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第41回全日本実業柔道個人選手権大会 男子マッチレポート

2011年9月15日


※eJudo携帯版「e柔道」9月3日掲載記事より転載・編集しています。

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第41回全日本実業柔道個人選手権大会
男子マッチレポート 1/4 22歳以下、60㎏級


■22歳以下
2年連続2位の岡一太朗、同門対決制し初優勝


11年8月27日第41回全日本実業個人柔道大会男子・22歳以下・決勝・岡一太朗
写真:岡が左内股で攻める
決勝に進んだのは昨年2位入賞の岡一太朗(新日本製鐵広畑)と同じく昨年3位の小林真也(新日本製鐵広畑)。同門による顔合わせとなった。

南筑高出身の岡は177cm、90kgの21歳、左組み。一方の小林は天理高出身、180cm、90kgの20歳、右組み。
互いに手の内を知る2人、開始からやや慎重。岡がガップリ組んで押し込むと小林思わず防御姿勢となり、21秒、極端な防御姿勢の判断で小林に「指導1」。

その後も消極的展開は続き、岡は左内股、小林は右大内刈などで攻めあうがいずれも散発で得点の気配は漂わず。
2分半を過ぎ、引き手争いから岡が手を伸ばすと小林数回これを嫌い、2分1秒に「取り組まない」判断で小林に「指導2」。

勝負どころと見た岡、両手で相手を引き落としで伏せさせるが、後のない小林も右内股を打ち返して反撃。小林が内股の連続攻撃を見せた残り55秒、技のとまった岡に「指導1」。

その後、お互い内股を狙って腰の差しあいなどがあるが見るべきものなく残り時間は10秒。小林が組み付いて右小外掛を狙うが、岡はこれをしっかり下がって捌き、小林は自ら倒れる形に。このまま時間となり「指導2」対「指導1」で、岡が優勢勝ち、初優勝を飾った。

11年8月27日第41回全日本実業個人柔道大会男子・22歳以下・優勝の岡一太朗選手
写真:優勝の岡一太朗
岡一太朗選手のコメント
「怪我を押しての出場で不安もあったが、一昨年、昨年とも2位。大きい大会でどうしても勝ちたいと、気持ちで頑張りました。全日本選手権に出場することが目標、予選からしっかり戦っていきたいです」

【入賞者】
優勝:岡一太朗(新日本製鐵広畑)
準優勝:小林真也(新日本製鐵広畑)
第3位:安本一貴(陸上自衛隊別府駐屯地)、日名子隼輔(トヨタ自動車)

【準々決勝】
岡一太朗(新日本製鐵広畑)○内股△川内雄太(YKK)
安本一貴(陸上自衛隊別府駐屯地)○崩上四方固△斎藤雄太(ダイコロ)
小林真也(新日本製鐵広畑)○優勢[有効]△米田義弘(十全会回生病院)
日名子隼輔(トヨタ自動車)○合技△薮内裕介(Assist)

【準決勝】
岡一太朗○内股(3:11)△安本一貴
小林真也○内股(4:45)△日名子隼輔

【決勝】
岡一太朗○優勢[指導2]△小林真也


■60㎏級
売り出し中の石川裕紀が初優勝、野村忠宏は小川武志に敗れる


11年8月27日第41回全日本実業個人柔道大会男子・60㎏級・1回戦・野村忠宏の右大外刈
写真:1回戦、野村忠宏が右大外刈で一本勝ち
最大の話題は野村忠宏(ミキハウス)の参戦とその戦いぶり。その戦いを1回戦から簡単に追ってみよう。

まず1回戦は近畿大出身の本郷力正(錦秀会阪和病院)と対戦。ケンカ四つの相手になかなか背負投が効かずややもたついたものの1分42秒に「指導1」、さらに釣り手を突いて相手が下がりつづけるとみるや、右大外刈に飛び込んでこれを仕留め一本勝ち。

2回戦は梨本哲有(金沢学院クラブ)と対戦、この試合もケンカ四つの相手に背負投をことごとく外側に逃げられ、逆に背負投の反撃を許しながら試合は推移。しかし1分36秒、右背負投を深く嵌めると、一瞬これを止めた相手と力が拮抗、しかし引かずに押し込んで「一本」。

11年8月27日第41回全日本実業個人柔道大会男子・60㎏級・3回戦・野村忠宏の背負投
写真:GS延長戦の開始早々、
野村が背負投をきめて一本勝ち
3回戦は日大出身の池野源輝(センコー)を相手に開始早々左体落で突き刺され「技有」を失う衝撃の幕開け。この技にまったく反応できなかった野村、その反撃も遅れ、残り29秒でようやく「指導1」奪取、残り時間を計算しながら戦う池野を前に残り14秒でようやく「指導2」奪取という綱渡りの展開。

つづく展開も池野の払巻込で終わるが、ここで時計係が時計を動かしておらず残り時間は14秒のままというミス。主審は9秒まで時計を進めさせるが、この事実を誤認した審判委員がこれを注意、再び14秒まで時計を戻させ、主審はこれに事情を説明しないという3重ミス。結局この「5秒」の差が効いて残り2秒で主審が「指導3」を宣告、試合はGS延長戦へ。大金星を逃した池野、憮然。
延長戦、既に池野は気持ちが切れてしまっており開始早々の右背負投で試合は決着。審判委員は単純な事実誤認という説明だったが、後味の悪い試合だった。

11年8月27日第41回全日本実業個人柔道大会男子・60㎏級・準々決勝・小川武志と野村忠宏
写真:小川と野村の準々決勝
そして迎えた準々決勝は今大会6連覇中の小川武志(了徳寺学園)との一戦。
野村右、小川も右組みの相四つ。

野村は片襟の右大外刈で攻めるが、小川右小内刈、左袖釣込腰でいきなり2度野村を伏せさせて攻勢。59秒、小川高い左袖釣込腰で一瞬のうちに野村を背中に抱える。そのまま右手で小川の腰を抱えてフォローすると「丸山スペシャル」の要領で体を一回転させて捨てると、ボディバランスの良い野村もこれは逃れきれず「有効」。「技有」が妥当な勢いと体勢ではあったが、小川序盤で大きなリード。

野村その後も右背負投を中心に攻めるが、1分36秒に小川が袖を押し込んで前に出ると伏せてしまい、「待て」。その直後にも小川が右背負投を2連発、さらに右小内刈に右背負投と連発して山場を作る。野村の技は小川の攻撃へのリアクションに留まり反撃のきっかけがなかなかつかめない。2分半を過ぎ、小川が右背負投で野村を左側から抜け落とすと野村は伏せて耐える。残り1分となったあたりで小川の疲労が顕著となるが、それでも左袖釣込腰に深く飛び込んだ後の残り42秒、野村に「指導1」。

直後、勝ちを焦った小川の左袖釣込腰がすっぽ抜け、小川1人で掛け潰れる形となり、偽装攻撃の「指導1」。

しかし試合の大勢は動かず、野村意外にも淡々と巴投を繰り出すのみで時間。試合は小川の優勢勝ちとなった。
この試合自体は小川の完勝。

11年8月27日第41回全日本実業個人柔道大会男子・60㎏級・準々決勝・左袖釣込腰「有効」
写真:小川の左袖釣込腰が「有効」
野村は筋肉隆々で体も絞れており、息の切れる場面もほとんどなくその鍛錬ぶりが伺われたが、それだけに4戦通じて見せ続けた相手の技への反応の遅れや、背負投の踏み込みの遅れ(ケンカ四つとの3戦通じて、背負投をことごとく外側に逃げられ自分だけが伏せてしまう場面が頻出していた)は衰え顕著と言われても仕方のないものだった。

試合後、「ロンドン五輪が完全になくなり寂しい」と語った野村だが、「試合に出て欲が出てきた。来年のこの大会もある」と苦笑交じりに話すなど去就には触れず、むしろ現役続行を示唆する発言が続いた。
既に強化選手ではない野村には、言ってしまえば「引退」などという言葉は関係ない。復帰のカードを晒し続けるだけ晒して強化に籍を置き続け、晩節を汚した谷亮子とは事情が全く違う。野村が望み、所属が許すのであれば選手生活を続けることに誰が文句を言う筋合いでもない。

試合のたびに普段柔道の会場には現れない数の報道陣が現れ、スワ野村引退かとヒートアップする状況は野村にとってある意味気の毒。柔道小僧・野村にはこうなったら納得のいくまで選手を続けてもらいたいものだ。

11年8月27日第41回全日本実業個人柔道大会男子・60㎏級・決勝・腕挫十字固「一本」
写真:石川の腕挫十字固が「一本」
石川、堅山ともに左組みの相四つ。石川、得意の右片襟背負投に両袖の体勢から右袖釣込腰と担ぎ技を連発して大きく堅山を浮かす。これを潰して三角を狙った竪山だがとりきれず「待て」。

竪山、一本背負投の形に腕を抱えた左小内刈に両袖の左小内刈などで攻めるが、飛び込みの深さの割には石川崩れず、逆に堅山が体勢を崩す場面が多々。石川優勢。

2分、堅山が組み際に左外巻込を仕掛けるが、石川これを冷静に潰し、下から堅山の腕を手繰り、腕挫十字固を仕掛ける。堅山が立とうとしたところを前に回して回転させて石川、一気にこれを極めに掛かれば竪山これを止めることが出来ず「一本」、1分35秒。
昨年の学生王者で新卒の石川、見事挑戦一回目で実業個人のタイトルを手にすることとなった。

66kg級の青木とともに動きの良さ、出来の良さが際立っていたこの日の石川。山本浩史(日体大)のライバルとして既に注目を集めてはいるが、4月の選抜体重別(2位)に今大会と大会ごとにその実力を証明している形で非常に面白い存在になってきた。国際大会の実績不足から現時点では五輪代表を争うことは難しいが。今期に国際大会で実績を残し、「ロンドン後」の60kg級勢力図再編成を睨みたいところだ。

11年8月27日第41回全日本実業個人柔道大会男子・60㎏級・優勝の石川裕紀選手
写真:優勝の石川裕紀
石川裕紀選手のコメント
「小川選手でも野村選手でも、どちらがあがってきてもしっかり戦えるように心構えをしていました。スピードを意識して戦った。1試合1試合自分の柔道やって、出れる大会をひとつずつ勝って、世界選手権、五輪を目指したいと思いますす」

【入賞者】
優勝:石川裕紀(了徳寺学園)
準優勝:竪山剛(鹿児島情報高教)
第3位:小川武志(了徳寺学園)、山岸将太(J-ROAD)

【準々決勝】
小川武志(了徳寺学園)○優勢[有効・袖釣込腰]△野村忠宏(ミキハウス)
石川裕紀(了徳寺学園)○優勢[技有・大内刈]△川上総一郎(アーバンセキュリティ)
山岸将太(J-ROAD)○一本背負投△矢野大地(パーク24)
竪山剛(鹿児島情報高教)○一本背負投△仲村茂樹(まるや接骨院)

【準決勝】
石川裕紀○優勢[有効・体落、巴投]△小川武志
竪山剛○優勢[有効・背負投]△山岸将太

【決勝】
石川裕紀○腕挫十字固(1:36)△竪山剛


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