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パリ世界選手権第一日みどころ 60㎏級、66㎏級、48㎏級

2011年8月24日

※eJudo携帯版「e柔道」8月23日掲載記事より転載・編集しています。

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パリ世界選手権第一日みどころ
60㎏級、66㎏級、48㎏級


■60㎏級
ソビロフ、ザンタライアが2強、挑戦権を持つのは日本勢


【有力選手】

11年8月23日世界選手権展望・ザンタライア
写真:平岡の前に立ちはだかるのは
宿敵ザンタライア
10年東京世界選手権王者のソビロフ(ウクライナ・WR1位)、09年ロッテルダム世界選手権王者で今期欧州選手権でも圧勝したザンタライア(ウクライナ)の実力が抜けている。これに挑む第2勢力が平岡拓晃(了徳寺学園・WR3位)、ピッタリつけて山本浩史(日体大4年・WR4位)、ガルスチャン(ロシア・WR5位)、ベルデ(イタリア・WR6位)、パピナシビリ(グルジア・WR8位)というのが公平な見方だろう。ランキングが序列をほぼ正確に示しているといって良い階級だ。

そして、第3勢力にマークされるガルスチャン、ベルデ、パピナシビリは、柔道の質的に2強を打ち倒して頂点を獲るだけの爆発力はないと見る。挑戦権を持つのはランキング的にも実力的にも明らかに日本勢の2人のみだ。

11年8月23日世界選手権展望・平岡拓晃
写真:世界選手権初制覇を狙う平岡
平岡は、昨年のアジア大会決勝では「負傷負け」を喫しているもののソビロフに対する相性は決して悪くない。問題は変則柔道のザンタライアだろう。長身、脇下を握る独特の組み手、距離の出し入れの上手さと密着したときのパワー、誘っておいての後の先の強さとストロングポイントのはっきりしているザンタライアに対して平岡の研究は十分進んでいると聞く。ランキングからいって準決勝での対決が濃厚なはずだが、ここはその研究ぶりに期待したいところだ。
相次ぐ負傷もあり、グランドスラム・リオでは準決勝でベルデに食われて優勝を逃した平岡。世界の舞台ではすっかりシルバーコレクター、メダルコレクターとして印象が定着しつつあり、年齢的にもそろそろ力はピークを迎えるはずで、ここでの「金」以外に五輪で頂点に立つ道はない。健闘を祈りたいところだ。

11年8月23日世界選手権展望・山本浩史
写真:世界選手権初挑戦の山本浩史
そして山本。地力ではまだまだ2強と戦うには厳しいという見方もあるが、2強不在のグランドスラムリオではオール内股、オール「一本」の圧勝劇を演じている。力関係をくつがえす一発を持つという意味では平岡以上のものがあり、こちらも大いに期待できる。「ホープ」という位置づけのままでは五輪への出場はおぼつかず、その序列を覆すには今大会以上の舞台はない。

ほか、ムーレン(オランダ・WR11位)、ペイシャー(オーストリア・WR12位)ら、時間一杯つかって勝ちきる昔ながらの軽量級スタイルの強豪もいるが、代表2人の巨大大会を勝ちあがる力があるかというと難しい。特にペイシャーは昨年来国際大会でほとんど勝ち星がなく、もはや盛りを過ぎた印象。今大会の活躍の可能性は非常に低いだろう。

【組み合わせ】

11年8月23日世界選手権展望・ソビロフ
写真:ザンタライアと2強を形成する
東京世界選手権王者ソビロフ
予想通り平岡は準決勝でザンタライア、同じく山本は準決勝でソビロフという組み合わせ。
2回戦から登場の平岡は4回戦でチメッド・ヨンドン(モンゴル)、準々決勝でダフチャン(アルメニア)、もしくはペイシャー(オーストリア)との対戦が濃厚。警戒すべきはダフチャンか。
しかしとにかく平岡は決勝以上に準決勝のザンタライア戦が正念場。ここをなんとか勝ち上がってもらいたいところ。

山本は2回戦のダバドルジ(モンゴル)戦が初戦で、4回戦のキム・ウォンジン(韓国)としぶとい選手との試合が続く。ここでよい勝ち方をして乗れば、準々決勝の山場、ガルスチャン戦も勝ちあがりの可能性が高い。

■66㎏級
モンゴル勢中心の混戦、日本の2人もチャンス十分


【有力選手】

11年8月23日世界選手権展望・森下純平
写真:2連覇に挑む森下純平
続けて勝つ選手がいない混戦階級。今期の国際大会の成績と地力を鑑みて、ワールドマスターズ王者にしてロッテルダム世界選手権王者ツァガンバータル・ハッシュバータル(モンゴル・WR1位)、グランドスラムパリ王者森下純平(筑波大3年・WR2位)が優勝候補筆頭格、これに大会ごとの「日替わり」で王者が入れ替わる印象のヨーロッパ勢から欧州選手権王者のベテラン、30歳のミクロス・ウングバリ(ハンガリー・WR10位)にウリアルテ(スペイン・WR5位)、組み力の強いガダノフ(ロシア)とモグシコフ(ロシア・WR4位)、ドラスシック(スロベニア・WR6位)、昨年海老沼匡(明治大4年・WR8位)を肩車で粉砕したケナ(ブラジル・WR7位)、パワーと独創的な技のミラグチャ・サンジャスレン(モンゴル・WR9位)あたりが絡むことになる。

森下の内股と足車は「研究されても掛かる」レベルになってきたと見る向きが多い。不安定さの一方ここ一番での勝負どころに強い、所謂「持っている」選手でもあり2連覇は大いに期待していいところ。

ヨーロッパ勢はいずれも成績が不安定で「一人勝ち」の選手を生み出す状況にない。逆に言えば、コワル(フランス・WR16位)あたりまで含め、爆発力はないが手堅い選手が揃っているため「持てば一発のある」タイプをそろえた日本勢としては組み手をしっかり作れるかどうかがひとつ重要になってくる。

11年8月23日世界選手権展望・ツァガンバータル
写真:ランキング1位のツァガンバータル
足取り禁止、ベアハグ禁止でひところ元気のなかったモンゴル勢2人は、最近比較的オーソドックスな技で勝ちあがるようになってきた。もともと地力が強く、奇襲技にも長けているためこうなると厄介。森下は4月のアジア選手権で個人、団体とツァガンバータルに連勝しているが今大会は要マーク。

キム・ジョジン(WR11位)、アン・ジュンファン(WR33位)らの韓国勢は最近元気がないが、日本で修行していて柔道が噛んでしまうアンも含め、日本相手となると力を発揮するのは周知の通り。ランキングが低く組み合わせ配置に不確定要素があるためここも注意を怠ってはならない。

国際大会の成績から優勝候補に挙げることは難しいが、海老沼匡も頂点に立つだけの潜在能力は持っている。海老沼ならではの「本番力」に期待だ。

【組み合わせ】

11年8月23日世界選手権展望・海老沼匡
写真:復活への大チャンスを貰った海老沼
海老沼はツァガンバータルの山に配され、準々決勝で早くも対戦。ここまでは4試合を戦わねばならないが問題のある相手は見当たらない。むしろ山場があるのはツァガンバータルのほうで、ここには昨季60kg級で期待された強豪アシュムバニ(グルジア)が階級を上げて参戦、配置されている。アシュムバニはパワーと体幹を生かした非常にグルジア選手らしい柔道。この対戦は注目だ。
勝ち上がると準決勝はウリアルテ、ウングバリ、モグシコフ(ロシア)の欧州勢レースを勝ち上がった選手との対戦となる。

森下は比較的戦いやすい組み合わせ。4回戦でザグロドニック(ポーランド)とアンジュンファン、ケナの3人のいずれかと対戦することになりここが一つの山場だろう。アンジュンファンとの攻め合いに嵌り「面白い」試合を展開してしまう危惧はあるが、ここは森下勝ち上がりの可能性が高い。

準決勝の相手だが、こちらの山はガダノフとミラグチャ・サンジャスレンが2回戦で激突するという大変な配置。この勝者にドラスシックが絡んで森下への挑戦権を争う。 ガダノフは組みとめてくるタイプだが技が薄く、後の先狙いで森下の技を受けてくれる可能性も高い。やりにくい相手ではないはずだ。

■48㎏級
高い確率で日本人決勝、五輪に向け譲れない両者


【有力選手】

11年8月23日世界選手権展望・福見友子
写真:ロッテルダム「金」、東京で「銀」
の福見友子
09年ロッテルダム世界選手権王者福見友子(了徳寺学園職・WR1位)と、10年東京世界選手権代表の浅見八瑠奈(コマツ・WR2位)の力が他を圧している。

有力選手としてメネゼス(ブラジル・WR4位)、北京五輪王者で欧州選手権でV7を飾ったばかりのドゥミトル(ルーマニア・WR3位)、ジョシネ(フランス・WR9位)と名前を挙げることはできるが、これはあくまで「上位」入賞候補というレベルに留まる。近年の実績からも対戦成績からも、また柔道の質という意味でもこの2人を崩すのは正直難しいだろう。この中ではスピードと才能溢れ、ヨーロッパ勢とは異なる柔道を展開するメネゼスを推したいが、それでも勝利するにはあまりに多くの前提条件が必要。ジョシネは直近の対戦(グランドスラムモスクワ)で福見に投げられ(有効・大内刈)た上にクセノビスキ(ロシア・WR5位)に一本負けを喫しており、ドゥミトルも同大会ではモレッティ(イタリア・WR27位)に「指導2」で敗れている。福見超え、打倒浅見よりもそこまでしっかり勝ちあがることを考えるべき混戦ステージにいる。
余程のアクシデントがない限り、90%以上の確率で決勝は福見-浅見だろう。

11年8月23日世界選手権展望・浅見八瑠奈
写真:2連覇を狙う浅見八瑠奈
この2人は互いに組み手が手堅く足技も利き、組み手争いからの凌ぎあいのステージを崩すことがなかなか出来ない。手順を「飛ばす」奇襲が簡単に効く選手でもないため、ここでいかに根負けせず、辛抱強く形を作っていけるかがまず大事なこととなる。そのためにはそれまでの勝ち上がりでの体力消耗をどこまで抑えられるかもひとつのカギ。

そして、審判3人がいずれも外国人審判であるということも考慮せねばなるまい。昨年52kg級では試合の主導権を握った中村美里が掛け数にこだわった西田優香に僅差負け(3-0)するという事態があっただけに、明らかな掛け数、そして印象の残る「大技」で攻撃できるかというような微妙な要素が勝敗を分けるのではないか。従来、審判傾向は大会初日で決まる。決勝に至るまでの審判の判定傾向も、両者はしっかり頭に入れて戦うべきだろう。

試合が小差で決まることは間違いないが、残る結果の差は甚大。五輪を考える上では両者にとってまさに正念場である。

【組み合わせ】

11年8月23日世界選手権展望・メネゼス
写真:日本が強すぎる階級、
海外勢で対抗し得るのはメネゼスか
ランキングを反映して第1シードが浅見、第2シードが福見となり両者の対決実現は決勝となる。
浅見は2回戦から登場、4回戦のボグダノワ(ロシア)戦あたりからエンジンをかけるというところか。
準決勝は高い確率でメネゼス。ここまでの対戦で浅見はメネゼスに隙のある試合は見せていない。メネゼスのスピードを組み手で殺し足技で攻め続けるというのがここまでの様相だが、今大会も同様の展開となるか。クセノビスキ、地元のパイト(フランス)もいるが、どちらがきても問題はないだろう。


※eJudo携帯版「e柔道」8月23日掲載記事より転載・編集しています。

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