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【eJudo's EYE】 世界選手権第1日・評

2011年8月26日

※eJudo携帯版「e柔道」8月24日掲載記事より転載・編集しています。
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【eJudo's EYE】 世界選手権第1日・評

■48㎏級
相手の「ストロングポイント」で上を行った浅見八瑠奈


世界選手権2連覇、五輪レースの序列でハッキリ上に立つという結果以上に、浅見八瑠奈の成長ぶりが際立つ大会となった。

勝ち上がりの素晴らしさは勿論、福見との直接対決はかつてと様相が一変。福見は足技の巧みさや寝技の強さ、そして柔道センスと普段クローズアップされるストロングポイント以上に、それを支える体幹の強さが売りである。まともに組めば、まっすぐぶつかり合えば決して力負けしないその体幹の強さが福見の柔道の前提条件であり、かつては浅見ははっきりこの福見のパワーを組み手で「しのぎながら」「いなしながら」戦っていた。
しかし今大会はまず地力で勝った浅見が良い形で技を仕掛けることが続き、福見の反撃は身体能力を生かした「アドリブ」である後の先に留まった印象。福見の一番のストロングポイントである体幹の力で浅見がその上を行ってしまったということだ。

ポイントを奪取した「鎌足」の大内刈は、かつてであれば福見がこれを外し、崩れるに留まるという場面が頻出していた技。組み手、具体的な技による攻撃、そして投げ技のポイントと揃った浅見の勝利は、前回の勝利とは不確定要素の数が全く異なる。
加えて、とかくリスク管理の上手さが強調されてきた浅見だが、後の先の利く福見に技を返されかけながらそれでも攻めて出る度胸は、勝つために取るべきリスクをしっかり取ったということになる。少なくとも今回は浅見が勝つべくして勝った試合に見えた。

直接対決で2連敗した福見、そして攻撃力はすさまじいが脆さも同居する山岸絵美(三井住友海上)に比べ浅見の武器は安定感。「たった1人」を選ぶ際に実績はもちろん、これも選考する側にとっては買いの要素だ。五輪レースは浅見が一歩リード、ではなく大きくリードしたと見てよいだろう。

■60㎏級
発想は重量級、ソビロフの1強時代到来か


平岡の出来は素晴らしかった。技の切れ味はもちろん「自ら回転して背中をつく」とまで評された性急な攻めを我慢し、冷静にチャンスを見極めることでその技の切れ味が存分に発揮できていた。準決勝で見せた巴投、背負投、小内刈の連続攻撃は「スピードスター」と称された数年前でもなかなか見ることのできなかった迫力。この日の出来の良さということではなく、平岡は明らかに強くなっていた。

ただ、ソビロフが強すぎた。組み手も攻めも、全て自分が強者であることを前提とした「上から目線」。遠い間合いからも近い間合いからも技のあるソビロフに左で背中を叩かれた平岡は、完全に手詰まり。右にも左にも、掛ける事で自らが苦しくなる状況を良く粘ったが、残念な結果に終わった。

平岡も成長したが、むしろソビロフとの対戦はかつてのそれより水が空いた印象。ソビロフの、ガッチリ組みとめて、相手が嫌がって動かそうとするところを左右の技で仕留めていくスタイルは同階級のそれではなくむしろ重量級の選手が軽い階級の選手と戦うときのやり口。もちろん地力で大きく勝っていなければできない戦い方で最大の脅威はそのパワーの強さではあるが、典型的な軽量選手である平岡らとは、パワーはもちろんスタイルが噛まないという印象だった。

ザンタライアとの「2強」ではなくこの階級は王者・ソビロフの時代が到来したといっていいのかもしれない。日本勢、五輪に向け再度の奮起を期待したい。

■66㎏級
海老沼初優勝、待たれる森下との世界一対決


良くも悪くも投げるか投げられるか、という一発の魅力と、それに同居する不安定さがカラーとなっていた海老沼、この日はこれが良いほうに出た形。
冬季欧州国際大会の時点では完全に「選外」だった状態からの世界王座奪取は見事というほかはない。若い世代に森下、海老沼と2人の世界王者を持つ首脳陣にはうれしい悲鳴だろう。五輪代表決定には、ぜひ複数回の直接対決を期待したい。

無責任な言い方だが、世界王者2人の直接対決は五輪選考代表レースの目玉。柔道界が一般社会からの注目を集める「客を呼べる」カードになることは間違いない。国際大会での強さが売りで実はなかなか国内でしっかり勝てない部分もある森下だが、ここはなんとしても対戦まで頑張ってもらいたいところ。

その森下の試合は完全な「油断」。首脳陣の評価の高い海老沼の優勝もあり、この一敗は非常に高くつく可能性がある。奮起に大いに期待したい。

文責:古田英毅(eJudo)


※eJudo携帯版「e柔道」8月24日掲載記事より転載・編集しています。

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