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全国高校選手権・女子個人戦展望

(2010年3月20日)

※eJudo携帯版「e柔道」3月17日掲載記事より転載・編集しています。

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【高校選手権展望・女子52kg級】

-中西(比叡山)と角田(八千代)が軸、楠(奈良育英)が絡む激戦階級-

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(写真:優勝候補に挙がるIH3位の中西)

軽量級は学年の差を越えて早熟傾向にあり、今大会は新人戦ながらも実績十分の選手が揃う。
加えて48kg級、52kg級の有力選手が集中する形になり、この52kg級は最激戦階級と言って良いラインナップになった。

軸は09年インターハイ52kg級3位の中西悠(滋賀・比叡山)と同じく3位の角田夏実(千葉・八千代)に、全日本ジュニア3位の楠智恵(奈良・奈良育英)の3人。

中西は同門の48kg級講道館杯3位、2年連続全日本ジュニア王者の遠藤宏美を県予選決勝で破っての出場。世界カデ王者と普段から高いレベルでの切磋琢磨を続けており、今大会は優勝候補の最右翼。ライバルの楠にはインターハイ準々決勝で勝利(僅差)している。

この3人に加えて前評判が高いのが、黒木美晴(宮崎・宮崎商)。団体戦で九州ナンバーワンの声もある宮崎商高のポイントゲッターとしてチームを牽引する。指導者間での評価が非常に高く、今大会上記の3人に割って入るだけの力を十分持っている。

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(写真:角田は準決勝で楠との対戦が濃厚)

ほか、08年全中優勝の宮川拓美(石川・北陸大谷)、同じく3位の魚山莉央(愛媛・新田)、埼玉栄高で団体戦レギュラーを務める太田千鶴、東大阪大敬愛の高松静香も厳しく鍛えられており上位進出の可能性十分。
48kg級勢では09年インターハイでベスト16に食い込んだ鈴木真佑(京都・京都文教)と原琴乃(愛知・同朋)が勝ち上がりを伺う。

組み合わせは楠のAブロックに魚山、角田のBブロックには黒木に原、Cブロックには宮川・玉木聖子(沖縄・沖縄尚学)、中西のDブロックには太田・鈴木という配置。黒木・角田が激突する準々決勝がひとつのヤマだろう。

【高校選手権展望・女子57kg級】

-優勝候補No1の武村を塚田が追う-

優勝候補最右翼は09年インターハイ王者武村綾華(埼玉・埼玉栄)。

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(写真:IH王者武村は同世代に負けるわけにはいかない)

払腰に内股、大外刈と、パワーを裏付けにした大技は威力十分で、寝技も強い。
団体戦では中堅が63kg以下というレギュレーションの関係で出場しない見込みだが、その分個人戦に集中できるという利点もある。気持ちで戦うタイプなので、団体戦不出場をモチベーションに変えることが出来るか。ジュニア国際大会でも実績を挙げて来ている武村は、いまのところこの世代では第一人者。、シニアのカテゴリではまだ跳ね返されている形だけに、ここで同学年に不覚を取るわけにはいかない。

武村を追うと見られるのが09年インターハイ3位の塚田紗矢(栃木・國學院栃木高)。インターハイ準決勝では武村が払腰「技有」と指導アドバンテージ2、塚田が指導アドバンテージ3という小差の激戦を演じており、今大会にリベンジを賭ける。

次グループの趙睦熙(宮崎・宮崎日大)と森咲良(広島・清水ヶ丘)、高橋紗美(群馬・常磐高)の3人はインターハイではベスト8に食い込んでおり地力十分。

インターハイベスト16の山下志保(京都・京都学園)、07年全中3位の染宮恭子(千葉・千葉明徳)、向奈都美(東京・藤村女子)に加え、喜多京子(奈良・奈良育英)、岩田奈那子(神奈川・横須賀学院)らも力を持っている。

順当にいけば決勝は武村-塚田だが、武村のブロックには高橋・向・趙、塚田のブロックには山下(2回戦)、森(3回戦)、染宮(準々決勝)らの強豪が配されている。

【高校選手権展望・女子63kg級】

-頭ひとつ抜ける太田晴奈を九州勢の黒木・木村が追う-

09年インターハイ3位、太田晴奈(東京・淑徳)が優勝候補ナンバーワン。所属の酒井健也監督は「団体戦も大事だが、太田がオール一本で個人戦で優勝することが大きな課題」と語り、頂点取りへの意欲を隠すことがない。
太田の特徴はなんと言っても、どこからでも「一本」を取れる技のキレ。1日平均千本の打ち込み、200本以上の投げ込みで磨きこんできた内股・大内刈・払腰で日本一を目指す。

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(写真:優勝候補筆頭は太田晴奈)

その太田のブロックには有力選手が集まり行く手を阻む。

3回戦では早くも有力候補の黒木和世(宮崎・宮崎商)と対戦が予想される。黒木は寝技が得意で、妹の美晴とともにポイントゲッターとして宮崎商を牽引する好選手。

そして準々決勝では団体戦優勝候補、福岡・敬愛のポイントゲッター木村輝美と激突する。
技のキレで勝負する太田に対し、木村は抜群のパワー、体幹の強さをベースに押し込んでの柔道が持ち味。
07年全国中学大会の決勝での両者の対戦は「有効」で太田に凱歌があがっているが、それぞれ特徴あるチームに進学し、どう成長したか。この階級全試合中もっとも注目すべき試合かもしれない。

ほか、逆ブロックでは08年全中57kg級優勝の岡本悠理(京都・京都学園)がシード。

有力選手としては、09年インターハイベスト8の佐野賀世子(富山・高岡龍谷)に、鴨川成美(長崎・長崎明誠)、内田寛乃(愛知・弥富)、08年全中3位の福島萌衣(埼玉・埼玉栄)らか。

【高校選手権展望・女子70kg級】

-結城・松延の九州勢2人に注目-

優勝候補はインターハイ2位の結城久美子(福岡・敬愛)。パワーをベースに組み勝ち、払腰に大外刈、内股と相手を投げ切るだけの技を持っている。団体戦では大将(無差別)での出場のため、男子選手や超級の選手とも乱取りを積んできておりさらに力をつけてきている。

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(写真:敬愛で大将を務めるIH2位・結城久美子)

対抗するのは松延祐里(長崎・長崎明誠)と、中島美雪(三重・名晴)。
松延は九州で常に結城と覇を競ってきた強豪選手で九州大会の70kg級では3連覇。体幹の強さをベースに寝技で取るしぶとい柔道が身上で、昨年のインターハイは組み合わせに泣きベスト16で敗退したものの、全国上位に入ってくる力は十分。

中島はインターハイ78kg級3位。今大会では階級を落として頂点を狙う。

09年インターハイ王者で今大会第1シードの野田亜海(宮城・東北)も候補に挙げるべきだが、インターハイ以後はジュニア・シニア・高校と全てのカテゴリの試合で、インターハイチャンピオンにふさわしいパフォーマンスを見せることが出来ておらず、東北ブロック大会でも優勝争いに絡めず。今大会で真価が問われる。小柄な体を生かした背負投に潜り込んでの大内刈など、インターハイで見せた思い切りの良さを再現することができるか。

インターハイベスト8の妹尾奈波(岡山・岡山学芸館)のほか、重永智美(山口・西京)、向井あすか(埼玉・桶川)、岡本幸穂(大阪・東大阪大敬愛)らも有力。

【高校選手権展望・女子無差別】

-超級の強豪、井上・渡部の一騎討ちに注目-

この階級は78kg級と78kg超級の2階級の強豪が集うことになりこれも激戦区だが、超級の2名、、井上愛美(愛媛・新田)と、渡部紫織(岐阜・鶯谷)が優勝争いの軸となる。

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(写真:インターハイ後も各種大会で経験を積んだ井上愛美)

井上は09年インターハイ2位。以後も全日本ジュニア(ベスト8)を始め各種大会に出場。愛媛国際大会では、ブライアント(イギリス)らと対戦し、1階級下ながらシニアの強豪マルザン(ドイツ)を破るなど経験を積んできた。169cm,110kgの恵まれた体格を生かした柔道で将来の日本代表候補だ。

対する渡部はインターハイ3位。160cm,115kgと体格では井上に引けをとらない。
ともに内股に払巻込に寝技も強いという典型的な女子重量級の柔道。
両者の対戦では当然奥襟を取り合う展開が予想され、その点上背のある井上がやや有利の声もあるが、試合はやってみるまでわからない。渡部が、自分より体の大きい選手との対戦で取れる技に習熟しているかどうかがひとつのカギ。

実力的にはこの2名が大きく抜け出していると見ていい。

これを追うのが、インターハイ78kg級ベスト8の、谷川有美(宮崎・宮崎商)、全日本ジュニア78kg級ベスト8の、増田早矢花ら。

有力選手として挙げられるのは、井坂希望(千葉・八千代)、、立野幸(東京・渋谷教育学園渋谷)、、中山あゆみ(広島・広陵)など。


※eJudo携帯版「e柔道」3月17日掲載記事より転載・編集しています。

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