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ロンドン五輪100kg超級プレビュー×組み合わせ展望

(2012年8月3日)


※eJudo携帯版「e柔道」8月3日掲載記事より転載・編集しています。

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絶対絶命の日本、
「表の上川」発動にすべてを賭ける
ロンドン五輪100kg超級プレビュー×組み合わせ展望


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日本最後の砦は上川
日本代表選手:上川大樹
年齢:22歳
所属:京葉ガス

エース・穴井隆将までが倒れてしまい、史上初の金メダルゼロが現実的となってきた日本男子。最終日の100kg超級には「未完の大器」上川大樹が登場する。

2010年東京世界選手権、将来性を買われて地元特別枠による「4番手」として無差別級に出場した大学3年生の上川は、100kg超級銀メダリストのテルツァー(ドイツ)をお手本のような内股「一本」に屠り去り、迎えた決勝では世界選手権3連覇の絶対王者リネールを得意の支釣込足で崩しまくる。フルタイム8分間を戦い抜いた上川は旗判定で勝利。世界無差別王者の座を獲得して、詰め掛けた観客をを熱狂の渦に巻き込んだ。「お前なんかグリコのおまけじゃ、と言われて出た大会ですけど、いいおまけがついてきたでしょう!」とミックスゾーンで弾けるように笑った上川。しっかり組んでは胸を合わせて大技を仕掛けるスケールの大きさはまさに昭和の日本柔道、我々はついに重量級の王位継承者を得たかに見えた。
しかし上川の苦闘はここから。あれから2年、鈴木桂治ら超大物から華麗に「一本」を奪うかと思えば全く映えない試合で無名選手に敗退するムラ気はついに払拭されず。世界無差別王者の称号を手にしながら3年、最重要であるはずの全日本柔道選手権のタイトルには片手すら届いていない。

ものすごく強いのか、やっぱり弱いのか。強化陣にも、ひょっとすると本人にもその正体定かならぬまま、上川はポテンシャルのみを買われる形で初の五輪に臨むこととなった。

上川が探し続けているのはあの世界選手権で見せた「表の上川」を呼び覚ます「スイッチ」。五輪という最高の舞台、それも金メダルゼロで迎えた最終日に満を持しての登場というこれ以上ないシナリオ。これで押せないスイッチなら、柔道人生で「表」が出ることはもはやない。長きにわたった08-12年期全日本チームの五輪への挑戦もいよいよ最終章。上川の健闘に期待したい。

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絶対王者リネール。
今大会の柔道競技全体を象徴する「顔」だ
■有力選手

世界選手権100kg超級を3連覇中のリネール(フランス)が唯一絶対の優勝候補。出色の美しい技があるわけでもなく、天才的な閃きや勝負勘があるわけでもない。204cm、130kgの巨体をもって、基本どおりの手順でしっかり組み、崩し、技を仕掛ける。まったくオーソドックスなその組み立てをトップレベルで出来てしまうこと、基本通りの柔道で勝ちきってしまうことがリネールの凄みだ。技の天才性で名を残すタイプではなく、実績で歴史に名を刻むタイプだ。
右組みで大外刈、内股、払腰にそれぞれの巻き込み変化、足技も利き、奇襲技としては浮技に隅返を持っている。

以降はグッと落ち、ダンゴ状態。
種々の重要大会でことごとくリネールと決勝を戦っているテルツァー(ドイツ)は巨漢タイプだが比較的技種のバランスの良い強豪。

12年ワールドマスターズ優勝のシルバ(ブラジル)、キム・スンミンらは圧殺タイプ、腰が回らないまま前に振り回して攻勢状況を作り上げてくる。

注目したいのは大ベテランのミハイリン(ロシア)。かつての裏投ファイターが内股と足技を駆使する正統派タイプとして復活、12月のグランドスラム東京を獲っている。すでに3つの金メダルを獲得している好調・ロシアの選手であることも買いだ。

「死んだふり」枠には10年東京世界選手権以来国際大会でもまったく冴えない上川を挙げておくことにする。(別にその間五輪に備えてきたわけではないが)

二本持てないと技がないという構造欠陥の払拭が最大のポイント。組み手で有利を得、そして先に仕掛ける技術的習熟、そして前述したとおり強者上川に変身する心のスイッチを押せるかどうかが最大のカギだ。

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ワールドマスターズ優勝のシルバ



■組み合わせ

【プールA】

リネールの山。初戦は返し技専門の「カベ」ウォジナロウィッツでリネールに対しては抗いようがないレベル。準々決勝のブライソン(キューバ)も波乱要素を含む選手ではない。リネール勝ち上がりと見てまず間違いない。

【プールB】

エルシャハビ(エジプト)の山。初戦のマラカウ(ベラルーシ)戦が早くも結構な山場。勝てば2回戦が上川大樹。準々決勝はキム・スンミン(韓国)との対戦が濃厚。

上川、キムには圧殺されると近年分が悪い。動かしながら間合いを探して、しっかり先に仕掛けたい。下がるとそれに乗じて間合いをつめてくるので圧を掛けて下げさせる、あるいは前に引き落して動かしながら試合を進めたい。

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ダークホースはミハイリン。
ロシア4階級目の
金メダル獲得なるか
【プールC】

テルツァーの山。オクロアシビリ(グルジア)、ボル(ハンガリー)、長身のベテランローダキ(イラン)などもいて波乱要素もある山だが、テルツァーの勝ち上がりを推したい。

【プールD】

シルバの山。準々決勝はミハイリンで、体が大きく反応が早くないシルバは格好の標的。ミハイリンの勝ち上がりを推す。

【準決勝-決勝】

リネールの優位は動かないが、波乱の可能性があるとすればそれはリネールの自壊。これだけタイトルを集めながらまだ五輪の表彰台の真ん中に立ったことがないリネールのこの大会に対する思い入れは格別のはずで、入れ込みすぎてくれると面白い。

逆に言えばそのくらい番狂わせの要素は薄い。相四つの上川の支釣込足が効きまくる、という東京世界選手権時のような展開が、訪れれば勝機ありか。


※eJudo携帯版「e柔道」8月3日掲載記事より転載・編集しています。

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