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全国高等学校柔道選手権大会女子個人戦レポート

2012年4月6日


※eJudo携帯版「e柔道」3月28~30日掲載記事より転載・編集しています。

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全国高等学校柔道選手権大会女子個人戦レポート 1/2

52㎏級
第1シードの岡本理帆、IH王者山田樹倒して激戦階級制す


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写真:岡本(左)と鶴岡の準決勝
第1シードの講道館杯48kg級3位・岡本理帆(藤枝順心高)、第2シードの11年インターハイ48kg級王者の山田樹(宮崎商高)の48kg級の強者2人が順当に決勝に進出した。

岡本は2回戦で藤原実果(平田高)から「指導2」での優勢勝ち、3回戦は渡辺愛美(白鴎大足利高)からGS延長戦「有効」(GS0:17)と決して良い立ち上がりではなかったが、準々決勝で寺島麻友(前橋育英高)から内股「一本」(2:18)を奪うと、準決勝では52kg級の強者鶴岡来雪から「有効」を奪って優勢勝ち。実績からするといささか線の細い勝ち上がりではあったが試合内容は常に相手を圧倒、前評判通りの強さを見せ付けて決勝に進出。

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写真:山田(右)は準決勝で
九州52kg級王者の飯塚貴恵に僅差の
優勢勝ち
一方の山田の立ち上がりも2回戦で赤荻冴(総和高)から「有効」ひとつでの勝利と決して良くはなかったが、3回戦で榎本里緒(名張高)から袖釣込腰「一本」(1:22)、準々決勝で難敵内尾真子(桐蔭学園高)を大外刈「一本」(2:25)に屠り去って波に乗る。準決勝では激戦ブロックを勝ちあがってきた九州52kg級王者飯塚貴恵(阿蘇中央高)をGS延長戦の末、旗判定の僅差で下し、決勝進出を決めた。インターハイ時のひたすら担いで小内刈という典型的な背負い系のスタイルに内股、大外刈で取りきる力も盛って、成長を見せての勝ち上がりだ。

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写真:山田、
岡本の機先を制して右内股で攻める
決勝は岡本が左、山田が右のケンカ四つ。

岡本早い動きで思い切り左釣り手で奥襟を叩きにいくが、嫌った山田すかさず腰を切り、釣り手を背中に回して右内股に連絡して展開を切る。

岡本両手で前襟を掴むが、引き寄せると山田これも嫌って右払腰につぶれる。岡本さらに釣り手で背中を叩き、引き手で袖を持つ絶好の形を作るがこれも山田は腰車で前に倒れて展開を切る。1分に渡り、主導権は岡本、掛け数は山田。岡本が良い組み手を作るものの間合いをはかるうちに山田が掛け、つぶれることの連続。

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写真:GS延長戦
岡本の振り投げるような
左体落で山田が伏せる
しかし次第に岡本のプレッシャーが効き始め、試合の流れは明らかに岡本へ。奥襟を叩いては左内股、小内刈で山田を崩し、左袖釣込腰も見せる。2分10秒には背中を叩き返してきた山田を左内股で伏せさせ攻勢。山田の技は岡本の圧力へのリアクション、カウンターとして放たれるのみで、前に出てくる岡本の前に距離の出し入れが封じられていく。残り25秒で岡本左内股、これは山田右大内刈に切り返して展開を切り、残り時間は僅か。山田右袖釣込腰を試みるが岡本が左小内刈に切り返したところで本戦は終了。試合はGS延長戦へ。

延長開始早々、岡本が釣り手で奥襟を得ると山田抱きつく。岡本山田の右襟を引き手で掴むと振り投げるように左体落。組み手の完成よりも体の力を生かすことを狙ったこの技に山田吹き飛ばされるように畳に伏せる。

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写真:岡本の圧力が効き始める
以後も岡本前に出続け、距離を詰められた山田はリアクションの左内股、左背負投に潰れるのが精一杯で先手を踏めない。残り時間僅か、岡本縦回転で釣り手を振り下ろして奥襟を得ると山田の頭が下がる。岡本はここぞとばかりに腰を切って圧力を掛け続け、耐え切れなくなった山田は右小内刈を仕掛けて伏せる。岡本が上から被って腹ごしに裾を掴む、所謂「腹包み」の形から山田をめくり返そうと試み、山田がこれに耐える形のまま終了ブザー。

旗判定は3本が岡本に揃い、岡本はうれしい高校カテゴリ初タイトル。山田との直接対決で敗れたインターハイのリベンジを果たす格好で優勝を決めた。

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写真:3回戦
飯塚貴恵が近藤亜美から巴投「技有」
3位には前述の通り鶴岡来雪と飯塚貴恵が入賞、ベスト8には寺島麻友(前橋育英高)、柳井望(鶯谷高)、内尾真子(桐蔭学園高)、近藤亜美(大成高)が入賞したが、この階級は飯塚の勝ち上がったDブロックに上位候補の強者が集中していた。その対戦を簡単に紹介しておく。
2回戦、近藤亜美(大成高)と忠政亮子(創志学園高)の対戦は近藤が右払巻込「技有」で勝利、3回戦飯塚貴恵と犬井亜美(埼玉栄高)による一番は飯塚が崩上四方固で一本勝ち(1:37)、近藤と中村くるみ(帝京高)の対戦は「有効」を奪った近藤の優勢勝ち。そして、近藤と飯塚が対戦した注目の準々決勝は体の力を生かして前に出続けた飯塚がGS延長戦1:40についに近藤を捕らえ、巴投「技有」で快勝している。近藤、中村、犬井はともに団体戦の上位候補校所属、翌日に向けて関係者の注目を集めたブロックだった。

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写真:優勝の岡本理帆
【入賞者】
優勝:岡本理帆(藤枝順心高)
準優勝:山田樹(宮崎商高)
第3位:飯塚貴恵(阿蘇中央高)、鶴岡来雪(新田高)
ベスト8:寺島麻友(前橋育英高)、柳井望(鶯谷高)、内尾真子(桐蔭学園高)、近藤亜美(大成高)

岡本理帆選手のコメント
「なかなか投げられない試合が続いて、52kg級は受けが強いなと思いました。最初はぜんぜん体が動かず、3試合目くらいから自分のペースになってきました。決勝はインターハイで負けている相手なので勝ちたかった。かなり意識していました。ポイントを取って勝ちたかった。延長戦が3試合ありましたが、延長には自信もありましたし、焦ると息があがるので落ち着いてやろうと思ってました。今後も48kg級で戦っていくつもりです。シニアでも結果を出して国際大会でも活躍したいです」

【準々決勝】
岡本理帆○内股(2:18)△寺島麻友
鶴岡来雪○優勢[有効]△柳井望
山田樹○大外刈(2:25)△内尾真子
飯塚貴恵○優勢[技有・巴投]△近藤亜美

【準決勝】
岡本理帆○優勢[有効]△鶴岡来雪
山田樹○GS僅差△飯塚貴恵

【決勝】
岡本理帆○GS僅差△山田樹

57㎏級
シニア強化選手山本杏が圧勝、力の差見せ付ける


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写真:決勝の畳に臨む山本杏
決勝に進出したのは山本杏(桐蔭学園高)と芳田司(敬愛高)。第1シードと第2シードによる予想通りの強豪対決となった。

山本はインターハイ王者、全日本ジュニア王者、シニアカテゴリでも2月のグランプリ・デュッセルドルフ決勝で世界選手権王者の松本と「指導2」の激戦を演じて準優勝したばかり。

この日は2回戦で浜本春奈(札幌日大高)を縦四方固(1:12)、3回戦では小倉葉月(柳ヶ浦高)を肩固(1:03)、準々決勝で榊千寛(添上高)を横四方固(2:01)と、優勝が絶対条件とされる中固技を選択して確実に勝ちあがり、準決勝は平岩亜扇(同朋高)を開始早々の払腰「一本」(0:15)で粉砕。オール一本、余裕を持って決勝進出を決めた。

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写真:下馬評どおりの力で
決勝進出した芳田司
一方の芳田は2回戦で林真梨(中京高)を合技「一本」(1:45)、宮崎志保(藤村女子高)も合技「一本」(1:51)、準々決勝で本野美樹(津幡高)をGS延長戦の末「指導2」(GS1:24)で下すと、準決勝は3回戦で関東王者の臼井杏(木更津総合高)を僅差で下して勝ちあがってきた原田千賀子(夙川学院高)を崩袈裟固「一本」(2:01)で下しての決勝進出。勝ち上がりからわかると通り、双方他を圧して、頭ひとつ抜けた実力を見せての決勝進出だ。

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写真:遠い位置からの足技で
芳田を崩す山本
決勝は山本、芳田ともに左組みの相四つ。

山本いきなり離れた位置から、内から外に払い出す形の左小内刈、この得意の足技で芳田を崩すとすかさず寝技を選択。下に潜ってめくり返そうとするところを芳田が耐えるとみるやすかさず脚を顔に回して腕挫十字固を試みる。芳田これを持ち上げて「待て」。

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写真:山本の左小内刈が「有効」
芳田、組み手厳しく両袖の展開に持ち込むが、これを全く苦にしない山本、鋭い左小内刈。芳田は伏せにいくが反応が一瞬遅れて「有効」、47秒。

山本そのまま寝技を選択、お互い下からめくり返そうとする攻防が1回ずつ、山本の立ち際に芳田が引き込んで誘うと山本が被って攻め返して応じ、ここで「待て」。

1分27秒、山本左一本背負投のフェイントを僅かに入れると、振り向きざま片襟の左大内刈。芳田これも伏せようとするがファーストインパクトをまともに食ってしまい抗しきれず「有効」。

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写真:山本は組み手を制し続け
芳田は全く自分の技が出せない
以降も組み手で相手を制し、足技で崩しては寝技に持ち込んで攻め続ける山本の前に芳田は全く自分の力を出せず。

最後は寝技の展開、山本が引き込み、なんとかこれを切って立ち技でチャンスを狙いたい芳田が立ちあがろうとするが山本の引き込む力が強く膠着、そのまま終了ブザー。

試合は山本が一方的に攻撃、組み手を制された芳田がほとんど何も出来ないままの、「有効」2つというスコア以上の圧勝劇だった。

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写真:優勝の山本杏
【入賞者】
優勝:山本杏(桐蔭学園高)
準優勝:芳田司(宮崎商高)
第3位:平岩亜扇(同朋高)、原田千賀子(夙川学院高)
ベスト8:榊千寛(添上高)、向井真琴(秀岳館高)、本野美樹(津幡高)、池田安里(佐賀商高)

山本杏選手のコメント
「準々決勝まで3試合寝技で「一本」が取れました。こういう試合をしたいと思っていたのでそれは良かったです。「勝って当たり前」と試合前から色々な人に言われましたが、勝負に絶対はありません。決勝の相手も実績を持っている選手ですので、油断しないように、何があるかわからないので最後までしっかり詰めを続けました。最後まで集中して試合が出来たことは収穫です。」

【準々決勝】
山本杏○横四方固(2:01)△榊千寛
平岩亜扇○横四方固(2:23)△向井真琴
芳田司○優勢[指導2]△本野美樹
原田千賀子○GS僅差△池田安里

【準決勝】
山本杏○払腰(0:15△平岩亜扇
芳田司○崩袈裟固(2:01)△原田千賀子

【決勝】
山本杏○優勢[有効]△芳田司


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