PAGE TOP ↑

柔道1

柔道2
柔道4 柔道5

eJudoとは?情報募集・お問い合わせサイトマップ

講道館杯全日本体重別選手権マッチレポート 初日女子

2011年12月1日


※eJudo携帯版「e柔道」11月14日掲載記事より転載・編集しています。

ドコモ版QRコード KDDI版QRコード
 docomo版QRコード    au版QRコード


講道館杯全日本体重別選手権マッチレポート
初日女子(70㎏、78㎏、78㎏超級) 1/3


70㎏級
今井優子が涙の初優勝
第2グループは若手躍進の気配


11年11月12日講道館杯全日本体重別選手権大会・70㎏級・準決勝・今井優子が抑え込む
写真:準決勝、國原は今井に抑え込まれ動けず。
試合後右肩脱臼が判明した
パリ世界選手権代表の2人は決勝までたどり着けず。

まず東京、パリと世界選手権2大会連続銅メダリストの國原頼子(自衛隊体育学校)。2回戦は鶴岡菜海(千葉県警)を1分3秒の背負投「一本」、準々決勝はここまでオール一本であがってきた学生王者のヌンイラ華蓮(環太平洋大2年)を僅か12秒の背負投「一本」で一蹴し順調だったが、準決勝で今井優子(了徳寺学園職)を相手に星を落とした。序盤は國原が優勢に試合を進め1分43秒「指導1」奪取と好調だったが2分50秒に内股で「有効」を失うと息切れ。その後寝技で縺れたところから今井の肩固につかまり一本負けした。 この試合で負傷した國原は3位決定戦には出場せず。今大会は表彰台にあがることなく畳を後にした。

11年11月12日講道館杯全日本体重別選手権大会・準決勝・上野巴恵
写真:準決勝、上野巴恵が田知本遥から、
追い足鋭い左大内刈で「有効」を奪う
田知本遥(東海大3年)は高校時代からのライバル・上野巴恵(三井住友海上)に準決勝で敗退。2回戦で兼松幸加(金沢学院大3年)を大内刈(0:45)、準々決勝では学生体重別2位の高橋ルイ(環太平洋大2年)を袖釣込腰(2:51)とこちらも余裕の連続一本勝ちで勝ち上がったが、準決勝ではこの日絶好調の上野に苦戦。細かく足技を仕掛けられて組み手で後手を踏み、中盤の1分56秒には盛り返して「指導1」を奪取したものの試合の流れは上野へ。残り18秒に組み際の左大外刈で「有効」を失ってしまい敗退した。

田知本は3位決定戦も選抜体重別2位のファイター・大野陽子に大苦戦。大野の突進力は凄まじく、田知本が組み手を切り離してもその瞬間にはもう前に出て密着、田知本の「やりなおし」を許さない。結局「指導2」を取り合った末にGS僅差2-1という小差で勝利はもぎ取り3位入賞。過密日程の中でもなんとか代表のプライドを保つ結果を残した。

11年11月12日講道館杯全日本体重別選手権大会・70㎏級・準決勝・今井優子が内股で有効
写真:準決勝、
今井は得意の内股で國原から「有効」奪取
ということで決勝に進んだのは準決勝でそれぞれ世界選手権代表を破った2名。今井優子と上野巴恵だ。

今井はこの日好調。1回戦は山本一葉(天理大3年)を僅か17秒の内股「一本」で一蹴、2回戦では今期実業個人王者の川上由貴(フォーリーフジャパン)という強敵を背負投「一本」で退ける。準々決勝の大野陽子戦はGS延長戦の末内股「技有」で切り抜け、前述の通り準決勝の大一番で國原頼子に一本勝ち。連続して強敵と当たり続ける過酷なブロックを抜群の内容で勝ち上がり、見事決勝へと駒を進めた。

11年11月12日講道館杯全日本体重別選手権大会・70㎏級・決勝・上野巴恵
写真:決勝の畳に臨む上野巴恵
一方の上野も初戦から動きが良く周囲からは「絶好調」との声も。絞り込んできたという体は一回り小さくなったのではと思われるほど鋭さを増し、1回戦の唐鎌千鶴(帝京大3年)戦は大外刈「有効」から袈裟固に切って落とし一本勝ち(3:22)、2回戦の松延佑里(筑波大1年)は1分2秒の内股「一本」で片付け、準々決勝ではしぶとさが身上の長身・馬場菜津美(山梨学院大2年)を体落「有効」、一本背負投「技有」と圧倒して勝利。準決勝では田知本遥を大外刈「有効」で降して決勝進出を決めた。

11年11月12日講道館杯全日本体重別選手権大会・70㎏級・決勝・今井優子が強気の組手
写真:中盤、今井は戦術変更の強気の組み手で
内股を連発、流れを掴む
決勝は今井が右、上野は左組みのケンカ四つ。
今井開始早々に右内股に飛び込み、これは潰されたもののやる気十分。前に出続けて強気の組み手で内股、一方の上野は組み手をなおして今井のパワーを捌きつつ、左大外刈に支釣込足、大内刈で対抗する。

30秒過ぎに今井の右背負投を上野は外側に飛び越えて防ぐ。上野は両襟を掴んで圧を掛け、小外刈で細かく攻めるが、今井は軸足を回して釣り手を伏せ、上野の圧力を逃がしながらの右内股で再三攻め込んで攻勢。上野、巧く今井の技を捌き続けるものの技出しで後手を踏んでしまい、1分4秒上野に「指導1」。

上野はなおも両襟を握って圧を掛け、自分のリズムで試合を運ぼうとするが、今井は上野の釣り手を横に叩き出しておいての右内股、右体落で攻め続けて流れを渡さず。上野は両襟からの左大外刈などを繰り出すが、今井は2分過ぎに相手の頭を抱えての右腰車で上野を伏せさせると、これで手ごたえを得たか手順を飛ばしての頭、あるいは首を抱えての内股を連発。この戦術変更に上野思わず後手を踏み、3分46秒、ついに上野に「指導2」が与えられる。

11年11月12日講道館杯全日本体重別選手権大会・70㎏級・決勝・内股仕掛ける今井優子
写真:今井は終盤も得意の右内股を仕掛け、
相手に攻める間合いを作らせない
上野は左大内刈に小内刈と得意の足技を飛ばして反攻を試みるが、この日の今井はこの段でも動き抜群。下から釣り手を持つと思い切ったケンケン内股に飛び込んで上野を大きく崩し、「指導」アドバンテージ奪取直後の試合の揺れる時間帯を有利を保ったまま乗り切ると、残り30秒を切ってからは組み手にうるさい上野に敢えてつき合う形でこれをいなし続け、近接距離に近づけないままタイムアップ。今井、うれしい講道館杯初制覇を成し遂げた。

今井は実業個人3連覇(08~10年)、この講道館杯でも実に3位4回、準優勝1回と常に上位進出を果たしながら、同学年の國原頼子をはじめ有力選手がミッシリの同世代に囲まれ、意外にもまだ優勝がなかった。「國原選手が世界で活躍しているのを見て悔しかったが、まだ優勝はしていないので自分にもチャンスはあると思って頑張った」と、今後の国際大会での活躍を改めて誓っていた。

11年11月12日講道館杯全日本体重別選手権大会・70㎏級・3位決定戦・大野陽子
写真:3位決定戦、
田知本をパワーで押し込む大野(右)
階級全体を見渡すと、今井、國原ら国内で君臨してきたこの世代に、トップ選手の田知本に加え長年期待されてきた上野というU-22世代の若手がようやく世代全体で食い込んできた印象。大野陽子も5位に終わったものの田知本との3位決定戦ではド迫力の攻めを披露、どちらが勝ったのかわからない接戦(僅差2-1)を演じ内容的にはインパクト十分で、世代交代の波は確実に迫りつつある。長年二番手グループの層の薄さが懸念されてきたこの階級だが、ようやく若手の密度があがってきた印象だ。

他方、学生体重別でワンツーフィニッシュを飾ったヌンイラ華蓮と高橋ルイの環太平洋大コンビがトップレベルにはあっさり弾き返されるという側面も。高橋は不戦で3位に食い込んだが、やはりトップは強いと印象付けられる大会でもあった。

高校世代ではインターハイ王者の新井千鶴(児玉高3年)が初戦で実業王者の川上由貴に体落「有効」で敗退、同2位の古屋梓(大成高3年)は学生2位の高橋ルイを相手に「指導2」負けと持ち前の粘りは見せた。ジュニア王者で若手では最有力選手の一人である長内香月(高岡龍谷高2年)はエントリーが為されなかった。

11年11月12日講道館杯全日本体重別選手権大会・70㎏級・優勝・今井優子
写真:初優勝を飾った今井優子
【入賞者】
優勝:今井優子(了徳寺学園職)
準優勝:上野巴恵(三井住友海上)
第3位:田知本遥(東海大3年)
第3位:高橋ルイ(環太平洋大2年)

今井優子選手のコメント
「今日は厳しい戦いと思っていたので、一戦一戦全力を出し切ることを考えました。今までと違うのは、初めてこの試合の前の日にぐっすり眠れたことです(笑)。國原選手の活躍をテレビで見ていて悔しかったですし、国際大会をしっかり戦って、世界で活躍できる選手になります。」

上野巴恵選手のコメント
「去年は1回戦負け。今年は稽古で姉(雅恵)と組んでいたので、どの試合でも組んでみて相手が強いとは思いませんでした。ただ、決勝はぜんぜん組めなかったし、今井選手は柔らかいけど体幹も足腰も強かった。内容はまだまだですが初めて入賞できて手ごたえはあります。ロッテルダムも頑張りたいし、グランドスラムにも出たいです」

【準決勝】
今井優子(了徳寺学園職)○肩固(3:56)△國原頼子(自衛隊体育学校)
上野巴恵(三井住友海上)○優勢[有効・大外刈]△田知本遥(東海大3年)

【3位決定戦】
田知本遥○GS僅差2-1△大野陽子(立命館大4年)
高橋ルイ○不戦△國原頼子(自衛隊体育学校)

【決勝】
今井優子(了徳寺学園職)○優勢[指導2]△上野巴恵(三井住友海上)


 次へ

 
1    



※eJudo携帯版「e柔道」11月14日掲載記事より転載・編集しています。

ドコモ版QRコード KDDI版QRコード
 docomo版QRコード    au版QRコード


→eJudoトップページに戻る
→「ニュース・マッチレポート」に戻る


supported by KAYAC 運営会社サイトポリシー  RSS copyright (c) 2005 ejudo all rights reserved.