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全国中学校柔道大会女子団体戦マッチレポート

2011年9月7日


※eJudo携帯版「e柔道」8月22日掲載記事より転載・編集しています。

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全国中学校柔道大会女子団体戦マッチレポート 1/2
予選リーグ~準決勝


■予選リーグ

第42回全国中学校柔道大会は2011年8月22日、和歌山ビッグホエール(和歌山市)で開幕。 第1日は女子団体戦が行われた。

11年8月22日第42回全国中学校柔道大会・女子団体・予選リーグ・米澤夏帆(香長中)
写真:予選リーグ2回戦、香長中・米澤夏帆が
綾中・日高奈々美に上四方固で一本勝ち
3人制で行われる本大会で優勝候補と目されたチームは5つ。
世界カデ選手権70kg超級チャンピオンの朝比奈沙羅を要する渋谷教育学園渋谷中(東京)、マルちゃん杯関東大会と関東ブロック中学総体を制した相原中(神奈川)、52kg級米澤夏帆と63kg級池絵梨奈の世界カデ王者2枚を持つ香長中(高知)、前評判の非常に高い沖学園中(福岡)、大成中(愛知)だ。

3チームずつ16組に分かれた予選リーグにこれらの強豪は同居せず、それぞれ順当に決勝トーナメントに進出。
予選リーグを通じて各チームのポイントゲッターはきっちり仕事を果たし波乱はなし。大成中・鍋倉那美、香長中・米沢夏帆らの出来の良さが特に目を引く序盤戦だった。

決勝トーナメント進出校と、決勝トーナメント1回戦のスコアは下記。

11年8月22日第42回全国中学校柔道大会・女子団体・決勝トーナメント1回戦・冨田若春(相原中)
写真:決勝トーナメント1回戦、
相原中・冨田若春が僅か8秒で大内刈「一本」
[Aブロック]沖学園中 3-0 夙川学院中[Bブロック]
[Cブロック]渋谷教育学園渋谷中 2-1 福井工大福井中[Dブロック]
[Eブロック]香長中 3-0 足利第一中[Fブロック]
[Gブロック]五所河原一中 1-0 湯浅中[Hブロック]
[Iブロック]広陵中 1-0 琴海中[Jブロック]
[Kブロック]紀見北中 1-0 東松山南中[Lブロック]
[Mブロック]相原中 3-0 雄山中[Nブロック]
[Oブロック]大成中 2-0 京都学園中[Pブロック]

■準々決勝

11年8月22日第42回全国中学校柔道大会・女子団体・準々決勝・永瀬貴子(沖学園中)
写真:沖学園中・永瀬貴子が大内刈で一本勝ち
そしてこの決勝トーナメント1回戦を経て前述の強豪校の激突が始まったのは準々決勝。渋谷教育学園渋谷中-沖学園中、大成中-相原中の2カードだ。
渋谷教育学園渋谷中は沖学園中と激突。

渋谷教育学園渋谷中 ①-1 沖学園中
(先)柿澤史歩×引分×多田隈玲奈
(中)渡辺心実△大内刈(0:35)○永瀬貴子
(大)朝比奈沙羅○反則勝(2:47)△山本絵玲奈
(代)朝比奈沙羅○後袈裟固(1:26)△永瀬貴子

先鋒戦の引き分けを受けての中堅戦では沖学園のポイントゲッター永瀬が本領発揮。開始早々の35秒、組み際に鋭い右大内刈を仕掛けると受けの強いはずの渋谷教育学園・渡辺ほとんど耐える時間もなくストンと畳に叩きつけられ「一本」。沖学園が一点リード。

大将戦、一本勝ち以外にチームの勝利がなくなった朝比奈は開始から猛ラッシュ。相四つの山本に支釣込足、出足払を連発して山本を崩し続け、45秒、1分18秒、2分1秒と「指導」を連続奪取。寝技も駆使してなんとか粘りきろうという山本を攻めに攻め、残り13秒でついに副審2人が「指導」をアピール。合議の末これが認められ4つの「指導」を奪った朝比奈が反則勝ち、試合は代表戦へと持ち込まれることとなった。

11年8月22日第42回全国中学校柔道大会・女子団体・準々決勝・朝比奈沙羅の有効
写真:代表戦、朝比奈沙羅の右払腰が「有効」
朝比奈と永瀬がマッチアップした代表戦も朝比奈が圧倒。永瀬は朝比奈を動かして大内刈を仕掛けるが、これを振り返して伏せさせ展開を切った朝比奈、相手を大きく振っての右内股、さらに同じく大きく振っての右払腰と立て続けに仕掛けて「有効」奪取。そのまま相手にのしかかって後袈裟固で抑えきり、一本勝ちでチームの勝利を決めた。

引き分けが必須の課題だった柿澤の頑張り、「一本」のミッション遂行に向けて1秒の探りあいもせず、開始から攻め始めた朝比奈の、状況から帰納したラッシュが功を奏しての勝利だった。

11年8月22日第42回全国中学校柔道大会・女子団体・決勝トーナメント1回戦・絶好調
写真:大成・鍋倉は絶好調。決勝トーナメント1回戦
では京都学園・松尾光優から見事な内股で「一本」
大成中 1-2 相原中
(先)鍋倉那美○合技(1:42)△畠石香花
(中)中江美裕△優勢[指導2]○冨田若春
(大)粂田晴乃○優勢[有効・払巻込]△井上あかり

大成中はこの試合から大将に105kgの1年生・粂田晴乃を投入。中堅を務めていた鍋倉が先鋒に、大将だった中江が中堅にとそれぞれ前に1ポジションずつずれることとなった。

この試合はそのオーダーが嵌った。先鋒鍋倉は相原・畠石を相手に開始12秒いきなり右大外刈に飛び込んで「有効」奪取。その後も大内刈に大外刈、内股と攻めまくって1分すぎに飛び込みの右大内刈で「技有」、そのまま袈裟固に抑えこんで一本勝ち。

ポイントゲッターで相手の得点ポイントを潰す、強者の戦い方で得たこの1点は大きかった。中堅中江は相原のエース冨田を相手に「指導2」の最小失点で試合を凌ぎきり、大将粂田も開始早々に左払巻「有効」をマーク、相手の攻撃を「指導1」失陥まででなんとか逃げ切って勝利。通算2-1で大成中が準決勝に進むこととなった。

11年8月22日第42回全国中学校柔道大会・女子団体・準々決勝・嶺井美穂(東松山南)
写真:代表戦、東松山南・嶺井美穂が組み手の
上手さで後半は相手を翻弄
ほか2試合の結果は下記。
東松山南は代表戦で広陵中を寄り切って混戦ブロックからベスト4に名乗り。代表戦では嶺井美穂が体格差を跳ね返し組み手の上手さと速さで山口凌歌を翻弄。「指導2」まで得て勝利している。

香長中はこの試合も米澤、池の連続得点で、東北から唯一ベスト8入りの五所川原一中を寄せ付けなかった。

東松山南中 ①代-1 広陵中
(先)千葉未来×引分×畑中理華子
(中)嶺井美穂○総合勝(3:00)△村井惟衣
(大)桒原祐佳△反則勝(2:38)○山口凌歌
(代)嶺井美穂○優勢[指導2]△山口凌歌

香長中 2-0 五所川原一中
(先)米澤夏帆○肩固(2:37)△工藤七海
(中)池絵梨奈○内股(1:08)△小山内美波
(大)斉藤芽生×引分×柴谷澪

■準決勝

11年8月22日第42回全国中学校柔道大会・女子団体・準決勝・香長中
写真:準決勝に臨む香長中の選手たち
香長中 - 渋谷教育学園渋谷中
(先)米澤夏帆 - 柿澤史歩
(中)池絵梨奈 - 渡辺心実
(大)斉藤芽生 - 朝比奈沙羅

双方相対した選手計6人の中に世界カデチャンピオンが3人。香長中の米澤と池、そして渋谷教育学園渋谷中の朝比奈だ。そしてこの3人がいずれも先鋒、中堅、大将と別ポジションに振り分けられるという配置。

この戦いにおいては双方の目指すところはハッキリしている。
すなわち香長中は2点先制の逃げ切り、渋谷教育学園渋谷中の大将朝比奈の放火を浴びる前に試合を決めてしまうこと。
反対に渋谷教育学園渋谷中としては失点「1」までで大将に試合を持ち込むこと。香長中・斉藤のこれまでの試合ぶりから鑑みて大将戦での朝比奈の「一本」奪取の可能性は限りなく高い。であれば、「一本」による失点1なら代表戦での決着というシナリオは容易に描け、でき得れば本戦の失点を「優勢」までで抑え、内容勝ちでここを乗り切れたいところ。双方とも描くシナリオに曖昧さはない。

11年8月22日第42回全国中学校柔道大会・女子団体・準決勝・米澤夏帆の有効
写真:米澤夏帆の右小内刈が「有効」
先鋒戦は香長中・米澤、渋谷教育学園渋谷中・柿澤ともに右組みの相四つ。
体格で劣る米澤だが、対大型選手の戦い方はハッキリしている模様で開始から釣り手で相手の右片襟を握った右背負投を連発。渡辺これを二度潰して教科書通りに所謂「腰絞」を狙うが効なく「待て」。

以後も米澤あるいは相手の右側に回って引き手で右襟、あるいは右釣り手で右襟と常に相手に先んじてこの位置を得続け、右片襟背負投にそこから連携しての右小内刈を連発。柿澤これに右小内刈を打ち返すが、これは米澤の燕返に引っかかり崩れて伏せる。直後の1分57秒、柿澤に「指導1」。

ミッション遂行までには最低でもあと1つの「指導」が必要な米澤はなおも攻め続け、残り9秒、右一本背負投から連携しての右小内刈。これに柿澤吸い込まれるように嵌り「有効」。
そのまま米澤が寝技を選択したところで時間。香長中、まずは最小差の「有効」ながらミッション完了の1点獲得。

11年8月22日第42回全国中学校柔道大会・女子団体・準決勝・池絵梨奈の技有
写真:終盤、池絵梨奈の大内刈が「技有」となる
中堅戦の池も良く攻める。ケンカ四つの渡辺に左内股を2回透かされ掛かるが臆することなく掛け続け、1分36秒、文句のない組み手から左内股を放ち、これに崩された渡辺が右内股に掛けつぶれて展開を切ったところで渡辺に「指導1」。
以降、池は相手を反時計回りに引っ張り出しながら足技と左背負投を仕掛け、振り回された渡辺は疲労困憊。残り30秒での「待て」の際にはなかなか立ち上がることができず明らかに苦しそう。
残り28秒、池の左体落に渡辺が伏せたところでついに渡辺に「指導2」が宣告される。

もはや前に出るしかなくなった渡辺がやや浮き足だった残り10秒、池が鋭い左大内刈。風が通り過ぎたかのごとく、刈った直後にグラリと崩れた渡辺、つまづくように倒れて「技有」。
そのまま池は崩上四方固に抑え込み渡辺万事休す。池の強さばかりが際立つ試合で、この時点でスコアは2-0、香長中の勝ち抜けが決まった。

11年8月22日第42回全国中学校柔道大会・女子団体・準決勝・払腰で一本
写真:朝比奈、意地の払腰「一本」も時既に遅し
大将戦は一矢を報いたい朝比奈が開始からケンカ四つの斉藤を攻めまくる。35秒には右内股をグシャリと押し込んで「技有」、58秒には「極端な防御姿勢」で斉藤に「指導」が与えられる一方的な展開。斉藤は開きなおって放った左払腰も朝比奈に釣り手側に体を寄せられて返されかかって横倒しに畳に落ち、完全に手詰まり。
1分28秒、朝比奈の右払腰に斉藤一瞬踏ん張って耐えるがそのままの形で大きく宙を舞って「一本」。朝比奈の意地の一発だった。
しかしとき既に遅くスコアは2-1、香長中が見事決勝進出を決めた。

香長中 2-1 渋谷教育学園渋谷中
(先)米澤夏帆○優勢[有効]△柿澤史歩
(中)池絵梨奈○合技(3:00)△渡辺心実
(大)斉藤芽生△払腰(1:18)○朝比奈沙羅

米澤、池とも序盤戦は決して楽な試合ではなかったが、粘り強く戦って相手の消耗を誘い、結果としてしっかり勝利とういう果実を得た。攻める場面での妥協のなさ、次の一手への判断の早さが積み重なっての2点先行劇だったが、最大の勝因は「ここで勝つしか道はない」と腹をくくって臨んだその覚悟のほどだろう。試合の分岐点となるのでは、という場面でことごとく主導権を握って流れを自身に向けるそのタフな試合ぶりが、結果として「投げによるポイント」として結実したという印象だ。

11年8月22日第42回全国中学校柔道大会・女子団体・準決勝・内股で一本
写真:鍋倉那美の内股「一本」で大成中が先制
準決勝、残りのもう1試合は大成に東松山南が挑む。

大成中 1-0 東松山南中
(先)鍋倉那美○内股(0:35)△千葉未来
(中)中江美裕×引分×嶺井美穂
(大)粂田晴乃×引分×桒原祐佳

先鋒戦はこの日大活躍の大成・鍋倉がまたも大仕事。
試合が始まるなり、飛び込んでしまえばこちらのもの、とばかりに自信満々、手順を飛ばして攻め続け、飛び込みの右大外刈から右内股に繋いで早々に「一本」。東松山南の千葉は何もできず呆然。

11年8月22日第42回全国中学校柔道大会・女子団体・準決勝・粂田晴乃が攻め込む
写真:大成の大将粂田晴乃が攻め込む
中堅戦は大成・中江が右大外巻込に右大外刈、東松山南・嶺井も相手の頭を下げさせての右内股で攻める。双方お互いの技をうまく捌いては寝技に持ち込む展開が続くが、決定打を決めることは出来ずにこの試合は引き分け。

大将戦は東松山南・桒原が右内股を中心にケンカ四つの粂田を攻める。中盤は腰の入れあい、内股の差しあいで互角だったが、後半は桒原が奥襟を叩いて頭を下げさせやや攻勢。残り12秒で粂田に「指導1」が与えられるがここは粂田がなんとか凌ぎきって引き分け。通算1-0で大成中が決勝進出を決めた。

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