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ロンドン五輪78kg超級プレビュー×組み合わせ展望

(2012年8月3日)


※eJudo携帯版「e柔道」8月2日掲載記事より転載・編集しています。

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2階級女王杉本出陣
唯一の敵トウブンへの対策いかに
ロンドン五輪78kg超級プレビュー×組み合わせ展望


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最終日、大勝負に挑む杉本
日本代表選手:杉本美香
年齢:27歳
所属:コマツ

10年東京世界選手権で78kg超級、無差別の2階級を制覇し女子最強の称号を手に入れた杉本美香。この時点でロンドン五輪金メダル最有力候補として視界は良好だったが、ドーピングによる参加禁止処分を食っていたトウブン(中国)が翌年競技世界に復帰。階級の様相は一気に変わる。「トウブンがいないなら」と宿命のライバルだった塚田真希もこの間引退しており、日本の女子重量級は田知本愛も含めてトウブン対策に大わらわ、1年半余に渡って「ロンドンでどう勝つか」を追求しつづけるバタバタの選考劇を繰り広げた。ちなみにこの間、トウブンは出場する国際大会は全勝である。日本はトウブンの陰に振り回されたと言ってよい。

したがって杉本の課題はひとつ、打倒トウブンだ。杉本の武器は技の切れ味、小兵ながらその払腰に威力は抜群で度々重量の強豪を宙に舞わせてきたが、トウブンを払腰で投げつけるのは現実的でない。他の強豪を思う存分投げつけて、トウブンには泥臭い勝負を仕掛けて勝ちをもぎ取るしかない。

カギになるのは杉本が選抜体重別決勝で見せて勝利をもぎ取った低い一本背負投。実はトウブン、アルセマム(ブラジル)手の左一本背負投に二度転がったことがありこれが唯一見せた隙。この技は前に投げたのではなく後ろに返そうとしたところをそのまま斜め後ろに押し込んだものだ。おそらくトウブンが弱いのは後ろ方向。しかし、大外刈・払腰系の本格派の組み方ではそれが効く懐にまでいれさせてもらえない。杉本持ち技に関わらず弱点は担ぎ技で腰を懐に入れておいての後ろ方向への足技。杉本の担ぎ技「1回だけ試合で使って返されて、あとは長い間忘れていた」という杉本のものであるが、相手の弱いところを突くのが勝負の鉄則。おそらく選抜体重別での実戦投入成功後、練習は積んでいるものと思われる。ここに活路を見出すのか、おそらくは選抜体重別のビデオを見ているであろうトウブンに対してのブラフとして使うのか、ひとつのみどころになると思われる。

もうひとつ。構造的に二本持たないと技がない杉本に対し、トウブンは片手でも、左右でも、内でも外でも、とにかく威力抜群の巻き込み一発がある。杉本がいかに二本早く得るか。足で崩し続けて、その中で二本しっかりと持つ。杉本得意の足技の効きが勝敗を分ける。

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ポラウデル。実力的には
トウブン、杉本の次に座る

■有力選手

トウブンにとどめをさす。180cm,130kgで左右に担ぐ、巻く、そして崩れてからの寝技も強い。柔道に才気があるのではなくどちらかというと泥臭い柔道、昭和の高校柔道における地方の大型チームのアンコ型副将格とでもいうべき、解析自体はさほど難しくない柔道である。ただとにかくサイズとパワー、勝負を作ってくる組み立ての手堅さが厄介。

実力の絶対値的に次に座るのはポラウデル(スロベニア)だがこの人は杉本と同じく小兵で技が切れるタイプ。杉本は毎回圧勝しておりここはあまり考えなくて良い。

隅返が得意なイワシェシェンコ(ロシア)、圧殺が身上の「アジアのカベ」ことキムナヨン(韓国)も上位をうかがう。


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アジアのカベ、キム。
得意技は圧殺による「指導」奪取
■組み合わせ

【プールA】

トウブンの山。2回戦でポーランドの「返し技だけ山岳」、毎回畳にあがるだけで体格で会場を沸かすサドコワスカと対戦するが担ぎ技もあるトウブンが苦戦することはないだろう。

【プールB】

イワシェシェンコの山。準決勝のオルティス(キューバ)戦がひとつ山場といえそう。

【プールC】

杉本の山。初戦のブランコ(ベネズエラ)は問題なし、準決勝はモンディエレ(フランス)と思われるが杉本を脅かすレベルにはない。

【プールD】

ポラウデル、キム・ナヨン、地元の強豪ブライント(イギリス)のマッチレース。順当であればポラウデルだが、この人は体格のなさもありコンディション次第で度々意外なほど早い段階で姿を消すこともある。横に滑りながら足技で相手を崩していくポラウデルの柔道は普通に楽しい。中継があるのならぜひ注目してほしい。

【準決勝-決勝】

杉本-トウブンの決勝に注目というほかはない。
この階級は、北京五輪のあの日、塚田真希がトウブンにあと20秒で勝利というところまで迫った、その血と汗がしみこんだ階級。草創期に競技的に出遅れた日本がアテネ五輪でついに最重量級を極めるところまでたどり着いた、関係者すべての思いが詰まった階級である。杉本には勇気のある試合を期待したい。


※eJudo携帯版「e柔道」8月3日掲載記事より転載・編集しています。

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