「技有」を得ながら逆転負け(小外刈「一本」)を喫したのがケチのつきはじめ、5月の選抜体重別では1回戦で大友真貴子に「有効」優勢で敗退、世界選手権代表選出後の「追試」として出場したワールドマスターズでも準決勝でドルジスレン・スミヤ(モンゴル)に「指導1」で破れ、3位決定戦もモンテイロを相手に2つの「指導」を失って敗退、5位に終わってしまった。

5月に喫した3連敗、何より気になるのは山本の強さの源であるバイタリティが失われていたこと。異次元の足技の鋭さ、相手の予想を上回る段重ねの連続攻撃、そして不利な体勢からでも飛び出す大技。この山本のストロングポイント全てを下支えするのが山本の異常なまでの強気と「元気」であり、これを失っては山本が世界で戦うことはおぼつかない。
山本は実は突如この病に陥ったわけではなく、まさかの敗退を喫した昨年9月の全日本ジュニア、逆転勝利ギリギリまで宇高菜絵に9割がた主導権を握られていた講道館杯にグランドスラム東京と、山本は順行運転で勝とう、パターンに相手を嵌めようという最大公約数の試合運びという悪い循環にはまりつつあり、地力でなんとか蓋をしていたそれが一気に成績として顕在化したのが今春、これがこの選手を見守る正しい構図ではないかと思われる。

率直に言って試合疲れ、言葉は悪いが「使い減り」しているような印象まで漂っていたこの5月以降、しかしこれを見極めたように山本は一切試合をしていない。この点スタッフは真摯かつ懸命で、山本に必要なものは何かをしっかり考えての選択を行ってきたかと思われる。

よってこの「充電期間」を経て、山本のメンタルとフィジカルが復活しているかどうかが勝ち上がりの最大のカギ。実力の最高到達点は十分金メダルに手が届くことにある。

あの居合い抜きのような鋭い投技も、ゴリゴリ前に出る持ち前の強気があってこそ。山本には、「らしい」試合を期待したい。畳に上がるのは「表」の山本か、それとも裏か。ファンは序盤戦に注目だ。

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(写真:「顔はキレイで柔道は泥臭い」パヴィア。優勝候補筆頭)

■有力選手

パヴィア(フランス)が最大のライバル。その柔道のスタイルは非常に戦術性が高く、力関係が上とみるや奥襟を叩いて強気の前技を連発、相手が上、もしくは自身がリードを得た場合は一転ケンカ四つクロスの「投げる見込みのない内股」を全力で仕掛けて相手を崩し「指導」奪取に全力を尽くすというもの。相手の圧力を「受けたフリ」で下がりながら合わせるカウンターの足技も巧みだ。美女柔道家としても知られる選手だが、「顔はキレイで柔道は汚い」と評したくなるほど、能力全てを使って勝利を求めてくる、実は極めて泥臭い選手だ。

新ルール採用でその手数志向のスタイルが鳴りを潜めるかと思われたが、前述の通り投げる見込みのない技でも全力で仕掛けて相手を崩しに来るので、むしろ「指導」の早い新ルールを味方につけた感あり、グランドスラムパリ以降、グランプリデュッセルドルフに欧州選手権と全て優勝。いまもっとも乗っている選手の1人だ。

対抗馬はワールドマスターズ決勝でパヴィアを破り(横落「有効」)その連勝街道を止めたドルジスレン・スミヤ(モンゴル)と、松本のライバルとして幾度も決勝の畳に上ったモンテイロ(ポルトガル)。これに山本を加えた他4人が優勝候補だろう。

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(写真:今期は元気のないモンテイロだが実力は十分)

【組み合わせ】

→57kg級組み合わせ

【プールA】

第1シード、パヴィアの山。ここに今春以降一気にランキングを下げた山本が配されるというお互いにとって非常に厳しい組み合わせとなってしまった。

両者の顔合わせは準々決勝。
ケンカ四つの両者によるこの戦いは、これまで腰の差し合いがベースになってきた。グランドスラムパリでの逆転「一本」もこの差し合いから山本が踏み込んだところに送足払でパヴィアの足がカチあってのものだった。
おそらく同様の展開となる可能性が高いが、山本にはパヴィアのテンポに付き合いすぎず、一段上のギアで足技を繰り出す本来の戦い、「上から目線」の強気を期待したい。

【プールB】

シード選手は地元の実力者シウバ・ラファエラ(ブラジル)。逆側の山にはモンテイロが配された。モンテイロの山にはキム・ジャンディ(韓国)もいるが、シウバとモンテイロの準々決勝がこのプール唯一最大の山場と考えておいて良いだろう。勝ち上がり候補はモンテイロだが、この選手は近年試合ごとの出来不出来の差が激しくなってきており、地元の大声援を背にしたシウバがアップセットを起こす可能性も低くはない。注目カード。

【プールC】

上側のシードがドルジスレン・スミヤ、逆側にはフィルツモザー(オーストリア)が配された。
勝ち上がり候補はドルジスレン・スミヤだが初戦に山梨学院大の連珍羚(台湾)が当てられており、これは非常に面白い。連は自身がパワーで勝っていることを前提に柔道を組み立てるタイプだが、これがドルジスレンにも通用するか。楽しみな一番。

【プールD】

シード選手はローパー(ドイツ)で、逆側の山にはロンドン五輪2位のカプリオリウ(ルーマニア)、復活気配のクアドロス(ブラジル)カラカス(ハンガリー)と中堅どころの好選手が密度高く詰め込まれた。こちら側の山を勝ったものが、ローパーを食ってファイナルラウンドに辿りつく可能性が大きいと見る。

【準決勝-決勝】

プールAの山本-パヴィア戦が最大の山場で、他プールからの勝ち上がり候補であるシウバ、ドルジスレン、カプリオリウのうち波乱要素のある柔道をするのはドルジスレンのみ。プールAの勝者がトーナメントを制する可能性が高い、としておきたい。


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