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【全日本ジュニア体重別選手権レポート】④女子70kg級・78kg級・78kg超級

(09年9月30日)

eJudo携帯版 9月14日掲載記事より

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※eJudo携帯版「e柔道」9月14日掲載記事より転載・編集しています。

■70kg級・IH63kg級王者・馬場菜津美が同門対決を制す

09年全日本ジュニア柔道女子70kg級決勝・馬場菜津美-前田奈恵子
(馬場(左)と前田の決勝戦)

決勝に進出したのは前田奈恵子(埼玉栄高3年)と馬場菜津美(埼玉栄高3年)。ともに団体戦高校3冠獲得に貢献した2人がジュニア日本一の座を賭けて争うこととなった。

前田のヤマは田知本遥(東海大1年)との初戦。昨年この大会を制し世界ジュニアでも優勝している大本命との試合は本戦でお互いに「指導3」を取り合ったところで延長戦へと突入。残り5秒となったところで田知本が掛けた背負投がすっぽ抜け、これが偽装攻撃と判断されて「指導」。これで田知本は合計「指導4」となり(今大会から本戦の反則は延長戦に持ち越される)、前田の勝ちが決まった。
以降は結城久美子(敬愛高2年)を払腰「一本」、準決勝で原田美里(奈良育英高2年)を延長の末に払腰「技有」で勝利、決勝へと駒を進めた。

一方の馬場は2回戦で山本一葉(天理大1年)に腕挫腕固で一本勝ち、3回戦の浅井仁美(東海大2年)戦は僅差判定と苦戦したものの、準決勝の唐鎌千鶴(帝京大1年)には2分3秒に大外刈を決めて一本勝ち。インターハイ63kg級優勝の勢いを持ち込んで昨年に続く決勝進出を決めた。

決勝は左相四つ。
馬場は左払巻込、左内股巻込で攻め込み、前田がそれをいなし、潰して固技という展開。
やや前田に後の先の展開が多くなった47秒、前田に「指導1」。
以降、馬場は釣手で背中を叩いての左小内刈、奥襟をとっての左払巻込と技を繰り出すがどちらも姿勢の良い前田には通じず、前田の左大内刈も懐の深い馬場を崩すことは出来ず試合はやや膠着。

09年全日本ジュニア柔道女子70kg級決勝・馬場菜津美-前田奈恵子
(馬場(右)が内股巻込で攻める)

2分16秒両者に「指導」。以降、双方ともに決定的に相手を崩す技はなし。

序盤に先手を取り、わずかな差ながら「指導」で先行した馬場がジュニアチャンピオンの栄冠に輝いた。

【入賞者】

優勝:馬場菜津美(埼玉栄高3年)
準優勝:前田奈恵子(埼玉栄高3年)
第3位:松尾千香(松山東雲女子大1年)、川戸郁香(淑徳高3年)

09年全日本ジュニア柔道女子70kg級優勝・馬場菜津美
(優勝の馬場)

馬場菜津美選手のコメント
「前田さんには関東ジュニアでも負けており(僅差2-1)、全日本ジュニアの決勝でまたやろうと話していたので実現できてうれしい。高校生活通じて前田さんに勝ったのは初めて。 これまで3年間一緒にやってきたが卒業後は別々になるので、これが最後の試合。特に作戦はなく、勝ったら勝った、負けたら負けたでできることをやりきる試合をしようと思っていました。いつも初戦の出来が悪いんですが、今日は大会通じて積極的に攻めることができてそこは良かった。ただ、まだ一本取りきれていないのは不満です。70kg級のシニアでも頑張りたいので、体重を増やして力もつけていきたい。」

【準決勝】

前田奈恵子○GS技有△原田美里(奈良育英高2年)

馬場菜津美○大外刈△唐鎌千鶴(帝京大1年)

【3位決定戦】

松尾千香○縦四方固△唐鎌千鶴

川戸郁香○GS僅差2-1△長内香月(芳野中3年)

【決勝】

馬場菜津美○優勢[指導2]△前田奈恵子

■78kg級・緒方亜香里が高校王者の佐藤瑠香に完勝

09年全日本ジュニア柔道女子78kg級決勝・佐藤瑠香-緒方亜香里
(決勝戦、緒方の内股が決まり「技有」)

優勝候補2人が順当に勝ち上がり、決勝は佐藤瑠香(八幡工高3年)と緒方亜香里(筑波大1年)という昨年と同じ顔合わせ(昨年は佐藤が負傷で棄権)で争われることとなった。

今年の金鷲旗、インターハイで大活躍した佐藤は高校以下のこの階級では無敵。この日もその強さを存分に発揮し、2回戦で只野真梨枝(立命館大2年)を小内刈、3回戦は高校生の強豪菅原歩巴(埼玉栄高3年)を合技で一蹴すると、準決勝は下田美紗季(淑徳大1年)に大外刈で「技有」を奪われたが、これを落ち着いて崩上四方固と当たり前のように全試合一本勝ちを並べ、2年連続の決勝進出を決めた。

09年全日本ジュニア柔道女子78kg級2回戦・佐藤瑠加-只野真梨枝 09年全日本ジュニア柔道女子78kg級2回戦・佐藤瑠加-菅原歩巴
(左:佐藤は2回戦を小内刈「一本」で勝利)
(右:3回戦、佐藤が菅原から小外刈で「技有」を奪う)

一方の緒方もこの日は絶好調。2回戦で坂下福満(水口東高2年)に横四方固、3回戦は山下彩乃(山形中央高3年)を内股、準決勝は濱田尚里(山梨学院大1年)を内股とこちらもオール一本勝ちの好内容で決勝進出を決めた。

09年全日本ジュニア柔道女子78kg級2回戦・緒方亜香里-坂下福満 09年全日本ジュニア柔道女子78kg級準決勝・緒方亜香里-濱田尚里
(左:緒方は緒戦を横四方固で勝利)
(右:準決勝、緒方の内股が「一本」)

決勝は佐藤右、緒方左のケンカ四つ。
緒方は開始から釣手で背中を叩く勢いで奥襟を掴み、積極的な柔道。
佐藤は脇を差しての右内股で対抗するが緒方は前に出続け左小外刈を繰り出す。

緒方、奥襟を掴んだ28秒に思い切って左内股で跳ね上げて体を捨てれば佐藤耐えきれずこれに巻き込まれる。前傾した佐藤が頭から落ちたが緒方は技を継続してこれをめくり返し「技有」。

リードされた佐藤は42秒、50秒と釣手のみの内股を繰り出すが緒方はこれをしっかり潰して寝技に移行、ここでも主導権を握り佐藤に反撃のきっかけを与えない。

以降も緒方は終始奥襟を叩いて強気の柔道。
1分26秒、佐藤の朽木倒に緒方が一瞬崩れるが腹から落ちてポイントはなし。
1分50秒、緒方の払腰を潰した佐藤が襟を離さずに固技に持ち込むが緒方動ぜず「待て」。

2分1秒、佐藤が前に出てくるところに合わせて、左釣手で外から佐藤の背中を抱えた緒方が鋭い左小外刈。自身の釣手ごと抱えられる形になった佐藤は逃れることができずズルリと背中から落ち「技有」。

09年全日本ジュニア柔道女子78kg級決勝・佐藤瑠香-緒方亜香里
(緒方が小外刈「技有」で試合を決める)

これで勝負あり。佐藤有利の前評判を覆し、緒方が圧勝といっていい素晴らしい内容で連覇を飾った。

【入賞者】

優勝:緒方亜香里(筑波大1年)
準優勝:佐藤瑠加(八幡工高3年)
第3位:濱田尚里(山梨学院大1年)、下田美紗季(淑徳大1年)

09年全日本ジュニア柔道女子78kg級優勝・緒方亜香里
(優勝の緒方)

緒方亜香里選手のコメント
「バッチリです(笑)。佐藤選手には3回やって3回負けていて、ここで勝っておかないと世界には選んでもらえないので絶対に勝とうと思っていました。これまで判定負けが多かったので力の差はないと思っていました。これまでは釣手が伸びてしまっていたので、今日は引きつけてどんどん技を掛けることを意識しました。釣手を取るまでは強気でいけるようになったので、そのあとも強気で最後まで掛け切ることが今後の課題。現在74kgくらいしかないので、筋力アップ、パワーアップも課題だと思っています」

【準決勝】

佐藤瑠加○崩上四方固△下田美紗季

緒方亜香里○内股△濱田尚里

【3位決定戦】

濱田尚里○横四方固△渡辺百合子(帝京高3年)

下田美紗季○優勢[技有]△山本彩乃(山形中央高3年)

【決勝】

緒方亜香里○合技△佐藤瑠香

■78kg超級・山部佳苗が安定した柔道で連覇

09年全日本ジュニア柔道女子78kg超級決勝・山部佳苗-土屋文香
(山部(右)-土屋の決勝戦)

決勝に進出したのは山部佳苗(山梨学院大1年)と土屋文香(東海大1年)

連覇を狙う山部は2回戦で梅田弥生(国士舘大1年)を上四方固、3回戦で工藤真弓(五所川原農林高3年)を小外刈、準決勝の町純香(西京高3年)を上四方固と堅実な内容のオール一本勝ちで決勝に進出。

09年全日本ジュニア柔道78kg超級2回戦・山部佳苗-梅田弥生
(2回戦、山部は小外刈で相手を崩して寝技へ移行)

対する土屋はダークホース的存在。2回戦で麻丘優子(近畿大2年)を崩上四方固、3回戦でインターハイ2位の井上愛美(新田高2年)を小外刈と一本勝ちで連勝すると準決勝では山本恭奈(桜丘高3年)に小外刈で「技有」優勢としっかりとポイントを奪って勝利。烏帽子美久(埼玉栄高3年)の敗退で本命不在となったブロックを確実に勝ち上がって決勝の舞台を踏むこととなった。

決勝は山部右、土屋左のケンカ四つ。

釣手側に相手を振りながらの土屋の左内股で始まったこの試合、山部の右体落に右小外刈、土屋の左内股に左小外刈と互いによく攻め合う展開だったが、1分過ぎから山部が先手を取るようになる。
場外際で左体落、左内股を連発。投げる可能性は少ないが先、先と連続して掛け続ける山部の勢いに土屋がやや守勢となった1分20秒、土屋に最初の「指導」が与えられる。

09年全日本ジュニア柔道女子78kg超級決勝・山部佳苗-土屋文香
(山部(左)が右体落を連発して攻勢に出る)

リードした山部は時を逃さず左内股、左大内刈、左体落と技を連発。1分50秒には左大内刈に下がる相手を場外まで追いかけて攻勢に出る。

山部が釣手を押し込むように片手の内股で土屋の体勢を崩した直後の3分1秒、土屋に決定的な「指導2」。

後のない土屋は攻勢に出、3分27秒には袖釣込腰で山部を大きく崩す。やや相手を見てしまった山部に3分57秒「指導1」が与えられるが残り時間は3秒で土屋万事休す。そのまま試合終了となり、山部が連覇を達成した。

昨年はダークホース的存在から決勝で大本命・田知本愛(東海大3年)を内股透で破って優勝。所謂「ビックリ技」での優勝に本人も半信半疑の感があったようだが、そのジュニア制覇をきっかけに強化入りし国際大会等にも出場。その経験が地力の強さを引き出し、連覇という結果に結びついた。

3位には山本恭奈(桜丘高3年)、町純香(西京高3年)と高校生2人が入賞した。

優勝候補と目されたインターハイ王者・烏帽子美久(埼玉栄高3年)は、3回戦で山本恭奈に小外掛で一本負け。8月下旬にインフルエンザに懸り1週間稽古を休んだが、「そこで狂った感覚が戻らず、今日の出場はきつかった」(本松好正監督)とのこと。
狂った歯車を戻せないまま、3位決定戦では町純香に右小外刈で投げられた際に足首を負傷。立ち上がりはしたが再開直後の大内刈で一本負けし、ジュニア初入賞はならなかった。

09年全日本ジュニア柔道3回戦・山本恭奈-烏帽子美久
(優勝候補の一角、烏帽子は3回戦で敗退)

【入賞者】

優勝:山部佳苗(山梨学院大1年)
準優勝:土屋文香(東海大1年)
第3位:山本恭奈(桜丘高1年)、町純香(西京高3年)

09年全日本ジュニア柔道女子78kg超級決勝・山部佳苗
(優勝の山部)

山部佳苗選手のコメント
「(連覇への)プレッシャーはなかった。勝たなくては、とは思っておらず、一戦一戦しっかりやれば結果は出るという自信はあった。調子も良かった。以前は単発で技を掛けることが多かったが、大学に入って足技から繋いでいけるようになった。決勝の相手には昨年30秒くらいで勝っている。攻め続けようと思ったが、最後に「指導」を貰ったのは情けない。これからも頑張ります」

【準決勝】

山部佳苗○上四方固△町純香

土屋文香>○優勢[技有]△山本恭奈

【3位決定戦】

山本恭奈○大内刈△後藤美和(阿蘇高3年)

町純香○大内刈△烏帽子美久(埼玉栄高3年

【決勝】

山部佳苗○優勢[指導2]△土屋文香

※eJudo携帯版「e柔道」9月14日掲載記事より転載・編集しています。

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写真:K2PhotoClub 國井敬児


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