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【ROAD TO 高校選手権】水田三喜男杯争奪選抜高等学校柔道大会レポート

2012年1月13日


※eJudo携帯版「e柔道」12月27日掲載記事より転載・編集しています。

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水田三喜男杯争奪選抜高等学校柔道大会レポート
1/2


男子
桐蔭学園高が崇徳高降して優勝


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写真:藤枝順心高・岡本理帆選手と
崇徳高・北岡宏樹選手による選手宣誓
第11回水田三喜男杯争奪選抜高等学校柔道大会(主催・城西国際大学、後援・千葉県教育委員会ほか)は26日、城西国際大学スポーツ文化センターで行われた。男子78校、女子48校が参加して行われた。

冬休みを利用して関東に遠征、招待試合ツアーを回りながら実力を練る地方チームの受け皿として定着しつつあるこの大会、今年は主催の城西国際大学の創立20周年記念大会ということで男子78校、女子48校を受け入れ、招待試合シリーズ中最大の巨大大会として開催されることとなった。

激戦を経て4回戦(ベスト16)に残ったのは崇徳高(広島)、前橋商高(岩手)、國學院栃木高(栃木)、足立学園高(東京)、修徳高(東京)、豊栄高(新潟)、桐生第一高(岩手)、岐阜第一高(岐阜)、桐蔭学園高(神奈川)、白鴎大足利高(栃木)、田村高(福島)、市立柏高(千葉)、小杉高(富山)、近大福山高(広島)、木更津総合高(千葉)、前橋育英高(群馬)。

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写真:4回戦、桐蔭学園高・山本幸紀が
大外刈「一本」で決着をつける
強豪同士の対決が始まる4回戦で注目の対決は優勝候補の桐蔭学園高と、23日に松尾杯で重量感溢れる試合を見せて会場の注目を集めていた白鴎大足利高の一戦。
この試合は先鋒戦の引き分けを受けた次鋒戦で、白鴎大足利・宮田睦生が渡部達也を相手に小外掛「一本」を奪って先制。番狂わせの予感が漂ったが、桐蔭学園高は中堅岡田敏武が開始僅か34秒の背負投で一本勝ち。副将戦は大砲、1年生の藤井靖剛が取り切れず引き分けに終わり、大将戦も山本幸紀が攻め込みながらも自分の形で組むことがなかなかできず、投げ際の詰めを欠いたまま残り時間は僅か。代表戦の可能性が高くなった残り7秒、組み際に過程をスキップした山本幸紀が片襟を握った大外刈で「一本」奪取。深く入れさえすれば不完全でも「一本」まで持っていく同校の特徴を見せ付けて勝ち越し、2-1でベスト8に駒を進めた。

桐蔭学園高 2-1 白鴎大足利高
(先)竹内信康×引分×栗田悠人
(次)渡部達也△小外掛○宮田睦生
(中)岡田敏武○背負投△永井謙朗
(副)藤井靖剛×引分×平野貴之
(大)山本幸紀○大外刈△鈴木崇仁

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写真:4回戦、國學院栃木高の中沢嵩史が
豪快な払腰を決める
國學院栃木高が足立学園高と対戦した一番は國學院栃木高のポイントゲッター、先鋒の中沢嵩史が竹中英士を相手に開始早々、豪快な払腰を決めて一本勝ち。足立学園は中堅のエース桑崎涼輔が払腰で一本勝ちしたが、大将戦は國學院栃木高の横山尭世が本領発揮。粘り続ける太田凌平から終盤「指導2」を奪うとこれで太田は陥落、直後横山が豪快な払腰で一本勝ちし、2-1で準々決勝進出を決めた。

國學院栃木高 2-1 足立学園高
(先)中沢嵩史○払腰△竹中英士
(次)豊田憲×引分×秋元浩樹
(中)神尾啓太×引分×長谷川航太
(副)天谷賢二△払腰○桑崎涼輔
(大)横山尭世○払腰△太田凌平

結果、準々決勝進出の8高は崇徳高、國學院栃木高、修徳高、岐阜第一高、桐蔭学園高、田村高、小杉高、前橋育英高となった。

[4回戦結果]
崇徳高 5-0 前橋商高
國學院栃木高 2-1 足立学園高
修徳高 2-1 豊栄高
岐阜第一高 3-2 桐生第一高
桐蔭学園高 2-1 白鴎大足利高
田村高 4-0 市立柏高
小杉高 2-0 近大福山高
前橋育英高 ①-1 木更津総合高

【準々決勝】

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写真:準々決勝、崇徳高北岡宏樹が
豪快な裏投
準々決勝の注目カードは23日の松尾三郎杯4回戦と同じ顔合わせとなった崇徳高-國學院栃木高の一戦。
この試合は崇徳高が圧倒。先鋒戦の勝利を受けた次鋒三村暁之が右払腰で一本勝ち、これで試合の流れを決定づけると。中堅戦は香川健吾が國學院栃木のポイントゲッター中沢嵩史が掛け潰れたところを腕挫十字固に切って落とし一本勝ち。副将戦も大黒柱の北岡宏樹が豪快な裏投を決めた。
これでスコアは4-0、前回対戦では2対2の内容差で國學院栃木高が勝利しているカードだが、今回は互いの監督が苦笑してしまうほどの大差。同対戦とメンバーの入れ替えは國學院栃木高の田村優樹が下がったのみで、この時期の高校生の試合はまだまだ読みがたい。
大将戦は松岡真が巨漢の横山暁世を完封して引き分け。大差で崇徳高がベスト4進出を決めた。

崇徳高 4-0 國學院栃木高
(先)野々内悠真○一本△豊田憲
(次)三村暁之○払腰△天谷賢二
(中)香川健吾○腕挫十字固△中沢嵩史
(副)北岡宏樹○裏投△神尾啓太
(大)松岡真×引分×横山暁世

修徳高は先鋒戦から松岡晟司の背負投、山崎諒の払腰、岡村直哉の大外刈と開始早々の投技「一本」連発。副将佐藤弘一も背負投「一本」で4-1で危なげなく勝ち上がり。桐蔭学園高も副将戦終了時点で大幅リード、大将岡田敏武が郡司駿に「有効」で敗れたものの3-1で勝利。
前橋育英高は大将須藤大生の合技「一本」で小杉高に1-0で競り勝ち、ベスト4へと駒を進めた。

[準々決勝結果]
崇徳高 4-0 國學院栃木高
修徳高 4-1 豊栄高
桐蔭学園高 3-1 田村高
前橋育英高 1-0 小杉高

【準決勝】

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写真:北岡宏樹と山崎諒の副将戦
崇徳高 2-1 修徳高
(先)野々内悠真△背負投(1:03)○松岡晟司
(次)三村暁之×引分×佐藤弘一
(中)香川健吾×引分×岡村直哉
(副)北岡宏樹○優勢[有効・支釣込足]△山崎諒
(大)松岡真○小外刈(1:36)△福田錦

修徳は先鋒の松岡晟司が崇徳の得点源となってきた野々内悠真からセンス抜群の背負投「一本」を決め幸先の良いスタート。崇徳高は次鋒三村暁之、中堅香川健吾といずれも猛攻を見せるが修徳高はここをしのぎきって2連続の引き分け。崇徳はポイントゲッターの副将・北岡宏樹による得点が「有効」に留まるというピンチに陥ったが、最後は大将の松岡真がこの試合から入った福田錦を小外刈「一本」に降して逆転勝ち、決勝進出を決めた。

体格と取り味に勝る崇徳に対し、修徳が良く粘ったという試合だった。
線が細いと評されていた修徳の新チームであるが、冬季シリーズがスタートした松尾杯の序盤戦と比べると、各選手の成長が顕著だ。特に小兵・松岡は1試合ごとに自信をつけ、高いレベルでも力関係を覆すだけの一発をモノにしつつある。同校はこの後も密度の濃い合同稽古のスケジュールを組んでおり、足立学園高、日体荏原高が優勢と言われる高校選手権東京都第二代表をめぐる争いは一気に面白くなってきた。

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写真:藤井靖剛と岡村力也の副将戦
桐蔭学園高 4-0 前橋育英高
(先)竹内信康×引分×佐藤圭将
(次)渡部達也○優勢[技有・袖釣込腰]△辰美優雅
(中)岡田敏武○背負投△細谷京亮
(副)藤井靖剛○内股△岡村力也
(大)山本幸紀○体落△須藤大生

桐蔭学園高はこの試合も圧勝。次鋒戦から副将戦まで3連勝で試合を決めたが、大将戦も手を緩めずに山本幸紀が僅か17秒で一本勝ち。問題なく決勝進出を決めた。

【決勝】

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写真:決勝の顔合わせは大方の予想通り
桐蔭学園高と崇徳高
桐蔭学園高 - 崇徳高
(先)竹内信康 - 野々内悠真
(次)渡部達也 - 三村暁之
(中)山本幸紀 - 香川健吾
(副)藤井靖剛 - 北岡宏樹
(大)岡田敏武 - 松岡真

崇徳は取り味のある選手をズラリと並べるが、守備にやや安定感を欠く。ポイントゲッターは副将の北岡宏樹。
一方の桐蔭学園は試合巧者揃い。竹内、渡部、山本、岡田と手堅さに加えてどこからでも一発を狙える攻撃力を併せ持つ好選手だが、逆に、捻じ伏せてでも「一本」を獲るだけの迫力と完成度を持つ柱がまだ出来ていない。10年全国中学大会超級王者の副将・藤井靖剛はその域を目指すべき素材だが、まだ1年生で、他選手とは対照的に攻撃力はあるが桐蔭らしい手堅さは獲得するには至っていない。

ということで副将戦がこの試合の大きなポイント。このポジションの勝敗自体よりも、この試合までにどういうスコアで試合を持っていくかが勝敗の分かれ目になる。崇徳はここでの得点を織り込み、そこまでなんとか無失点で持ち込んで藤井の焦りを誘いたいところ。

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写真:桐蔭学園・渡部達也はリード後も
左袖釣込腰で攻め込んで攻勢
先鋒戦は桐蔭学園の竹内、崇徳の野々内とともにスピードのある選手同士が互いに良く攻めて引き分け。

試合が動いたのは次鋒戦。体格に勝る崇徳・三村暁之が右組みから座り込んでの左小外掛を狙い続けるが、1分8秒、渡部達也がこれを透かして捻り回して浴びせ、「技有」を奪取する。三村は取り返さんと猛烈に前に出てくるが、渡部はこの前進を利用して左袖釣込腰で担ぎあげ、あわやという場面を演出。追撃を許さず「技有」の優勢で勝利し、桐蔭学園が1点先制。

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写真:山本幸紀が小外刈「一本」
迎えた中堅戦は桐蔭学園が山本幸紀、崇徳が香川健吾という好カード。この試合は右組みの山本が大外刈に支釣込足で攻めるが、隅返を打ち返しながら戦う香川が山本の組み手の一手目をしっかり潰し続け、山本は不完全な形でしか投げを打てず、ケンカ四つということもあり傍目には双方慎重に見えてしまう静かな展開。攻めたい山本の意図を香川がずらし続けながらチャンスを待つという構図が続いたが、2分半を過ぎたところで、山本が右引き手を獲りに行きながら左出足払。これが引っかかるとみた瞬間足を踵に滑り降ろして小外刈に連絡、高く足を抜き上げて反時計まわりに釣り手を操作すると香川は形のように綺麗に宙を舞い「一本」。桐蔭学園、決定的な2点目を獲得。

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写真:桐蔭学園・藤井靖剛は
強引な大外刈で攻め続ける
副将戦は桐蔭学園が藤井靖剛、崇徳が北岡宏樹。
左相四つ。開始早々から北岡が支釣込足で大きく崩して攻勢を獲るが、藤井は「入れば投げれる」とばかりに体格を生かして内股、支釣込足を連発。北岡は引き手を抱きこんで有利に組み手を進めるが、藤井は鈴木寛人監督の「支えは要らん!大外刈!」の激に応えて不完全な組み手でもまず足を差し込んで強引な大外刈を連発。北岡が前に体重を預けてこれを返そうとすると相手の裏側まで歩を進めて頭を下げ、足を上げて投げ切ろうとする。迫力十分。

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写真:北岡宏樹の裏投が炸裂
しかし北岡もやられっぱなしではない。数度この展開が続いた後の3分12秒、藤井がグイと相手を寄せながら左大外刈を仕掛けた一瞬、先んじて踏み込んで裏投一閃。巨体の藤井を高々と持ち上げて「一本」。崇徳、1点を返す。

大将戦は桐蔭学園・岡田敏武に崇徳・松岡真がマッチアップ。前戦は一本勝ちでチームを救った松岡だが、強豪、それもケンカ四つの岡田に手堅く戦われては得点は難しい。奥襟を叩いて前に出ようとするがこれをことごとく岡田に座り込みの左背負投に切り返され、きっかけがつかめないまま4分が経過。この試合は引き分けに終わり、2-1で桐蔭学園高が勝利。初優勝を成し遂げた。

桐蔭学園高 2-1 崇徳高
(先)竹内信康×引分×野々内悠真
(次)渡部達也○優勢[技有・隅落]△三村暁之
(中)山本幸紀○小外刈△香川健吾
(副)藤井靖剛△裏投○北岡宏樹
(大)岡田敏武×引分×松岡真

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写真:優勝の桐蔭学園高
桐蔭学園高はこれで高校選手権神奈川県予選(1月29日・神奈川県武道館)前の招待試合シリーズは全て終了。合同稽古をこなしながら打倒・東海大相模を目指すこととなる。手堅く強い4人は文句なし、藤井靖剛の起用の有無、そして成長が試合のカギになるだろう。一発があるが粗さも目立つ藤井はトップレベルの重量級選手とは十分戦えるが、逆に組み手の出し入れが巧い全国上位レベルの中量選手には苦戦する可能性も大。現状は横腹を見せた重戦車というところか。当然、ターゲットとされることだろう。

しかし、なにしろ今シリーズの藤井は病み上がり、最悪のコンディションで臨んだ時期ということもあり、スタミナ切れのために試合中にやるべき手順がきちんとこなせなかったという感もまたある。双方手堅く、計算の立つ戦力をそろえる中での不確定要素として神奈川県予選はこの選手に注目だ。

一方敗れた崇徳高はいまだチーム作りは中途。崇徳高らしく二本持ってから獲りきるための攻撃メソッドは手堅さ志向の現代のトレンドとは異なり非常に魅力的だが、不安定さは否めない。3年トータルの成長度の高さが崇徳の売り、試合をこなす中で各人の役割が明確化されていけば今年も非常に面白い。崇徳はこの関東遠征はスケジュール山盛り、あす27日もシリーズ5戦目、節目の若潮杯に参加する。

鈴木寛人・桐蔭学園高監督のコメント
「松尾杯から2日間は軽めの稽古でこの日まで持ってきました。疲労は確かにありますが、どこの学校もこの時期はハードスケジュール。鍛える時期だと割り切って頑張らせています。1年生の藤井は蜂巣織炎で入院していた上に、松尾杯で腰を痛めてしまいました。まだ体が出来ていないというのもありますし、スタミナと稽古が不足しています。まだ甘さはありますが地力はチーム一ですし、決勝は良く攻めていいところに技が入っていた。神奈川県予選は伝統の力で東海大相模さんが上なんじゃないかと思いますが、どちらも絶対的なポイントゲッターがいない状況で、1人1人がレベルをあげること、1人1人が力を発揮したほうが勝つと思います。力は五分、ミスをしたほうが負けます。しっかり鍛えて、予選に臨みます」

加美富章・崇徳高監督のコメント
「良い経験をさせてもらいました。去年は絶対に取る選手と絶対に分ける選手がいたんですが、今年のチームはみな取るか取られるかという選手ばかり。これから「取られる」という部分を消していきながら、成長させていかなければいけません。北岡が得点して、それを手がかりに加点していくというチームになって欲しいし、そうなればもちろん狙えると思います。(全国大会で上位ということですか?)いえ、優勝を狙いたいです。明日は若潮杯に参加、あさってまで関東に滞在してガッチリ稽古を積んでから、広島県予選に臨みます」

【入賞者】

優勝:桐蔭学園高(神奈川)
準優勝:崇徳高(広島)
第3位:修徳高(東京)、前橋育英高(群馬)
優秀校(ベスト8):國學院栃木高(栃木)、岐阜第一高(岐阜)、田村高(福島)、前橋育英高(群馬)

最優秀選手賞:山本幸紀(桐蔭学園高)
優秀選手賞:岡田敏武(桐蔭学園高)、北岡宏樹(崇徳高)、松岡晟司(修徳高)、細谷京亮(前橋育英高)、佐藤滉朔(岐阜第一高)、郡司駿(田村高)、高波健吾(小杉高)、中沢嵩史(國學院栃木高)


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