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金鷲旗全国高校柔道大会・男子マッチレポート準々決勝~決勝

(2013年8月18日)

※ eJudo携帯版「e柔道」およびeJudoメルマガ版7月29日掲載記事より転載・編集しています。
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金鷲旗全国高校柔道大会
男子マッチレポート
準々決勝~決勝 1/4
準々決勝
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(写真:静岡学園・佐藤和哉が村田大祐を大外落「一本」で下す)
東海大浦安○大将同士△静岡学園
(先)折原虹之介○優勢[技有・隅落]△小林駿平(先)
(先)折原虹之介○合技△月岡早瀬(次)
(先)折原虹之介△小外掛○佐野安大(中)
(次)粟野孝平×引分×佐野安大(中)
(中)村田大祐○優勢[技有・一本背負投]△星野圭介(副)
(中)村田大祐△大外落○佐藤和哉(大)
(副)前田宗哉△大内返○佐藤和哉(大)
(大)ウルフアロン○横四方固△佐藤和哉(大)

会場注目の大熱戦。もちろんその視線の先にあるのは静岡学園の大将・佐藤和哉の存在だ。
その佐藤は東海大浦安の中堅村田大祐が静岡学園の副将・星野圭介を一本背負投「技有」で抜いたところで畳に登場。眼前にあるのは村田、前田、ウルフという全国優勝チームのポイントゲッター3枚だ。

村田、佐藤ともに右組みの相四つ。村田が組み際に内股を2連発して佐藤を崩し、56秒には佐藤が足の痛みを訴えて試合はしばし中断。ここまでは村田が意欲的に攻め、佐藤はゆっくりした自分のリズムの中で攻めどころを探っている印象。

村田が相手を寄せると、佐藤その動きに合わせて飛び込みの左出足払。村田崩れ伏せて「待て」。

直後、佐藤が遠間から刈り足を先に入れる右大外刈。横変形気味に頭を下げていた村田はさらに一段上体を前に倒して大外返の形で耐えるが、感触を得た佐藤は二度、三度と頭を前に出してあくまで刈り込み、体を開こうとした村田を追いかける。この間わずか数秒、真裏に刈り込める位置に体を進めた佐藤は刈り足を畳に踏んで大外落に連絡。村田、判断を切り換えて後ろ回り捌きに体を捻って大外返を試みる。あわよくばそのまま崩れ伏せて展開を切ろうという意図であったが、佐藤の初動があまりに深すぎた。右腕を抱きこまれた村田は体を回せず、佐藤は村田の上体を制したまま離れることを許さず、首を右釣り手でこじり上げながら抱くように前方に体を捨てると村田背中から畳に落ちて文句なしの「一本」。会場はどよめき。佐藤、まず1人を抜く。


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(写真:前田宗哉が圧力を掛け、佐藤は苦しい体勢)
続いて畳にあがったのは東海大浦安の副将、全国高校選手権90kg級王者の前田宗哉。
双方右組みの相四つ。パワー自慢の前田、果敢に奥襟を叩くと佐藤は思わず伏せ、前田は佐藤を前に引きずり回し「待て」、経過時間は24秒。

続く展開も同様、前田が奥襟を叩くと圧をまともに受けた佐藤はまたもや膝を屈し、前田は得意の横三角を試みて「待て」。経過時間は53秒。

圧が効く力関係と見た前田はさらに奥襟を叩き、佐藤は頭を下げたまま防戦一方。前田は頭を下げさせたまま右小内刈を2度、3度。ここで主審試合を止めて佐藤に「指導1」を宣告。経過時間は1分10秒。ここまでは一方的な前田優位の展開。


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(写真:佐藤が右大外刈、前田が右大外刈で応じる)
前田さらに奥襟を叩くと、奮起した佐藤は柔道衣をずらして背筋を伸ばし、得意の右大外刈を放つ。しかし前田は肩越しに釣り手を入れて右大外刈に切り返し、佐藤が大外返で粘るとみるやインパクトポイントが訪れる前に手を離してこの攻防から離脱。冷静な試合運びで佐藤にチャンスを与えない。

2分を過ぎても様相は変わらず、佐藤は相手を横に振っての右内股、大外刈となんとか技を放つが、前田は奥襟を叩いて圧力を掛け、かつリスクのある技は仕掛けないクレバーな試合運び。アクシデントの様相は僅少かと思われた。

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(写真:佐藤が前田を捕まえ大内返「一本」)
しかし2分50秒、前田が致命的なミス。圧を掛けたところから足を先に差し入れて右大内刈を試みると、待ち構えた佐藤はもたれかかってきた前田の上体を引き寄せ、一瞬持ち上げると真下に叩きおろすような大内返。前田はまっさかさまに畳に落ち、「一本」。

場内はまさしく騒然。体重差、そして佐藤の際の強さと近接戦闘での怖さを良く弁えた前田は佐藤の体力的消耗の激しさも考慮し「圧を掛けて優位を取るが、佐藤の力が伝わる距離には踏み込まない」というクレバーな戦いを志向、冷静に試合を進めていたがなぜかこの場面は魅入られたように、もっともやってはいけない片足の状態で佐藤の間合いに踏み込むというミスを冒した。佐藤と組み続けた感触がもはや取れると判断できるだけの力の差を感じさせるものであったのか、力関係を測り誤るほど佐藤の「死んだふり」とその強烈な一発の力にギャップがあったのか。いずれ前田は不用意、佐藤の一刀の切れ味の鋭さはまさしく「必殺」であった。


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(写真:ケンカ四つのウルフは佐藤の釣り手の袖をキッチリ殺して手堅いスタート)
佐藤はこれで2人抜き。控えるは東海大浦安のエース、大将のウルフアロン。
佐藤は3月の全国高校選手権無差別準決勝でウルフを大内返「一本」に仕留めている。もしその再現となれば3冠を狙う最強チーム東海大浦安をダークホースの静岡学園がそれも佐藤という個の力で沈める、というあまりに劇的な事態。アップセットとなった場合の衝撃の大きさとその予感に、満場固唾を呑んで第一試合場を見つめる。

ウルフは左、佐藤は右組みのケンカ四つ。
ウルフが背中を叩いて佐藤を送り出すように崩すと、佐藤自ら畳に崩れ伏せ、41秒佐藤に「指導1」。
さらにウルフは片手の内股で佐藤を崩して続けて攻勢。佐藤は攻撃の形を作ることが全く出来ない。


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(写真:ウルフが横四方固、佐藤は動けず「一本」)
1分過ぎ、組み際にウルフが圧を掛けると佐藤が崩れ伏せる。寝技を選択したウルフに佐藤が応じて横に食いつき、下に潜り込んで引き込もうとしたその瞬間、この動きを予期したウルフは先回りして横に動いて佐藤を待ち構え、横四方固に抑え込む。
佐藤は動けず、激戦はウルフの「一本」で終着。1人残しで東海大浦安が勝利、準決勝進出を決めた。

以前負けている相手に、それも2年連続三冠達成へのプレッシャーを背負いながらしっかり勝利したウルフのメンタルの強さは特筆もの。力関係や佐藤が疲労困憊であったという事情を超えて、ウルフの精神的な強さが際立つ一番であった。

そしてここまで王者・浦安を追い込んだ静岡学園の健闘はまさしく大会の台風の目。佐藤という個の力の高さはもちろんだが、あくまで組んで技で勝負をつけようという、チーム全体で志向している柔道の質の高さが目を引いた。戦術論に傾いてメソッドを模倣することで中央に対抗せんとする、「ミニ強豪高」とも言えるチームが増える中で、佐藤という絶対値の高い選手を生み出したこともなるほどとうなずける好チームであった。


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(写真:木下智貴が荒巻泰蔵から大内刈「一本」、2人を抜き返す)
桐蔭学園高○1人残し△京都学園高
(先)大塚翔悟×引分×田中尚輝(先)
(次)藤井靖剛○小外刈△増田晃(次)
(次)藤井靖剛○内股△中川凌(中)
(次)藤井靖剛○大外刈△田中和輝(副)
(次)藤井靖剛△優勢[指導2]○木下智貴(大)
(中)荒巻泰蔵△大内刈○木下智貴(大)
(副)八幡大輝×引分×木下智貴(大)
(大)根津信太

桐蔭学園が次鋒藤井靖剛の「一本」3発で大量リード、ワンサイドのまま試合を終えるかに思われたが前戦に続きまたしても京都学園・木下智貴が大活躍。4試合目となる藤井を2つの「指導」で退けると、中堅荒巻泰蔵から大内刈「一本」を奪って意地を見せる。

桐蔭学園は副将八幡大輝が木下を止め、大将根津を温存したまま試合を終える。桐蔭学園が1人残しで力を見せ付けて勝利、しかし京都学園が意地を見せたという見ごたえのある一番だった。


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(写真:森(左)と谷口の先鋒戦)
国士舘高○2人残し△崇徳高
(先)森翔平○優勢[技有]△谷口太三(先)
(先)森翔平△優勢[指導2]○貫目純矢(次)
(次)片山大旗×引分×貫目純矢(次)
(中)吉良儀城×引分×野々内悠真(中)
(副)江畑丈夫○優勢[指導2]△香川大吾(副)
(大)江畑丈夫○大外刈△三村暁之(大)

国士舘高はこの試合から先鋒に5番手の「本命」森翔平を投入。次鋒には引き続き片山大旗を起用して、軽量の磯田範仁の投入をもう1試合我慢して強豪崇徳戦に挑む。

国士舘は先鋒戦で森翔平が小外刈「技有」を獲得。「指導」2つを得て追いすがる谷口太三を突き放して優勢勝ちを果たし、まず1人差をリード。

森は貫目純矢に「指導2」で抜き返されるが、この試合の粘りが次戦に効き、片山が貫目をしっかり止めて引き分け。スコア差をつけずに後半のポイントゲッター3枚に試合を引き継ぐ。


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(写真:野々内悠真が腕緘、しかし吉良儀城は足を絡んだまま粘りきり「待て」)
吉良儀城は野々内悠真に腕挫十字固、腕緘と再三関節技を食いかけるが粘りきって試合を壊さず引き分けで終え、この時点に至ってもスコア差はつかず。勝負は双方ともにエース格を並べる後半戦へ。

国士舘の副将江畑丈夫は香川大吾とマッチアップ。香川は115kgの巨漢、それも江畑が苦手とするケンカ四つだが、江畑は冷静に圧力を掛けて右体落を中心に攻め込んで2つの「指導」を獲得しての優勢勝ち。さらに大将三村暁之戦では本領発揮、上位対戦でもポイントゲッターとして機能すると目された強豪三村を得意の右大外刈「一本」に仕留めて格の違いを見せ付ける。

エース登場までスコア差をつけさせず、そのエース江畑の2連勝で試合を決める。国士舘がいかにも強豪らしい手堅い試合ぶりで勝利、2人残しで強豪崇徳を下し、準決勝進出を決めた。


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(写真:尾方寿應が菊池洵那から内股「一本」)
東海大相模高○不戦2人△大牟田高
(先)浅野未来○反則△八木拓巳(先)
(先)浅野未来△優勢[指導2]○菊池洵那(次)
(次)尾方寿應○内股△菊池洵那(次)
(次)尾方寿應○内股△山口智広(中)
(次)尾方寿應×引分×田中力也(副)
(中)長谷川優○崩袈裟固△迫村一輝(大)
(副)春日良太
(副)春日良太
(大)真砂谷幸弥

どれも乱戦となった準々決勝にあって、この試合は比較的スンナリ終了。
東海大相模は先鋒浅野未来が2戦目で菊池洵那に「指導2」負けを喫したが、以降は次鋒尾方寿應の2人抜き(1分け)、中堅長谷川優の崩袈裟固「一本」危なげなく試合終了。3人残しで準決勝進出を決めた。


結果決まった準決勝のカードは

東海大浦安 - 桐蔭学園

国士舘 - 東海大相模

の2試合となった。



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