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グランドスラム東京 第一日展望

2011年12月9日



※eJudo携帯版「e柔道」12月8日掲載記事より転載・編集しています。

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グランドスラム東京 第一日展望

60㎏級
ザンタライア-平岡戦の実現に期待
注目の高藤は3回戦で世界王者に挑戦


■階級概況・有力選手

優勝候補はロッテルダム、パリ世界選手権銀メダリストの平岡拓晃(了徳寺学園職・WR2位)と、ロッテルダム世界選手権金メダリストのザンタライア(ウクライナ・WR4位)。現在60kg級は2大会連続金メダルのソビロフ(ウズベキスタン・WR1位)が抜け出しているが、北京五輪以後の世界選手権はこの3人がメダルを順繰りに獲得、第1グループを形成している状態が続いている。

ザンタライアは今年やや調子を落としており昨年までのような圧倒的なパフォーマンスがない。平岡は脇下を取って一気に体を寄せてくる変則組み手のこの選手を苦手にしているが、ここで勝って突き放し、五輪は「ソビロフvs平岡」という構図で迎えたいところ。

ほか、エントリー時点では有力選手がギッシリで、五輪に向けた戦いの火蓋がこの大会を持って切られることが肌でわかる面子。
ランキング1位のソビロフこそ参加していないが、以降は平岡、山本浩史(日体大4年・WR3位)、ザンタライア、東京世界選手権で平岡に勝ったガルスチャン(ロシア・WR5位)とランキング5位までの選手が全員エントリー。他にダバドルジ(モンゴル・WR8位)とガンバット(モンゴル・WR12位)のパワーファイター、前週のワールドカップ済州を制したばかりのチョ・ガンヘン(韓国・WR9位)、ムラドノフ(ロシア・WR7位)、しぶといムーレン(オランダ・WR17位)、キタダイ(ブラジル・WR16位)らが参戦。グランドスラムの名に恥じないハイレベルトーナメントだ。

そしてこの階級の大きな興味はもう一つ。講道館杯で平岡に勝って衝撃デビューを飾った世界ジュニア選手権金メダリスト高藤直寿(東海大相模高3年)の出来だ。
高藤はシニア国際大会はこれが初参戦、まだ獲得ポイントゼロだが、講道館杯を見る限り既に世界と戦う力は十分。「平岡の方が力的にはまだまだ上」(篠原信一・男子監督)ではあるが、ここから全ての大会に勝ち、最終予選である5月の選抜体重別で平岡に勝って五輪出場という「夢」への挑戦権は、この時点ではまだ保持している。すぐに世界選手権を開催しても遜色ないはずの今回の海外勢の中で、どれだけの内容と結果を残すか、そして平岡との再戦はありうるのか、興味は尽きない。

山本浩史は世界選手権で結果を残せなかったが、平岡に次ぐ二番手の座をキープしたまま欧州派遣を決めることが出来るか、今大会が正念場。講道館杯優勝の川端龍(国士舘大4年)は定評のある「インタビューの面白さ」が大会前から話題、選手間でも非常な期待が集まっており、この力を発揮する位置に立てるか、実力が試される場だ。

■組み合わせ

事前情報通りザンタライアが参戦、平岡とブロックは分かれ決勝で雌雄を決する可能性が高い。

【Aブロック】
第1シードに当然ながら平岡が配され2回戦から登場。ペトリコフ(チェコ)、エンゲルマイアー(ドイツ・WR20位)と戦い、準々決勝はGSリオで3位のミロウス(フランス・WR11位)とムシュキエフ(アゼルバイジャン・WR10位)の勝者との対戦となるが、ここは全く問題ないだろう。決勝ラウンドに向けて体力と勢いを持ち越す内容が欲しいところ。

【Bブロック】
ガルスチャン(ロシア・WR5位)、ムーレン(オランダ・WR17位)、ムラドノフ(ロシア・WR7位)、キタダイ(ブラジル・WR16位)にキム・ウォンジン(韓国)とうるさい選手が集まった。
勝ち上がり候補はガルスチャンだが、時間一杯使ってしつこく戦ってくるムーレンとの3回戦をどう乗り切るかが一つの山場になるはずだ。
そして日本からはこの山に川端龍。なんと初戦(2回戦)からガルスチャン、勝てばムーレンという厳しい配置。いずれも凌いでチャンスを見つけるという姿勢では勝ちは難しい。良い意味で目立ちたがりの川端の健闘に期待だ。

【Cブロック】
第2シードの山本がここに配置。3回戦でコサエフ(カザフスタン・WR19位)に勝つと準々決勝はチョ・ガンヘンとガンバットの勝者と対戦ということになるが、どちらもパワーファイターで比較的技を受けてくれるタイプと目され、投げの切れ味で勝負する山本の相性は悪くないと見る。

【Dブロック】
ここに第3シードのザンタライア。そして日本期待の高藤直寿が配された。
高藤は1回戦で台湾選手、2回戦で大ベテランのペイシャー(オーストリア・WR18位)と対戦するがペイシャーは一昨年後半から急速にパフォーマンスを落としており、昨年のこの大会も松木武志に為すすべなく敗れている。3回戦での高藤-ザンタライアの実現は現実的だろう。
大雑把に言って、ザンタライアは相手を組みとめるタイプ、高藤は動かして掛けるタイプだ。パワーファイターを苦にしない高藤であるが、桁外れのザンタライアのパワーにどう立ち向かうか。
日本勢はここのところザンタライア、ソビロフの第1グループに勝ち星がなく、昨年期待された若手の山本、志々目徹(日体大2年)も結局この壁に跳ね返されて国内の序列を覆すことが出来なかった。万が一ここで高藤が勝てばまさにスター誕生、第1日序盤の最注目試合であろう。
準々決勝はダバドルジとダフチャンの勝者と対戦することになる。

【準決勝-決勝】
順当であれば平岡-ガルスチャン、山本-ザンタライアということになるのであろうか。
平岡は前述の通り東京世界選手権ではガルスチャンに敗退しているが、決して相性が悪いわけでもなく実力は平岡が上。まずまず問題なく勝ち上がると見て良いだろう。
ザンタライア-山本は予想が難しい。内股が代名詞の山本に、まさに内股返が得意なザンタライアだが、これまでの実績からややザンタライア有利か。

平岡-ザンタライアが決勝で対戦した場合だが、ザンタライアはパワーで距離を詰めながら小外掛一発、あるいは平岡の掛ける技を限定しておいての返し技を狙ってくるはずだ。先手の技を掛けていきたい平岡がザンタライアの釣り手をどういなすか、また、その予想を超える技を繰り出すかが見もの。

66㎏級
モンゴル・ロシア参加の高密度トーナメント
準々決勝の海老沼-森下戦に注目!


■階級概況・有力選手

東京世界選手権では森下純平(筑波大3年)、パリ世界選手権では海老沼匡(明治大2年)と日本は2大会連続、それも異なる選手を表彰台の真ん中に上げている。強豪集う今大会でももちろんトーナメントの主役は日本勢だ。

そしてエントリー段階の選手の顔ぶれを見る限り、大会はこの日本勢とハッシュバータル・ツァガンバータル(WR2位)とミラグチャ・サンジャスレン(WR11位)のモンゴル勢の対決という要素が色濃い。ツァガンバータルは前週のワールドカップ済州ではなぜか73kg級に参戦、オール一本勝ちで決勝進出を果たしたばかり。待遇面の要求があまりに高く来日の可否で揉めているという噂のモンゴル勢だが、出てくるとなればどちらも強敵だ。抜群の体幹の強さとスタミナ、毎回新技を繰り出してくる研究熱心さが売り。

欧州勢はモグシコフ(ロシア・WR2位)、ウリアルテ(スペイン・WR10位)、ドラクシック(スロベニア・WR6位)、ガダノフ(ロシア・WR3位)、ドレボット(ウクライナ・WR20位)ら。軽中量級の欧州勢は大会ごとの上位変動が激しくいずれも地力を持っているが、注目は11月のグランプリ・アムステルダムを制して勢いのあるドラクシック。この大会では腹に頭を突っ込む肩車という新兵器で森下を投げつけている。序盤から注視すべきだろう。
ロシア勢の2人は爆発力には欠けるが堅実な戦いぶりで常に上位に絡む。付き合いすぎると非常に危険だ。

忘れてはいけないのが韓国勢。60kg級の強豪チェミンホがエントリーしている。爆発力のある選手だけに台風の目になる可能性は十分。

日本の五輪代表争いに目を移すと、現時点で明らかにアドバンテージがあるのは海老沼。海老沼自身は試合をしていないが、ライバルである森下の低調で相対的に地位が上がっている印象だ。海老沼が勝つと、というよりもここで森下が勝ちきれないと五輪レースではさらに水が空いてしまう可能性が大。森下にとっては間違いなく最大の正念場だ。

昨年この大会を制した福岡政章(ALSOK)も優勝候補の一角。海老沼が世界選手権で勝ったことで実績的には差がついた印象だが、昨年のこの時点では講道館杯とGS東京で海老沼に連続一本勝ちし、世界選手権代表はほぼ確実視されていた実力者だ。今から代表争いに食い込むには「全勝」しか道はなく、今大会での戦いぶりが注目される。
高上はこれが初のシニア国際大会。いきなりのハイレベル大会だが、持ち前の反射神経がどこまで世界の強豪に通用するか。

■組み合わせ

結局モンゴル勢は出場、モグシコフが第1シード、ツァガンバータルが第2シードに配された。

【Aブロック】
第1シードはモグシコフ。準々決勝はウリアルテとチョジュンホの勝者との対戦ということになる。
モグシコフは世界選手権直前のGSモスクワで海老沼とこのウリアルテを含む5人を相手にオール一本で優勝を飾っている。まずモグシコフを勝ち上がり候補とするのが順当だろう。

【Bブロック】
ここに日本が誇る世界王者2人、海老沼と森下が配される不運。
海老沼はその前に3回戦でコワル(フランス・WR17位)、森下はナザリアン(アルメニア・WR15位)との対戦がある。海老沼のほうがタスクがやや重い印象だが、ここは問題なく勝ち上がるだろう。
状況的にもはや前に出るしかない森下に対し、海老沼がどう出てくるか。両者とも一発があり、技の前段ではガップリ組むタイプ。見逃せない対戦だ。

【Cブロック】
第2シードがツァガンバータル。初戦は一発屋のコワルスキ(ポーランド)、3回戦はドスサントス(オーストリア・WR21位)だがまず問題ないだろう。
反対側の山には福岡政章が配された。初戦からおそらくドラジン(フランス)で、これを勝ち上がるとミラグチャ・サンジャスレン、勝てばツァガンバータルと面倒なモンゴル勢を一手に引き受ける形となってしまった。勝ち上がれば一気に評価を上げるチャンスだ。

【Dブロック】
シードのガダノフ、昨月のグランプリ勝利で勢いのあるドラクシック、カリモフ(アゼルバイジャン・WR13位)と10人中8人が欧州勢と少々偏ったブロック。
爆弾はノーシードからスタートするチェミンホ(韓国)。初戦はカリモフ、3回戦はドラスシックと対戦する。もしここを勝ち上がるようだと非常に面白い。準々決勝で典型的な「組み止めファイター」であるガダノフと合間見えるが、これで勝負になるようなら66kg級戦線に新たな強豪誕生と言ってよいだろう。
日本の高上は1回戦からスタート、順調なら3回戦でガダノフと対戦する。

【準決勝-決勝】
この階級は混沌。Bブロックの日本勢のいずれか勝った方はかなり勢いに乗って決勝ラウンドに臨むはずで、優勝候補一番手と言って良いだろう。
C-Dは準決勝以前に前述の有力選手が横一線。どの選手も勝ちあがりの要素を持っており予想は難しい。ひとつ、福岡とチェミンホ、もと60kg級の選手の出来は大きなカギになるだろう。

48㎏級
見逃せない浅見-福見の決勝対決、イニシアチブはどちらに!?


■階級概況・有力選手

日本勢があまりにも強いこの階級、興味は東京・パリ世界選手権金メダリストの浅見八瑠奈(コマツ・WR1位)とロッテルダム世界選手権王者福見友子(了徳寺学園職・WR2位)の金メダリスト対決に尽きる。

浅見、福見に山岸絵美(三井住友海上・WR7位)の3強がマッチレースを繰り広げてきた五輪代表争いだが、講道館杯の惨敗でついに山岸が脱落。勝負はこの2人に絞られたわけだが、園田隆二・女子監督は両者ともに可能性を残すとしながらも「アドバンテージを持つのは(続けて勝ってきた)浅見」とキッパリ。浅見、福見の両者がともに出場するグランドスラム東京、マスターズで浅見が連勝するようなことがあると事実上代表が決定する自体にもなりかねない。福見はまさしく正念場、負傷が癒えていないようだがここを落とすわけにはいかない。

海外勢はエントリー時点で東京世界選手権銅メダルのメネゼス(ブラジル・WR3位)、ベテランのジョシネ(フランス・WR10位)、クセノビスキ(ハンガリー・WR4位)、ムンクバット(モンゴル・WR13位)、コンドラチェバ(ロシア・WR12位)などが参戦表明。メネゼス、ジョシネは五輪でもメダルを狙える強豪だが、浅見と福見があまりにも抜けているこの階級、2人の決勝対決を止めるのは容易ではないだろう。

日本勢は昨年まで代表を務めた近藤香(日本生命保険)、伊部直子(ぎふ柔道クラブ24)に代わって、全日本ジュニア王者の山崎珠美(三浦学苑高3年)、世界ジュニア王者の遠藤宏美(筑波大1年)を起用。パワーで押し捲る山崎と、線は細いが足技の巧みさと展開力の上手さで勝ちあがる遠藤は対照の妙。山崎は今年インターハイ個人戦にも出れなかったところからの大ブレイク、前週のワールドカップ済州の国際大会デビューは初戦敗退だったが、このハイレベル大会で勝ち星を残すようであれば面白い。

■組み合わせ

浅見はランキング1位、福見は2位。他の高ランキング選手の参加動向に左右されることなく、綺麗に山が分かれた。

【Aブロック】
第1シードの浅見の山。2回戦は遠藤、準々決勝はムンクバットと対戦する。
遠藤はまだ線が細いところがあり、得意の足技もどちらかというと自分のペースで試合を進める中で出していくタイプ。地力ナンバーワンの浅見の組み手とパワーを突破するのは厳しいだろう。
ムンクバットはパワーファイター。切れ味鋭い投技、わかっていても相手を1回転させるような技を持つタイプではない浅見がどうこれを追い込んでいくかに注目したい。

【Bブロック】
クセノビスキとファンスニックの一騎打ちと見てよいだろう。勢いのあるクセノビスキが若干有利と見る。

【Cブロック】
第2シードは福見。準々決勝はコンドラチェバとブランコ(スペイン・WR17位)の勝者との対戦。前者が勝ちあがってくる可能性が高いと見るが、正直福見を脅かすだけの匂いは感じさせない。
足首に負傷を抱え、11月の講道館杯では著しくパフォーマンスに質を欠いた福見の調子がどうなのか、それを見極める予選ラウンドになるだろう。勝敗に他動的な要因はさほど絡まず、福見の仕上がり、完成度が問われる。

【Dブロック】
メネゼスの山。準々決勝の対面に配されたのはジョシネだが、スピード、パワー、技の切れ、スタミナ全ての面で現在はメネゼスが上。世界選手権で連続「銅」、日本勢への雪辱に燃えるメネゼスが勝ち上がるだろう。
そしてこの山には山崎珠美が配されている。初戦がシュワルツ(イスラエル・WR24位)、2回戦がメネゼスという極めて厳しい山。比較的正統派のメネゼスを相手に、奥襟を叩いてアドバンテージを得るようだと面白い。有利不利に関係なく飛びつけるタイプのため、アップセットの可能性は皆無ではない。期待したい。

【準決勝-決勝】
福見-メネゼス戦はやや不安もあるが、ここは決勝で浅見-福見の日本人対決が実現すると見てまず間違いないだろう。
追う立場の福見は形はどうあれここで勝利しておきたいというのが勿論第一選択肢だが、園田隆二監督、吉村強化委員長ともに「結果だけでなく内容も見る」旨を宣言しているあたりが気にかかる。

パリ世界選手権での福見-浅見の対決は、体幹の強さで浅見が勝るというこれまでとは様相が異なる展開だった。浅見の評価の高さは、いなしながらではなく、組み勝って攻め込んだ、自身を強者と規定して勝利したという部分も多分にあると見る。今大会でどちらがイニシアチブを取って試合を引っ張るか、結果は勿論、「試合の主導権」がどちらにあるかにファンは注目すべきだろう。

52㎏級
中村最大の山場は準々決勝、宮川と橋本は試練の組み合わせ


■階級概況・有力選手

東京世界選手権金メダル、パリ世界選手権銀メダルの西田優香(了徳寺学園職・WR1位)が、講道館杯直前欠場のペナルティを与えられる形で代表漏れ。

日本はパリ世界選手権金メダリストの中村美里(三井住友海上・WR2位)という大看板に、加賀谷千保(山梨学院大3年)に世界ジュニア優勝の宮川拓美(小松大谷高3年)、国際大会で堅実に実績を残す橋本優貴(金沢学院大4年)という若手を揃える布陣で臨む。

中村の力が飛び抜けすぎた感のあるこの階級。海外勢はベルモイ(キューバ・WR位))、グランプリ以下の大会をしぶとく制し続けるムンクフバータル(モンゴル・WR3位)、ミランダ・エリカ(ブラジル・WR6位)、クズティナ(ロシア・WR9位)、カラスコサ(スペイン・WR5位)、ゴメス(スペイン・WR4位)、タラングル(ドイツ・WR16位)らがいるが、正直中村と戦うには役不足。実力以上の力を突如示すというタイプもベルモイ以外には見当たらず、階級の焦点は中村の勝ちぶり、そして他の日本代表がこれらの実力者にどのくらいやれるか、ということになるだろう。
海外勢のダークホースは前週のワールドカップ済州を制したチツ(ルーマニア・24位)か。

■組み合わせ

中村は当然のごとく第1シード。宮川、橋本の2名はシード選手と初戦を戦うという厳しい組み合わせとなった。
48kg級のように「誰が出ても強い」「2番手グループでも他を寄せ付けない」というレベルに至る可能性があるのか、なかなかセカンドグループが育たなかったこの階級の戦力見極めという点では非常に面白い山組だ。

【Aブロック】
第1シードの中村は2回戦でチツ、準々決勝はヘイレンとベルモイの勝者と対戦することになった。
実力的に他を引き離す中村に対し、資質的にアップセットの香りを漂わせるのはベルモイだけで、この試合が今大会最大の山場となることは間違いない。
ベルモイが低調なまま出てくるのであれば、また、ベルモイの「一発」に至るアプローチが変わってなければさほど怖くない。しかし警戒すべきは、何をやってくるかわからないという、ベルモイの存在自体にある。五輪でも面倒な存在になりそうなこの選手、ここでしっかり叩き潰しておきたいところだ。

【Bブロック】
シード選手のカラスコサに初戦で世界ジュニア王者・宮川が挑む。
世界ジュニアの直後で疲労困憊、息も絶え絶えだった講道館杯を見る限りまだシニアのトップ選手と伍することは難しそうだが、ここを突破すれば一気に世界が開ける。潜在能力は紛れもない宮川。意地を見せて欲しい。

【Cブロック】
ムンクフバータルの山。1回戦で橋本がマッチアップする。
これは2人の実績からむしろ好勝負というべきであろう。橋本はこれを突破すれば、ナレクス(スロベニア・WR23位)、準々決勝はボンナ(フランス・WR11位)にタラングルと比較的戦いやすい組み合わせ。入賞も見えてくる。

【Dブロック】
ゴメスのいる山では日本人は加賀谷が反対に配され、初戦はミューラー(ルクセンブルク・WR17位)、2回戦はグネット(フランス・WR10位)と比較的戦いやすい組み合わせ。好パフォーマンスを見せながら具体的な結果に結びつかなかった昨年度大会の悔しさを晴らすチャンスだ。

【準決勝-決勝】
ベルモイ戦を突破してきた中村を脅かす選手は見当たらない。
中村の手堅さ、勝ちの内容をしっかり検証するという決勝ラウンドになるだろう。足技だけでなく、世界選手権で見せた「前技」をどう使うかが注目ポイント。






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