PAGE TOP ↑

柔道1

柔道2
柔道4 柔道5

eJudoとは?情報募集・お問い合わせサイトマップ

金鷲旗高校大会男子マッチレポート 準決勝~決勝

2011年8月8日

※eJudo携帯版「e柔道」7月29日掲載記事より転載・編集しています。

ドコモ版QRコード KDDI版QRコード
 docomo版QRコード    au版QRコード


金鷲旗高校大会男子マッチレポート 準決勝~決勝
1/4


■準決勝(上)

11年7月24日金鷲旗高校大会男子・準決勝・江畑丈夫が圧倒
写真:国士舘先鋒の江畑丈夫が松尾祥希を圧倒
国士舘 - 大成
(先)江畑丈夫 - 松尾祥希(先)
(次)五十嵐涼亮 - 安田圭吾(次)
(中)浅利慎之助 - 奥村和也(中)
(副)小川竜昂 - 阪本健介(副)
(大)遠藤翼 - 上田轄麻(大)

国士舘は前戦から五十嵐を加えてベストオーダー。隙のないメンバーだが特にエース格の小川、遠藤の2枚を据えた副将と大将は磐石。1年生の先鋒江畑、前戦で一本勝ちに一本負けと相反する2つの試合を見せてまだエンジンの掛かりきらない次鋒五十嵐、この天才性の反面線の細さも併せ持つ2人に中堅の大型選手浅利、大成に試合を揺らすチャンスがあるとすればこの前3つか。

一方の大成もチーム構成は後ろ重心。中堅奥村、副将阪本、大将上田の3枚は上位チームのポイントゲッターと十分伍して試合が出来る一方、実力的に確実にそこを取れるか、というとこれは正直不確定要素。特に後ろ2枚の取り味は「一か八か」というギャンブル的要素も色濃く孕むタイプの選手のため、大成としてはなんとか先行して試合を進めたいところ。国士舘の後ろ2枚が焦って掛け急いだところに、阪本や上田が深く大外刈や大外返、支釣込足といった力比べの技に入って相手の防御技術を無力化するというのが、現実的に可能性の高い大成勝利のシナリオだろう。

先鋒戦は国士舘・江畑、大成・松尾ともに右組みの相四つ。
この試合は73kg級の松尾を90kg級の江畑が激しく追う。松尾は奥襟を嫌い、これを切り絞ってからの右背負投でなんとかしのぐが、釣り手を持って投げるという意志と強いプレッシャーのぶれない江畑、出足払に小内刈を交えながら奥襟を狙って前に出続け、1分13秒「取り組まない」判断で松尾に「指導1」、さらに2分14秒には「指導2」、江畑がガッチリ組み手を作ったところを松尾が場外に逃れた残り31秒ではエスケープの「指導3」と松尾に反則が与えられ続ける。
試合はこのまま終了し、江畑の優勢勝ちでまず国士舘が1点をリード。

11年7月24日金鷲旗高校大会男子・準決勝・江畑丈夫の出足払
写真:国士舘・江畑丈夫の鋭い出足払が炸裂
第2試合は居残りの江畑が右、大成・安田が左組みのケンカ四つ。
江畑釣り手を上から絞って引き手を狙いつつ右内股に支釣込足、安田は下から持って左大内刈、左内股で攻める。2分過ぎに安田の左大内刈を江畑が返しかかるが、間合いを掴み始めた安田、左払腰などで攻め試合はやや均衡の気配。
その刹那の残り1分、安田が左大外刈に踏み込んでくるのを待ち構えた江畑、近い距離で鋭い右出足払。支釣込足気味の回転を加えたこの技に安田抗えず「技有」。
後のなくなった安田、左大内刈などで激しく攻めるが江畑釣り手を下からに持ち替えてこれをカチ上げ、隙のない試合ぶり。残り13秒で江畑に「指導1」が与えられるが安田の反撃もここまでで、この試合も江畑の優勢勝ち。

前試合で相手を追いかけたがしかし逆に追い詰めることで投げの間合いまで接近できなかった江畑、この試合は相手が攻めて嵩に掛かりかけた刹那、相手の仕掛けを利用してこれを呼び込み、自分の技が生きる間合いに侵入した形。1年生離れした落ち着きと一瞬の技の威力、ポテンシャルを改めて知らしめる一撃だった。

国士舘は大成の前衛、やや力の劣る前2枚を1年生の江畑1人で倒して早くも本丸到達。中堅奥村和也に始まるポイントゲッター3枚を引っ張り出した。

11年7月24日金鷲旗高校大会男子・準決勝・奥村和也のプレッシャー
写真:大成・奥村和也のプレッシャーの前に
江畑丈夫は思わず膝を屈する
第3試合は江畑にその奥村がマッチアップ。
右組みの相四つ。これまで釣り手で奥襟を得さえすれば投げる、というプレッシャーを前提に試合を組み立ててきた江畑だが、奥村にはこれが通じない。奥村まず開始早々に相手の釣り手をカチあげて左袖釣込腰を放ち、さらに江畑を完全に組み潰して小外刈で突き放す。それでも臆せずに江畑奥襟を叩くが、奥村は一呼吸、片手でこれを容易に切り離して引き手を得る。組み力は完全に奥村優位。

2試合をこなした疲労に加え、自身の技の大前提である釣り手が「持っても持っても一瞬で切り離される」事態の江畑非常に苦しいところ。猛然と攻める奥村の前に37秒「指導1」、2分過ぎに「指導2」まで失うが、残り1分に足を先に差し入れる大外刈で奥村を伏せさせるなどなんとか以降の失点を食い止め、試合を壊さずに持ちこたえてタイムアップ。
試合は「指導2」による奥村の優勢勝ち。「指導2」で止まったことが不思議なほどの、構造的には一方的な試合だった。ともに全国中学大会で活躍したスター対決だったが、ここは2学年上の奥村が貫禄を見せた形で大成が1点を返す。

11年7月24日金鷲旗高校大会男子・準決勝・五十嵐涼亮の内股
写真:国士舘・五十嵐涼亮が豪快な内股で
強敵奥村和也から一本勝ち
第3試合は国士舘・五十嵐が左、大成・奥村は右組みのケンカ四つ。
奥村引き手争いの中から五十嵐のプレッシャーをいなして攻撃、41秒五十嵐に「指導1」。
奮起した五十嵐、足を先に突っ込んでおいての左内股に左小外刈で攻めるが、技の切れる五十嵐の一発を警戒する奥村の堅いディフェンスの前に間合いに入らせてもらえない。奥村は機を見ては右背負投で対抗。

残り1分半を過ぎ、五十嵐足を差し入れて左大内刈、左内股と組み合わせてモーション少なく技を当て続けるが、奥村しっかり間合いを取ってこれに対処。
残り51秒、再び足を差し入れて右内股を当てた五十嵐、今度はここから大きく踏み込んで右大外刈に繋ぐ。これまで内股、大内刈と内側を攻めてくる技に対して離れながらこれを捌いていた奥村、その動きの先の右脚を五十嵐に先に止められる形になり大きく崩れる。奥村の膝を固定した五十嵐、大きくこれを刈り跳ねながらひねりを加えると奥村あっという間に高空で一回転し「一本」。場内大歓声。

11年7月24日金鷲旗高校大会男子・準決勝・阪本健介の支釣込足
写真:阪本健介、すばらしい組み立ての
支釣込足で一本勝ち
国士舘が1点を加えて、第4試合はこの次鋒・五十嵐に大成の副将・阪本という顔合わせ。
五十嵐は左、阪本も左組みの相四つ。階級が一つ上の阪本、威力十分の左大外刈をドスンと浴びせ続けて優勢。相四つということもあり阪本のパワーをまともに受ける五十嵐、2試合を戦った直後ということもあり明らかに疲労。阪本は大外刈にこれと組み合わせての支釣込足を放ち五十嵐を大きく崩す。

1分を過ぎ、五十嵐は引き手で襟を突いて阪本のプレッシャーを殺そうという構え。
阪本、相手を寄せておいて鋭い左小内刈。これで五十嵐の左足を動かし、体重がかかったところに左大外刈を狙うかと思いきや、ここで阪本、ステップを2つ踏んでクルリと反転し、支釣込足に切り返す。腰のキレ抜群のこの技をまともに食った五十嵐、抗えず大きく1回転、「一本」。

大外刈を晒しての支釣込足はオーソドックスなパターンだが、このシークエンスの前に、相手の足を小内刈でずらすという大外刈にはもってこいの作りが加えられていたことでフェイントの威力がいや増した。序盤で大外刈を思い切り仕掛けて五十嵐を恐怖させていたことにこの丁寧な作りの乗算で、読みの鋭い五十嵐は逆に抗えず。完璧といっていい一本だった。
阪本、力と技を見せ付けた「一本」で試合は第5試合へ。

11年7月24日金鷲旗高校大会男子・準決勝・阪本健介が弾き飛ばす
写真:浅利慎之介の払巻込を阪本健介が弾き飛ばす
国士舘中堅の浅利、大成副将の阪本ともに左組みの相四つ。
大成としてはなんとかこれを抜いてタイスコアに持っていきたいところだが、浅利の前に出るプレッシャーが強い。19秒、場外に押し出された阪本のに指導1」。以降も大外刈の恐怖を撒き散らす阪本に対し浅利臆せず両襟を握って前に出続け、阪本の技はいずれも難しい体勢からのものになり威力が発揮できず。後半は浅利が先に技を出し、掛け潰れるものの阪本の技出しを止めて、この試合はそのまま引き分けに終わった。

11年7月24日金鷲旗高校大会男子・準決勝・捌く小川竜昂
写真:上田轄麻の内股巻込を捌く小川竜昂
いよいよ大成はエース、大将の上田が登場。国士舘もエース2枚の一角、副将の小川が出動。
小川、上田ともに左組みの相四つ。小川引き手で襟を握って上田の脇を突き、距離を保ちながら組み手を進めることと図るが、184cm120kgの上田は気合十分。引き手を得ると左払腰、左大外刈と連発して1分33秒、小川に「指導1」が宣告される。

試合の読める小川、ここで引いて万が一にも追加の「指導」を受けることがあってはならじと前に出始める。上田は大外刈に、ステップを踏みながら腰を切る動作でプレッシャーをかけるが小川これに怖じずに出続け、折を見ては自ら奥襟を叩く。上田も払腰を仕掛けるが小川が前に出てきている分インパクトのタイミングがずらされ不発、小川これを潰しては寝技で時間をしっかり使う。
とここまでよく耐える小川だが、これにさらに積極性を上積み。残り1分を過ぎたところで上田をあおって引きずり出すと、根負けした上田が払巻込。これを小川が返しかけてあわや、という場面も。
残り10秒、後のなくなった上田、起死回生を狙い組み付きながらの左払巻込を放つが小川これをいなすとすかさず飛びついて横三角を狙う。この寝技に「待て」が掛かった時には残り時間2秒で大成は万事休す。
この試合は引き分けに終わり試合終了。国士舘が大将1人を残して今年もしっかり決勝進出を決めた。

国士舘は取って取られて、という伝統的に歩留まりの良いこのチームにしては珍しい乱戦。しかし最後は戦力の厚さと前に配置したタレント2人の攻撃力でこれを乗り切ったとういう形。
一方の大成は前半をしのぎきれなかったことが悔やまれる試合。だが、上位チームのポイントゲッター相手に奪った阪本健介の「一本」などインターハイに向けて明るい材料もあった。中学時代に比べ相対的にはやや線の細くなった印象の大成だが、並び順次第では十分優勝も射程圏内、実力を示した一戦だった。

国士舘○1人残△大成
(先)江畑丈夫○優勢[指導3]△松尾祥希(先)
(先)江畑丈夫○優勢[技有]△安田圭吾(次)
(先)江畑丈夫△優勢[指導2]○奥村和也(中)
(次)五十嵐涼亮○大外刈△奥村和也(中)
(次)五十嵐涼亮△支釣込足○阪本健介(副)
(中)浅利慎之助×引分×阪本健介(副)
(副)小川竜昂×引分×上田轄麻(大)
(大)遠藤翼

 次へ

 
1      


※eJudo携帯版「e柔道」7月29日掲載記事より転載・編集しています。

ドコモ版QRコード KDDI版QRコード
 docomo版QRコード    au版QRコード


→eJudoトップページに戻る
→「ニュース・マッチレポート」に戻る


supported by KAYAC 運営会社サイトポリシー  RSS copyright (c) 2005 ejudo all rights reserved.