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全日本柔道選手権マッチレポート・準々決勝~決勝

(2013年6月6日)


※eJudo携帯版「e柔道」5月23日掲載記事より転載・編集しています。

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全日本柔道選手権マッチレポート
準々決勝~決勝 1/3


準々決勝

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写真:穴井の前に、若い
巨漢の百瀬が立ちはだかる
穴井隆将○優勢[指導3]△百瀬優

ここまで順調に勝ち上がってきた穴井が、最大の山場と目される百瀬優戦に挑む。

百瀬は23歳、身長185cm、体重126kgの巨漢。ワールドランキングは日本人重量選手最高位の7位(4月30日現在)、海外選手にも力負けしないそのパワーを徹底して「優位な状況を作る」ことに注ぎ込んで来る厄介な相手だ。

体格に劣り、かつ追い込んだ稽古を積めていない穴井が若くパワーがある百瀬と対戦するに際して最も恐れるシナリオは、序盤から百瀬がラッシュ、これを捌き切れずに圧を受け、もしくは捌くこと自体で消耗し、疲労した後半戦で一気に引き離されてしまうというシナリオ。ケンカ四つという凌ぎ易い組み手を上手く使い、足技で崩しながらチャンスを探したいところ。

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写真:百瀬は手堅い組み手争い、
慎重極まりないスタート
穴井は左、百瀬は右組みのケンカ四つ。

釣り手を先に掴んだのは穴井。穴井は下、百瀬が上から釣り手を握った片手の攻防。穴井は柔道衣をずらしながら前へ。
しかしここで百瀬は穴井を押し込み返すことなく、いきなり下がる。穴井が引き手を求めるとほとんど抗うことなく場外に出てしまい、33秒、百瀬に場外の「指導1」。

再開するなり、百瀬は前に出るところか穴井に襟を与えまいと引き手で自分の襟を持ってガードする「襟隠し」からの慎重な一手目。

まず遮二無二ラッシュを掛けると思われた百瀬が、攻めるどころかまったく「いかない」専守防衛。ゲームプランが全く見えない。場内に戸惑いが広がる。

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写真:穴井が前に出て試合を優位に展開
上から釣り手を持った穴井、前に出て一歩、また一歩と百瀬を場外際に追い込むと肘を畳んで相手を寄せながら左大内刈、さらに引き出しの左小内刈。百瀬逆らわずに場外に出て「待て」。経過時間は1分12秒。

続く展開、釣り手を袖から得た穴井が両襟に持ち替えると百瀬この動作に合わせて左大外刈。しかし引き手が持てず互いに崩れて「待て」。

穴井が上から、百瀬が下から釣り手を握っての引き手争い。互いに釣り手は横襟に近い高い位置。穴井は肘を入れる間を探り、百瀬は突き返してこれを防ぐ。穴井は肘を入れることに成功したタイミングで左出足払、さらに釣り手の手首を立てて左大内刈。百瀬腰を切って逃れようとしたまま場外に出て「待て」。

力関係に自信を得始めた穴井、釣り手の肘を畳むと手首を立てて前へ。引き手を自分から持ち、百瀬が嫌って切り離すと深追いせずに、鋭い左出足払を2連発して緩やかに優位を保ち続ける。穴井は冷静、落ち着いた試合ぶり。

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写真:穴井の左内股、
引き手を離してしまい効かず
穴井、右手を自分のエリアで高く上げて百瀬に引き手争いを誘い、持つなり左内股。これは崩れてしまい、背中についた百瀬が寝技を仕掛けるが穴井は手がかりを与えないまま「待て」の声を聞く。立ったところで主審は百瀬に「指導2」を宣告。経過時間は2分58秒。

再び引き手争い。穴井は上から、百瀬は下から、互いの釣り手は襟の高い位置を確保。互いに突き合う中、引き手を求めて穴井は前進。下がりつつ出足払を放つ。ビハインドの百瀬はさすがに攻めねばならない覚悟を固めたか前にダッシュして右大内刈を繰り出すが、穴井が回りこんで大内刈で突き返すとまたもやあっさり場外に出て「待て」。穴井の冷静さ、百瀬の慎重さは変わらず。経過時間は3分33秒。

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写真:穴井は引き手を求めて前進
百瀬釣り手を下から持ち、突いて前へ。押しとどめた穴井、ジワジワ前に出ながら力をずらし、引き出し崩して引き手で袖を握る。百瀬は穴井の組み手の完成を受けて、引き手を切ってほとんど自らと言って良い動きで場外へ逃れて「待て」。主審これを見て、場外との判断で「指導3」を宣告する。経過時間は4分22秒、残り時間は1分38秒。一方的展開。

もはや攻めるしかないはずのこの段に至っても百瀬はエンジンを掛けない。穴井が釣り手の肘を入れると、引き手を与えることを嫌って一旦組み手をリセットする行為を繰り返す。5分9秒には穴井が前進、このあたりで攻撃が必要とばかりに思い切って左内股を仕掛け、百瀬は両腕を狭くしてこれを止める。

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写真:百瀬は
最後までスクランブルを掛けられず
「指導」3つのビハインドという状況にも百瀬はあくまで手順を飛ばすことなく手堅く手順。穴井の左襟をまず両手で手繰り、ついで両襟に持ち替える。穴井は百瀬の前進をいったん止め、前に出返しながら引き手で袖、釣り手で奥襟という完璧に近い形を作って強気の組み手。百瀬は出足払、ついで内股と放つが穴井は両手で捌いて動じず。

残り時間18秒。百瀬は飛び掛ることもなく、通常モードの手堅い手順を継続。精神面で完全に優位の穴井は左小内刈、左体落と放ち、あくまで両手を離さずに攻撃継続。百瀬が穴井の体の外側から右内股を試み、穴井が余裕を持って捌いたところで終了ブザー。

試合は全く山場のないまま終了。穴井「指導」3つによる優勢で百瀬を下して悠々準決勝進出を決めた。

穴井は初戦から変わらず、不自然な程に笑顔を浮かべて全日本という場にはやや違和感のある試合態度。しかしその試合ぶりは沈着冷静という他はなく、まず手首を固めて相手を突いて前進、攻める間合いとみるやその手首を立てて距離を詰めて攻撃、と自由自在に攻撃と防御を出し入れし、中盤以降はやりたい放題と言って良い試合振りだった。大会後半戦に向けて最大の課題は残存体力のはずだが、勝っても負けても消耗間違いなしと思われたこの百瀬戦をスタミナを温存したまま勝ち抜けた意義は大きい。

翻って百瀬は良いところが全くみつからない試合だった。技一発の切れ味と駆け引きなら穴井が上であることは織り込み済みのはずで、穴井が体力面に不安を抱えていること、ロンドン五輪でメンタル面の弱さを露呈していることを考えれば、穴井の思考回路を狂わせるような序盤のラッシュ、体力勝負のステージに引きずり込むような有無を言わせぬ圧力攻撃以外に勝ちのシナリオがないことは自明と言って良いだろう。そして穴井も百瀬がその正当すぎる作戦を採って前に出て体力勝負を挑んでくることを、おそらく最も恐れていたはずだ。

しかし試合が始まるなり百瀬は下がり、慎重極まりない組み手の駆け引きを選択。おそらく穴井はしめた、と思ったのではないだろうか。
穴井はその意図に乗っかり、自らのフィールドに落ちてきた百瀬を追い込みすぎず、ラッシュを掛けるような決断に至らせるようなカタストロフも起こさず、淡々とその守備範囲内である「駆け引き」のステージに押し込めながら6分間を戦いきったという印象だ。穴井が百瀬の弱気を冷静に利用して、リスクを冒すことなくあっさり勝ったという構図と評してまずまず間違いないだろう。

穴井はその代名詞である内股をこの試合2度しか仕掛けていない。そのうち5分7秒に仕掛けたものは足をほとんど上げずに腰を切って百瀬を場外に誘導したものであり、足を挙げて投げに行ったのは2分47秒に放ったただ一発のみだ。穴井も試合を壊すことを怖れリスクを最小限に留めて戦ってはいたのだ。だが百瀬はそれ以上に穴井を、客観的には不当に見えるほど怖がっていた、そういう構造の試合であった。

いったい百瀬は何をしたかったのだろうか。いったいどんなプランを持って試合に臨んだのだろうか。自ら下がった出だし、穴井が自信を得始めた中盤、ビハインド後の終盤と、変わり続けるバックグランドの中で百瀬が採った行動のどの場面からも、勝ちに繋がるプランを探り出すことが出来ない。

ロンドン五輪で代表を務め、日本の「顔」であった穴井に思い切り技を仕掛けて一本負けしたとて、百瀬の評価は上がりこそすれ下がることはないはずだ。行かず、といって圧力も掛けず、縺れてどちらに転がるかわからない荒れたステージに試合を持ち込むこともせず、3つもの、それも2つの「場外」という屈辱的な内容で「指導」を失ってもスクランブルを掛けずに覇気なく試合を終えたとあっては「ゲームプランを『誤った』のではなくそもそもプランが『なかった』のではないか」と評されたとしても抗弁することは出来ないだろう。全日本選手権の畳の上で「試合」ではなく「乱取り」を演じただけと言って差し支えない、あまりに中身のない6分間であった。

体力に不安を抱える穴井のスタミナを温存させ、援護射撃をしたと言われても仕方のない試合。井上康生男子監督も重量級の若手に向けてという形ではあるが「捻じ伏せてでも勝とうという気持ちがなぜ出ないのか」と厳しい言葉で論評、百瀬はこの時点でリオ世界選手権の代表候補から完全に消えた。

幣サイトは昨春以降の百瀬の充実を買って、優勝候補は5人という世評に対し敢えて「百瀬を足した6人」との事前評を提示していたが、これは完全な誤りであった。賜杯を狙う覚悟がない選手を優勝候補として敢えて挙げたことに関して、率直に不明を恥じたい。

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写真:開始早々、
石井はガップリ
小林を捕まえに掛かる
石井竜太○大外刈(3:17)△小林大輔

石井、小林ともに右組みの相四つ。石井は身長193cm、体重135kg、小林は176cm、100kg。身長差17cm、体重差35kgという対戦。

石井開始早々自信満々に引き手で右脇、釣り手で奥襟を掴むと呼吸を整え右大外刈を試みる。が、勢いあまって踏み出しの瞬間すべるように崩れてしまい自ら伏せて「待て」。経過時間は17秒。

石井釣り手で背中を叩く。小林は釣り手一本でいなして脱出、右小内刈を放つ。

石井は再び引き手で脇、釣り手で奥襟。小林はすこしづつ柔道衣をずらして距離を作ろうとするがここで石井は迫力十分の右大外刈、さらに小林の膝を捕まえたとみるや右足車に連絡。これは引き手不十分、インパクトの後双方ともに弾け飛んで畳に落ち「待て」。経過時間は59秒。

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写真:小林が右大内刈、
場外まで激しく石井を追う
石井は右出足払で前へ。気合十分の小林、間合いを測ると鋭い右大内刈。足を掛けられたまま耐えた石井をケンケンで激しく後ろに追う。石井グラリと崩れるがバランスを持ち直して踏みとどまり、小林がそのまま場外まで追って「待て」。小林の強気に会場大いに沸く。

再開直後、石井背中に釣り手を叩き込みながら右大外刈。これは引き手が離れてしまい双方が崩れて「待て」。経過時間は1分36秒。

再開後、石井が引き手で脇、釣り手で左肩口を持つと小林は自ら頭を下げ、上下に自分の体をあおってバックステップ、巧みに距離を作り出す。石井は右大外刈、しかしまたも引き手不十分で決めきれず「待て」。経過時間は1分53秒。

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写真:小林が石井の釣り手を
切り離しながら鋭い右大内刈、「技有」を奪う
直後の展開。石井が圧を掛けようとするが、小林はその圧力を縫って引き手で袖、釣り手は高い位置で襟を確保する完璧な組み手を作り出す。一方的に釣り手の袖を抑えられた石井、握りどころを求めていったん肘を上げ、高空から小林の奥襟を掴む。小林はこの石井の釣り手を再び切り離す、その動作に合わせて鋭い右大内刈。グラリと崩れた石井は一歩後ろに歩を踏んで耐えようとするが、その動作をきっかけに雪崩のようにバランスが崩壊。なんとか身を捻ろうとするが小林出足鋭くこれを追い、袖をひきつけて相手をコントロールしながら体を浴びせると石井体側から激しく畳に落ち、ついで小林に押し込まれて背中を畳につけるところまで転がり「技有」、2分14秒。小兵小林が放った強烈な一撃に場内はこの日一番のどよめき。

加藤に続いて昨年準優勝者の石井も敗れるのか。会場に小林の一発の余韻覚めやらぬ中、石井は再び畳を蹴って前に出る。いなした小林、袖口を握りこんでしまい「指導」を受けてしまうが、巧みに組み手を出し入れしながら右内股、右大内刈で攻撃を継続、さらに一段会場を沸かす。

「技有」というビハインド、そしてアップセットの予感にざわつく観客席という不利な状況にもしかし石井は冷静さを失わず、小林を捕まえることに腐心。落ち着いて試合を進める。

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写真:石井が右大外刈、
耐える小林を捻り投げ「一本」
小林が釣り手から先に持ってしまった3分過ぎ、石井の技が爆発。引き手でまず襟を掴むと釣り手を肩越しに振り下ろして背中を捕まえ、斧を振り下ろすような右大外刈。体を開いて逃れようとした小林を軸足のステップの向きを変えて真裏に追い込んで刈り込む。小林が耐えるとみるや釣り手を首を抱くように深く持ち替えながら捻り投げてフィニッシュ。小林は吹っ飛ぶ、と形容するにふさわしい勢いで畳にめりこみ「一本」。

いかにも石井らしい豪快な技で、試合は逆転決着。石井辛くも、しかし投げによる「一本」という最高の形で試合をまとめ、準決勝進出を決めた。

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写真:垣田(左)と今井の第3試合
垣田恭平○浮落(1:16)△今井敏博

垣田が左、今井は右組みのケンカ四つ。今井は大外刈系の長身、垣田は担ぎ系の得意な短躯と選手のタイプは好対照だが、ともに優勝候補を倒してきたダークホース、そして「際」の強さという共通項を持つ玄人好みの好カード。

今井は奥襟を叩いて両襟で圧を掛ける。垣田は巴投に飛び込むが、今井は垣田の体ごと持ち上げて「待て」。経過時間は59秒。

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写真:垣田が今井の小外刈を透かして
隅落「一本」
再開直後、垣田が畳を蹴って勝負に出る。低く突進して今井の背中に左腕を回し、正面から腹を突き出してフロントスープレックスの形で持ち上げを図る。懐に入り込まれた今井は体勢をずらし、右釣り手で上から背中を抱え返して垣田の左側に回りこむ。互いに体勢が安定しないままバランスの取り合いが一、二合。接近戦は望むところの今井は逃げずにここで勝負に出、足を深く入れて右小外刈で膠着をブレイク。まず当て、一段踏み込んで刈り込もうとしたその瞬間、しかし垣田は見事にこれを透かす。空振りした今井の右足は高々と空中に上がり、垣田はすかさず反時計周りに腕をコントロールしながら体を浴びせる。今井一回転して背中から畳に落ち、主審は迷わず「一本」を宣告。

試合時間はわずか1分14秒。初出場の垣田、一本勝ちでついに準決勝進出を果たした。

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写真:棟田が原沢の腕を極めて崩し、
横四方固を狙う
原沢久喜○優勢[指導3]△棟田康幸

原沢は右、棟田は左組みのケンカ四つ。

開始早々、棟田は押し込んできた原沢の釣り手の肘を捻り極めながら支釣込足。原沢が崩れて耐えたところに体を押し込んで横四方固を狙う。非常に長い攻防の末に原沢が耐え切り「待て」。経過時間は1分2秒。

棟田は得意の前進作戦。一歩、二歩と歩を進める棟田に対し、しかし原沢怖じずに両襟で右払腰を放ち、互いが崩れて畳に落ちて「待て」。

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写真:原沢が腰を切ると、
棟田は却って前進して押し込み続ける
棟田は釣り手で背中、原沢は横襟を高く握っての引き手争い。
原沢は右足、左足と交互に使って棟田の左足を払い蹴って牽制、間合いを測って右大外刈の動作を見せるが棟田はこれに合わせて前進、前進。ややもてあました原沢は両襟を掴んで腰を切って前技の牽制、しかし棟田はこの間にも止まるどころか却って前進を続け、片足になった原沢を場外に押し出す。1分47秒、主審は場外の判断で原沢に「指導」を宣告。

奮起した原沢は釣り手で奥襟を掴んで前へ。棟田は背中を抱えて原沢の体をずらし、はたき込んで前に崩す。原沢手を畳に突いて耐え「待て」。経過時間は2分10秒。

13AJ_21_QF-15.jpg
写真:原沢が両襟の右内股。
これをきっかけに流れを掴み始める
2分30秒、両襟を握って圧を掛けた原沢が捻り出すように右内股。棟田は崩れるが、立ったまま着地して「待て」。

この攻防に感触を得たか原沢は再び両襟、右小内刈から右内股と繋ぐと棟田は畳に崩れ伏せ、「待て」。直後の2分35秒、棟田に「指導1」が宣告される。

棟田は背中を抱えて前へ。引き手を握り合わせてその前進を止めた原沢、またしても両襟に持ち替え、腰を切って牽制すると危機を感じた棟田は自ら崩れ伏せる。原沢はどうやら対棟田の戦い方を掴んだ様子。試合の潮目が明らかに変わり始める。

棟田背中を掴んで前に出るが原沢は奥襟を叩いて前に出返すと両襟で圧力。右小外刈、さらに前技のフェイントを見せるもこれは棟田が狙って返そうと試み「待て」。経過時間は3分50秒。

原沢、釣り手を突いてくる棟田を両襟で圧力を掛けて押しとどめ、振り出すような右内股を2連発。崩れ伏せた棟田すぐに立ち上がって戦線復帰するが原沢が圧を掛けると膝を屈して潰れる。ここで主審は棟田に消極の「指導2」を宣告。経過時間は4分5秒。

13AJ_21_QF-16.jpg
写真:原沢は両襟を徹底、棟田に
引き手争いを許さず試合を優位に運ぶ
原沢は両襟で圧力を掛けて前技、さらにこれを晒しての右小内刈、右小外刈と連発。棟田は柔らかい捌きと組み手の巧さでなんとか崩壊を防ぐが、残り1分半を過ぎたところで原沢が両襟からの払腰、内股と連発、さらに一段ギアを上げる。5分26秒、両襟を握った原沢が反時計周りのハンドル捌きで腰を切ると、棟田は崩れて腹ばいに伏せてしまう。

棟田、「待て」の間に膝の痛みを訴えて一旦試合の流れを整えるが、主審はここで棟田に消極の「指導3」を宣告。

以後も原沢が内股を放ち続けて優位に試合を運び、スコア動かずタイムアップ。

初出場の原沢、「指導3」の優勢で難関棟田を突破して準決勝進出決定。原沢はその地力とパワーはもちろんのこと、試合の中で効く攻めを見極め、それを効果的に使って相手を突き放すという勝負勘の良さを見せた試合だった。

結果、準決勝のカードは、

穴井隆将 - 石井竜太
垣田恭平 - 原沢久喜

となった。

[準々決勝]
穴井隆将○優勢[指導3]△百瀬優
石井竜太○大外刈(3:17)△小林大輔
垣田恭平○浮落(1:16)△今井敏博
原沢久喜○優勢[指導3]△棟田康幸


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