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松前柔道塾が朝飛道場破り初優勝
講道学舎杯争奪少年柔道大会マッチレポート

2012年1月24日


※eJudo携帯版「e柔道」1月11日掲載記事より転載・編集しています。

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松前柔道塾が朝飛道場破り初優勝
講道学舎杯争奪少年柔道大会マッチレポート


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写真:開会式。講道学舎塾頭・大澤慶巳十段
らを前にギッシリ28チームが整列した
第5回講道学舎杯争奪少年柔道大会(主催・日本柔道育英学会講道学舎)は9日、講道学舎柔道場で全国からの招待チーム28チームが参加して行われた。

3チームもしくは4チームに分かれ、9パートで行われた予選リーグの勝者1チームが決勝トーナメント(1位トーナメント)に進出。9チーム中、全国少年大会優勝の朝飛道場(神奈川)や全日本選抜少年大会2位の春日柔道クラブ(東京)を含む7チームが今期全国大会出場しているというハイレベルのトーナメントが開始された。

激戦の準々決勝を経てベスト4に勝ち残ったのは大原町少年柔道教室(千葉)、松前柔道塾(東京)、朝飛道場(神奈川)、寒川柔友会(神奈川)の4チーム。

【決勝トーナメント1回戦】
寒川柔友会(神奈川) 5-0 新宿区柔道会少年部(東京)

【準々決勝】
大原町少年柔道教室(千葉) ①-1 春日柔道クラブ(東京)
松前柔道塾(東京) 3-1 勇武館高宮道場(東京)
朝飛道場(東京) 3-1 吉田道場(東京)
寒川柔友会 3-2 野木町柔道クラブ(栃木)

【準決勝】

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写真:準決勝、松前柔道塾・
高橋倫太郎が大内刈「一本」
第1試合は大原町少年柔道教室と松前柔道塾が対戦。

大原町少年柔道教室は予選リーグで、昨年優勝の力善柔道クラブ(茨城)を5-0、吉田道場川崎柔道クラブ(神奈川)を4-0と圧倒。準々決勝では5年生チームで臨んで来た春日柔道クラブ(東京)を相手に1点(有効)ビハインドで大将戦を迎えたが、全国小学生学年別大会5年生45kg超級王者の大黒柱・浅野史恩が払巻込と崩袈裟固の合技で一本勝ち。抑えるべきところを抑え、取るべきところを取る図太い試合運びで準決勝進出を決めた。

一方の松前柔道塾は吉田道場青葉台柔道クラブ(神奈川)、一心館菅谷道場(茨城)、東京拘置所少年柔道クラブ(東京)を5-0、5-0、3-0で寄せ付けず無失点で予選リーグ突破。準々決勝は守りに守る勇武館高宮道場(東京)を力とスピードで捻じ伏せ、3-1で勝利しての準決勝進出。

松前柔道塾 3-1 大原町少年柔道教室
(先)冨田誠△優勢[有効・背負投]○浅野将輝
(次)小田竜誠×引分×矢野修弘
(中)高橋倫太郎○大内刈△高倉凱皇
(副)南條伯海○合技△関寛太
(大)三浦玲那○体落△浅野史恩

大原町少年柔道教室は大将に浅野史恩という大駒を持つ。よって大原はそこまでにタイスコア以上、松前柔道塾は2点のリードを得たいところ。

先鋒戦は引き分け濃厚だったが、残り38秒、大原町少年柔道教室の浅野将輝が左背負投「有効」を得、盤面は一気に大原有利。
しかし松前柔道塾は取りどころと目された中堅戦で長身の高橋倫太郎が右大外刈、右内股と攻めまくる。大原町少年柔道教室の高倉凱皇は良く耐えたが、まったく間隙なく攻めまくる高橋の前についに陥落、1分22秒に高橋が右大内刈を右後隅にねじ込み決めて「一本」。

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写真:大将戦は松前柔道塾・三浦玲那が
5年生の全国覇者・浅野史恩から一本勝ち
スコアは1-1のタイだが、大将戦を前に松前はどうしても1点、そして内容差を考えるとなんとか「一本」が欲しい。
この期待に応えたのが松前の副将・南條伯海。前戦の高橋同様まったく休みなく右小内刈、右大内刈を中心に攻めに攻めまくり44秒に大内刈「有効」を奪取。以降も右背負投と右小内刈で相手を伏せさせること数度、残り1分13秒で「指導2」を奪う。
あまりの攻勢ぶりと相手の粘りに攻め疲れも危惧される局面だったが、自身の役割を良く理解している南條はまったく手を緩めず、残り30秒を切ってから低い右背負投。お互い体力を消耗しており、大原町柔道教室・関寛太にこれをしのぐ力は残っておらず。「技有」から横四方固での合技「一本」でチームの勝利を決めた。ディフェンスの柔らかい関を相手に、その技術が無力化されるところまで攻めまくり、無理やりに深い位置に踏み込んだ南條の執念の光る試合だった。

大将戦は意外な決着。チームの敗戦決定直後の試合で集中を失ったか、「始め」の声とともに大原町・浅野がフラリと前に出たところに気合十分の松前・三浦玲那が釣り手で左袖を握った左体落。浅野引きずりこまれて畳に叩きつけられ文句なしの「一本」。勝ち星ひとつを積み上げた松前柔道塾が最高の形で決勝進出を決めた。

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写真:準決勝。朝飛道場副将の鈴木啓互が
小外掛「有効」、この試合で勝利を決める
第2試合は全国少年大会優勝の朝飛道場と、醍醐敏郎杯全国少年練成大会3位の寒川柔友会の神奈川県勢同士がマッチアップ。

朝飛道場は予選リーグで富士市柔道会(静岡)を3-0、吉田道場練馬柔道クラブを5-0という立ち上がり。準々決勝は今期全日本少年選抜大会出場の強豪・吉田道場(東京)を3-1で破っての準決勝進出。

寒川柔友会はさざれ道場(三重)を4-0、講道学舎少年部を3-0で下して予選突破。決勝トーナメント1回戦は新宿区柔道会少年部(東京)を5-0で一蹴すると、準々決勝では野木町柔道クラブ(栃木)を相手に大将・浪花優輝の払巻込「一本」で3-2で競り勝ち、ベスト4入りを決めた。

朝飛道場 2-0 寒川柔友会
(先)鈴木康鷹×引分×相田勇司
(次)長友優樹×引分×安本恒輝
(中)賀持喜道○内股△三谷大
(副)鈴木啓互○崩袈裟固△今村虎斗之介
(大)織茂友多郎×引分×浪花優輝

この試合は2戦引き分けを受けた朝飛道場の中堅賀持喜道がポイントゲッター対決でしっかり仕事。三谷大を相手に序盤「指導1」を得ると、中盤にケンカ四つの三谷に上手く圧力を掛け続けて場外に弾き飛ばすこと数度。クレバーな試合運びで残り53秒「指導2」を獲得。後半の選手構成を考えてもここで負けるわけにはいかない三谷は遮二無二前に出始め、残り9秒、最後の逆転を狙って飛び込んできたところを賀持が迎え撃って左内股炸裂、「一本」。4年生時から全国の舞台で活躍してきた賀持はここのところなかなか綺麗に内股を掛けさせてもらえない試合が続いたが、この対戦ではプログラム通りにまず展開で相手を追い詰め、技の効く状況を作り出すことが出来ていた。

朝飛道場は直後の副将戦、「始め」の声が響くや否やの開始早々に鈴木啓互が小外掛で「有効」を奪取。タイスコアからこの2点リードに至るまで僅か数秒という一気の攻めで寒川の反撃ムードを挫くとさらに小外掛「有効」に崩袈裟固「一本」と続けて勝利確定。お互いに手のうちを良く知る両者だが、試合が揺れる僅かなチャンスを見逃さない朝飛道場の勝負を見る目の光る試合だった。

【決勝】

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写真:決勝に臨む両チーム
松前柔道塾 - 朝飛道場
(先)小田竜誠 - 鈴木康鷹
(次)畠山竜弥 - 長友優樹
(中)高橋倫太郎 - 秦七伎
(副)南條伯海 - 賀持喜道
(大)三浦玲那 - 織茂友多郎

朝飛道場は修羅場を踏んだ選手揃い、選手の「名前」からすると朝飛道場有利と考えるべきところだが、全員6年生をそろえた松前柔道塾の今期後半の成長振りは規格外。特に前半戦は試合を読むのが非常に難しい。

朝飛道場は副将戦、大将戦での得点を織り込んで前半戦をしっかり戦い、ビハインドを負わずにこの2人に繋げたいところ。
一方の松前柔道塾は中堅戦、この日好調の長身選手高橋倫太郎と4年生の秦七伎がマッチアップする試合が得点を狙うべきところ。

互いに得点確率の高いこの3試合の仕事ぶりが最大のポイント、そしてこの3試合をどのような状況で迎えさせるか、前半2人の戦い方と結果が試合のみどころだ。

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写真:先鋒戦、松前柔道塾の
小田竜誠が内股「有効」でリードを広げる
先鋒戦は松前柔道塾・小田竜誠が左、朝飛道場・鈴木康鷹が右組みのケンカ四つ。
何かを予感したか、朝飛道場・朝飛大監督は開始と同時に「最初が大事!」の檄。
ところがこの声の印象の消えぬ間の組み際、松前・小田が両袖から左小外刈をストンと押し込んで「有効」。開始僅か10秒で松前柔道塾いきなりのポイント。

以後も小田の気合はすさまじく、前へ前へと出ながらこれでもかと足技で鈴木を追い詰める。少年柔道界きっての小兵選手である鈴木はリーチのある小田の前にまったく自分の距離を作れず劣勢。
1分45秒には小田の左内股が「有効」。以後も小田全く攻め手を緩めず連続攻撃。鈴木は同じ数と言っていい程技を打ち返すが、展開は常に小田の技で始まり、幾度互いに攻防を重ねても小田の技で終わる印象。鈴木は小兵ながらも昨年全国小学生学年別大会5年生の部45kg級2位の強豪、これまでスピード負け、根負けする試合はほとんどなかったが小田の規格外の連続攻撃の前についに手詰まり、小田が無理やりに押し込んだ左大内刈に重心を捕まえられ「技有」失陥、2分35秒。この試合はこのまま小田が「技有」で優勢勝ち。

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写真:中堅戦、松前柔道塾・高橋倫太郎が
「一本」を奪いリードは2点に広がる
松前柔道塾は次鋒の畠山竜弥も驚異的なスタミナと気合で連続攻撃を続け、やや毒気を抜かれた朝飛道場・長友優樹の技は精度を欠く。残り30秒を切ってから畠山はさらに一段ギアを上げて怒涛の連続攻撃、長友は序盤に見せた背負投の連続攻撃も鳴りを潜め、きっかけを見つけることができないまま試合終了。この試合は引き分けに終わり、松前柔道塾の1点リードは継続。

中堅戦は松前柔道塾・高橋倫太郎が右、朝飛道場・秦七伎が左組みのケンカ四つ。
開始早々の23秒に高橋に片襟の「指導1」が与えられるが、以後は長身の高橋が唸る勢いで右内股を連発して試合を引っ張る。短躯の秦は前に出ることで展開を握ろうとするが、高橋は委細構わず右内股に大内刈と秦を連続して伏せさせ攻勢。
1分19秒、秦が左小内刈を放った刹那、高橋は右支釣込足を放つ。高橋の右足はいったん秦の膝裏に入り、長身の高橋が刈り込みながらこれに覆いかぶさると、ほとんど息を呑む間もなく秦は畳に叩きつけられ「一本」。

松前柔道塾、この時点で2-0と大幅リードと理想の試合展開。朝飛道場は副将戦、大将戦の連勝以外に勝利のシナリオがなくなった。

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写真:副将戦。攻めるのは朝飛道場・
賀持喜道だが掛け潰れが増え始める
副将戦は松前柔道塾・南條伯海が右、朝飛道場・賀持喜道が左組みのケンカ四つ。
26秒、賀持は左の払巻込を仕掛けるがあっさり掛け潰れてしまい、40秒にはステップを切ってフェイントの左小外掛を放つがこれも体を捨てたところを南條が距離をとって透かし、どうやら力関係に大きな差は見られず。すくなくとも賀持は一工夫しないとポイント奪取は難しい情勢。
1分を過ぎ賀持は腰を切っておいての左内股を見せるがこれは効なし。直後、バイタルエリアの外側から足だけを跳ね上げる左内股を見せるがこれは南條余裕を持って透かし、賀持はやや手詰まり。

残り1分を切り、賀持はスクランブルを掛けたいところだが南條これに先んじて明らかに一段ギアを上げ前、前と出始める。右大内刈に右内股で場外に賀持を追い詰め転がし、スパートに出遅れた賀持の反撃は効く気配なく潰れてしまう。どの局面でも笑顔の朝飛監督だが、ここに至ってその笑顔がついに曇り始める。

残り20秒を切っても、会場を揺るがす声援を背に南條は攻撃の手を緩めず。ついに時間となり、松前柔道塾が勝利を確定した。

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写真:大将戦は朝飛道場・織茂友多郎が
合技で一本勝ち、一矢を報いる
大将戦は、自らの体を大きく叩いて気合を入れなおして開始線に立った朝飛道場・織茂友多郎が、深く釣り手を握っての右内股で「技有」を奪取。そのまま袈裟固に抑え込んでの一本勝ちを果たして一矢を報いたが時すでに遅し。松前柔道塾が2-1、感動的な初優勝を果たした。

ここ数年全国でもトップレベル、昨年度は全日本少年選抜大会で準優勝を果たした松前柔道塾だが、今期は大きく戦力ダウン。4月に行われた全国少年柔道大会東京都予選では3回戦で吉田道場を相手に0-5の完敗を喫し出場枠に絡むことすら出来なかった。
しかしここから選手、指導者が奮起。「明らかにこれまでで一番の猛練習」(北田晃三・松前柔道塾監督)を積んで7月のマルちゃん杯少年柔道大会関東予選ではベスト8に食い込んで全日本選抜少年大会進出。そしてこの日ついに、出場すら叶わなかった全国少年大会本大会で4連覇を達成した朝飛道場を倒すに至ったのだから選手、関係者の喜びはひとしおだ。

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写真:初優勝を喜ぶ松前柔道塾陣営
いつも冷静な北田監督が目を真っ赤にして選手と抱き合い、勝利を喜ぶ姿にその思いが凝集されていた。

全く切れないスタミナに体の強さ、猛稽古が透けて見える選手の地力もさることながら、何よりこの日の勝利を呼び寄せたのは、その「気合の入りっぷり」だろう。勝負どころを見逃さない集中力と連続攻撃の執念は少なくともこの日に限っては明らかに他チームと一線を画した。努力と気迫。松前柔道塾の短期間での大幅な成長とこの日の勝ちぶりには、才能や体格だけでは測りきれない少年柔道の魅力が存分に現れていたように思われる。

最優秀選手賞には、三浦玲那(松前柔道塾)が選出された。

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写真:優勝の松前柔道塾
【決勝】
松前柔道塾 2-1 朝飛道場
(先)小田竜誠○優勢[技有・大内刈]△鈴木康鷹
(次)畠山竜弥×引分×長友優樹
(中)高橋倫太郎○支釣込足△秦七伎
(副)南條伯海×引分×賀持喜道
(大)三浦玲那△合技[内股・崩袈裟固]○織茂友多郎

北田晃三・松前柔道塾監督のコメント
「決勝の相手は学年が下の選手が多かったのでなんとか勝ちたいと思っていました。初優勝は本当にうれしいです。オール6年生チームが最後に結果を出してくれました。春先(全国少年大会東京予選)は0-5で負けていたチームですから、大したものです。(なぜこんなに強くなったのでしょうか?)弱いと言われていましたけど、今までで間違いなく一番稽古をしました。それに尽きます。想像以上でした。皆この試合で卒業なので、最後に何が何でも勝ちたいという気持ちが出ていました。もう、今日は言うことなしです。」

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写真:2位の朝飛道場
朝飛大・朝飛道場監督のコメント
「もうちょっと気持ちが前に出てくれると良かったのですが、私が子供たちをそうさせることが出来ませんでした。勉強しなければいけないところです。(開始早々の檄は?)今までの松前柔道塾さんの試合を見ていて、これはいきなり来るぞと思っていました。ただ、色々な試合に出てこういう場面に出会えるのは本当にいい経験。こういう経験をためて、宿題を作って、5月の全国少年大会に向かっていけるなと。収穫は、これまで6年生の織茂くんに頼っていたチームが、準決勝までは彼に頼らずに試合を決めてきたこと。そして、何より今日は本当に面白い試合が多くて、楽しかった。その一言です」

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写真:3位の寒川柔友会
【入賞者】
優勝:松前柔道塾(東京)
準優勝:朝飛道場(神奈川)
第3位:大原柔道教室(千葉)、寒川柔友会(神奈川)

最優秀選手賞:三浦怜那(松前柔道塾)
優秀選手賞:高橋倫太郎(松前柔道塾)、賀持喜道(朝飛道場)、浅野将輝(大原町少年柔道教室)、浪花優輝(寒川柔友会)

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写真:3位の大原柔道教室
【2部入賞者】
優勝:MD柔道クラブ(群馬)
準優勝:古賀塾(神奈川)

【3部入賞者】
優勝:大仁柔道会(静岡)
準優勝:嶺心会(神奈川)



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