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全国高等学校柔道選手権大会男女団体戦展望

2012年3月17日


※eJudo携帯版「e柔道」3月8、15日掲載記事より転載・編集しています。

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全国高校選手権男女団体戦展望 1/2

男子
稀に見る大混戦、勝ち方知る国士舘と勢いに乗る東海大浦安が最有力


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写真:第1シードの国士舘高
※写真は東京都予選優勝時
■大会概況

どのチームにも絶対的なエースがおらず、大会を象徴するようなカリスマ選手も不在。有力チームのポイントゲッターが90kg級、100kg級に集中しており、強豪校のいずれもが小型という共通項を持つ今大会は優勝可能圏内に4チーム、ベスト4可能圏内に10チームがひしめく近年まれに見る大混戦だ。

平均して小型化、かつ戦力均衡の混戦となると当然大会のレベルと盛り上がりの低下が危惧されるかと思うが、今年は少々様相が異なる。近年の国士舘・東海大相模による「2強時代」に比べて上位進出がイメージしやすい今大会はこれら強豪校のモチベーションが異常に高いのだ。事前取材でこれほど多くのチームの監督から「優勝」という言葉が吐かれる、それも現実性を持って語られる大会はなかなかなく、今大会は小粒な大会というよりは戦国大会、強豪校同士が引かずに殴りあいを続けて食い合う乱世の大会と捉えるべきだろう。

■有力校

まずは純戦力的な視点から有力校を挙げてみたい。

2トップに挙げられるのは第1シードの国士舘高(東京)と第2シードの東海大浦安高(千葉)。

国士舘高はここ2年間高校柔道の全国タイトルを独占してきた強豪。今年は「5人のまとまりで勝負したい」と岩渕公一監督が語る通り突出したポイントゲッターがいるチームではないが、独特の投げカンを持つ江畑丈夫、世界カデ選手権90kg超級王者田崎健祐の取り味のある1年生コンビに、昨年から団体戦に出ている砂田勇登に横田雄斗、宮川嘉軌、吉良勝弥ら国士舘らしいしぶとさを注入された叩き上げの2年生たちが脇を固めるという好構成。

江畑は怪我続きで冬以降は東京都個人戦しかまともに試合をしていない状態だが、この江畑の復調具合がまず一つのポイント。踵でカットして相手を一回転させるあの豪快な投技が復活しているかどうかに注目だ。また、チームを引っ張る砂田勇登が東京予選以降、体のサイズが増して肉体面で大きく上積みがあったのみならずメンタルにも成長著しいとの情報があり、このあたりは好材料。

その一方、不安材料を挙げるとすればまず1年生の田崎が国士舘らしいしぶとさを獲得する一方で、かつての田崎が持っていた華のある勝ちぶり、豪快な一発が鳴りを潜めていること。食い下がられた試合の流れを断ち切るような一発を出せる選手、上位対戦でこれが計算できる駒が江畑1枚ではやや心もとない。3番手、4番手が実力を超えた働きができるかどうかも併せて問われることになるだろう。

もう1つは、ここにきて疲れの出ているレギュラー陣に負傷の情報がちらつくこと。5人のまとまりで勝つと明言して鍛えこんできたチームだけに1枚が落ちた場合チーム力の低下が単純な「1枚落ち」の被害に留まらない可能性がある。前述の6人に磯田範仁を加えたメンバー、これが無事に大会までたどり着けるかどうかが一つの焦点だ。

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写真:第2シードの東海大浦安高
※写真は若潮杯武道大会優勝時
東海大浦安高は今年、大本命と呼んでも良い存在だ。9月の黒潮旗大会こそ国士舘高に代表戦で涙を呑んだが、以降はまったくの無敗。12月の松前旗柔道大会、若潮杯武道大会と今年の高校柔道界を占う最重要大会を連勝してまさしく波に乗っている。

チームを引っ張るのはベイカー茉秋。強気の柔道と独特の勝負勘でインターハイでは大物食いを続け注目を浴びた。中学時代は軽量級、昨夏のインターハイでは81kg級の選手だったが今秋からは90kg級に階級を上げ、OB、社会人勢らが舌を巻くというパワーは圧倒的、12月の若潮杯以降さらに数キロの増量があり現在は86kg-87kgとの情報がある。

これに重量級ながら足技の巧みなウルフアロン、インターハイで大活躍した石神大志のポイントゲッター2枚、さらに脇を固める鎌田嵩人、女良魁斗、1年生の前田宗哉までを含めた6人が全員が超攻撃的選手。そしてこの、「超攻撃的」であるところが今年の東海大浦安の最大の特徴だ。普通であればどんなチームでも1人や2人は弱気の選手、自分の役割を無意識に規定して小粒な試合を繰り広げてしまう選手がいるものだが、このチームは全員が「番長」的なメンタリティを持つ悪ガキチーム。若潮杯での、並居る強豪校、伝統校を向こうに回して「俺たちのほうが強い」「俺たちのやり方のほうが正しい」とでも言わんばかりのふてぶてしい戦いぶりは圧巻だった。
2強に挑む強豪チームは毎年年代わりで出現するが、どのチームもどこか2強をリスペクトしすぎるところがあり、これが切所での勝敗を分けてきた面がある。しかし今年の浦安にはこういった消極性は皆無。団体戦優勝チームが共通して持つ「一体感」という部分でも特筆すべきものがある。純戦力的にも、これら周辺事情的にも、まさしく優勝候補と呼んでいいだろう。戦いぶり自体が面白いチームであるという点では、高校柔道ファンは要注目、ぜひ見てほしいチームだ。

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写真:Bシードながら優勝候補に挙げられる
桐蔭学園高
※写真は水田三喜男杯優勝時
この2チームを激しく追うのが、東海大相模高(神奈川)桐蔭学園高(神奈川)の2つ。

東海大相模高は今年度は小柄なチーム、攻撃力が売りというよりは総合力で勝負するチームだが、小原拳哉という大駒を配するという一点、そして周辺戦力の鍛えこみぶりということとの乗算でAシード評価。小原は昨夏に肘を手術したがどうやら復活、県予選では持ち前の暴れん坊ぶりを発揮して優勝に貢献した。高橋洋樹監督が「タイで勝負すれば今年の高校生では一番強い」と胸を張るこの小原の脇を固める選手の中に攻撃の駒として計算できるのは河端祥也くらいであるが、東海大相模の凄み、特徴は攻撃力のみならず実は「凌ぐ力」の育成に長けていること。東海大の学生を絡めた一日20本以上の乱取りに激しいトレーニングで秋吉俊太、高梨優也らがしっかり育ってきており、上位対戦の試合の組み立てが見えるところまでチームが構成できてきている。計算できる小原以外の、これらの選手の活躍がカギになるだろう。

桐蔭学園高も小柄ながら手駒が分厚く、攻撃力という点では東海大相模を凌ぐだけの戦力を有している。エースの山本幸紀に加え73kg級ながら取り味があって監督の信頼も厚い竹内信康、大きい選手を相手にしても担ぎ技でポイントが見込める岡田敏武、さらに10年全中超級王者の巨漢、120キロの藤井靖剛という1年生の大駒を備えている。1月に竹内が手首、岡田が腰を痛めたこと、そして藤井が技の破壊力の一方桐蔭らしい手堅さに欠けることが不安材料か。
ただし桐蔭学園高には、登録外選手に重量級の有力選手の陰がある。昨秋の負傷以降試合に出ていない1年生選手だがチームの戦力構成をひっくり返すだけの力があると評価する向きもあり、ここは当日に向けてひとつ面白いトピックだ。

Aシードの中国ブロック王者・作陽高(岡山)は12月の松尾三郎杯では足立学園高(東京)に苦杯。今年は小粒と目されていたがここに来て急成長、大学などへの出稽古の様子などからも周囲の評価が非常に高くなっている。昨夏のインターハイ2位を経験した近藤駿が軸だ。

インターハイ経験者の重量級選手を揃えて近畿ブロックを制した天理高(奈良)、北岡宏樹に香川健吾、野々内悠真ら足技と寝技の効く好選手を並べる崇徳高(広島)、大物食いの得意な135kg横山尭世と強烈なリーダーシップでチームを引っ張る中沢嵩史を擁する國學院栃木高(栃木)がこれに続くグループ。10年インターハイ66kg級王者で大きい選手を苦にしない橋口祐葵が率いる九州王者・延岡学園高(宮崎)、90kg級全日本ジュニア2位の大町隆雄と佐藤正大の2枚が強力な大牟田高(福岡)も上位進出の力を十分持っている。

■1回戦~準々決勝

シード校は下記。戦力分析で突出していると見られたチームのほか、競ると見られた枠では中国、近畿、九州、東海の各ブロック王者がシード入りとなった。

[Aシード校]国士舘高(東京)、東海大浦安高(神奈川)、作陽高(岡山)、東海大相模高(神奈川)
[Bシード校]天理高(奈良)、桐蔭学園高(神奈川)、延岡学園高(宮崎)、大成高(愛知)

トーナメントをA~Dの4つのブロックに割って展望を試みたい。

【Aブロック】

◎Aシード校 国士舘高
北海高(北海道)、鹿児島情報高(鹿児島)、東海大三高(長野)、國學院栃木高(栃木)、青森北高(青森)

○Bシード校 天理高
中京高(岐阜)、崇徳高(広島)、水戸短大付属高(茨城)、英明高(香川)、佐賀北高(佐賀)、豊栄高(新潟)

実力校ギッシリの「死のブロック」。國學院栃木、天理、崇徳とベスト8からベスト4の力があるチーム3つがこの国士舘ブロックに詰め込まれるという激戦区だ。配された各校はたまったものではないだろうが、国士舘にとっても吉岡杯王者の鹿児島情報、國學院栃木、そして天理-崇徳の勝者と連続して対戦するというまったく息の抜けない組み合わせとなった。

最大注目は天理と崇徳が対決する2回戦。トーナメント全体を通した序盤の山場のひとつだ。天理は伝統の攻撃柔道だが崇徳も昨季はインターハイ超級王者飯田健伍を輩出したばかりで身上は攻撃柔道。崇徳にはしかし、足技の巧みさに加えて後の先のうまさをしっかりポイントに繋げるしたたかさがある。特に相手が片足を上げて前技に飛び込む瞬間を狙った隅落に掬投の巧みな選手の揃う今年のチームは、巨漢選手揃いとはいえやや粗さもある天理にはかなり噛むのではないか。ここは崇徳が若干有利と見る。

もう一つは國學院栃木と国士舘の3回戦。接戦を期待したいところだが松尾三郎杯では4-0で国士舘が勝利しているカードでもあり、いかに取り味のある選手を揃える國學院栃木と言えどもこれは厳しい。勝ち上がりは国士舘だろう。

天理、崇徳のどちらが勝っても国士舘との準々決勝は厳しい。両者とも若潮杯での直接対決では敗れてもいる。
国士舘のしぶとい柔道につきあいながらでも一発の狙える崇徳の方が柔道の質的に健闘の可能性は高いと見るが、具体的な得点の可能性という点でやはりこのブロックは国士舘の勝ち上がりと見るのが妥当だろう。

【Bブロック】

◎Aシード校 作陽高
静岡学園高(静岡)、埼玉栄高(埼玉)、大牟田高(福岡)、東北高(宮城)、比叡山高

○Bシード校 桐蔭学園高
近畿大附高(大阪)、高水高(山口)、新田高(愛媛)、国東高(長崎)、田村高(福島)、鶴来高(石川)

シード2校の勝ちあがりが有力な中、アップセット要素は3回戦で作陽に食いつく大牟田。九州新人大会の優勝は逃しているがこの時は大黒柱の大町を欠いており戦力的にはシード校の資格十分。大町の活躍次第では十分作陽を凌ぐ力があると見る。ただし大町は作冬足首を骨折しており、全日本ジュニアの合宿では得意の低い背負投を躊躇する場面も散見された。思い切った技が出れば複数選手を抜くだけの力があるだけにこの怪我からの肉体面、精神面の復調具合が勝敗に大きく影響しそうだ。
作陽は昨年から残る近藤駿がエースとしての活躍ができるかどうか。メンタルにやや不安定な部分があった選手だけに、獲ることがボーナスポイントとして加算される立ち位置でチームに貢献した昨夏とは違い、得点奪取が至上命題となる今年度にどれほどしっかり得点をあげることが出きるか、ここが勝負の分かれ目だろう。

桐蔭と作陽-大牟田の勝者による対決となる準々決勝は手駒の分厚さと多彩さで最終的には桐蔭が勝ち上がる可能性が高い。

【Cブロック】

◎Aシード校 東海大浦安高
盛岡大附高(岩手)、長崎日大高(長崎)、高知南高(高知)、京都学園高(京都)、日体荏原高(東京)

○Bシード校 延岡学園高(宮崎)
福井工大福井高(福井)、前橋育英高(群馬)、八頭高(鳥取)、東海大山形高(山形)、箕島高(和歌山)、四日市中央工高(三重)

このブロックは比較的強豪配置の密度が粗く、シード校にとっては戦いやすいブロック。東海大浦安の勝ち抜けはまず堅いと見てよいだろう。

東京の第2代表日体荏原は初戦で京都学園とマッチアップ、これは好カード。日体荏原は攻め手がやや遅く、一方の京都学園は組みながらでも足技で崩し、悪い状況、十分でない状況からでも取り味のある技を繰り出すチーム。3分戦ということもありここは京都学園が若干有利か。

延岡学園の山は混戦。前評判の高い東海大山形、好チームの四日市中央工は手ごわいが、延岡学園が勝ちあがり、準々決勝では東海大浦安が延岡学園に勝利するという展開の可能性が非常に高いと見てよいだろう。

【Dブロック】

◎Aシード校 東海大相模高
東海大仰星高(大阪)、東海大二高(熊本)、秋田工高(秋田)、足立学園高(東京)、帯広農高(北海道)

○Bシード校 大成高
小杉高(富山)、神戸国際大附高(兵庫)、東海大甲府高(山梨)、沖縄尚学高(沖縄)、徳島商高(徳島)、平田高(島根)

東海大相模高は突出した力はないもののやはり地力は一級。2回戦から九州2位の東海大二-東海大仰星の勝者と対戦するという厳しい組み合わせながら、ブロック勝ち上がりの可能性は最も高い。
3回戦で対戦が濃厚な足立学園高は超級の桑崎涼輔を軸にした好チームだが、しぶとい選手同士の粘りあいが続くであろうこの試合は、しぶといタイプ、難戦タイプに対するエースの取り味とゲッターの枚数の差で、小原を擁する東海大相模が有利と見る。

大成の山は大混戦。勝ち上がり最右翼は大成だが、指導者間での前評判が非常に高い東海大甲府に九州100kg超級王者の神谷快を擁する沖縄尚学、シャープな選手を揃えた小杉など難敵は多い。この山の勝ち上がり予想は非常に難しい。

いずれ準決勝進出の可能性が最も高いのは東海大相模だと見る。

【準決勝~決勝】

国士舘-桐蔭学園は松尾三郎杯決勝で対戦があるが、この時は江畑丈夫を欠きながらもハナの差で国士舘が勝利している。体格に劣る桐蔭学園はどこからでも飛び道具を繰り出す小刻みな得点力の高さがあるが、逆に国士舘にハッキリしのぐ戦いを志向されると厳しい。国士舘は江畑、桐蔭は山本と両エースの仕事っぷりはもちろんのこと、なにより相手に隙を見せないことがポイントになる。この点、桐蔭は重量級の藤井靖剛の組み手にヤスリのかかっていない粗さのある感があり、ここを突かれると厳しい。不確定要素のまことに多い試合だが、アクシデントを織り込まずに体格、得点力、組み手と判断材料を単純に集積していくと、より勝利の確率が高いのは国士舘か。
ただしこのステージからの対戦は本当に予想が難しい、僅かなミスや試合の揺れで結果が大きく変わる小差の対決だ。いかなる原因がいかなる結果を導くか。取った取られただけではない勝負のアヤを観客が楽しめる試合になるのではないだろうか。

東海大浦安-東海大相模は、取り役・分け役がはっきり分化している東海大相模に対し攻撃の枚数が多い東海大浦安が純戦力比較では有利。

ひとつ面白いポイントは、東海大相模の唯一絶対のポイントゲッターである小原拳哉と東海大浦安のベイカー茉秋、ウルフアロン、鎌田嵩平が同門の東京・春日柔道クラブ出身であること。中学時代は小原が抜けていた力関係の記憶が落とす陰影に加え、ガンガン攻めてくる小原に、まさにガンガン攻めることでチームを形成してきたこの3人がどのような試合を見せるか。小原以外の戦力を考えるとキッチリ止めることが勝利の近道となると思うが、東海大浦安勢が打ち合いに応じ過ぎて勝負に溺れると思わぬ失点の連鎖に嵌る可能性もある。強気というチームのアイデンティティ、同門出身という対抗意識、勝負へのこだわりと冷静さ、複数の要素が渦巻くこの対戦もまた勝負のうまみがタップリだ。
逆に東海大相模は小原で相手のゲッターを潰し続ける展開はひとつの理想。高橋監督は「ゲッター1枚」の戦力構成時は大将にこれを配する傾向があるが、勝負の行方が見えつつあるはずの終盤戦に小原を持ってくるかどうかは大きな見所だ。大将に据え、あくまでここに勝負を持ち込むべく周囲に粘らせるか、相手が勝負フィールドに入ってきやすい前半戦に敢えて投入して大量得点に賭けるか。配置、展開、そして結果と何もかも目の離せない好カードだ。

決勝カードは混沌だが、もっとも可能性が高いのは国士舘-東海大浦安の対戦。
若潮杯では2-2の代表戦で東海大浦安が勝利しているカードだ。

まずひとつ、この若潮杯に出場しなかった国士舘・江畑丈夫の働きがカギだ。逆に江畑がいた黒潮旗大会決勝の対決では代表戦で江畑がベイカーを投げつけて一本勝ち、国士舘が優勝しているという事実は端的。派手な勝ちの多い東海大浦安に対抗し、勝って勝って乗ってくる、この勢いを断ち切ることのある技があるのは江畑1枚。攻撃力がウリの東海大浦安だが、内容はともかく得点計算上はこの江畑を「止める」ことが必須になってくる。

そして、勝敗のカギを握るのは個々の対戦相性というような「局面」ではなく、試合展開のプロデュースという大局だろう。若潮杯で演じたような「取って取られて」の乱戦にもつれ込んでしまうと、挑戦者の立場であり「ノリ」で勝負する東海大浦安が断然有利。国士舘としては「勝てないが、負けない」というような一種静かな展開に持ち込みつつ、チャンスを逃さずポイントを挙げ、終わってみればしっかり得点差がついているというような試合を志向するのではないか。荒れる試合なら東海大浦安、同点の時間が長いスタティックな試合であれば国士舘に試合の流れは傾く。

つまり、勝利という宿命、優勝という十字架を背負わされた国士舘に必要なものは「冷静さ」、そして高校柔道の勢力図破壊に挑む東海大浦安に必要なものはそのメソッドと伝統をつき壊す、国士舘の勝利への方程式を狂わしてしまうような「熱狂」と見ることが出きる。目指す結果は同じ「優勝」という果実であるが、最後に勝敗を分けるのは相反するこの2つの要素、これを個々が踏まえて戦えるかである、と総括してこの稿を終えたい。


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