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【ROAD TO 高校選手権】松尾三郎杯争奪全国高校柔道大会レポート

(2013年1月19日)


※eJudo携帯版「e柔道」12月25日掲載記事より転載・編集しています。

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松尾三郎杯争奪全国高校柔道大会レポート
1/2


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写真:國學院大栃木高、
渡邉剛志主将による選手宣誓
松尾三郎杯争奪全国選抜高等学校柔道大会は23日、國學院大學たまプラーザキャンパス体育館(横浜市)で全国各地の強豪61校が参加して行われた。

全国高校選手権の行方を占う一連の招待試合シリーズでも屈指のレベルの高さを誇るこの大会は、国士舘高(東京)が4連覇中。今年は黒潮旗武道大会が開催されず、この大会は同校が新チーム結成以来初めて臨むハイレベル大会。

国士舘の主軸となる現2年生は、中学時代に江畑丈夫、田崎健祐、磯田範仁の「三銃士」を擁して全国3冠達成、個人戦も3人全員が優勝した中学柔道史上に残る好チームだった。あれから2年が経ち、全国優勝できなかった前代の悔しさを晴らすべくいよいよ始動した国士舘新チーム、その戦いぶりが今大会最大のみどころ。

トーナメントはA~Dの4ブロックに分けられ、それぞれのシード校は下記。

[Aブロック]国士舘高(東京)、崇徳高(広島)
[Bブロック]修徳高(東京)、四日市中央工高(三重)
[Cブロック]桐蔭学園高(神奈川)、日体荏原高(東京)
[Dブロック]國學院栃木高(栃木)、足立学園高(東京)

Bブロックの四日市中央工が入ったサイドには作陽高(岡山)、日本学園高(東京)が配されて激戦区。一方Dブロック、インターハイ3位の國學院栃木高の山は密度が薄く混戦気配。Aブロック、国士舘高の山も山形工高(山形)、千葉商高(千葉)、相洋高(神奈川)、京都共栄学園高(京都)らが配され、楽な組み合わせではない。

1回戦~2回戦

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写真:国士舘高の先鋒釘丸将太が
掬投で「技有」を奪う
2回戦、国士舘高の初戦の相手は山形工高。春の選手権の代表の座こそ逃したが、昨夏の東北高校総体で優勝している、あなどれない相手だ。

国士舘高 4-1 山形工高
(先)釘丸将太○合技[掬投・肩固]△渡部匠
(次)山田稔喜△隅落○橋谷田雄登
(中)吉良儀城○縦四方固△小嶋一世
(副)田崎健祐○優勢[指導2]△石山蒔恩
(大)江畑丈夫○大外刈△田中広大

国士舘高は高体連のフランス遠征から戻ったばかりの73kg級インターハイ王者の磯田範仁を今大会メンバーに登録せず。吉良、田崎、江畑と得点計算の立つ3人を後ろに置き、前2人を入れ替えながら戦う布陣か。

先鋒戦は国士舘高の釘丸将太が、渡部匠がクロスの組み手を試みた瞬間にすかさず掬投を入れて「技有」奪取、さらに相手の内股を潰して「国士舘返し」からの肩固を決めて一本勝ち。国士舘は順調な滑り出し。

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写真:国士舘は大将の江畑が
開始10秒で大外刈「一本」、試合を締める
しかし次鋒の山田稔喜が長身選手の橋谷田雄登を相手に開始30秒で左釣腰「技有」を食って暗雲漂う。90kg級で東北総体2位、今期もすでに高校選手権代表を決めている橋谷田は以後も強気の柔道、山田との技の返し合いに勝利して被さり落とし隅落「一本」、スコアは1-1のタイとなる。

国士舘は中堅の1年生吉良儀城が縦四方固で一本勝ちも、副将の田崎健祐は試合を作ったところで3分(1回戦から3回戦までは試合時間3分)が過ぎ去り、「指導2」の優勢勝ちに留まる。大将の江畑丈夫が開始10秒で「一本」を決めてスコア上は4-1の大差でしっかり形にはなったが、バタバタの感が否めない立ち上がりであった。

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写真:2回戦、日体荏原の副将岡田大希が
桐生第一高の佐野慶征から左一本背負投で
「技有」を奪う
ほか、1回戦、Aブロックの相洋高と京都共栄学園高の好チーム対決は相洋が3-1で勝利。
2回戦、四日市中央工に作陽高(岡山)がマッチアップしたBブロックの注目対決は負傷者続出の作陽を四日市中央が3-1で下して3回戦へ。

Cブロックの日体荏原高は1回戦で市立柏高(千葉)を5-0、2回戦は桐生第一高(群馬)の頑強な抵抗にあったが副将岡田大希の合技「一本」などで3-2で勝利しベスト16入り。

Dブロックではシード校の國學院大栃木高が2回戦で浜松商高を相手に1-2で陥落。インターハイ3位メンバーから選手が全員入れ替わり、今期は苦戦の代となりそうな気配、白鴎大足利高ら強豪ひしめく選手権県予選に向けて不安を残す結果だった。

3回戦

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写真:3回戦、相洋高の込山龍哉が
森翔平から背負投「一本」、
国士舘は2試合目でビハインドを背負う展開
国士舘高 ①代-1 相洋高
(先)森翔平△背負投○込山龍哉
(次)木村太一×引分×小宮駿平
(中)吉良儀城×引分×間瀬勇希
(副)田崎健祐○内股△吉田大翔
(大)江畑丈夫×引分×二見省吾
(代)田崎健祐○優勢[指導2]△吉田大翔

前衛2人を入れ替えて3回戦に臨んだ国士舘はここで大苦戦。
相洋(神奈川)は全日本カデ66kg級2位の込山龍哉を先鋒に投入。森翔平は気合十分、鋭い動きで前に出続けたが1分21秒、込山が「韓国背負い」で場外際に森を思い切り投げつけて「一本」。
リードで勢いづいた相洋は小宮駿平が木村太一を相手に前に出て担ぎ技を連発。序盤に国士舘の木村太一の「国士舘返し」を捌いて横四方固で抑えかかると以後は試合のペースを完全に掴み、左袖釣込腰、左小内巻込で攻め続けたまま引き分け。中堅戦も間瀬勇希が吉良儀城と引き分けて1-0でリードしたまま試合を終盤戦に持ち込んだ。

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写真:田崎健祐が完璧な内股「一本」
で国士舘が同点に追いつく
ここで国士舘は田崎健祐が吉田大翔を相手に左内股「一本」で勝利し追いつく。釣り手側に相手を引き出しながらの大内刈で引っ掛け、間髪入れずに内股で跳ね上げるという、高い技術を見せ付けた素晴らしい一撃だった。

これでどうやら立ち直るかに思われた国士舘だが、江畑丈夫がケンカ四つの二見省吾を相手に痛恨の引き分け。距離を取られたところから得意の大外刈が仕掛けられず、次第に自信を得た二見は江畑の内股中心の攻めを見切って終盤は積極的に攻め、「指導」も与えないまましっかり試合を終わらせた。

試合は1-1のまま終了、勝敗の行方は代表者1名による決定戦に委ねられる。
代表戦は国士舘が田崎、相洋は吉田という副将戦の再現カード。前に出る田崎に対し吉田が慎重になり、25秒、早くも吉田に「取り組まない」判断の「指導」が与えられる。これを受けた田崎は足技と手堅い組み手で前に出続け、1分42秒に2つ目の「指導」を奪取、このまま「指導2」による優勢勝ちで試合を締めた。

相洋は大健闘、国士舘はいまだエンジンかかり切らず。

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写真:桐蔭学園高の根津信太が
左内股を押し込んで一本勝ち
桐蔭学園高 2-0 豊栄高
(先)小原正大×引分×サーワーワジャハット
(次)根津信太○内股△安井司
(中)荒巻泰蔵×引分×富樫匠
(副)藤井靖剛○内股△加藤辰弥
(大)大塚翔悟×引分×田宮悠太

藤井、根津の重量級2枚が残った強豪・桐蔭学園高に今期充実が伝えられる豊栄高が挑んだ一戦。
桐蔭の次鋒根津は内股透を絡めて粘ってくる安井司を相手に二段の左内股を打ち込んで捻じ伏せ、1分21秒で一本勝ち。副将の藤井靖剛も加藤辰弥に粘られると見るや支釣込足を入れて崩し、そのまま一足で左内股に連絡して「一本」奪取。桐蔭は両エースが着実に得点、それも技術的な裏づけのしっかりある一撃で、改めて安定感と強さを見せつけた。

Bブロック、四日市中央工高と日本学園高(東京)の注目対決は1-0で四日市中央が辛勝。國學院栃木の欠けたDブロックは浜松商高が関西高(岡山)を2-1で下してベスト8入り。同じくDブロック、足立学園高(東京)は前橋育英高(群馬)を1-0で破ってベスト8入りを決めた。

【3回戦結果】
国士舘高(東京) ①代-1 相洋高(神奈川)
崇徳高(広島) 2-1 安田学園高(東京)
修徳高(東京) 2-1 松本第一高(長野)
四日市中央工高 1-0 日本学園高(東京)
桐蔭学園高(神奈川) 2-0 豊栄高(新潟)
日体荏原高(東京) 2-1 盛岡大付高(岩手)
浜松商高(静岡) 2-1 関西高(岡山)
足立学園高(東京) 1-0 前橋育英高(群馬)

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写真:崇徳高の香川大吾が
左払腰で「有効」を奪う
【準々決勝】

国士舘高 2-1 崇徳高
(先)釘丸将太×引分×野々内悠真
(次)森翔平×引分×貫目純矢
(中)吉良儀城△優勢[有効・払腰]○香川大吾
(副)田崎健祐○優勢[指導3]△三村暁之
(大)江畑丈夫○優勢[指導2]△谷口太三

国士舘はこの試合も後ろ3枚を固定、崇徳は先鋒に11年全日本カデ81kg級王者の野々内悠真、次鋒に12年全日本カデ90kg級王者の貫目純矢と取り味のある2枚を投入して先制点を狙った。

しかし先鋒戦、次鋒戦は動的膠着が続き、双方得点の気配が漂わないまま引き分け。
試合が動いたのは中堅戦、崇徳の香川大吾が左相四つの吉良儀城を相手に44秒、左払腰を押し込んで「有効」奪取。以後も攻め続けて「指導1」を奪って試合をまとめ、崇徳が1点先制。

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写真:国士舘の大将江畑丈夫が
攻め続け「指導2」奪取で勝ち越し
副将戦は田崎健祐に、昨年からレギュラーを務めてきた三村暁之がマッチアップ。
田崎前に出てケンカ四つの三村と引き手争い。三村は約2分半に渡り、引き手の取り合いの中で攻め合い、巧みに試合を進めるが、2分34秒に「取り組まない」判断で痛恨の「指導2」失陥。田崎は以後猛然と前に出て、三村は片手の右内股、支釣込足でいなすという展開。
残り30秒、「両手を握り合わせた」判断で「指導」が与えられる。三村にとってはこれが3つ目の反則ポイント失陥。
試合はそのまま「指導3」による優勢で田崎が勝利。1-1、これで国士舘は内容差で逆転。

大将戦は江畑丈夫が谷口太三を相手に1分29秒、3分2秒と立て続けに「指導」を奪って勝利。
通算スコアは2-1。国士舘、投げによる得点はなかったが「指導」合計5つを奪う手堅い試合で崇徳を振り切り、ベスト4進出を決めた

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写真:修徳高は
先鋒久家寛巳の一本勝ちで先制
四日市中央工高 2-1 修徳高
(先)原田昌寛△横四方固○久家寛巳
(次)下田将大○背負投△小川雄勢
(中)菅野春輝○大外返△前野玲音
(副)池田大志×引分×原澤脩司
(大)木戸清孝×引分×伊藤祐介

この試合は四日市中央工の完勝。先鋒戦は落としたが、次鋒戦で下田将大が巨漢の1年生・小川雄勢の懐に潜り込んで背負投「一本」で勝利してタイスコアに持ち込む。

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写真:四日市中央工の中堅、
菅野春が前野玲音を攻める
そして中堅戦、菅野春輝が修徳のエース格・前野玲音とマッチアップ。修徳としてはここでの一点獲得が勝利の絶対条件だったが、菅野は前野の大外刈を受け止めると豪快に刈り返し、大外返「一本」。

この勝ち越し劇の後は、やや意気消沈した修徳を相手に池田大志、木戸清孝がしっかり試合をまとめて2引き分け。四日市中央工は作陽、日本学園、そして修徳と強豪3チームを倒してベスト4の畳へと辿りついた。

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写真:日体荏原・村山と
桐蔭学園・根津の
ポイントゲッター対決
日体荏原高(東京) ②-2 桐蔭学園高
(先)中村親良○内股△岡田武志
(次)村山辰巳×引分×根津信太
(中)岡田大希○大内刈△荒巻泰蔵
(副)古木麗王△優勢[有効・払巻込]○藤井靖剛
(大)伊藤雅貴△優勢[有効・大内刈]○大塚翔悟

Cブロックは日体荏原と桐蔭学園高、ともに激戦地区から全国大会出場が有力視される強豪同士の対決。

先鋒戦、日体荏原高の中村親良は気合十分、開始早々から鋭い足技を繰り出してジワジワと主導権を握り、まず出足払「有効」、さらに内股「一本」と決めて快勝。日体荏原にとっては値千金の先制点。

ポイントゲッター同士がカチあった次鋒戦はプレッシャーを掛けたい桐蔭・根津、懐にもぐりこみたい荏原・村山と典型的な重量級対軽量級の試合様相となり、互いに譲らず引き分け。

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写真:日体荏原の岡田大希が
荒巻泰蔵から大内刈「一本」
中堅戦は日体荏原の岡田大希が開始早々から出足払に袖釣込腰、背負投と仕掛けまくり、1分23秒、2分38秒と連続で「指導」を奪取。直後、左大内刈を飛び込んで見事な「一本」。攻め続けて相手の気を挫き、ポイント失陥直後のエアポケットに付込んで一発投げるという完璧な試合だった。

これで一本勝ちを2つ並べるしかなくなった桐蔭学園はエースの藤井靖剛が登場。しかし相四つの古木麗王は横変形に構えて藤井の圧力を回避。藤井は1分51秒に「指導」を獲得したのみでなかなか自分の間合いで技を仕掛けられない。
藤井は3分1秒に左内股、粘られると無理やりにこれを押し込んで「有効」奪取。しかし古木は失点をこの1発のみに届け、試合は藤井の「有効」による優勢勝ちで終了。スコア2-1、この時点で日体荏原の勝利が確定。

大将戦は桐蔭学園の大塚翔悟が54秒に大内刈で「有効」を獲得したのみで終了。2-1の内容差で日体荏原が準決勝進出を決めた。

足立学園高(東京) 4-0 浜松商業高
(先)竹中英士○肩車△小原光雄
(次)篠岡慶昂○優勢[技有・掬投]△植田蒼太朗
(中)中沢和希×引分×小原諒平
(副)大橋賢人○裏投△片山瑛介
(大)羽鳥弘伸○優勢[技有・背負投]△江崎裕介

2回戦でシード校の國學院栃木高を下した浜松商業高がベスト8まで勝ち上がり足立学園高に挑んだが、結果は大差。足立学園は竹中英士、篠岡慶昂と取り味のある軽量2人がしっかり得点すると副将大橋賢人の裏投「一本」で勝利を確定。大将羽鳥弘伸も背負投「技有」で勝利して4-0、余裕を持って準決勝進出を決めた。

この結果、準決勝のカードは、

国士舘高 - 四日市中央工高
日体荏原高 - 足立学園高
となった。


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