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講道館杯全日本体重別選手権マッチレポート 最終日女子

2011年12月6日


※eJudo携帯版「e柔道」11月21日掲載記事より転載・編集しています。

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講道館杯全日本体重別選手権マッチレポート
最終日女子(48㎏、52㎏、57㎏、63㎏級) 1/4


48㎏級
福見、山岸敗退で大混戦
引退試合の浅香夕海がビッグタイトル獲得


11年11月13日講道館杯全日本体重別選手権大会・48㎏級・準々決勝・福見友子
写真:福見友子は準々決勝で
浅香夕海に抑え込まれる不覚
第1シードに世界チャンピオンの福見友子(了徳寺学園職)、第2シードに選抜体重別優勝の山岸絵美(三井住友海上)という2人の大本命がおり、追うグループも近藤香(日本生命保険)こそ出場しないものの伊部尚子(ぎふ柔道クラブ24)、昨年3位で世界ジュニア優勝の遠藤宏美(筑波大1年)と人材がギッシリ。かように序列はハッキリしていると思われていたこの階級だが、今大会は荒れに荒れた。

まず準々決勝で福見友子が敗退。浅香夕海(東海大4年)を相手に本戦では残り1分17秒に「指導1」を挙げたのみで粘られ、GS延長戦の末横四方固に捉えられてしまう。足首故障の福見に逃れる力は残っておらず、そのまま一本負け。敗者復活戦に回ることとなったが、この時点で福見は棄権。世界選手権連覇中の浅見八瑠奈(コマツ)追撃体勢を整えるべき今大会で思わぬ結果となってしまった。

11年11月13日講道館杯全日本体重別選手権大会・48㎏級・1回戦・山岸絵美
写真:1回戦、山岸絵美は
44kg級のジュニア王者濱田を相手に「指導2」
勝ちと立ち上がりからスッキリしない内容
同じく準々決勝で山岸絵美も敗退。十田美里(近畿大3年)を相手に試合中にまたもや右肩を負傷、肩固に固められて動けず一本負け。こちらも敗者復活戦に姿を見せず、不戦負けとなった。

選抜体重別で福見、浅見と2人の世界チャンピオンを破って五輪挑戦への権利を留保し続けていた山岸だが、この敗戦はあまりに痛い。園田隆二・全日本女子監督は世界選手権出場のハードスケジュールを潜り抜け、負傷を押して出場した福見に対しては「出れるかどうかわからないところで出てきた。ケガなのでこれで評価を下げたら選手がかわいそう」と一定の配慮を見せたが、山岸については「選抜で勝って可能性を残して、アブダビでも使った。さあこれからという一番大事な試合で負けて、その試合でケガをして、3位決定戦に出てこない、出なくても選ばれるのかというと難しい」と厳しい言葉を並べグランドスラム東京の代表には選出せず。度重なる負傷もあり、山岸の五輪出場は一次予選終了のこの時点で既に非常に厳しいものとなってしまった。

11年11月13日講道館杯全日本体重別選手権大会・48㎏級・準決勝・浅香夕海
写真:準決勝、
浅香夕海が遠藤宏美を燕返で破る
決勝に進出したのは浅香夕海(東海大4年)と山崎珠美(三浦学苑高3年)の2人。

浅香は高校時代の06年、07年インターハイ連覇者で、当時将来を嘱望されていた中村美里(三井住友海上)にインターハイの舞台を踏ませなかった強豪。
大学入学後は全くと言って良いほど成績を残せていなかったが今大会は突如ブレイク。1回戦で西川沙里(金沢学院大2年)を縦四方固と横四方固の合技(3:10)、2回戦は森崎由理江(鹿屋体育大3年)を大内刈「有効」からの袈裟固(1:26)で勝ちあがり、前述の通り準々決勝では福見友子を撃破。準決勝は遠藤宏美(筑波大1年)得意の足技を燕返で切り返し一本勝ち(1:35)し、見事決勝進出を決めた。

11年11月13日講道館杯全日本体重別選手権大会・48㎏級・準決勝・山崎珠美
写真:準決勝、奥襟を狙う山崎
山崎は9月の全日本ジュニアで全国デビュー、「抱きつき小外掛」に象徴されるパワフルな柔道で一躍ジュニアチャンピオンに輝いたばかりの新鋭。
1回戦を不戦勝で勝ちあがると、2回戦は瀬戸口光(朝日大2年)を大内刈(0:52)で降してシニア初勝利、続く準々決勝では優勝候補の伊部尚子を一本背負投で畳に叩きつけて一本勝ち(1:40)。準決勝では十田美里を攻めまくり大内刈「有効」、小内刈「有効」に、残り13秒で裏投「技有」を追加する圧勝。インターハイにも出場できなかった選手が、ついに講道館杯決勝まで辿りつくこととなった。

11年11月13日講道館杯全日本体重別選手権大会・48㎏級・決勝・一本背負投を狙う
写真:決勝、釣り手で奥襟をとった
山崎が逆の右一本背負投を狙う
決勝は浅香が右、山崎左組みのケンカ四つ。
試合は開始から山崎が圧倒。開始と同時に浅香に走りより、左奥襟をガップリ掴む。浅香は右体落に左一本背負投で脱出を図るが、山崎は技を食うほどにさらに距離を詰めて奥襟を叩くという強気の戦いぶり。奥襟を取っておいての高い右一本背負投で攻め込み、1分8秒にはこの一本背負投、続く1分18秒には内股フェイントの左大外刈で浅香を連続して伏せさせ圧倒。

浅香は事態の打開を狙って組み付きながらの右払腰を見せるがパワーのあり余る山崎、これをあっさり返して伏せさせると、続く展開では逆に奥襟に釣り手を叩き込みながらの左払腰。浅香またもや辛くも伏せて耐える。

2分11秒、手が詰まってきた浅香に「指導1」。

浅香、両襟を掴んで山崎を組みとめんとするが、山崎は小内刈で浅香を崩すと、釣り手で相手の脇を差してからの左大腰、さらに大内刈に連絡する大技を見せて浅香を伏せさせる。

11年11月13日講道館杯全日本体重別選手権大会・48㎏級・決勝・有効
写真:浅香(紅)が山崎の大内返に
さらに浴びせ返して「有効」を奪う
試合の流れは完全に山崎、もはや最低でも「指導2」の奪取は確実と見られた情勢だが、浅香はあきらめない。
2分34秒、右大内刈に飛び込むと山崎が小外掛で返そうとしたところを、大きく崩されながらも一歩前に出て倒れながら体を浴びせ、上に乗って「有効」奪取、さらにここを逃してはならじと伏せた山崎の腹を抱えてめくり、抑え込みにかかる。山崎必死に足を絡めて耐え、浅香の引き抜きに合わせて体を伏せるがここが勝負どころとみた浅香は上体を制し続けて縦四方固に移行。「抑え込み」が宣せられ、そのまま25秒が経過、浅香が一本勝ちで講道館杯初制覇を決めた。

決勝は山崎が圧倒、九分どおり支配していた試合だが、浅香はワンチャンスを生かして結果を拾ったという格好。山崎に攻められ、かつ返される時間を耐えて逆転の機会をうかがった浅海の集中力に凱歌があがった形だ。大学4年間を通じて全く成績を残せなかった浅香だが、在学最後の試合で見事講道館杯というビッグタイトルを獲得した。

11年11月13日講道館杯全日本体重別選手権大会・48㎏級・決勝・縦四方固
写真:上体を制した浅香、縦四方固で
一本勝ち
浅香は優勝直後のTVインタビューで、今大会での引退を表明。会場全体にも流されたこのインタビューの終了後にグランドスラム東京への気持ちを問われ「出てみたい」とコメント、煮え切らなかった選手生活を彷彿とさせる発言の揺れを見せたが、当然ながら強化陣は「辞める選手を出しても仕方がない」と浅香は選考外。自身辞めると満場で発言した以上、貴重な強化の場、大事な1枠を浅香の卒業記念試合に割く道理はなくこれは当然の判断だろう。

グランドスラム東京には浅見八瑠奈、福見友子のほかジュニア世代から遠藤宏美と山崎珠美の2人が選出された。

11年11月13日講道館杯全日本体重別選手権大会・48㎏級・優勝・浅香夕海
写真:優勝の浅香夕海
【入賞者】
優勝:浅香夕海(東海大4年)
準優勝:山崎珠美(三浦学苑高3年)
3位:伊部尚子(ぎふ柔道クラブ24)
3位:岡本理帆(藤枝順心高2年)

浅香夕海選手のコメント
「夢みたいです。決勝は気持ちがめげそうになりましたが最後まで攻めて良かったです。色々な人に期待されながら大学で成績を残せなかったのですが、これで自分の名前を残せたかなと思います。自分の中では引退試合と思っていましたし、これで柔道は引退します。最後の試合だと思っていたので凄い力が出たのではないかと思います。グランドスラム東京は出てみたいですけど、選ばれないと思います。将来は少年柔道の指導者を目指します。」

【準決勝】
浅香夕海(東海大4年)○燕返(1:35)△遠藤宏美(筑波大1年)
山崎珠美(三浦学苑高3年)○優勢[技有・裏投]△十田美里(近畿大3年)

【3位決定戦】
岡本理帆(藤枝順心高2年)○優勢[技有・裏投]△十田美里
伊部尚子(ぎふ柔道クラブ24)○GS僅差2-1△遠藤宏美

【決勝】
浅香夕海○縦四方固(3:40)△山崎珠美


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