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全国高等学校柔道選手権大会
女子団体戦マッチレポート準々決勝~決勝

2012年4月5日


※eJudo携帯版「e柔道」3月26~27日掲載記事より転載・編集しています。

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全国高等学校柔道選手権大会
女子団体戦マッチレポート準々決勝~決勝 1/2


準々決勝

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写真:準々決勝、鷲崎風歌に
攻め込む松商学園・出口クリスタ
松商学園高 ①-1 敬愛高
(先)出口クリスタ○優勢[技有]△鷲崎風歌
(中)津金恵×引分×芳田司
(大)宮川史帆△優勢[指導2]○岡史生

第1シードの松商学園と前回大会王者にして今期の若潮杯チャンピオンの敬愛という準々決勝随一の好カードは松商学園に凱歌。
松商学園は前2枚での勝利確定が必須、一方の敬愛はなんとか岡史生が控える大将戦に勝負を持ち込みたいというのがそれぞれの思惑。先鋒戦は松商学園の取り役である出口が鷲崎風歌を相手に攻め込まれて苦しみながらも序盤の「有効」、さらに中盤の右大外刈「技有」と2つのポイントを奪取して最低限の仕事はは果たしたものの一本奪取には届かず。

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写真:松商学園・宮川史帆は必死の攻撃に
寝技を絡め、岡史生を相手に粘りきる
中堅戦も松商学園の取り役・津金に対して1年生の敬愛・芳田がしっかり引き分けてスコアを動かさずに試合終了。そして大将戦にはいよいよ敬愛の大駒・岡が登場とここまでの流れはむしろ敬愛にあったが、松商学園はまたもやキーマンとなった宮川がこの試合で踏ん張りを見せる。左内股で攻め込む岡を前に担ぎ技を出して試合を動的膠着に持ち込み、岡が最初の「指導」を獲得した時点で残り時間は31秒。その後も寝技を上手に使ってしのぎ、「指導2」を失ったところで試合終了。スコアは1-1、出口の「技有」と岡の「指導2」、このポイントの差で辛くも松商学園が勝ちぬけを決めた。

勝ったとはいえこの試合はまさに僅差。中堅津金は2点先行プランを遂行すべく積極的な攻めが期待されたが個人戦の疲労もあってか、意外なほどおとなしい試合ぶり。宮川の奮闘で試合自体は事なきを得たが、もし敗れていれば戦犯に指名されて然るべき元気のなさだった。3番手の宮川の奮闘という好材料の一方、「いかない」津金のこの消極性は準決勝以降の戦いに一抹の不安を感じさせた。

阿蘇中央高 2-0 大垣日大高
(先)飯塚貴恵○巴投(0:37)△廣木あすか
(中)土井雅子×引分×高橋衣里佳
(大)梅木真美○横四方固(1:14)△山中満紀

Aシードの桐蔭学園の欠けたこのブロックは、阿蘇中央高が大垣日大を粉砕。阿蘇は所謂強豪校、上位高との対戦を経ずに圧勝を続けて無失点のまま準決勝進出。

埼玉栄高 1-0 帝京高
(先)犬井亜美×引分×中村くるみ
(中)安沙好○送襟絞(2:40)△伊勢崎詩乃
(大)小針由江×引分×森田智子

会場が最も沸いたのはこの対戦。Aシードの大成が欠けたこのブロックの勝ち上がりを埼玉栄と帝京が争った一戦だ。
この試合は先鋒戦の引き分けを受けた後、中堅戦で帝京・伊勢崎詩乃が埼玉栄の安沙好を圧倒。「有効」「技有」を奪って縦四方固に決めると主審は「抑え込み」をコール、試合は決まったかに見えた。
しかし抑え込んでいる伊勢崎の様子がおかしい。抑え込まれたはずの安が離れると伊勢崎は伏せたまま全身を痙攣させる。抑えられたまま下から絞め上げた安に落とされていたのだ。

審判団は合議の末に安の「一本」を宣告。埼玉栄のエースポジションを逆に「一本」で潰したかと思われていた帝京にとってはまさしく暗転、手が届きかけていた全国ベスト4の座から滑り落ちる無念の敗戦となった。埼玉栄は奇跡的な粘りとチームワークの良さで準決勝進出決定。

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写真:タイスコアで襷を受けた
新田の大将・月波光貴穂が小外刈で攻める
新田高 1-0 宮崎商高
(先)鶴岡来雪×引分×山田樹
(中)鈴木夏海×引分×松本千奈津
(大)月波光貴穂○優勢[指導2]△大迫真美

準々決勝最後の試合も波乱。Bシード校、それもシードの8枠入りの当落線上であったという噂のあった新田高が宮崎商高を振り切ってベスト4入りを決めた。

2点先取が至上命題であった宮崎商は先鋒山田が鶴岡に、中堅松本が鈴木に対し取りきれず引き分けでミッション失敗。プラン通りに大将戦に勝負を持ち込んだ新田は圧力ファイター月波が手堅く「指導2」を得て優勢勝ち。3戦して2引き分け、そして唯一の勝利は「指導2」とまさしく最少得点差で勝ち上がった新田。前重心チームが有力校として騒がれる中、3枚揃えることの強さを証明する形で見事ベスト4入りを決めた。

結果決まった準決勝の顔合わせは、

松商学園vs阿蘇中央高
埼玉栄vs新田高

の2カードとなった。

準決勝

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写真:先鋒戦、
出口クリスタが果敢に攻め込む
松商学園高 - 阿蘇中央高
(先)出口クリスタ - 飯塚貴恵
(中)津金恵 - 土井雅子
(大)宮川史帆 - 梅木真美

第1シード校の松商学園高とBシードから勝ち上がってきた阿蘇中央高が準決勝第1試合で激突。
松商学園は明らかな前2枚重心の構成。前日個人戦63kg級で2位入賞した中堅の津金恵は前日からここまで実に8試合をこなしている。。疲労もあってか前戦では攻めきれず、引き分けを緩慢に受け入れるよう試合ぶり、ややメンタル的な線の細さを見せてはしまったものの、大将宮川史帆の度重なる奮闘がこれをフォローする形でここまで勝ちあがってきた。

一方の阿蘇中央の取り役は先鋒飯塚貴恵と大将梅木真美。梅木は今大会全チームを通じた最大の大駒だ。
ともに2枚のポイントゲッターを持つ両校、そのゲッター同士がカチ合うのは先鋒戦のみで、軽量級のトップ選手同士という差がつきにくい噛み合わせのこのポジションでの得点を予め織り込んで試合を組み立てることは難しい。
よって勝敗の行方は松商学園の中堅・津金恵と阿蘇中央の大将梅木真美の両エースの出来、そしてその対面に座る阿蘇中央・土井雅子と松商学園・宮川史帆の粘りに掛かってくると言ってよいだろう。土井が昨年、チームが優勝した金鷲旗大会でも前半試合に起用されていた強者であることを勘案すると、より厳しい立ち位置に置かれるのは宮川。順当に考えれば大将戦での梅木の一本勝ちは確実で、そして本戦で勝負がつかず代表戦となった場合でも無差別枠の強者である梅木の圧倒的優勢は動かない。ということは松商学園高にとっては内容に関わらず前2枚での2点先取が唯一の勝利のシナリオ、そして阿蘇中央にとっては前2枚をしっかり抑えてタイスコア、最悪でも1点のビハインドで大将戦を迎えるというのが勝利への道だ。

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写真:プラン通り0-0で迎えた大将戦
阿蘇中央の梅木真美は
期待通りに払腰「一本
阿蘇中央高 1-0 松商学園高
(先)飯塚貴恵×引分×出口クリスタ
(中)土井雅子×引分×津金恵
(大)梅木真美○払腰(1:08)△宮川史帆

お互いのミッションが真っ向からぶつかるこの対決に勝利を収めたのは阿蘇中央高。先鋒飯塚貴恵が出口クリスタを相手に、中堅土井雅子が津金恵を相手にそれぞれしっかり引き分けを獲得。タイスコアという「アドバンテージ」を背にした梅木が宮川史帆を追い詰め、1分8秒に払腰一閃の「一本」で勝負あり。阿蘇中央高が決勝進出を決めた。

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写真:中堅戦、土井雅子がクロスに近い
組み手で左内股を仕掛けて粘る
これを持って、松商学園、桐蔭、宮崎商と揃った「前2枚重心」のAシード校は全て敗退となった。

優勝候補最右翼と目されていた松商学園は大駒と目された津金が2回戦から4試合して2勝2分け。勝敗自体は好成績の範疇に入るだろうが、3人制団体を前2枚で勝ちきるという困難なシナリオを完遂するにはこれだけの成績を持ってしても覚悟、結果ともに足りなかったと評価されるべきだろう。

インターハイで旋風を巻き起こした高岡龍谷高(同じ「前2枚」でも、これは他校のカードを見て投入位置を決めた結果であり同列に論じることは難しいが)の佐野賀代子と長内香月の覚悟と実力のもの凄さを改めて感じるとともに、この高校選手権の厳しいレギュレーション下、あらためて「前2枚重心」構造で勝つことの難しさに思いを馳せないわけにいかない、Aシード4校陥落という今大会の結果だった。

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写真:大将戦、埼玉栄は小針由江が
1点リードを背景に手堅い試合
埼玉栄高 1-0 新田高
(先)犬井亜美×引分×鶴岡来雪
(中)安沙好○大外返(2:00)△鈴木夏海
(大)小針由江×引分×月波光貴穂

そしてもう一つの準決勝、Bシード校同士がぶつかった準決勝は、埼玉栄高が1-0で勝ち抜け。
この選手配置では埼玉栄に取り味があるのは中堅戦のみ、しかも相手の3人全員が全国に名だたる強豪ということで、埼玉栄にとっては「安で1点、残り2戦引き分け」ということ以外現実的な勝利のシナリオが見つからない状況であったが、前戦を安の奇跡的な一本勝ちで勝利してきた埼玉栄は乗っていた。

先鋒犬井亜美が鶴岡来雪と引き分けた後、安は鈴木夏海から大外返「一本」でミッション達成。大将小針由江も月波光貴穂を相手に果敢な試合で引き分け、1-0で見事決勝進出を決めた。


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