PAGE TOP ↑

柔道1

柔道2
柔道4 柔道5

eJudoとは?情報募集・お問い合わせサイトマップ

【全日本選抜少年柔道大会】②中学男子は新鋭・小野中が初制覇、女子は相原中が盤石の2連覇で史上初の3冠達成

(09年11月5日)

eJudo携帯版 9月21日掲載記事より

→eJudoトップページに戻る
→「ニュース・トピックス」一覧に戻る

■中学生男子の部 全国中学大会2位の新鋭・小野中(兵庫)が初制覇

決勝に進出したのは全国中学大会2位の小野中学校(兵庫)と、大成中学校(愛知)。今年の全国中学大会準決勝の再現となる顔合わせとなった。

小野中学校は、初戦で国分寺中学校(栃木)を4-0で破る好発進を見せると、可部道場(広島)に1-0、SIS柔道クラブ(山口)に4-0で勝利して順当にベスト4に進出を決め、準決勝では国士館中学校(東京)と対戦。

この試合のヤマは先鋒戦。岡田大希が国士舘・横田雄斗に攻めに攻められたが、終盤、「指導」を貰った直後の組み際に思い切って左内股に飛び込めば、脚が良く上がり真上に飛んだ横田はたまらず1回転して見事な「一本」。
この虎の子の1点を次鋒以降の4人がしっかり守りきり、1-0で全国中学大会に続く決勝進出を決めた。

09年全日本選抜少年柔道大会中学の部準決勝・岡田大希(小野中)-横田雄斗(国士館)
(小野中・岡田の内股が見事に決まって「一本」)

一方の大成中学校は初戦の強豪・小杉中学校(富山)戦を2-0で乗り切ると、3回戦で小国中学校(熊本)に4-1、準々決勝も白光中学校(福岡県)に2-0の快勝。
準決勝では、全国中学大会優勝の企救中学校(福岡)を破って意気あがる静岡学園中学校(静岡)と対戦。
中堅戦まで引き分けが続く緊迫した試合となったが、副将の鈴木孝洋が2分35秒小外刈で一本勝ち。続く大将の安田圭吾も払腰を決め、2-0の快勝で決勝進出を決めた。

決勝戦。

先鋒戦、小野・岡田大希、大成・渡邊風吹の対戦は左の相四つ。岡田の左背負投、左内股に渡邊の左大外刈と攻め合うが決定的な場面はなく、反則ポイントも中盤岡田への「教育的指導」のみ。渡邊の左内股巻込を岡田が潰したところで時間となり引き分け。

次鋒戦、小野中学校はポイントゲッターの河端祥也が登場。しかし大成・清水元輝が一歩も引かずに戦い、河端が奪ったのは「教育的指導」1つのみ。この試合も引き分けに終わる。

09年全日本選抜少年柔道大会中学の部準決勝・岡田大希(小野中)-渡邊風吹(大成中) 09年全日本選抜少年柔道大会中学の部準決勝・河端祥也(小野中)-清水元輝(大成中)
(左:先鋒戦、岡田の大内刈を渡邊が掬投で切り返す)
(右:河端祥也が清水元輝を小外刈で攻める)

全国中学大会の対戦ではここまでの2戦、渡邊・河端と1点ずつを取り合っていたが、この日は両チームともポイントゲッターが得点できずスコアは0-0。
チーム構成からいっても、この後どこで点を取るのか非常に計算が難しい、全く予断を許さない状況で試合は中堅戦へ。

中堅は、小野・田中嘉朗が右、大成・平田晃太郎が左のケンカ四つ。
田中は右内股、平田は左大外刈を中心に攻め合うが、お互いしっかりと捌いて試合の動く気配はなし。

引き分け濃厚かと思われた終盤、平田が思い切った左大外刈。右脚を引っ掛けられた田中だがこれを下がりながら巧く抜くと、平田は刈りを透かされる形となり大きく体勢を崩して転倒。すかさず田中胸を合わせてこれを決めれば「技有」。

09年全日本選抜少年柔道大会中学の部準決勝・田中嘉朗(小野中)-平田晃太郎(大成中)  09年全日本選抜少年柔道大会中学の部準決勝・田中嘉朗(小野中)-平田晃太郎(大成中)
(左:小野中・田中が場外際で「技有」を奪う)
(右:田中はすかさず縦四方固に移行)

そのまま縦四方固から後袈裟固と連絡する田中だが、これは平田が場外に逃れて「待て」。
試合時間の残りはほとんどなく、このまま田中が優勢勝ち。小野中学校が貴重な先制点を挙げた。

これで試合の流れを掴んだ小野中学校は副将・尾崎央達が鈴木孝洋を相手につけいる隙を与えず引き分け。
大将戦は183cm、110kgの巨漢中井勇輔が左外巻込で攻めに攻めまくり、安田圭吾を相手に反撃の暇を与えない。しっかりと引き分けて、全国大会初優勝を決めた。

09年全日本選抜少年柔道大会中学の部準決勝・尾崎央達(小野中)-鈴木孝洋(大成中) 09年全日本選抜少年柔道大会中学の部準決勝・中井勇輔(小野中)-安田圭吾(大成中)
(左:小野中・鈴木は堅い守りで危なげない試合)
(右:中井は払巻込を連発して相手に反撃の暇を与えず)

赴任3年目の小野中学校・菅野大輔監督は日体大出身、30歳の青年監督。
「優勝のチャンスはあるかな、と思っていた。対戦予定の強豪がインフルエンザで欠場など、運も見方してくれました」と冷静に語り「今日はポイントゲッターの河端が不調でしたが他の選手がカバーしてくれた。」とチーム力での勝利を強調した。

全国から強豪選手を集めることも珍しくない現在の中学柔道界にあって、菅野監督が「普通の市立中学校。たまたま今年はいい選手が集まっただけ」と語る小野中学校は異色の存在。

下校時刻は5時30分、冬場は4時45分までに下校しなければならない環境の中、稽古時間はそれぞれ2時間、1時間強。
これを週2回程度、夕方再集合しての稽古で補完。応援に駆けつける熱心なOB達と、「私自身が細かいことはできない。選手それぞれのいいところを伸ばして一本を狙わせる」菅野監督の指導方針が結実しての、うれしい全国初制覇となった。

最優秀選手賞には、決勝で貴重な一点を挙げた田中嘉朗(小野中学校)が選出された。

09年全日本選抜少年柔道大会中学の部最優秀選手・田中嘉朗(小野中)
(最優秀選手賞獲得の田中)

最優秀選手賞・田中選手のコメント
「自分の失点が原因で優勝できなかったことが多かったので、今日は自分が取って勝つと決意していました。決勝では、脚をよけたら相手が転んだという感じ。得意技は大外刈、内股です。石井慧選手のように、自分で努力して勝っていける選手になりたい。強くなって、一生柔道を続けられるようになるのが目標」

【成績優秀者】

優勝:小野中学校(兵庫)
準優勝:大成中学校(愛知)
第3位:国士舘中学校(東京)、静岡学園中学校(静岡)

最優秀選手賞:田中嘉朗(小野中学校)
優秀選手賞:鈴木孝洋(大成中学校)、宮川嘉軌(国士舘中学校)、浅賀慎太郎(静岡学園中学)

09年全日本選抜少年柔道大会中学の部優勝・小野中学校(兵庫) 09_MRZ_CD_2PZ_taisei.JPG
(左:優勝の小野中)
(左:優勝の大成中)


【準々決勝】

国士舘中(東京) 1-0 相原中(神奈川)

(先)横田雄斗○払腰△太田佳希
(次)江畑文夫×引分×宮下大和
(中)宮川嘉軌×引分×前野玲音
(副)乾晃輔×引分×砂田勇登
(大)吉良勝弥×引分×長友幹斉

小野中(兵庫) 4-0 SIS柔道クラブ(山口)

(先)岡田大希○優勢[有効]△中村亨太
(次)河端祥也○合技△中村文哉
(中)田中嘉朗○優勢[有効]△北岡宏樹
(副)尾崎央達×引分×畠添真祥
(大)中井勇輔○大外刈△近藤優勝

静岡学園中(静岡) ①-1 企救中(福岡)

(先)辻薫平×引分×村上寛幸
(次)浅賀慎太郎×引分×末永将洋
(中)佐野将大×引分×竹内信康
(副)佐藤和哉○合技△馬場圭祐
(大)大田和也△優勢[警告]○嶌田勝斗

大成中(愛知) 2-0 白光中(福岡)

(先)渡邊風吹×引分×元嶋一也
(次)清水元輝○大内刈△石橋徹也
(中)平田晃太郎×引分×堤武文
(副)鈴木孝洋×引分×樋口翔梧
(大)安田圭吾○内股△山下嶺

【準決勝】

小野中学校 1-0 国士舘中学校

(先)岡田大希○内股△横田雄斗
(次)河端祥也×引分×江畑文夫
(中)田中嘉朗×引分×宮川嘉軌
(副)尾崎央達×引分×乾晃輔
(大)中井勇輔×引分×吉良勝弥

大成中学校 2-0 静岡学園中学校

(先)渡邊風吹×引分×辻薫平
(次)清水元輝×引分×浅賀慎太郎
(中)平田晃太郎×引分×佐野将大
(副)鈴木孝洋○小外刈△佐藤和哉
(大)安田圭吾○払腰△大田和也

【決勝】

小野中学校 1-0 大成中学校

(先)岡田大希×引分×渡邊風吹
(次)河端祥也×引分×清水元輝
(中)田中嘉朗○優勢[技有]△平田晃太郎
(副)尾崎央達×引分×鈴木孝洋
(大)中井勇輔×引分×安田圭吾


■中学生女子の部 相原中(神奈川)が盤石の戦いで女子初の三冠達成

09年全日本選抜少年柔道大会中学女子の部決勝、芳田司(相原中)-富松智華(大成中)
(決勝、芳田(相原中)の払腰が見事に決まって「一本」)

決勝に進出したのは、全日本ジュニア57kg級2位、世界カデ選手権王者の田代未来を擁する相原中学校(神奈川)と、全国中学大会3位の大成中学校(愛知)。昨年と同じ顔あわせとなった。

相原中学校は圧倒的な優勝候補。初戦で五所川原第一中学校(青森)を3-0、準々決勝で誠心館道場(長野)を2-0で降すと、準決勝では全国中学大会3位の広陵中学校(奈良)と対戦。この試合も田代が僅か28秒、内股で一本勝ちして危なげなく決勝進出を決めた。

大成中学校は重量級の藤原恵美を軸にこちらも安定した試合ぶりを披露。渋谷教育学園渋谷中学校(東京)、北陵中学校(岡山)戦は藤原が寝技で一本勝ち、準決勝の淑徳中学校(東京)戦は中堅の月野眞那が上四方固で一本勝ちし、全て1-0、失点なしで決勝に進出した。

決勝戦。

先鋒戦、相原・芳田司は左、大成・富松智華は右のケンカ四つ。
開始から芳田が左内股、左小外刈と連発し早々に富松に「教育的指導」。
以後も左内股、左大内刈、釣手を上から絞っての左小外刈と芳田の技が止まらない。
芳田が左内股から左小内刈と繋いだ2分30秒、富松に「指導」。

直後、富松は右一本背負投から潰れて両膝をつく。機とみた芳田すかさず回り込んで左大外刈で膝裏を捉えると、そのまま一歩踏み込んで左払腰に連絡。最後は巻き込んでこれを決めれば奇麗に決まって「一本」。相原中が貴重な先制点を挙げた。

中堅戦は相原・田代未来が大成・月野眞那を圧倒。足技で崩して月野が伏せたところを脚三角で固め、めくって縦四方固と流れるような巧い手順で1分19秒一本勝ち。早くもチームの勝利を決めた。

09年全日本選抜少年柔道大会中学女子の部決勝、芳田司(相原中)-富松智華(大成中) 09年全日本選抜少年柔道大会中学女子の部決勝・田代未来(相原中)-月野眞那(大成中)
(左:相原中・芳田が足技の連続攻撃で攻め込む)
(右:田代が脚を三角に絡めて縦四方固を狙う)

大将戦は一矢報いようと大成・藤原恵美が相原・佐藤安里に右払巻込、右大外刈と攻め込み続けるが95kgの佐藤は容易に崩れず。藤原の袖釣込腰で佐藤が浮いたところで時間となり、2-0で相原中が連覇を決めた。

相原中は今年度、近代柔道杯・全国中学大会を制しており、本大会優勝で中学女子史上初の「三冠」を達成。この日も無失点で危ない場面はなし。絶対的エースの田代を中心に盤石の試合運びで強さをみせつけた。

最優秀選手賞には、全勝でチームを牽引した田代未来(相原中)が選ばれた。

09年全日本選抜少年柔道大会中学女子の部最優秀選手・田代未来(相原中)
(最優秀選手の田代)

相原中・駒方典彦監督のコメント
「田代という絶対的エースがいますが、彼女に頼らずに決勝は先鋒が頑張ってくれて、最初の二つで決めてくれた。これまでの大会では大将にプレッシャーを掛けることが多かったが、今大会は前が頑張ってくれて、安心して見ることができました。3年生にとって最後の大会、後輩たちが3冠達成させようと頑張ってくれたおかげだと思いました。」

■中学生女子の部

優勝:相原中学校(神奈川)
準優勝:大成中学校(愛知)
第3位:広陵中学校(奈良)、淑徳中学校(東京)

最優秀選手賞:田代未来(相原中学校)
優秀選手賞:藤原恵美(大成中学校)、松本千奈津(広陵中学校)、橋本朱未(淑徳中学校)

09年全日本選抜少年柔道大会中学女子の部優勝・相原中学校(神奈川) 09年全日本選抜少年柔道大会中学女子の部2位・大成中学校(愛知)

(左:優勝の相原中)
(左:準優勝の大成中)

【準々決勝】

相原中(神奈川)2-0 誠心館道場(長野)

(先)芳田司○内股△出口クリスタ
(中)田代未来○優勢[技有]△津金恵
(大)佐藤安里×引分×山田侑佳

広陵中(奈良) 1-0 企救中(福岡)

(先)松本千奈津×引分×能智亜衣美
(中)藤井美幸○横四方固△村上あゆみ
(大)堀歩未×引分×安枝香奈

淑徳中(東京)2-0 岩見沢中央柔道少年団(北海道)

(先)金子洋花×引分×玉置桃
(中)高澤眞優○袈裟固△藤嶋奈緒
(大)橋本朱未○大外刈△伊藤なごみ

大成中(愛知)1-0 北陵中(岡山)

(先)富松智華×引分×石本志織
(中)月野眞那×引分×千葉英里子
(大)藤原恵美○横四方固△岩崎遥香

【準決勝】

相原中学校 1-0 広陵中学校

(先)芳田司×引分×松本千奈津
(中)田代未来○内股△藤井美幸
(大)佐藤安里×引分×堀歩未

【準決勝】

大成中学校 1-0 淑徳中学校

(先)富松智華×引分×金子洋華
(中)月野眞那○上四方固△高澤眞優
(大)藤原恵美×引分×橋本朱未

【決勝】

相原中学校 2-0 大成中学校

(先)芳田司○払腰△富松智華
(中)田代未来○縦四方固△月野眞那
(大)佐藤安里×引分×藤原恵美

※eJudo携帯版「e柔道」9月21日掲載記事より転載・編集しています。

ドコモ版QRコード KDDI版QRコード
 docomo版QRコード    au版QRコード


→eJudoトップページに戻る
→「ニュース・トピックス」一覧に戻る

写真:K2PhotoClub 吉田敬児


supported by KAYAC 運営会社サイトポリシー  RSS copyright (c) 2005 ejudo all rights reserved.