PAGE TOP ↑

柔道1

柔道2
柔道4 柔道5

eJudoとは?情報募集・お問い合わせサイトマップ

全国高等学校柔道選手権大会男子団体戦マッチレポート
1回戦~3回戦

2012年4月3日


※eJudo携帯版「e柔道」3月21日掲載記事より転載・編集しています。

ドコモ版QRコード KDDI版QRコード
 docomo版QRコード    au版QRコード


全国高等学校柔道選手権大会男子団体戦マッチレポート
1回戦~3回戦 1/2


1回戦~2回戦

全国高等学校柔道選手権大会、最注目の男子団体戦は最終日の20日に行われた。
昨年は東日本大震災の影響で大会は史上初の中止。
2年ぶりの開催となる今大会、シードの栄誉に浴した8チームは下記。

120319-20senshuken_1_kaikaishiki.jpg
写真:団体戦開始式。
2年ぶりとなる大会は試合開始前から
例年にない緊張感が感じられた
[Aシード校]国士舘高(東京)、東海大浦安高(神奈川)、作陽高(岡山)、東海大相模高(神奈川)
[Bシード校]天理高(奈良)、桐蔭学園高(神奈川)、延岡学園高(宮崎)、大成高(愛知)

幣サイト展望記事にて既報の通り、今年の大会は例年にない大混戦。第1シードの国士舘高(東京)と第2シードの東海大浦安高(千葉)がややリード、続いて東海大相模高(神奈川)、桐蔭学園高(神奈川)が有力。力的には崇徳高(広島)、天理高(奈良)、作陽高(岡山)、大牟田高(福岡)、國學院栃木高(栃木)らがこれに絡むと目された。

混戦の今年は各校が単なる努力目標ではなく具体的に優勝を意識し、直前期間はどのチームもピリピリ。事情通の指導者からは「例年になく情報が出回らないが、どこかで大会の様相を変えるような重大な負傷者でも出ているのではないか」との声が聞かれたほどで、静かに、緊張感を持って情報戦は進んでいた。

そして18日に行われた監督会議で国士舘高の江畑丈夫が肩の負傷のため団体、個人ともに棄権するという衝撃の発表。第1シードチームから劣勢でも1枚で盤面全てをひっくり返しうるエースが抜け、ただでさえ戦前から「荒れる」空気の漂っていた今大会はさらに波乱の予感を漂わせることとなり、当日の会場にはアップの段階から例年にない緊張感が漲っていた。

そんな中、国士舘高・吉良勝弥選手の選手宣誓で競技はスタート。試合場8面の巨大会場をフルに使って、各都道府県の代表、男女合わせて100チームによる熱戦の火蓋が切って落とされた。

【1回戦】

120319-20senshuken_2_nittai2.jpg
写真:日体荏原高・渕原槙一が
掬投「一本」で2人抜きを決める
シードチームの登場は2回戦からだが、この1回戦で注目されるべきは2試合。
まず、東京都第2代表の日体荏原高が京都学園高(京都)とマッチアップしたCブロックの試合。実質上3回戦での東海大浦安高への挑戦権を掛けた一戦だ。

腰の重い選手を揃えた日体荏原は東海大浦安の柔道に相性が良いという観測があり、日体荏原がこの試合に勝利すれば東海大浦安にとっては序盤で大きな山場が訪れることになる。
普通に考えれば荏原有利のカードだが、京都学園は軽量チームながら足技に片手技と遠間からでも勝負できる選手を揃え、ジックリ戦う傾向のある日体荏原にとっては決して相性が良くはないと目された好取り組み。

日体荏原高(東京)○1人残△京都学園高(京都)
(先)岡田大希×引分×田中聖也(先)
(次)渕原槙一○内股(1:00)△木下智貴(次)
(次)渕原槙一○掬投(1:17)△田中和輝(中)
(次)渕原槙一△優勢[指導2]○荒巻隆太朗(副)
(中)長谷河雅也△優勢[有効・掬投]○荒巻隆太朗(副)
(副)嶌田勝斗○優勢[指導3]△荒巻隆太朗(副)
(副)嶌田勝斗×引分×梅井大地(大)
(大)松村翼

この試合は順当に日体荏原が勝利。渕原が軽量選手を踏み潰すような力強さで2勝した序盤の圧勝ムードから一転、京都学園の荒巻に2つ取り返されて気の抜けない試合展開、最後も軽量の梅井の連続攻撃に嶌田勝斗が「指導1」まで奪われたもののなんとか試合を締めて逃げ切った。しかし日体荏原は渕原、嶌田、松村の3枚のうち松村を大将に温存しており、スコアは小差ながらもまずまず順当に勝利を決めたと言って良い試合だった。

もう1試合は、東海大系列校が3校立て続けに並んだDブロック、東海大第二高(熊本)と東海大仰星高(大阪)の一戦。
この試合は東海大二の佐藤天信の2人抜きなど取って取られての熱戦となったが、最後は東海大二の副将・渡部大樹が東海大仰星の副将・中田大貴から大外刈で一本勝ち。さらに大将の村井慎太郎としっかり引き分け、1人残しで東海大二が勝ち上がった。
評判の高かった東海大仰星の村井は前日の個人戦(無差別)では第1シード評価を受けながら初戦で敗退、この日と合わせて1勝も挙げられないまま武道館の畳を去ることとなった。

インターハイ3位の田村高(福島)は鶴来高(石川)を相手に1人残しで敗退した。

1回戦各試合のスコアは下記。

【1回戦スコア】

120319-20senshuken_3_nittai.jpg
写真:日体荏原高・嶌田勝斗(右)の
圧力を荒巻隆太朗が捌く
北海高(北海道)○1人残△鹿児島情報高(鹿児島)
國學院栃木高(栃木)○2人残△青森北高(青森)
崇徳高(広島)○3人残△中京高(岐阜)
水戸短大付高(茨城)○3人残△英明高(香川)
豊栄高(新潟)○1人残△佐賀北高(佐賀)
埼玉栄高(埼玉)○2人残△静岡学園高(静岡)
比叡山高(滋賀)○2人残△東北高(宮城)
近畿大附高(大阪)○1人残△高水高(山口)
新田高(愛媛)○2人残△国東高(長崎)
鶴来高(石川)○2人残△田村高(福島)
長崎日大高(長崎)○1人残△盛岡大附高(岩手)
日体荏原高(東京)○1人残△京都学園高(京都)
前橋育英高(群馬)○2人残△福井工大福井高(福井)
東海大山形高(山形)○3人残△八頭高(鳥取)
四日市中央工高(三重)○代表戦△箕島高(和歌山)
東海大二高(熊本)○1人残△東海大仰星高(大阪)
足立学園高(東京)○2人残△帯広農高(北海道)
小杉高(富山)○2人残△神戸国際大附(兵庫)
東海大甲府高(山梨)○1人残△沖縄尚学高(沖縄)
平田高(島根)○代表戦△徳島商高(徳島)

【2回戦】

120319-20senshuken_4_soutoku2.jpg
写真:三村暁之の小外刈「一本」で崇徳が先制
2回戦最大の注目カードは崇徳高(広島)と天理高(奈良)の一戦。ともにベスト4を狙える力を持つと目される強豪同士の対決だ。

天理高○1人残△崇徳高
(先)大岩郁弥×引分×香川健吾(先)
(次)長谷川綾一×引分×野々内悠真(次)
(中)西尾徹△小外刈(2:29)○三村暁之(中)
(副)長友幹斉○横四方固(1:22)△三村暁之(中)
(副)長友幹斉×引分×松岡真(副)
(大)石井湧磨○払巻込(1:27)△北岡宏樹(大)

サイズに勝る天理が押し込み、崇徳がこれに引かずに密着、腹をつけて圧を掛け返しての掬投、足技に後の先で対抗するという構造で序盤の2戦は推移。
中堅同士の対決もこの展開から天理・西尾徹が内股で攻めまくるが、終盤に崇徳・三村暁之がこの間合いを完全に読み、攻防一致のタイミングで小外刈の形で思い切りで食いつくと体を捨てながら刈り倒して「一本」。崇徳が1点先制。
しかし次戦、天理は副将の長友幹斉が三村に小外刈で食いついて「有効」奪取、寝技の入りの対応を誤った三村をそのまま横四方固「一本」に取りきってスコアをタイに戻す。

120319-20senshuken_5_tenri.jpg
写真:天理高大将の石井湧磨が
払巻込「一本」で強敵北岡宏樹を下す
崇徳は副将松岡真が左大内刈、左内股で攻め込むが重量短駆ながら動きの良い長友は弾むような軽やかさでこれをことごとく捌き、折を見ては松岡の技に抱きついて接近戦を挑み試合は拮抗。一発を嫌った松岡がやや消極的になったところでこの試合は引き分け、勝負は大将同士の対決に縺れ込むこととなった。

エース同士の対決となった大将戦は崇徳・北岡宏樹が左、天理・石井湧磨は右組みのケンカ四つ。北岡は相手にもたれ掛かるように圧を掛ける得意の形から送足払を繰り出すが、サイズに勝る石井は右払巻込で相手を伏せさせ、さらに釣り手を突いてくる北岡を支釣込足で振り回し明らかな攻勢。
1分27秒、石井は組み際に出来た間合いのエアポケットに飛び込み、思い切った右払巻込。正面からこれを食った北岡は捌き切れずに一瞬の拮抗の後ゴロリと回って背中から落ち、主審は「一本」を宣告。注目対決は1人残しで天理の勝利となった。

天理は12月の若潮杯と比較して明らかにパワーアップ。崇徳はパワーファイター対応を苦にしないチームだが、このパターンの試合で得意とするはずの後の先の技で取りきれない展開が続くうち、一発で試合を壊してしまうことを怖れたかやや試合振りが消極的となった。大将北岡への信頼感とも相まって切迫感のない戦いに陥った感もあり、これは天理のパワーとスケール感が強豪崇徳の想定の上を行った試合という印象だ。

120319-20senshuken_6_kosugi.jpg
写真:小杉高・大将の又場郁哉が
大成高・安田圭吾の強引な大外刈を
大外落の形で制し返して「技有」
注目対決のもう1試合はシード校の大成高(愛知)に北陸の強豪・小杉高(富山)が挑んだ試合。

小杉高○1人残△大成高
(先)林孝樹○優勢[技有]△前田峻登(先)
(先)林孝樹×引分×清水元輝(次)
(次)高波健吾×引分×鎌田大輔(中)
(中)梶谷昌吾×引分×名垣浦佑太郎(副)
(副)江添圭貴△優勢[指導2]○安田圭吾(大)
(大)又場郁哉○優勢[技有]△安田圭吾(大)

この試合は小杉が先鋒・林孝樹の「技有」優勢で先制。追いかける大成はしかしこれを取り返せないまま1人差で大将のエース安田圭吾が引きずり出されてしまう。安田は残り1秒で「指導2」を奪取、なんとかスコアをタイに戻したが、大将同士の対決では小杉の又場郁哉が中盤に大外返で「技有」を奪取して突き放す。安田にこれを取り返す精神力と体力は残っておらず、又場は余裕を持って残り時間を戦って優勢勝ち。Bシード校の大成は初戦敗退、小杉は一躍この混戦ブロック勝ち上がりの第1候補に躍り出た。

小杉は林、梶谷、又場の3枚看板のうち2枚が得点。
先制し、シャープで穴のないチームの特徴を生かして手堅くリードを保ち、終盤戦で焦る相手の隙を突いて追加点という理想的な試合だった。大成はビハインドのまま4戦を戦い、チーム全体が精神的に疲弊した感。シード校として「受けて立つ」立場に戦い方がついていかなかった印象。

120319-20senshuken_7_kokushikan.jpg
写真:国士舘高はやや不安定な試合も
副将砂田勇登の一本勝ちで事なきを得る
ほか、強豪校、シード校は番狂わせなく順当に3回戦進出。

東海大浦安高は長崎日大を先鋒鎌田嵩平の2人抜き(1引き分け)、中堅石神大志の一本勝ちと合わせて3勝無敗の3人残しで勝利。
桐蔭学園高は次鋒山本幸紀が3連勝で勝負を決めて近大附高(大阪)に4人残しの圧勝。 東海大相模高は東海大第二高を相手に先鋒眞砂谷幸弥が3連勝(1敗)、秋吉俊太と2人で試合を終えて3人残しのこれも圧勝だった。

作陽高は埼玉栄高と接戦を演じたが次鋒尾崎央達の「技有」優勢勝ちを守りきって1人残しで勝利、延岡学園高は前橋育英高を相手に2勝2敗で大将対決に縺れ込んだが、大黒柱の橋口祐葵が須藤大生から袖釣込腰「一本」で勝利し1人残しで3回戦進出を決めた。

江畑、さらに次点に座るはずの66kg級磯田範仁を膝の故障で欠く国士舘高は北海高(北海道)と対戦。追加登録の先鋒・半田健が柏木飛磨に「有効」、中堅の宮川嘉軌が安達裕助に後袈裟固で敗れるなど2点を失ったが、次鋒田崎健祐の3人抜き(1分)、副将砂田勇登の一本勝ちで2人残しで勝利し事なきを得た。
しかしメンバー落ちで臨んだ大会初戦とはいえ、手堅さが売りのはずの国士舘が2点を失うのは珍しい。国士舘は戦前から続くピリピリムードを試合をこなすことで払拭したいところだったが、1戦終えてもチームの腰は定まらず。不安要素を抱えたまま3回戦に進むこととなった。

120319-20senshuken_8_kokutochi.jpg
写真:國學院栃木高・中澤嵩史が
武井世悟から小外掛で一本勝ち、3人抜きを果たす
【2回戦スコア】

国士舘高(東京)○2人残△北海高
國學院栃木高(栃木)○2人残△東海大三高(長野)
天理高○1人残△崇徳高(広島)
水戸短大附高○代表戦△豊栄高
作陽高(岡山)○1人残△埼玉栄高
大牟田高(福岡)○2人残△比叡山高
桐蔭学園高(神奈川)○4人残△近畿大附高
新田高○2人残△鶴来高
東海大浦安高○3人残△長崎日大高
日体荏原高○3人残△高知南高
延岡学園高(宮崎)○1人残△前橋育英高
四日市中央工高○1人残△東海大山形高
東海大相模高○3人残△東海大二高
足立学園高○3人残△秋田工高(秋田)
小杉高○1人残△大成高(愛知)
東海大甲府高○1人残△平田高

次へ




※eJudo携帯版「e柔道」3月21日掲載記事より転載・編集しています。

ドコモ版QRコード KDDI版QRコード
 docomo版QRコード    au版QRコード


→eJudoトップページに戻る
→「ニュース・マッチレポート」に戻る


supported by KAYAC 運営会社サイトポリシー  RSS copyright (c) 2005 ejudo all rights reserved.