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東京グランドスラム2012・第1日各階級ひとこと展望

(2012年11月30日)


※eJudo携帯版「e柔道」11月30日掲載記事より転載・編集しています。

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東京グランドスラム2012・第1日各階級ひとこと展望

→各階級組み合わせ

日本の若手4人による競演、抜け出すのは誰か?
60kg級

【日本人出場選手】
木戸慎二(日体大4年)
志々目徹(日体大3年・WR58位)
石川裕紀(了徳寺学園職)
高藤直寿(東海大1年・WR13位)

他階級同様、五輪開催直後という事情を反映して60kg級もエントリー者は僅少。 警戒すべき海外勢もキタダイ(ブラジル・WR10位)とチメッドヨンドン(モンゴル・WR21位)、キムウォンジン(韓国・WR18位)ら数名に限られ、グランドスラム大会としては一段も二段も落ちる印象。ジャスト「グランプリ」レベルだ。大会のみどころは、日本の若手4人による次代の主導権争い、五輪銀メダリスト平岡拓晃(了徳寺学園職)の離脱期間に行われるリオ世界選手権に向けて誰が抜け出すかに絞られる。規格外のニューフェイスという扱いから階級の序列に吸収され、争い始める高藤と近年の「無冠の帝王」的存在からの脱却を目指す志々目に注目。

[Aブロック]
第1シード、キタダイの山。
キタダイはロンドン五輪で3位入賞を果たしているが、今夏までははっきり「グランプリ」レベルの選手で、10年夏に国際大会復帰を果たした野村忠宏を狩った以外に特筆すべき印象はなかった。もともと選手の実寸の見えにくい今大会であるが、キタダイの力の見極めは日本勢の活躍とともに大きな見どころ。 メンバー的にもキタダイの勝ち上がりが堅い。

[Bブロック]
キムウォンジンの山。ここには石川が配され香港選手と戦った後2回戦でキム、勝ち抜けばパワーファイターのチメッドヨンドン(モンゴル)と対戦する。粘りの中から組み際の担ぎ技で勝負する石川は、まだ国際大会で実績を残していない。前に出てくるはずのキム、チメッドヨンドンにこのスタイルが通用するか非常に楽しみ。

[Cブロック]
高藤と志々目の新旧世界ジュニア王者が同居。両者が激突する準々決勝はこの階級最大の山場。

[Dブロック]
ミル(フランス)の山で、木戸が初戦でマッチアップ。準々決勝はパワーが身上のダシュダバー(モンゴル・WR22位)だが悪い山ではない。良い勝ち方でCブロックの勝者を待ちうけたいところ。

[決勝ラウンド]

キタダイ-キム、高藤or志々目-木戸、という準決勝になる可能性が大。
五輪3位のキタダイに勝てば、決め手の少ない世界選手権代表争いに益するところ大。決勝以上に準決勝に注目だ。

モチベーション高いソビロフ、逆転で出場権得た森下に注目
66kg級

【日本人出場選手】
森下純平(筑波大4年・WR10位)
高上智史(日体大3年・WR9位)
福岡政章(ALSOK・WR20位)
吉田惟人(神奈川県警)

この階級は出場選手充実、五輪後ではあるが例年のグランドスラム東京クオリティを保っている。復活のために勝つしかない森下、階級を上げて明確に世界選手権優勝までの道のりを描いているはずのソビロフ、出世街道に乗り直すために勝つしかない高上とバックグランドの真剣度が高い選手が揃い、レベルの高い争いが期待できる。

[Aブロック]
第1シード、チョジュンホ(韓国・WR5位)の山。チョはロンドン五輪3位、海老沼と「疑惑の判定」の激戦を演じた強者である。
日本勢は吉田が配され、初戦でドラガン(フランス・WR22位)、2回戦でプルヤエフ(ロシア・WR31位)、そして準々決勝でチョと非常に厳しいブロック。勝ち上がり候補はチョ、吉田はなんとか食らいついて3連勝を狙いたい。

[Bブロック]
森下、ケナ、ソビロフと揃った最激戦区。世界選手権ベスト4クラスの争いである。
ケナとソビロフは森下との準々決勝の前に潰しあってくれるがどちらが来ても強敵であることに間違いない。
前述の通りソビロフはこの大会出場に強い「理由がある」選手。来夏の世界選手権Vのためには1試合でも多く66kg級の戦いのサンプリングが欲しいはずで、大会を無為に消費する暇はない。よってソビロフの勝ち上がり濃厚と見る。接近戦が得手のソビロフの圧が66kg級で通用するか、より具体的に1階級上の世界王者、業師の森下に通用するか。注目である。

[Cブロック]
ラロース(フランス・WR8位)の山。
日本選手は福岡。はっきり戦いやすい山で今大会は組み合わせに恵まれた。ラロースとの準々決勝をしっかり勝って決勝ラウンドにつなげたい。

[Dブロック]
高上の山。
対面にロンドン五輪で3位決定戦まで進み存在感を示したウリアルテ(スペイン・WR17位)がいる。ここ数年の凋落から突如復活した力が残っているか、五輪前のグランプリクオリティの選手に戻っているか、非常に判断が難しい。準々決勝前に1試合見れるので、そこで判断が出来るだろう。いずれ高上には負けるわけにはいかない大会だ。

[決勝ラウンド]

Aブロックはチョジュンホ、C、Dブロックはそれぞれ福岡、高上の勝ち上がりと見る。 Bブロックは誰が勝ち上がるかわからないが森下、ソビロフ、ケナいずれが上がってもA-Bの準決勝は胸躍る対戦。C-Dは、11年に世界選手権代表選出確実だった福岡をジュニア世代の高上が選抜体重別で破りその夢を砕いたという因縁対決。これもまた見ものだ。

浅見が挑戦者跳ね除けるか、日本人対決に絞られる興味
48kg級

【日本人出場選手】

浅見八瑠奈(コマツ・WR1位)
十田美里(近畿大4年・WR50位)
岡本理帆(藤枝順心高3年)
山岸絵美(三井住友海上・WR26位)
出場僅か11名。海外勢も1番手はジョン・ボギョン(韓国・WR16位)、続いてメストレ(キューバ・WR9位)、チバナ(ブラジル・WR17位)と高いステージで戦うべき選手が皆無で、レベルの高い日本勢4名によるドメスティックな戦いと見るべきだ。もし日本人以外で優勝者が出たら世界が驚くスター候補誕生だが、その可能性はほとんどまったくないだろう。

[Aブロック]

第1シード、浅見の山。
浅見の初戦は準々決勝、講道館杯の決勝の再戦となる十田との対戦が山場と書くしかない。
国際大会派遣に向けてアピールしたい十田だが、もし浅見に敗れるとなると、無名に近いイスラエル選手と対戦する初戦のみがパフォーマンスの機会ということになる。良い勝ち方でここを突破し、浅見を僅差判定まで追い詰めた講道館杯以上の戦いを見せる以外にシナリオはない。

[Bブロック]
組まれているのはジョンとチバナの1試合のみ。決勝ラウンドに向けてその地力と仕上がりをしっかり見ておきたいところ。

[Cブロック]
初戦で山岸と岡本が対戦するというファンにとっては垂涎、本人たちにとっては非常に厳しい組み合わせ。勝者は準々決勝でメストレ(キューバ)と対戦する。

山岸はジュニア世代の岡本のライバル、山崎珠美(山梨学院大1年)を講道館杯3位決定戦で後の先の掬投2発に仕留めたばかり。懐の深い岡本をどう捌き、どう攻略するかみもの。周囲のマークがきつくなり始めた岡本は奥襟を叩きながら適正距離に接近できない展開が顔を覗かせ始めており、このあたりどう修正してくるかがカギ。

[Dブロック]
強者ファンスニックが存在するベルギーだが今年の派遣は2番手のロッセネウ(WR12位)。この選手とクレメンス(フランス・WR23位)の勝者が対戦する準々決勝が唯一の見せ場。

[決勝ラウンド]

講道館杯時の仕上がりと組み手、足技と揃った組み立ての確かさから優勝候補はやはり浅見。
決勝での対戦相手が山岸の場合、実業個人での直接対決を見る限り順行運転の試合では浅見の優位は必至。ここは試合を揺らす要素としても、ストーリーとしての面白さからも選抜体重別で浅見の夢を砕いた岡本とのリベンジマッチを期待したいところだ。

勤勉な浅見が「懐の深い奥襟タイプ」対策をその後おろそかにしているとは考えがたい。明らかに方策と指針を持って戦ってくるはずで、みどころは勝敗よりもここにある。必見。

橋本が優勝候補、波激しいベルモイは勝ち上がりのプロセスに注目
52kg級

【日本人出場選手】
谷本和(環太平洋大3年・WR30位)
橋本優貴(コマツ・WR10位)
黒木美晴(環太平洋大1年)
宮川拓美(コマツ・WR26位)

エントリー者18名。海外勢の強豪はミランダ・エリカ(ブラジル・WR3位)と堅実な柔道をするヘイレン(ベルギー・WR5位)、そしてなんといっても五輪2位のベルモイ(キューバ・WR4位)が目玉。

日本勢は西田優香(了徳寺学園職)が負傷でエントリー回避。2強を形成していた中村美里(三井住友海上)も長期離脱で、この階級は世界選手権に向けて序列の再編成中。昨年王者も、同世代のライバルに食いつかれ続けてなかなか抜け出せない宮川、1番手と目されながら講道館杯決勝でまさかの敗戦を喫しミッションを果たせなかった橋本の2人にとっては正念場だ。

[Aブロック]

第1シード、ロンドン五輪出場のミランダの山。宮川が配され、ケラー(ドイツ・WR22位)との対戦後、準々決勝でぶつかる。今年度伸び悩みの感がある宮川だが、最高到達点の高さは折り紙つき。勝ち上がりを期待したい。

[Bブロック]

橋本の山。組み合わせにははっきり恵まれた。1回戦でランキング96位のベルギー選手と対戦、準々決勝はブラジルの2番手ヴァレンチン(WR14位)。勝ち上がりは堅い。

[Cブロック]

ロンドン五輪2位のベルモイの山。
黒木がここに配され、初戦でベルモイに挑む。ベルモイは出来不出来の落差が激しい選手で、大会にフォーカスしているかどうかが最大の焦点。
率直に言ってベルモイがベストコンディションで出場するとは考えがたいが、ベストでない場合のベルモイは組み手で粘り、相手が焦れたところを潜り込んで担ぐ、捨てるという消耗戦を挑んでくる傾向にある。この手の試合は黒木も得手のはずで、ベルモイを根負けさせるような粘りの試合を期待したいところ。勝者はボンナ(フランス・WR20位)と準々決勝を戦う。

[Dブロック]

ヘイレンの山。
谷本は強豪ゴメス(スペイン・WR16位)と初戦を戦い、準々決勝でヘイレン(ベルギー)と戦うという厳しい組み合わせ。ワールドカップならいずれも優勝に絡むクオリティで、谷本が代表争いというステージに食らいついていけるかどうかはこの両者にどのような勝ち方をするかで測られるはずだ。

[決勝ラウンド]

全員の手持ちの武器を差し出して力比べシミュレーションをすればその水準点が最も高いところにあるのはベルモイと橋本だが、例年の出来を考えるに、ベルモイがこの大会でハイパフォーマンスを見せる可能性は非常に低い。昨年の中村戦のように勝負どころがひとつに絞られる場合は力を出しうる可能性があり、ベルモイの優勝確率は準決勝までの勝ちあがり方に掛かっていると言って良い。

優勝候補の筆頭は橋本、勝ち上がり方次第ではベルモイにチャンスがあると見る。 前述の通りローパフォーマンス時のベルモイは掛け潰れの中から機会をうかがって来る。寝技の得意な橋本がここでしっかりベルモイを殺せるか、試合のポイントはここだ。

注目集まる宇高-山本の初戦、海外勢はパヴィアが来日
57kg級

【日本人出場選手】
石川慈(コマツ・WR56位)
山本杏(桐蔭学園高3年・WR21位)
宇高菜絵(コマツ・WR61位)
平井希(自衛隊体育学校)

目玉のはずだった五輪王者松本薫(フォーリーフジャパン)は出場回避したが、日本期待の山本杏に宇高、海外勢はフランスの一番手パヴィア(WR6位)も来日して、五輪直後としては比較的贅沢なメンバー。

欠けた松本のポジションには昨年の講道館杯王者、この大会ではパフォーマンスを発揮できなかった未完の長身選手石川が入っており、日本勢の役者も揃った。面白い階級だ。

[Aブロック]

第1シード、パヴィアの山。
準々決勝がベロリン(スペイン・WR30位)。奥襟ファイターながら戦い方の線が細いパヴィアには常に不安定感がつきまとうが、ここはしっかり勝ちあがると見る。

[Bブロック]

大ベテランのクアドロス(ブラジル・WR19位)の山。
逆の山の1回戦、講道館杯決勝の再現となる山本-宇高戦が1回戦にして階級最大の山場。同大会はコントロール権は常に宇高、山本が技を打ち返すうちに場の空気が荒れ始め、最後は足技一発で山本が勝利したという展開だった。
宇高が圧を掛け続けて優位だった試合展開を双方がどう咀嚼して戦うか。山本の足技に応じすぎた宇高はおそらく奥襟を叩いてスタティックな展開、パワーが生きる試合を狙ってくる。山本がこれをどう打ち合いのステージに誘導できるかどうかがカギ。

[Cブロック]

シード位置とは反対側だが、連珍羚(台湾)と石川が対戦する2回戦がプール内最大の山場。石川は連に攻撃を許しすぎると思わぬ展開もあり得る。講道館杯制覇時のような丁寧な柔道が期待される。

[Dブロック]

ローパー(ドイツ・WR13位)の山。
平井は反対側に配されたが初戦が強敵フィルツモザー(オーストリア・WR24位)。切っていなしてチャンスを探すスタイルでパワーファイターを下してきた平井の柔道がここで通用するかどうかが試される。

超現実主義にシフトした現在の平井の柔道は結果を残すことで初めて評価される。ベスト4での石川との再戦を期待したい。

[決勝ラウンド]

Bブロックの勝者が優勝という可能性が高いはずだが、不確定要素は平井。食いつきながら嫌なところを突くスタイルで日本人同士の戦いなら、どこからでもアップセットを起こしうる。国際大会には似つかわしくないテーマかもしれないが、難剣遣いの平井を宇高、山本がどう突破するか、連敗している石川がどう戦うかがひとつの見どころといえそうだ。


※eJudo携帯版「e柔道」11月30日掲載記事より転載・編集しています。

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