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巨大戦力誇る敬愛高の2連覇濃厚、タイプ違う数チームが挑戦権掛け逆サイドで激戦
金鷲旗高校柔道大会女子展望

(2013年7月22日)

※ eJudo携帯版「e柔道」7月21日掲載記事より転載・編集しています。
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巨大戦力誇る敬愛高の2連覇濃厚、タイプ違う数チームが挑戦権掛け逆サイドで激戦
金鷲旗高校柔道大会女子展望
平成25年度金鷲旗高校柔道大会、女子は22日に開幕、23日に決勝戦までが行われる。
五人制無差別の抜き試合という男子同様のレギュレーションで行われる今大会は高校女子というカテゴリの中ではひときわ特徴的、単に強いというだけではなかなか勝てない大会だ。階級別に選手の粒を揃えることが必要な3人制体重別の高校選手権、絶対のエース育成とポジション配置が最重要要素となるインターハイに比べてこの大会で要求されるのは総合力と層の厚さ。取り味のあるエース、複数枚の重量選手、隙のない周辺選手と3拍子揃えることが勝ち上がりの理想だ。

有力校
この「理想」に近い分厚い戦力構成を誇るのが2連覇を狙う敬愛高(福岡)。高校3年生世代屈指の実力者岡史生、堀歩未、全国中学大会重量級王者の2年生山口凌歌と重量級を3枚揃え、57kg級全日本ジュニア王者芳田司という試合巧者、同じく57kg級で今春の全日本カデ2位入賞の2年生立川莉奈、ここにきて抜擢が噂される全国中学大会70kg級3位の1年生梅津志悠とまさに巨大戦力と呼ぶにふさわしい布陣。もっとも厳しいと目された高校選手権も優勝で乗り切り、金鷲旗・インターハイと地元で続く2大会を制しての「三冠」目指していまもっとも乗っているチームだ。

この敬愛が戦力的には頭ひとつ抜けた存在で以下は大混戦。

高校選手権2位の松商学園高(長野)は高校2年生でグランドスラム東京を制した63kg級の津金恵、全国高校選手権57kg級王者の出口クリスタという大型選手にも取り味を発揮できる2枚を押し立てて、総合力で上位進出を目指す。

総合力という意味では高校選手権3位入賞の埼玉栄高(埼玉)も充実。63kg級の安沙好が精神的支柱、カギは重量選手桒原佑佳の仕上がり。ほか、高校選手権63kg級王者池絵梨奈と、米澤夏帆の香長中時代に全国制覇を成し遂げた2人にその後輩の重量選手斉藤芽生を迎えた東大阪大敬愛高(大阪)、高校選手権無差別2位の月波光貴穂に63kg級の強者鈴木夏海を揃えてこの2人を今春の皇后盃も送り込んだ新田高(愛媛)、今年も戦闘力のある選手を揃えた帝京高に淑徳高という東京の2校も総合力は非常に高い。

大駒1枚を押し立てる形のチームも金鷲旗大会では非常に面白い。この枠ではなんといっても朝比奈沙羅を擁する渋谷教育学園渋谷高(東京)と滝川真央がエースとして君臨する富士市立高(静岡)が上位候補。「地獄」とも称される過酷なレギュレーションの今大会、どの時点までこの2人の力に頼らずに勝ちあがっていけるかがカギだ。

そして台風の目となりそうなのが、昨年中学3冠を達成した黄金世代がいよいよ入学してきた大成高(愛知)。63kg級全国中学大会王者で今春の全日本カデ選手権でも圧勝優勝を果たした鍋倉菜美を筆頭に70kg級の11年度全国中学大会王者中江美裕、今春から70kg級に階級を上げた鈴木伊織など中量級中心だが取り味のある選手を揃えて愛知県総体、東海総体は圧勝と言って良い内容で優勝を飾っている。組み合わせは厳しいが、戦力構成の厚さとなにより「最強」テンションを保ったまま乗り込んでくる若さと勢いがあり、波に乗れば敬愛を脅かすだけの活躍も十分ありうる。

いずれ、敬愛という絶対の優勝候補にタイプの違う有力チームが次々挑みかかるというのがこの大会の構図。敬愛は比較的組み合わせに恵まれているが、どこが敬愛への挑戦権を得るか、まずここに注目して大会序盤を見守りたいところだ。

組み合わせ
A~Eの8つのパートそれぞれにシード校、それに対抗する有力校が割り振られた。
簡単に組み合わせを俯瞰してみたい。

【Aパート】

シード校は敬愛高(福岡)。パート決勝である5回戦は78kg級の個人優勝有力候補である山中満紀を擁する大垣日大高(岐阜)との対戦が濃厚だが、初戦(2回戦)で対戦する千葉明徳高(千葉)も昨冬の水田杯で2位入賞のしぶとい相手。まずここで仕上がりの程が測られることになりそうだ。戦力差からして勝ち上がり自体が揺らぐことはないと思われるが、注目はこの2試合の内容。

【Bパート】

シード校は藤枝順心高(静岡)。4回戦で対戦する見込みの修徳高(東京)、5回戦の金沢学院東高(石川)といずれも個人戦で全国上位クラスの選手を揃えたチームが立ちはだかり、このパートの勝ち上がりは読めない。どこも決め手に欠ける印象で、はっきり混戦を企図して組まれたブロック。

【Cパート】

シード校は高校選手権3位の阿蘇中央高(熊本)。63kg級の土井雅子を中心にしぶとさで戦うチームだが、4回戦の八千代高(千葉)戦がまずひとつのポイント。勝てば、準シード位置のインターハイ東京代表淑徳高(東京)-東海大四高の勝者と5回戦で対戦することになる。阿蘇中央、淑徳ともに絶対的のエースはいないが総合力が高いというチーム構成。ここは井上舞子という重量級の核、78kg級の試合巧者浜未悠と粒を揃えた淑徳が有利と見る。ただし相手の隙につけこむ上手さとクレバーさは阿蘇中央の方が上。阿蘇中央は上村綾香、淑徳は好不調に波のある78kg級東京代表の山田あかりの出来が勝敗の鍵を握る。

【Dパート】

シード校は新垣さつきを擁する沖縄尚学高(沖縄)。3回戦で東北王者の東北高(宮城)と京都学園高(京都)の勝者、5回戦では1年生エースの嶺井美穂を擁する桐蔭学園高(神奈川)と戦う可能性が高い。どのチームも戦力に凸凹のあり決め手に欠ける印象だが、沖縄尚学か桐蔭学園の勝ち上がりの可能性が高いのではないか。そして全体の密度からするとA-Dパート、特にC-Dパートは「九州押し」の匂いが高い組み合わせ。

【Eパート】

その割をもっとも食った形のこのパートは強豪高ひしめく「死のブロック」。
シードは松商学園高(長野)だが、2試合目に神奈川2位の横須賀学院が配されてここがまずひとつの山。
そして対面のパートにはなんと大成高(愛知)と渋谷教育学園渋谷高(東京)が組み込まれ、わけても大成は初戦が福工大城東高(福岡)と立命館宇治高(京都)の勝者、次戦が千葉2位の木更津総合高(千葉)、続いて渋谷教育学園渋谷高という消耗必至の組み合わせ。いずれ、パート準決勝(4回戦)の大成-渋谷教育学園渋谷の対決は第1日最大の目玉対決だ。

【Fパート】

シード校は皇后盃出場を経験した超級選手・荒巻有可里を擁する夙川学院高(兵庫)。対面の準シードは帝京高(東京)。

夙川学院は4回戦で南筑高(福岡)-三浦学苑高(神奈川)の勝者との対戦が予想されこれは好カード。強いが線が細いという両チームに対し、重量選手でも消耗戦を厭わない夙川学院がやや有利か。

帝京高は宮崎日大高(宮崎)と富士学苑高(山梨)の勝者と4回戦が組まれているが、山場はやはりパート決勝の夙川学院戦。

団体戦では夙川学院が成績を残しているが、ここは重量選手との対戦も苦にしない選手を揃え、なによりその総合力の高さで全国上位進出が有力視されながら選手権、インターハイとも東京予選で敗れて出場を逃した帝京高の勝利への渇望がこれを凌ぐと見る。帝京の勝ち上がる可能性が高いと見ておきたい。カギはしぶとい軽量級選手と後輩の重量選手に囲まれて抜き役を担うべき森田智子の出来。

【Gパート】

シード権は埼玉栄高(埼玉)が獲得、新田高(愛媛)と争う5回戦(パート決勝)がこのパート唯一最大の山場。

埼玉栄は桑原、新田は月波とともに重量級のエースを大将に置いたが、双方ともにビハインドを遮二無二追いかけるというような仕事に適性のあるタイプではなく、勝負のポイントは明らかに前半、中盤戦。抜き役を担うべきは埼玉栄が安、新田が鈴木でこの2人の直接対決自体は荒れた試合に強い鈴木がやや有利だが登場順は中堅の安が1ポジション前。埼玉栄が軽量ながら取り味のある丸山ちひろを前半に据え、補欠登録の前嶋愛弓というオプションの駒の投入どころもハッキリ見えるところも鑑みて、ここは小差ながら埼玉栄優位と見る。新田は鈴木と月波の爆発力発揮が勝利の条件。

【Dパート】

シード校は東大阪大敬愛高だが、このパートに滝川という大駒を擁する富士市立が配され、4回戦での対戦が組まれている。対照的な両チームの対戦はEパートの大成-渋谷教育学園渋谷とならぶ22日の目玉対決。

東大阪大敬愛は池、富士市立は滝川が大将。池と米澤にはさまれた副将斉藤の出来が勝敗を分ける予感。滝川は担ぎ中心で重量選手狩りのほうがミッションとしては得手。もし米澤が抜かれ、斉藤が滝川に勢いをつけるような勝ち方をされてしまうと、池の戦いは非常に苦しくなる。総合力は東大阪大敬愛でこれをおして推しておくのが順当だが、展開次第ではわからない試合。

対面は全国上位レベルは置かれず、沖学園(福岡)が最大の有力候補という「地元押し」の組み合わせ。沖学園は余力を残して5回戦に挑みたい。

【準々決勝以降】
これまでをまとめると、

敬愛 - 修徳
淑徳(阿蘇中央) - 沖縄尚学

渋谷教育学園渋谷(大成、松商学園) - 帝京
埼玉栄(新田) - 東大阪大敬愛(富士市立)

というのが予想される組み合わせ。

敬愛のサイドには比較的オーソドックスな構成のチームが配され、一方「曲者」タイプのチームはほぼ全てが逆サイドに配されるという形になる。

絶対の優勝候補が敬愛で、その打倒を目指すという今大会のテーマという点からすれば、総合力の高いチームにワントップチーム、凌ぎながらチャンスを探すしぶといチームとタイプの違う強豪が次々に挑戦するというのが面白い形なのだが、残念ながらいずれも逆サイドで潰しあい、決勝で敬愛に挑みうるのはこのうち1枠、1タイプだけだ。

どの型のチームが勝ちあがるのか、それは完璧に近い布陣の今期の敬愛を崩しうるのか。王者・敬愛の勝ちあがりの内容からその「タイプ」を観察しつつ、逆側の山にそれに適うチームが存在するのか、そのチームが勝ちあがるのかを吟味するというのが今大会の楽しみ方ではないだろうか。例年に劣らぬ熱戦を期待したい。



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