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全国高校選手権展望・男子団体戦

(2010年3月20日)

※eJudo携帯版「e柔道」3月16日掲載記事より転載・編集しています。

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!eJudo携帯版では、当日の試合の模様を現地からお伝えしています!


高校柔道界のメインイベントの一つである「春の選手権」こと第32回全国高校柔道選手権大会は3月20日、21日の両日、東京・日本武道館で行われる。

今年は男女の団体戦に加え、05年まで実施されていた個人戦が復活。中断されていたテレビ放映も行われることとなり、例年以上の注目を集めている。

「高校3冠」挑戦の最初の試合となる今大会、栄冠を勝ち取るのはどのチームか。
各地区新人戦や年末のオープン大会、有力校監督への取材をもとに、eJudo編集部が大会を展望してみた。

■男子団体戦

国士館が優勝候補一番手、3年連続3冠を狙う東海大相模がこれを追う

昨年までは2年連続3冠を達成した東海大相模高(神奈川)が頭ひとつ抜けた戦力を誇り、これに国士館(東京)が食らいつくという様相だったが、今年はこの構造が逆転。

相模・国士館の「2強」の地位は揺るがないが、今年度は挑戦する立場の国士館の方が戦力的には上という印象だ。

国士館はポイントゲッターの井上を欠いた状態のままプレ大会的な位置づけである若潮杯に優勝。その井上も足首の負傷から2月に復帰しているという現状を勘案すると、全チームの中で見ても戦力的には頭ひとつ抜けた存在であると言っても良いだろう。

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(写真:負傷から復帰した国士館・井上貴裕)

得点源はその井上に加え、田中大貴に浅沼拓海の大型3選手。他にも遠藤翼、五十嵐涼亮と好選手を揃えるが、鍵になりそうなのは81kg級の島尻優一。寝技が強く相手に食らいついていく柔道が出来る非常に「国士館らしい」しぶとい選手だ。どんな強いチームでも優勝するまでには必ず苦しい試合があるものだが、そこで島尻がチームを鼓舞するような試合が出来るかどうかは非常に大きい。

追う東海大相模には一昨年の高木海帆、昨年の羽賀龍之介のような絶対的なエースはいない。
「総合力勝負」と高橋洋樹監督が語る今年のチームで、ポイントゲッターとしての役割を期待されるのが、昨年も1年生ながら準決勝までは圧倒的な強さを見せた王子谷剛志だ。昨年まではポカをする場面もあったが、神奈川県予選では09年インターハイ2位の村上拓(桐蔭学園高)に合技で一本勝ちするなど地力はさらにあがっている。

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(写真:東海大相模のエースは巨漢の王子谷剛志)

ほかにも五十嵐唯大、松雪直斗の2年生に加えて、若潮杯決勝でも一本勝ちしている倉橋功、全中王者の富沢裕一の1年生コンビと戦力的にはしっかり揃っており、国士館を倒すとしたらこのチーム以外にはありえない。
若潮杯で浅沼を谷落で完全に投げている(時間外)王子谷には大駒としての役割が十分期待できるだけに、大将まで勝負を続けて王子谷1人に勝負の帰趨が委ねられるような展開に持ち込めば勝機も十分だ。先輩たちの2年連続三冠を目の当たりにしてきた世代だけに、勝利を信じられるメンタルも武器になる。

この2チームに迫っているのが前述の村上拓、丸山剛毅を擁する桐蔭学園高(神奈川)。

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(写真:桐蔭はインターハイ重量級2位の村上拓が引っ張る)

さらに、「今年はレベルが高い」(国士館・岩渕公一監督)と言われる東京勢の修徳学園高に日本学園高、1年生中心ながら大型の好選手を揃えた大成高(愛知)が上位進出候補。大成は今年も全中を制している世代のチームだが、近年にない大型チームであることと伸び盛りの1年生が中心であることで大化けする可能性もある。

ほか、今年充実が伝えられ12月の松前旗では東海大相模と接戦を演じた小杉高(富山)、九州王者の嘉穂高(福岡)なども有力だ。

トーナメントをA~Hの8ブロックに区切って、展望を試みてみよう。

[Aブロック]
国士館(東京)・開星(島根)・箕島(和歌山)・甲陵(鹿児島)、四日市中央工(三重)、福井工大福井(福井)

[Bブロック]
小杉(富山)・旭川龍谷(北海道)・國學院栃木(栃木)、仙台育英(宮城)、阿波(徳島)、天理(奈良)、長崎日大(長崎)

Aブロックは国士館が順当に勝ち上がることが予想される。昨年、国士館は例年よりも劣る戦力ながらもいつも以上の良い勝ち上がりを見せて決勝に進出した。これを岩渕公一監督は「周りに頼らず、1人1人が勝利を積み重ねた結果」と評し、今年の選手にもこれをしっかり説いている。さらに今年は「井上・田中・浅沼には相手のポイントゲッターからもしっかり一本を狙わせる」と強気の勝負を宣言。戦力の揃った今年のチームがこの気持ちで戦う限り、国士館に死角を見つけるのは難しいだろう。

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(写真:国士館高のポイントゲッター浅沼拓海)

Bブロックは小杉の勝ち上がりが有力。準々決勝で国士館に挑戦するがここは戦力的に見て国士館が勝ち上がると見てまず間違いない。
東京・神奈川勢の圧倒的優勢の中で地方からベスト4を狙えるだけの戦力が揃ったと評判の小杉だが、この早い段階での国士館との対戦はやや惜しい組み合わせ。

このBブロックには09年、地元でインターハイを経験した世代が残った天理もおり、これも忘れるわけにはいかない。近畿大会決勝では近畿王者の上宮をあと一歩まで追い詰めるしぶとい戦いを見せている。

ダークホースは仙台育英。エース大内一徹は個人戦代表こそ逃したもののそのスケールの大きい柔道で東北大会で活躍し、関係者の注目の的。まだまだ粗削りだが、抜き勝負の選手権ならではの大暴れを期待したい。

[Cブロック]
嘉穂(福岡)・東海大第三(長野)・土浦日大(茨城)、田村(福島)、作陽(岡山)、岐阜第一(岐阜)

[Dブロック]
桐蔭学園(神奈川)・青森山田(青森)・柳ヶ浦(大分)、崇徳(廣島)、高松商(香川)、日本学園(東京)、東海大仰星(大阪)

Cブロックは九州王者の嘉穂の勝ち上がりの可能性が高い。近年好チームを作り続けている作陽の存在は気になるところだが、実力通りの試合が出来ればベスト8には嘉穂が出てくるだろう。

Dブロックは最激戦区。優勝を狙う力を持つ桐蔭に加え、東京第三代表の日本学園がノーシード扱いで配され、これに東海大仰星・崇徳の両名門校、09年インターハイ2位の樋口涼を擁する柳ヶ浦が集まり今大会もっとも密度が濃い。
戦力的に見れば桐蔭の勝ち上がりが有力だが、あなどり難いのは柳ヶ浦との2回戦。柳ヶ浦のエース樋口はかつて桐蔭に在籍していたこともありその柔道を良く知っている。桐蔭にとってはこれが大会初戦ということもあり、気の抜けない試合になりそうだ。

準々決勝は嘉穂-桐蔭学園との対戦と見るが、村上、丸山を中心に戦力に厚みのある桐蔭学園の勝ち上がりの可能性が高いと見る。

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(写真:全中王者、IH2位の柳ヶ浦高・樋口涼)

[Eブロック]
東海大相模(神奈川)・高水(山口)・沖縄尚学(沖縄)・北海(北海道)・近江(滋賀)・久慈(岩手)

[Fブロック]
上宮(大阪)・本荘(秋田)・埼玉栄(埼玉)・高志(新潟)・延岡学園(宮崎)・日川(山梨)・新田(愛媛)

Eブロックは東海大相模が圧倒的で、これを止められるチームは見当たらず。東海大相模がこの後に向けてどのような戦い方を見せるかが焦点だろう。

Fブロックは近畿1位の上宮と埼玉栄の2回戦がヤマ。この勝者がベスト8に進出する可能性が高いが、いずれも東海大相模を崩すには至らないだろう。

[Gブロック]
大成(愛知)、佐賀商(佐賀)、前橋育英(群馬)、京都学園(京都)、東海大浦安(千葉)、八頭(鳥取)

[Hブロック]
修徳(東京)、東海大山形(山形)、浜松商(静岡)、鎮西(熊本)、高知南(高知)、育英(兵庫)、日本航空石川(石川)

Gブロックは大成が強い。2年生の島崎隼を中心に、奥村和也、坂本健介、上田轄麻、といずれも全中優勝を経験した1年生3人を揃えて2強に挑む。登録6人のうち5人が110kg以上と近年の大成には珍しい大型チームであることも魅力。

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(写真:全中でも活躍した大成・奥村和也)

東海大浦安も、09年IH81kg級2位の渡邊勇人を擁する好チームであなどれない。チームの雰囲気も渡邊次第というところのあるチームだが、ムラ気の渡邊がどこまでチームのために貢献できるかが大成食いの条件だろう。

Hブロックはまとまりの良い修徳が勝ち上がるの可能性が非常に高い。
この両者の対戦は準々決勝の屈指の好カード。戦力が拮抗しており、どちらが勝ってもおかしくない試合となるだろう。

[準決勝~決勝]

国士館-桐蔭学園はやや国士館が有利と見る。
今年の国士館はどこからでも攻撃に転じることが出来る分厚い布陣。桐蔭は村上、丸山と2枚看板を擁するが、「団体の鉄則は最悪でも2人でポイントゲッターを止め、他をきっちり取る」(岩渕公一監督)ことをしっかり仕込まれている国士館を相手にした場合、戦力の較べ合いになるような総力戦を強いられる可能性が高い。サイズも国士館に大きく分がある。

大成-修徳学園の勝者は東海大相模と対戦するが、いずれも現在の相模には戦力的に一歩譲る。東海大相模・高橋洋樹監督は「気が抜けない対戦」と警戒も見せるが戦力差は明らか。 大成-東海大相模の「攻撃」をモットーとする2チームが対戦した場合は、比較的柔道が噛み合って思わぬ好試合も期待できるのではと思うが、2番槍、3番槍と分厚い攻撃を展開できる東海大相模の布陣には及ばないのではないだろうか。東海大相模が勝ちぬけると見る。

決勝は高い確率で国士館-東海大相模となるだろう。

国士館は前述の通り若潮杯で優勝。決勝では東海大相模のエースである王子谷剛志から浅沼拓海が苦しい試合ながらも朽木倒「有効」で勝利している。
これに井上貴裕が戻ってくることを考えると国士館の戦力はかなりの厚みがあり、単純な戦力比較でいえば国士館が上。

ただし、それは決して圧倒的な差ではない。東海大相模としては他選手でしぶとく戦い、王子谷次第で勝負が決まる展開を作れれば十分勝機はありと見ているはずだ。如才なく戦う富沢裕一なども順調に育ってきており、それが出来るだけの駒も揃ってきている。
相模の選手は嵌れば一発持っていく技のキレがある。国士館が焦るような展開となれば勝機ありだ。

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(写真:若潮杯決勝での王子谷-浅沼戦)

一方の国士館は、久々相手を上回る戦力を擁しての決勝となる。岩渕監督は「リードしていたら慌てずに試合を運び、もちろん追いかける展開では勝負にいく。」という基本姿勢に加え「そして、リードしている場面で守りに入らないこと」と今年のチームの指針を掲げている。
焦らずにしっかり試合を運べるかどうか、また、挑戦者の気持ちで向かってくる東海大相模に負けないだけの「攻める」気持ちを持って戦えるかどうかがひとつのカギ。

オーダー順に関して言えば、東海大相模は王子谷を大将に持ってきて、なんとかタイでここにつなごうという作戦で出てくるだろう。
もともと高橋監督は先制点重視を頻繁に口にし、一昨年はポイントゲッターの羽賀龍之介を前で使うなどその采配も攻撃重視がモットー。が、それは後ろに高木海帆というエースがいたから。
昨年は戦力をにらんで最も信頼できる羽賀を最後の砦として大将に置き、インターハイでも2年連続でかなり堅いオーダーを組んでいる。今回もしっかり彼我の戦力差を見極めてくるはずで、現実的に「大将王子谷」で勝負に出てくるはずだ。
富澤の受けの強さもかなり買っているので、富澤らを使って試合全体を波の少ない展開に持ち込み、王子谷で勝負を掛けさせる作戦で来るのではないだろうか。
攻撃重視で取って取られての乱戦に持ち込む展開もありだが、そうなるとサイズに勝る国士館を崩すのは苦しいはずだ。

一方、策士・岩渕公一監督引き入る国士館は、信頼を寄せる井上を取り役として前に出すか、王子谷と勝負させることを考えて後ろに置くかがひとつのカギ。
81kg級の島尻を相模戦で起用するには勇気がいる。井上でリードして、浅沼、田中ら重量選手2枚を後ろに手当するというのはひとつの考え方だろう。
戦力差ほどには点数の開かない展開も十分考えられ、岩渕監督がどのようなシナリオを持って試合に臨むか非常に楽しみ。決勝のオーダーは必見だ。


※eJudo携帯版「e柔道」3月16日掲載記事より転載・編集しています。

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