第22回全国体育系学生柔道体重別選手権大会・第1日レポート(66kg級、73kg級、81kg級)(2010年3月12日)※eJudo携帯版「e柔道」2月24日掲載記事より転載・編集しています。 ![]() docomo版QRコード au版QRコード 20日、21日の両日、東京・講道館にて第22回全国体育系学生柔道体重別選手権大会が行われた。 体育系学部を持つ大学に参加資格がある本大会は、講道館杯出場権を持つ選手はエントリーできないというレギュレーションもあり、普段はトップレベル大会の出場機会のない学生にとっての貴重な機会。 年々参加者が増え続け、22回目の開催となる今大会は22大学から342名の選手が参加するという史上最大規模で行われ、男子の体重別7階級で熱戦が繰り広げられた。 また、学生の育成を目的としたこの大会は4年生以上の審判員研修の場としても活用される。 各種大会で活躍した4年生選手達は、A級ライセンスを持つアドバイザーやジュリーの指導に耳を傾けながら熱心に試合を裁いていた。 第1日の20日は、66kg級、73kg級、81kg級の3階級の競技が行われた。 (試合時間4分、GSは2分) 【66kg級】石本克泰(国士館大3年)が連覇 (参加51名) (写真:66kg級決勝、石本(右)と仲村の対戦) 決勝に進出したのは石本克泰(国士館大3年)と、仲村茂樹(桐蔭横浜大3年)。 昨年優勝の石本は1回戦で伊藤輝(大阪体育大2年)を僅か57秒で大外刈「一本」に仕留めて好スタート。2回戦の鈴木謙太(日体大2年)にはややもたつき僅差での勝利となったものの、3回戦の阿部一平(東洋大1年)からは大外刈で「技有」を奪い優勢勝ち、準々決勝は本原廣宣(東海大1年)から大外刈「一本」、準決勝は野口竜光(東海大1年)から払腰でこれも「一本」と尻上がりに調子を上げての決勝進出。 一方の仲村は2回戦で石原元気(東京学芸大2年)に僅差で勝利、3回戦では元全国中学大会王者の櫻庭翔(国際武道大1年)を払腰「一本」で降したものの、準々決勝は山崎康太(日体大1年)を僅差、準決勝は松本元太(国際武道大1年)をこれも僅差の優勢勝ちと、小差の試合を制し続けての決勝進出となった。 決勝は石本、仲村ともに右の相四つ。 開始早々、厳しい組み手争い。20秒、石本釣手を探りながら、やや強引に右大内刈を仕掛けるが間合いが遠く、仲村これを鋭く小外刈に切り返し仲村の「有効」。決めが良く、投げられた石本も「一本かと思った」というこの大内返で、試合が落ち着く前に仲村が先制。 (写真:開始早々、仲村が大内返で「有効」を奪う) 以後も同様にややあわただしい展開が続くが、1分過ぎから石本が釣手で横襟を握り、両襟を握る形で仲村の頭を下げさせ始めると仲村の動きが止まり、徐々に試合は石本ペースに。 石本は次々に両襟の大外刈を繰り出して前に出ると、仲村は苦しい態勢ながらもこれに右背負投、左袖釣込腰で対抗。しかし仲村の技はいずれも組み際、もしくは押し込まれた体勢からのもので、石本は払巻込、大内刈に大外刈と技をまとめて完全に試合の主導権を握る。 残り1分20秒、仲村、何度めかの左袖釣込腰を待ちかまえた石本逆側に勢い良く押し込んで転がす。引き手のめくりが良く効き、石本の「技有」となる。 (写真:石本が仲村の左袖釣込腰を返し「技有」) 石本すかさず抑え込みを狙うが、仲村二重絡みで耐え、長い攻防の末に「待て」。 この時点で残りは約40秒。石本は片襟の体落、背負投で攻撃し、最後は前に走り出てくる仲村をうまくいなして時間。優勢勝ちで見事今大会2連覇を達成した。 試合後、「2連覇は狙っていた」と息を弾ませた石本。決勝では先行されたが、「あれは一本取られたかと思ったが、ポイントを取られて却って燃えてきたので結果的には良かった」と語る強気の柔道が見事連覇を呼び込んだ。 【入賞者】 優勝:石本克泰(国士舘大3年) 準優勝:仲村茂樹(桐蔭横浜大) 第3位:松本元太(国際武道大)、野口竜光(東海大) (写真:66kg級優勝の石本) 石本克泰選手のコメント 「2連覇しようと思って試合に臨みました。準決勝では予想していた相手があがってこずラッキーな面もあった大会。昨年の学生体重別は羽沢(龍弘・国士館大)に勝ちたかったが予選で負けた。今年は学生体重別で勝ちにいきたいです。ポイントを取ると下がってしまうので、そこからさらに指導でもなんでも取って勝てるようにしていきたい。技が効かないので、判定でも指導でももぎとっていけるような柔道が当面の目標です」 【準々決勝】 仲村茂樹○優勢[僅差]△山崎康大(日体大) 松本元太○優勢[有効]△木村将史(東海大) 野口竜光○背負投△塚田恵一(日本大) 石本克泰○大外刈△本原廣宣(東海大) 【準決勝】 仲村茂樹○優勢[僅差]△松本元太 石本克泰○払腰△野口竜光 【決勝】 石本克泰○優勢[技有]△仲村茂樹 【73kg級】天理大・鈴木昭徳が地力発揮し初優勝 (参加52名) (写真:本松(左)と鈴木の決勝) 決勝に進出したのは本松和也(日本大3年)と、鈴木昭徳(天理大3年)。 本松は長身を利した柔道が冴え、1回戦は添野修平(山梨学院大1年)を三角絞、2回戦は佐藤貴浩(東京学芸大3年)を大外刈、3回戦は北駿平(国際武道大1年)を小外刈と一本を並べて順調な勝ち上がり。森翔太郎(日体大)との準々決勝は「指導2」での優勢勝ちだったが、準決勝では橋本大豊(日体大)と接戦の末、1分20秒鋭い右大内刈で一本勝ち。気を良くして決勝に進出した。 一方の鈴木は1回戦を原口太秀(東海大)に反則勝ち、2回戦は後藤龍一(順天堂大学)から掬投で「有効」を奪い優勢勝ち、3回戦は熊沢幹二(埼玉大)に小外刈「技有」の優勢勝ち、準々決勝は田中信雄(帝京大)から内股「一本」、準決勝は窪田拓耶(帝京大)から「指導3」優勢勝ちという勝ちあがり。 決勝は本松右、鈴木は左のケンカ四つ。 開始早々に鈴木は相手の頭を下げさせての左内股、本松は組際の跳び十字という技の応酬。 釣手争いも厳しく、目まぐるしく釣手の上下が変わる展開。55秒には互いに腰を寄せて力勝負になるがともに投げきれず。 ともに長身、脚の強さを生かした大外刈に内股が主戦武器の似たタイプだが、ガッチリ組むと鈴木が攻勢、対する本松は組際に技をまとめては離れるという展開で手数は本松、地力は鈴木という印象。 (写真:本松が内股で攻める) 1分50秒、本松組際に両襟を握った大外刈はスッポ抜けて空振り。 さらに大内刈から背負投と攻め、鈴木はこれを返そうとするが本松こらえて「待て」。 直後の2分、本松組際に飛びついて背中を抱え、腰を寄せて勝負に出るが懐に入りきれず。効なしと見た本松の離れ際に鈴木の左大外刈に食いつく。鈴木大外落の形で体を捨てながらこれを決めにかかれば本松体を捻ってかわそうとするが及ばず鈴木の「有効」。 (写真:鈴木が大外刈で有効を奪う) リードした鈴木だがその後も前に出、両襟を握っての大外刈、大内刈に腰車と攻撃を続けて本松につけいる隙を与えず。最後は本松が隅返を狙ったところで時間となり鈴木の優勝が決まった。 個人の目標は「特になし」で、「選手で出ようが応援だろうが、とにかく天理大が団体で全国優勝することが唯一の目標」と語る典型的な天理大選手の鈴木。正木嘉美監督は「素質があるし、自分の柔道を持っているのでしっかり組めば強い。苦手なタイプともっと稽古すればもっと強くなる」と期待を込めたコメントで優勝を祝福していた。 【入賞者】 優勝:鈴木昭徳(天理大) 準優勝:本松和也(日本大) 第3位:橋本大豊(日体大)、窪田拓耶(東海大) (写真:優勝の鈴木昭徳) 鈴木昭徳選手のコメント 「今日は試合内容よりも運が良かったと思っています。計量も400gオーバーしたのにウォーミングアップでしっかり落ちたし・・・。自分の柔道はたいしたことありません。自分の組み手になればというのはわかっていますがなかなかその形になれない。ガムシャラにいくしかありません。目標は、とにかく天理大の団体日本一。そこに自分も出て、優勝することが理想です。」 【準々決勝】 橋本大豊○GS僅差△島田崇史(国士舘大) 本松和也○優勢[指導2]△森翔太郎(日体大) 窪田拓耶○優勢[有効・内股]△喜多一成(国士舘大) 鈴木昭徳○内股△田仲信雄(帝京大) 【準決勝】 本松和也○大内刈△橋本大豊 鈴木昭徳○優勢[指導3]△窪田拓耶 【決勝】 鈴木昭徳○優勢[有効]△本松和也 【81kg級】天理大主将の世古が優勝 (参加50名) (写真:世古(左)と永瀬の決勝戦) 昨年3位の五十嵐遼介(東海大)は3回戦で高木獏(筑波大)にGSの末小外刈「有効」を奪われ敗退。 決勝に進出したのは永瀬諒(日体大)と世古大和(天理大)。 永瀬は2回戦の福殿良(国際武道大)戦は上四方固、3回戦の小池毅には返し技で「一本」を奪う好スタート。準々決勝の田熊豊(国士館大)は一本背負投、準決勝は帆高純平(山梨学院大)を相手の足取りによる反則勝と、全ての試合を一本勝ちで決勝に進出した。 一方の天理大新主将の世古大和(天理大3年)は1回戦を西野龍太郎(筑波大)から「指導2」優勢勝ち、2回戦は高橋奈央弥(福岡大)から大外刈「有効」を奪っての勝利、3回戦は田島大司(国際武道大)から僅差(3-0)の辛勝と万全とは言いがたい立ち上がり。しかし準々決勝は山邉章平から内股透で「技有」、準決勝はGSの末内股で一本勝ちと立て直して決勝に臨んだ。 決勝は永瀬、世古ともに右組みの相四つ。 開始から厳しい組み手争いで双方なかなか自分の形になれない。 32秒、世古、引き手で相手の袖を前にいなしながら、片手の支釣込足の形で相手の右足を蹴って崩すと永瀬大きく崩れ膝から落ちるが「待て」。 1分、永瀬、上から世古の帯を抱えると世古自ら前に崩れて膝をつき「待て」。 1分半、永瀬は両襟を掴んで相手の頭を下げさせ内股を試みるが効なし。 1分35秒、世古、三段の小外刈で攻めると永瀬崩れて腹這いに落ちるが世古追い切れずこれもポイントには至らず。 (写真:世古、小外刈で崩すが追い切れず) 2分、永瀬が奥襟を叩き優勢。世古は苦しい体勢となったがそこから首を抜くように外側に回り込み片襟の右大外刈。 永瀬踏みとどまり一旦技は止まったが世古の入りが深く、世古頭を下げながら刈り足を蹴り上げるようにこれを決めると永瀬たまらず後方に倒れ、世古が決定的な「技有」ポイントを奪取。 (写真:世古の大外刈が「技有」) そのまま寝技の長い攻防があり、立ち上がったときには残り時間は1分少々。 世古、攻撃の手を緩めず片手の小外刈、支釣込足などで永瀬に攻める体勢を作らせない。 そのまま時間となり世古が見事優勝を果たした。 正木嘉美監督が「稽古熱心で学生の手本。関西学生で優勝しておかしくないほどの実力はある。」と信頼を寄せる新年度主将の世古。 「昨年、個人ではさして成績を残せず講道館杯も出られなかったので、きっかけを掴むために出場した」とこの大会の参加を決めたが、同僚の66kg級横山とともに見事優勝。 比叡山高校2年時のインターハイベスト8が個人戦の最高実績で、全国大会での優勝は初めて。 チームでは主将としての重責も担うが、目標の団体戦日本一に向け、「チームみんなが目標に向けどこまで切磋琢磨できるかがポイント」と抱負を語り、気持ちを引き締めていた。 【入賞者】 優勝:世古大和(天理大) 準優勝:永瀬諒(日体大) 第3位:帆高純平(山梨学院大)、渡邊健太郎(福岡大) (写真:優勝の世古大和) 世古大和選手のコメント 「序盤はGSが多かったのですが、だんだん体が動いてきて、準決勝で一本取った後は「いくしかない」と思いました。決勝は下がったら持っていかれるのでそこに気を遣いました。(技有を取った)大外刈は、奥襟を取られた時の形として持っている技。目標は全日本学生優勝大会でチームが日本一になること。昨年は4年生主体のチームで3年生が入れていなかったので、まだまだこれから。3年生中心に盛り上げていきたいです。」 【準々決勝】 永瀬諒○一本背負投△田熊豊(国士館大) 帆高純平○一本背負投△高木漠(筑波大) 渡邊健太郎○-△大島一起(桐蔭横浜大) 世古大和○優勢[技有・内股透]△田島大司 【準決勝】 永瀬諒○反則勝△帆高純平 世古大和○GS内股△渡邊健太郎 【決勝】 世古大和○優勢[技有]△永瀬諒 ※eJudo携帯版「e柔道」2月24日掲載記事より転載・編集しています。 ![]() docomo版QRコード au版QRコード 【docomo版アクセス方法】 iMenu→ メニュー/検索 → スポーツ → 格闘技/大相撲 → e-柔道 【au版アクセス方法】 EZメニュー → EZトップメニュー → カテゴリで探す → スポーツ・レジャー → 格闘技 →eJudoトップページに戻る →「マッチレポート・ニュース」一覧に戻る |
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