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講道館杯男子60kg級・66kg級・73kg級展望

(2010年11月19日)

※eJudo携帯版「e柔道」11月12日~19日掲載記事より転載・編集しています。

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■野村忠宏復活なるか、若手ではホープ山本浩史に期待集まる・講道館杯60kg級展望

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(写真:復活を期す野村忠宏)

【有力選手】

東京世界選手権銅メダル、この階級の第一人者の平岡拓晃(了徳寺学園)が欠場。

同大会代表の福岡政章(綜合警備保障)に浅野大輔(自衛隊体育学校)、08年嘉納杯王者の秋元希星(了徳寺学園職)にベテランの高橋寿正(秋田県警)と有力選手が階級アップで大量離脱し、この階級は混戦が予想される。

その中で最大のみどころとなるのは何といっても野村忠宏(ミキハウス)の戦いぶり。
7月のワールドカップ・ウランバートルでは2位入賞と順調な復帰ぶりを見せたものの、9月に行われたワールドカップ・ローマでは無名に近いブラジル選手の組み際の技に反応が遅れ「技有」を奪われ敗退。少なくともスピードの面ではかつての野村ではない。 とはいえ、相変わらず稽古では周囲が舌を巻く圧倒的な強さを見せているとの情報もあるだけに、本命不在の今大会は勢いに乗れば復活優勝も十分ありえる。
稽古の力関係通りに試合を進められるなら、優勝候補の一番手は当然野村だろう。上手く波に乗れるか、序盤戦の戦いがカギ。

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(写真:ホープとして期待の高い山本浩史)

09年世界ジュニア王者、山本浩史(日体大3年)は強化陣が名指しで期待を寄せる有望選手。得意の左内股の威力は強烈で、これ一つで国際大会を勝ちあがっていけるだけの破壊力がある。しっかり二本持って試合が出来る現行ルールにも非常にマッチした選手。3月のグランプリ・デュッセルドルフでの肘脱臼の大怪我がなければ高い確率で世界選手権代表に選ばれていたという観測もあり、本人も今大会に賭ける思いは強いだろう。

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(写真:世界ジュニアを制覇、シニアでも躍進が期待される志々目徹)

志々目徹(日体大1年)も成長株。内股をベースに非常に力強い柔道をする。全日本ジュニアは3位に終わったが、代表選出に応えて10月の世界ジュニアでは見事金メダルを獲得、爆発力を見せた。。60kgは混戦で、なかなか「続けて勝つ」若手が現れない。志々目にとってはこの講道館杯が山本追撃への最初のハードルとなるはずだ。

ほか、全日本ジュニア王者の西尾享祐(天理大2年)、学生体重別王者の石川裕紀(東海大4年)、08年全日本ジュニア王者松木武志(国士舘大2年)と若手が元気なこの階級だが、ベテラン小川武志(了徳寺学園職)も8月の実業個人を制して存在感を見せている。

【組み合わせ】

第1シードの山本のブロックは比較的緩やかな人員配置。逆に、野村が入ったブロックはベスト8までの山に野村、志々目、小川、今年度高校選手権・インターハイ優勝の高藤直寿(東海大相模高2年)、実業個人2位の和泉強志(自衛隊体育学校)と有力選手が詰め込まれた。

[Aブロック・Bブロック]

山本は初戦(2回戦)で気の抜けない豊田眞太郎(警視庁)と対戦、準々決勝は学生体重別決勝で苦杯を喫した石川裕紀とのリベンジマッチに臨む。同大会では石川の組み際の逆一本背負投に嵌った山本だが、奇襲技に近い石川の一本背負投は十分研究しているだろう。 準決勝は矢野大地(天理大4年)、右田晃介(国士舘大3年)らのブロックの勝者と対戦が見込まれるが、ここはやや人材薄く、誰が勝ち上がって来るかわからない。

[Cブロック・Dブロック]

Cブロックは松木、西尾、07年IH王者黒瀬遼(桐蔭横浜大3年)らが配された。

大混戦のDブロックでは、1回戦で高藤と小川の対戦が組まれておりこれは序盤戦最大の見もの。経験とパワーの差で小川の勝ち上がりが濃厚か。
野村は、1回戦で田中貴尚(福岡大3年)、2回戦で志々目、準々決勝で小川との対戦が濃厚。

■森下追撃の狼煙をあげたい海老沼、真価問われる前野・講道館杯66kg級展望

22kodokan_PRV_66_ebinuma.JPG (写真:東京世界選手権代表の海老沼匡)

【有力選手】

東京世界選手権金メダリストの森下純平(筑波大2年)がアジア大会出場のため欠場。長年第一人者としてこの階級をリードした内柴正人(九州看護福祉大職)も引退を表明し、優勝候補一番手は昨年の王者、海老沼匡(明治大3年)ということになる。

得意技は左組みからの背負投、内股、袖釣込腰、腰車など。抜群のバネと柔軟性を利して体いっぱいで投げ切る豪快な柔道が持ち味。
昨年のこの大会で突如と言っていいほどの開花、グランドスラム東京ではロッテルダム世界選手権王者ツァガンバータル(モンゴル)らを倒して優勝を飾り、一気に世界選手権代表の座を射止めた。
ただし、その代表決定の選抜体重別以降はやや調子を落とし、東京世界選手権ではブラジル選手の肩車で敗退。
この階級でロンドン五輪を狙うなら、まずこの講道館杯で内容の伴った結果を残さなければならない。

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(写真:選抜体重別で評価を上げた前野将吾)

前野将吾(東海大3年)もこの大会で真価が問われる。選抜体重別2位、6月の東アジア選手権でも優勝と上り坂の選手ではあるが、10月の学生体重別では優勝を逃してしまった。
選抜体重別の出来の良さは、もし事前の国際大会に参加できていれば世界選手権出場の目もあったのでは?というほどだった。この講道館杯で最低でも入賞し、国際大会派遣の権利を勝ちえることが森下、海老沼追撃への必須条件。

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(写真:60kg級から階級アップの福岡政章)

60kg級で東京世界選手権代表を務めた福岡政章(綜合警備保障)はこの2人に割って入りたいところ。組み手の巧さとボディバランスの良さが身上で、強豪相手にも時間一杯使って勝っていける粘りがある。

これらを追撃するのは学生勢。昨年国際大会に連続派遣された田中浩平小倉武蔵(ともに筑波大3年)の筑波コンビに、世界ジュニア王者清水健登(山梨学院大1年)、学生王者石本克泰(国士舘大4年)、09年全日本ジュニア王者小寺将史(筑波大2年)と人材が揃っている。

高校生ではインターハイ王者の橋口祐葵(延岡学園高1年)が面白い。大学生勢に比べ柔道が伸びやかで、常に「一本」を狙う姿勢には将来のエースの雰囲気が漂う。間違いなく国際級の逸材。

60kg級からの流入組では秋元希星(了徳寺学園職)に期待。もともと長身で66kg級は適正階級と言える。08年嘉納杯で見せた抜群の技のキレ、思い切りの良さを見せることができればこの階級の序列をかきまわす存在になるかもしれない。

【組み合わせ】

Aブロックは激戦区。海老沼のほか、実業個人王者のもと60kg級浅野大輔(自衛隊体育学校)、江種辰明(警視庁)、08年ジュニア王者橋口靖史(東海大4年)、秋元、石本。
海老沼は2回戦で早くも浅野と対戦する。江種は初戦で橋口、秋元-石本も初戦で組まれている。

Bブロックは田中浩平と福岡の準々決勝が濃厚。ただし、福岡の山には荘司和大(フォーリーフジャパン)、高橋寿正(秋田県警)とうるさい2人も配されている。

Cブロックは小倉に、警察王者三原弘士(警視庁)、高上智史(日体大1年)ら。ここは小倉の勝ち上がりが濃厚か。

Dブロックは前野。準々決勝では小寺、橋口、清水の勝者が待ち受ける。高校生の橋口は初戦で学生王者の清水との対戦が濃厚で、これは序盤の注目対決。

■銅メダリスト粟野に挑むライバル中矢。西山・六郷らジュニア世代にも期待・講道館杯73kg級展望

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(写真:世界選手権銅メダル獲得で評価を上げた粟野)

【有力選手】

この階級は東京世界選手権で秋本啓之(了徳寺学園職)が「金」、粟野靖浩(筑波大4年)が「銅」と出場2名がいずれもメダルを獲得。続く人材も育ってきており、ほんの1年前までは日本の弱点と呼ばれていたが、一気に男子屈指の激戦階級へと変貌を遂げた印象だ。

秋本がアジア大会出場のため欠場し、優勝争いは粟野と中矢力(東海大3年)、07年に決勝を戦った2人が中心となる。

かつての粟野は成績が安定せず、評価もいまひとつ定まらないところがあったが、昨年のグランドスラム東京、今年のワールドマスターズなど海外の強豪との連戦で着実に成長。
9月の東京世界選手権では得意の背負投で6戦中5勝、4つの一本勝ちと好成績で銅メダルを獲得。準々決勝で秋本に敗れはしたものの、篠原信一・男子日本監督をして「きょうの粟野の調子なら十分日本人決勝がありえた。勿体ない組み合わせだった」と唸らせる活躍で男を上げた。
世界選手権出場で評価を上げる選手もいれば、下げる選手もいる。粟野は成績は階級2番手ながら間違いなく評価を上げた選手であり、秋本追撃のためにはもう国内で負けるわけにはいかない。逆に今大会でしっかり優勝すれば、少なくとも「秋本・粟野」という序列はキープし、他を引き離したまま冬季の国際大会シリーズに臨むことが出来る。ここは確実に勝っておきたいところ。

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(写真:粟野に差をつけられた中矢はこれ以上離されるわけにはいかない)

一方の中矢力は選抜体重別で粟野に旗判定で惜敗、ギリギリで世界選手権を逃しており、これがようやく巡ってきたリベンジの機会。この間、ブラジル団体戦で日本代表を務めチームの優勝に貢献、学生体重別でも圧勝と言っていい内容で優勝を飾るなど、評価を下げることなくしっかり準備をしてきた。抜群のパワーをベースに攻め込み、固技で取りきるのが黄金パターン。相手のアクションを待っての仕掛けが多いことが少々気になるが、少なくとも学生大会を見る限りその強さは疑いようがない。国際大会でいまひとつ成績を残せていないだけに、今季は「国際でも通用する」ところを見せたいところ。少なくとも国内では粟野以外を寄せ付けずに勝ち、しっかり国際大会派遣の権利を掴んでおきたいところだ。

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(写真:抜群の投げ技のキレを誇る西山は今季まだ個人タイトルなし、今大会に復活を期す)

この2人を追うのが、09年世界ジュニア優勝の西山雄希(筑波大1年)。左組みからの内股、大外刈に足技と抜群の技のキレを持ち、才能は誰もが認めるところ。昨年は高校生ながら3位に入賞し、一時は世界選手権代表の有力候補に挙げられていた。線の細さゆえかポカ負けも多いが一発の破壊力はやはり魅力。粟野、中矢とも油断は禁物だ。

(写真:全日本ジュニア優勝、学生体重別2位の六郷)

同じく線の細さはあるが、全日本ジュニア王者六郷雄平(明治大1年)も面白い。担ぎ技の一発に鋭い足技が武器で、最近は筋力もアップ、試合ぶりが安定してきた。運動能力の高さ、思い切りの良さで大会をかきまわす活躍を期待したい。

08年ロッテルダム世界選手権代表、今季は10月の世界団体選手権で日本代表を務めた大束正彦(旭化成)、実業個人優勝の齋藤涼(旭化成)は優勝に絡む力がある。大束は右組みからの背負投の威力抜群、齋藤は右の大外刈に威力を秘める。

【組み合わせ】

Aブロックには第1シードの粟野。2回戦で浦幸輝(福岡県警)、準々決勝で金岡真司(警視庁)と警察の強豪が配されたがまずまず順当に粟野が勝ち上がると見る。

Bブロックには齋藤涼。初戦で榎本収(新田クラブ)と六郷が対戦し、勝者が齋藤との準々決勝まで駒を進める可能性が高い。

Cブロックには中矢が配されたが、準々決勝での対戦候補は強豪海老沼聖(警視庁)、新鋭大野将平(天理大1年)が配されておりなかなか面白い。このブロックでは今季IH王者の土井健史(天理高3年)が初戦で海老沼に挑戦する。

Dブロックは西山雄希と大束正彦が準々決勝で激突。シニアで代表争いに噛んでいきたい西山にとっては勝負どころが訪れた感があるが、西山はその前に2回戦で、全日本ジュニアで苦杯を喫した井上修平(足立学園高3年)との対決が待つ。まずここでしっかりリベンジし、気を良くして大束戦に臨みたい。


※eJudo携帯版「e柔道」11月12日~19日掲載記事より転載・編集しています。

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