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インターハイ女子団体マッチレポート

2011年9月1日

※eJudo携帯版「e柔道」8月18日掲載記事より転載・編集しています。

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インターハイ女子団体マッチレポート 1/4

1回戦~3回戦

■1、2回戦

11日、秋田市・秋田県立武道館で、インターハイ柔道競技女子の部が開幕。
第1日は団体戦の1回戦と2回戦が行われ、3回戦進出の16校が決定した。

11年8月11日インターハイ柔道女子団体・1、2回戦・選手宣誓
写真:本荘高・越川あゆみ主将による選手宣誓
女子団体は3人制。昨年からはオーダー順がフリーとなり(従来は体重順)、戦力の地力はもちろん、オーダー順による「当たり」が最重要ファクターとなっているこのカテゴリ。
男子開幕前日の8日に各チームにプログラムが配布され、その登録オーダー順が公開となった。勿論補欠に偵察オーダーを置いたチームもあるが、まず優勝候補と呼ばれるチームのオーダー順をここで確認しておきたい。

淑徳(東京)
(先)高澤真冴
(中)齊藤麻緒
(大)橋本朱美
(補)渡辺真珠美

今大会オーダー開示に関連しての最大の焦点はこの昨年王者・淑徳高の動向。もっと突っ込んで言うと、7月の金鷲旗高校大会で負傷した田代未来の出場の可否だ。
実は田代が負ったケガは左膝前十字靭帯損傷の重傷。すぐに手術しなければ選手生命に関わるとのことで既に7月末に手術を行い今大会は入院中、会場に帯同すらしていない。
苦しい台所事情の中から、淑徳・酒井健也監督は先鋒に57kg級の1年生高澤真冴を起用。いけるところまでこの高澤で引っ張り、同じく軽量ながらしぶとさでは上の渡辺真珠美を途中から投入する可能性が高い。大駒・橋本も体調不良のため稽古を本格再開したのは大会3日前という、まさに傷だらけの状態での参戦となった。

阿蘇(熊本)
(先)吉村静織
(中)金子岬加
(大)梅木真美
(補)佐俣優依

昨年「中堅重視になるはず」と周囲の傾向を読みきって敢えて大将にエースを配した名将・松岡静也監督は今年も大将に梅木真美を置き、先鋒には2番手の吉村静織を配置、他校のエースが配される可能性の高い中堅には「もっとも信頼する選手」と期待を寄せる63kg級の金子岬加を据えた。先鋒勝利、中堅引き分けで「負けがない」状態で相手に勝負に出てこさせ、大将梅木の攻撃力を存分に生かそうという腹づもりか。

大成(愛知)
(先)月野珠里
(中)藤原恵美
(大)古屋梓
(補)月野眞那

敬愛(福岡)
(先)西田未来
(中)岡史生
(大)畑村愛恵
(補)堀歩未

鹿児島南(鹿児島)
(先)榎谷有里
(中)稲森奈見
(大)高山莉加
(補)神村もも

長崎明誠(長崎)
(先)馬場千晴
(中)大石美沙希
(大)泉田凜
(補)安達愛

新田(愛媛)
(先)鈴木夏海
(中)月波光貴穂
(大)鶴岡来雪
(補)渡邊里沙

鶯谷(岐阜)
(先)柳井望
(中)渡部紫織
(大)福田あづさ
(補)野村ひかり

ワントップとも言える大駒1枚を持つこれらのチームはいずれもオーソドックスに中堅にエースを配置。
最悪の場合でもタイで試合を終え、代表戦で大駒を使い切って勝利しようというリスクの少ない配置だ。もちろんエース同士の対決の可能性の高い配置であり、周囲2人の質も大きな展開の鍵になることはもちろん、なによりエースが相手のエースを潰すだけの強さを有しているか、これがシビアに問われる配置だ。ほか、三浦学苑(神奈川)も西村美咲を中堅に置くなど今大会ももっとも多い配置パターン。

埼玉栄(埼玉)
(先)安沙好
(中)太田紗恵璃
(大)小針由江
(補)福島萌衣

高岡龍谷(富山)
(先)長内香月
(中)小松那奈
(大)阿部香澄
(補)佐野賀世子

埼玉栄と高岡龍谷はエースを補欠登録に入れ、他チームの動向を測って投入する策に出た。
井上美咲を欠く埼玉栄は戦力評価上福島萌衣の中堅起用が濃厚だが、2トップである長内香月と佐野賀世子の実力が抜け出ている高岡龍谷の場合は佐野の中堅、大将、どちらへの投入も現実的な選択肢にあり、まさに「偵察オーダー」。中量級までであればポイントゲッター格からも得点可能、しかし重量級選手からの得点が厳しいという自身の戦力、そして周囲のチームの「大駒1枚」に頼る構成を見極めた上での策か。
ほか、奈良育英(奈良)も52kg級ながらエースを張る楠智恵を補欠登録に入れている。


11年8月11日インターハイ柔道女子団体・1、2回戦・埼玉栄
写真:埼玉栄・安沙好が大内刈「技有」で貴重な先制点
第2試合場(Bブロック)に実力校対決が集中した。

まず大波乱と言ってよい試合が鹿児島南と新田がマッチアップした2回戦。
この試合は新田の1年生・鈴木夏海が鹿児島南の先鋒・榎谷有里から大外刈「一本」を奪う衝撃の幕開け。新田はこれで流れを掴むと、中堅戦でこれも1年生の月波光貴穂が超級の強豪稲森奈見から「有効」を奪ってあっさり試合を決めた。大将高山莉加が一矢を報いたものの時既に遅く、新田が2-1で3回戦進出。金鷲旗ベスト4の鹿児島南はなんと初戦で姿を消すこととなった。

東大阪大敬愛と三浦学苑がマッチアップした2回戦は東大阪大敬愛が勝利。先鋒木山美咲が横四方固「一本」で先制すると中堅戦は中村彩花が相手のエース・西村美咲の反撃を「指導2」に留め、最後は名村友薫が引き分けて流れを渡さず。1対1の内容差で3回戦進出を決めた。

大成と長崎明誠の2回戦は大成が2-1で勝利。大成は先鋒戦を「一本」で落とし、かつ中堅戦でエースの超級優勝候補の藤原恵美が大石美紗希を相手に粘られ「指導3」による優勢勝ちに留まる。もしこのまま引き分ければ即敗退というピンチだったが、2枚看板の1人、大将古屋梓が無事横四方固で一本勝ちし、なんとかこの試合を乗り切った。

埼玉栄-奈良育英の一戦は埼玉栄の一年生先鋒・安沙好の大内刈「技有」優勢勝ちで実質勝負あり。中堅福島萌衣が「指導2」を奪ってこの時点で勝負を決めた。
奈良育英としては対戦相性を見極めて大将に投入した52kg級のエース・楠智恵が78kg超級の強豪小針由江を背負投で攻めまくり「指導3」まで取って勝利しただけに、先鋒が残り時間僅か15秒で失った「技有」が非常に悔やまれる試合だった。

11年8月11日インターハイ柔道女子団体・1、2回戦・淑徳
写真:淑徳・橋本朱未が大外刈「一本」
ほか、1回戦から登場した強豪チームはほぼ順当な勝ち上がり。
国士舘は高水(山口)を相手に副将・浅利慎之介が「有効」を失ったものの一本勝ち4つで4-1の圧勝。五十嵐涼亮を補欠に残したままのスタートを切った。
また、東海大相模は5-0で盛岡中央(岩手)を降し、大成(愛知)は5-0で高松商業を破ってこちらも好発進を見せた。東海大相模は補欠登録の倉橋功を大将に投入。倉橋は僅か8秒で勝利、片手で放り投げるような豪快な裏投には場内にどよめきが起こった。

地元秋田の第1代表、本荘は八頭(鳥取)に5-0で勝利し面目を保った。

ほか、第3試合場では淑徳が、先鋒の高澤真冴の燕返「有効」、大将橋本朱未の大外刈「一本」の2点で強豪沖縄尚学を降している。スコア以上に「綱渡り」、緊張感漂う試合だったが、チームの緊急事態の中、攻めまくって流れを持ってくる小兵・高澤の気迫が目立つ試合だった。

第4試合場、優勝候補筆頭の阿蘇は磐石のオール一本、3-0スタート。

第1試合場の高岡龍谷は2戦連続2-0というスタート。佐野賀世子は中堅に投入され、長内・佐野の2トップは先鋒・中堅と前に並べられる配置となった。

【1回戦】
國學院栃木 ①代-1 小城(佐賀)
西京(山口) 1-0 名張(三重)
福井工大福井(福井) 2-0 那賀(和歌山)
出雲西(島根) 2-1 土浦日大(茨城)
三浦学苑(神奈川) 3-0 日大東北(福島)
長崎明誠(長崎) 3-0 金沢学院東(石川)
新田(愛媛) 3-0 山形中央(山形)
奈良育英(奈良) 3-0 岡山学芸館(岡山)
木更津総合(千葉) 2-0 徳島北(徳島)
東北(宮城) 1-0 東九州龍谷(大分)
高志(新潟) ①-1 本荘(秋田)
甲府工(山梨) 1-0 京都学園(京都)
岡豊(高知) 2-0 盛岡南(岩手)
東海大翔洋(静岡) 2-0 近江(滋賀)
敬愛(福岡) 3-0 八頭(鳥取)

【2回戦】
國學院栃木 2-1 北海(北海道)
高岡龍谷(富山) 2-0 西京
宮崎商(宮崎) 3-0 福井工大福井
出雲西 2-1 秋田商(秋田)
東大阪大敬愛(大阪) ①-1 三浦学苑
大成(愛知) 2-1 長崎明誠
新田 2-1 鹿児島南(鹿児島)
埼玉栄 2-1 奈良育英
鶯谷(岐阜) 1-0 木更津総合
夙川学院(兵庫) 3-0 東北
広島皆実(広島) 3-0 高志
淑徳(東京) 2-0 沖縄尚学
阿蘇(熊本) 3-0 甲府工
岡豊 2-1 松商学園(長野)
東海大翔洋 3-0 利根商(群馬)
敬愛 3-0 青森北(青森)


■3回戦

注目対決はいずれも第二試合場。東大阪大敬愛-大成と、埼玉栄-新田の一戦だ。

11年8月11日インターハイ柔道女子団体・3回戦・古屋梓(大成)
写真:大成・古屋梓が東大阪大敬愛・名村友薫を攻める
大成 1-0 東大阪大敬愛
(先)木山美咲×引分×堀いくみ
(中)藤原恵美×引分×中村彩花
(大)古屋梓○優勢[有効]△名村友薫

この試合も古屋が大成を救った。エースの藤原恵美が「指導1」までしか奪えず0-0の競り合いとなった大将戦でしっかり勝利。63kg級の強豪名村友薫のやや性急な左払巻込を体を捨てて返し「有効」を奪って勝利を決めた。63kg級は今大会から70kg級に挙げた古屋の古巣、古屋が中学時代から常に全国上位に絡んできた階級で顔合わせ自体は古屋が格上ではあるが、この緊迫した状況で相手に粘らせず、しっかり具体的なポイントを挙げる精神力の強さが光った。


11年8月11日インターハイ柔道女子団体・3回戦・福島萌衣(埼玉栄)
写真:代表戦、福島萌衣が月波真貴穂の先手を打って攻める
埼玉栄 ①代-1 新田
(先)安沙好△体落(0:42)○鈴木夏海
(中)福島萌衣×引分×月波光貴穂
(大)小針由江○払巻込△渡邊理沙
(代)福島萌衣○優勢[指導2]△月波真貴穂

この試合は埼玉栄の名将・本松好正監督が采配の妙を発揮。
代表戦に超級の強豪・小針由江ではなく63kg級の福島萌衣を起用したのだ。
圧倒的な攻撃力の一方でパワー負けした場合に意外な脆さも併せ持つ小針だが、対戦が予想される月波は1年生ながら受けの強さとパワーが武器、試合のテンポをスローダウンさせて自分の間合いに持ち込むのが得手の選手だ。ここに小針をぶつけて弾き返されるリスクを負うのではなく、その月波のテンポを組み手と担ぎ技という距離の出し入れで揺さぶることが出来る福島投入はまさに正解。中堅戦で間合いを見抜いた福島は、両襟を握って組み潰しに来る月波の組み手を掻い潜って左右の担ぎ技を連発。掛け潰れを月波の腕挫十字固に狙われる場面はあったが、1分10秒に「指導1」、そして残り10秒でついに「指導2」を奪取して試合を決めた。

先鋒のスター候補、1年生の安沙好に「思い切り攻めて来い、返されて来い」と檄を飛ばして経験値を積ませ、かつ3年生の頑張りでその失点を挽回して試合をものにした埼玉栄。目に涙をためて福島に詫びる安を回りが気遣い、埼玉栄、団結力を増してベスト8へと名乗りを上げた。


11年8月11日インターハイ柔道女子団体・3回戦・橋本朱未(淑徳)
写真:淑徳・橋本朱未が右払巻込「技有」
ほか、淑徳は広島皆実に先鋒高澤真冴が苦しい試合を背負投で攻めまくってなんとか引き分けたものの、中堅齋藤麻緒が痛恨の「有効」失陥でビハインド。大将橋本朱未は45秒に「指導1」を奪ったものの以後の得点の上積みがなかなかなく周囲をヤキモキさせたが、2分4秒に右払巻込で「技有」を奪い優勢勝ち。まさに薄氷、「技有」対「有効」の内容差、1-1で準々決勝進出を決めた。


11年8月11日インターハイ柔道女子団体・3回戦・梅木真美(阿蘇)
写真:阿蘇・梅木真美は余裕の一本勝ち
阿蘇は岡豊(高知)を相手に「一本」3つ、いずれも2分掛からずに試合を決めて余裕の3-0勝利。

高岡龍谷は先鋒長内があっという間の一本勝ち。勝負どころの中堅戦を佐野賀世子が78kg級全日本ジュニア2位の強豪高松彩香から「技有」を奪って勝利し、2-1でベスト8進出を決めている。

【3回戦】
高岡龍谷 2-1 國學院大栃木
宮崎商 2-1 出雲西
大成 1-0 東大阪大敬愛
埼玉栄 ①代-1 新田
夙川学院 ①-1 鶯谷
淑徳 ①-1 広島皆実
阿蘇 3-0 岡豊
敬愛 1-0 東海大翔洋


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