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平成25年全日本選抜柔道体重別選手権大会女子レポート・48㎏級~63kg級

(2013年6月24日)


※eJudo携帯版「e柔道」6月14日掲載記事より転載・編集しています。

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選抜体重別女子レポート
48㎏級~63kg級 1/2


浅見八瑠奈が初優勝、爆発力見せ付けた山崎珠美が2位入賞果たす
48kg級

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写真:1回戦、山崎珠美が山岸絵美を
大内返で振り回し投げ「一本」
決勝に進んだのは第1シードの浅見八瑠奈(コマツ)と、山崎珠美(山梨学院大2年)の2人。

浅見の1回戦は笠原歩美(JR東日本女子柔道部)から「指導」2つを奪っての優勢勝ちという手堅い出だし。この試合は動きもいまひとつだったが、準決勝は遠藤宏美(筑波大3年)を相手に大外刈一閃。足を絡めて振りまわすような豪快な一撃で一本勝ち(3:33)、順当に決勝進出を決めた。

一方の山崎は難敵2人を下しての決勝進出。
1回戦は復活を期す山岸絵美(三井住友海上)を相手に僅か49秒の大内返で一本勝ち。山岸の技にいちはやく反応、離れてさばきながら振り回し投げるという、あたかも「稽古をつける」力関係のような豪快な一撃だった。

準決勝では前戦で岡本理帆(国士舘大1年)から3つの「指導」を奪って圧勝した伊部尚子(常翔学園教)をこれも僅か1分2秒、左奥襟を叩いておいての高い右一本背負投という得意のパターンで豪快に投げ落として一本勝ち。圧倒的と言って良い強さを見せて決勝への勝ち上がりを決めてきた。

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写真:浅見が右小外刈「有効」で先制
決勝は浅見が右、山崎が左組みのケンカ四つ。山崎が釣り手で背中を叩き、浅見は内側に釣り手を置いて距離と隙間を出し入れしながらの引き手争い。

28秒、山崎が釣り手で思い切り奥襟を叩いてくるその瞬間、浅見が右小外刈。ほとんど浮技と言って良いほど確信を持って体を捨てた一撃は「有効」。

さらに引き手争いから、浅見が片手の右大内刈。山崎伏せて耐えるが、この展開を見た主審は山崎に「指導1」を宣告。経過時間は57秒。

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写真:浅見が右体落で「有効」を
積み上げる
直後の展開、浅見が足先で引っ掛けるような右体落。山崎が崩れると見るや体を進めて無理やりめくり返し「有効」、1分10秒。

大量リードを得た浅見はじっくり試合を進める。山崎は跳ねるような動きで奥襟を叩き続け、ややリアクションを狙い過ぎた浅見に対し、2分過ぎからようやく圧が掛かり始める。浅見の頭が下がり、山崎がケンケンの小外刈からの左大外刈で浅見を場外に押し出した直後の3分16秒、浅見に「極端な防御姿勢」の判断による「指導1」が宣告される。

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写真:浅見が左一本背負投「一本」で
フィニッシュ
浅見はこれに奮起。直後の組み際に左一本背負投一閃、勢いこんでで前に出てきた山崎を捕まえて畳に叩きつけると主審は迷わず「一本」を宣告。

試合時間3分33秒、浅見が見事な一本勝ちで選抜体重別初制覇を決めた。

山岸、そして岡本を倒した伊部を簡単に投げ飛ばして大会を席巻していた山崎から「有効」「有効」そして「一本」と立て続けに奪う圧勝。浅見が改めて格の違いを見せ付けた大会だった。

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写真:優勝の浅見八瑠奈
浅見は昨年この大会でまさかの一回戦敗退、五輪を逃すという競技人生最大の挫折を味わった。
あれから1年、五輪後は実業個人、講道館杯、グランドスラム東京にグランドスラムパリと浅見は全ての大会に皆勤。世界選手権連覇中という浅見の格と立場からすれば出場する必然性のない試合がほとんどだったが、浅見は何かを自分に課すように出場を続け、そしてこの日の優勝に辿り着いた。1年間勝ち続けたその上で、昨年一敗地に塗れたこの選抜で勝って見せることに相当の意味を見出していたのだろう、この日はこれまで見せることのなかった涙を見せ、周囲への感謝を口にしていた。

代表落選の地獄を味わい、ひとまわり大きくなって臨む世界選手権で浅見が目指すのは3連覇の偉業。現時点で浅見に死角は見当たらない。どれだけの強さを見せて優勝するのか、浅見の活躍に大いに期待したい。

■48kg級

【入賞者】
優勝:浅見八瑠奈(コマツ)
準優勝:山崎珠美(山梨学院大2年)

浅見八瑠奈選手のコメント
「今年1年間たくさんの方に支えられて、感謝で一杯です。感謝を言葉に出来るのはこの大会での優勝、どうしても勝ってお礼を言いたかった。1人なら足を止めていたと思いますが、たくさんの方が一緒に戦ってくれて、一歩を踏み出すことが出来ました。次に繋がるというのは本当に幸せなこと。世界選手権で優勝を目指します」

【1回戦】
浅見八瑠奈(コマツ)○優勢[指導2]△笠原歩美(JR東日本女子柔道部)
遠藤宏美(筑波大3年)優勢[指導2]△十田美里(自衛隊体育学校)
伊部尚子(常翔学園高教)○優勢[指導3]△岡本理帆(国士舘大1年)
山崎珠美(山梨学院大2年)○大内返(0:49)△山岸絵美(三井住友海上)

【準決勝】
浅見八瑠奈○大外刈(4:42)△遠藤宏美
山崎珠美○一本背負投(1:02)△伊部尚子

【決勝】
浅見八瑠奈○一本背負投(3:33)△山崎珠美


第1シード橋本優貴が得意の寝技生かして初優勝、決勝は西田優香を破る
52kg級

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写真:1回戦、
橋本優貴が加賀谷千保を攻める
決勝に進んだのは橋本優貴(コマツ)と西田優香(了徳寺学園職)の2人。

第1シードの橋本は1回戦で加賀谷千保(了徳寺学園職)を僅か55秒で横四方固「一本」に仕留め、準決勝は志々目愛(帝京大2年)をGS延長戦57秒、腕挫十字固に屠り去って一本勝ち。現在グランドスラム大会連勝中という好調をそのままに、得意の固技を生かして堂々たる勝ち上がり。

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写真:1回戦、西田優香が黒木美晴を
背負投で叩きつけて「技有」奪取
一方の西田は昨年のこの大会以降実質試合をしておらず、世界選手権代表権獲得には今大会での勝利が必須。ブランクの長さと負傷ゆえに事前評はさほど高くなかったが、1回戦は講道館杯王者の黒木美晴(環太平洋大4年)を背負投で2回叩きつけての合技「一本」(4:10)、準決勝は前戦で第2シードの宮川拓美(コマツ)に勝利した五味奈津美(JR東日本女子柔道部)を相手にまずは2分15秒、相手の下がり際に左の「韓国背負い」を合わせて「技有」奪取、さらに2分55秒には左体落で思い切り叩きつけて一本勝ち。さすが世界選手権者、と周囲を唸らせる圧倒的な強さを見せ付けて決勝への勝ち上がりを決めてきた。

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写真:決勝、序盤は西田が足技で
試合を組み立てる
決勝は橋本、西田ともに左組みの相四つ。橋本開始早々に釣り手で背中を持っての左内股、西田は良く見て潰すがこの展開を折込み済みの橋本はすかさず寝技を選択。西田をめくり返すと絡ませておいた足を抜き、逆側に降りて抑え込みの完成を狙う。西田必死に足を絡み直して耐え切り「待て」。

双方釣り手一本を持っての引き手争い。西田は橋本の寝技を警戒したか得意の低い担ぎ技を性急に仕掛けることはせず、左小内刈を中心に足技で攻める。

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写真:橋本の引込返、
西田クルリと回って橋本の右側に落ちる
橋本が釣り手で背中を持ち引きずり出すように左内股、立ったまま耐えた西田は体を切り返し左小内刈を仕掛けるがこれは空振り、その瞬間に橋本は得意の引込返に体を捨てる。

西田の体が回った時には左からの横四方固が半ば完成、西田は必死に足を絡んで耐えるが橋本冷静に上体を固め、足を引き抜いて「抑え込み」の声を聞く。西田抗えずそのまま20秒が過ぎ去り「一本」。

試合時間2分10秒。橋本、3試合連続の固技による一本勝ちで見事選抜体重別初優勝を達成した。

この日の橋本はグランドスラム2連勝中、ワールドランキング2位という「地位」に恥じない素晴らしい強さを発揮。かつてはメンタル面の不安定さが目立ち自滅も多かった橋本だが、この弱点すら覆い隠すほどに地力とパワーが増した、という印象だ。金沢学院大時代から寝技で鳴らした選手だが、獲得後キッチリストロングポイントを伸ばした所属の指導も多いに評価されるべきだろう。

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写真:橋本が横四方固で一本勝ち
試合をしていなかった(グランプリデュッセルドルフは参加したが負傷のため中途で棄権)西田はこの選抜体重別ピンポイントの優勝で世界選手権代表に絡みたかったところだが、地力の「貯金」のみでは現在の橋本に抗すことは出来なかった。準決勝までの強さを見る限り、B強化以下の選手との格の違いはやはり明らか、一時は引退が囁かれていたが世界選手権後もまだまだ一線で戦っていけそうな気配だ。

世界選手権代表には文句なく橋本が選出。中村美里、西田優香と世界王者を輩出し続けてきた日本のこの階級、代表の名に恥じないだけの成績と内容を期待したい。この階級は日本のレベルが抜けており、橋本の優勝の可能性は十分。現役3人目の世界選手権覇者の誕生が現実的だ。

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写真:優勝の橋本優貴
■52kg級

【入賞者】
優勝:橋本優貴(コマツ)
準優勝:西田優香(了徳寺学園職)

橋本優貴選手のコメント
「本当にうれしいです。今まで西田選手に勝ったことがなく、勝ちたいという気持ちが凄く強かった。世界選手権に出たら代表としての責任を持って、自分らしい柔道で優勝を目指します」

【1回戦】
橋本優貴(コマツ)○横四方固(0:55)△加賀谷千保(了徳寺学園職)
志々目愛(帝京大2年)○優勢[技有・体落]△谷本和(環太平洋大4年)
西田優香(了徳寺学園職)○合技[背負投・背負投](4:10)△黒木美晴(環太平洋大4年)
五味奈津美(JR東日本女子柔道部)○優勢[指導2]△宮川拓美(コマツ)

【準決勝】
橋本優貴○GS腕挫十字固(GS0:24)△志々目愛
西田優香○体落(2:55)△五味奈津美

【決勝】
橋本優貴○横四方固(2:10)△西田優香


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