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【全国小学生学年別柔道大会レポート】①小学6年生男子50kg超級・50kg級

(09年9月17日)
eJudo携帯版 8月24日掲載記事より

5,6年生の男女それぞれ体重別2階級で日本一を争う第6回全国小学生学年別柔道大会は23日、松本市総合体育館で行われた。

心身ともに成長期に入るこの世代は数ヶ月で実力が大きく変動する。

それを示すように予選リーグ第1試合で、川脇翼(小学6年男子50kg超級)、鍋倉那美(小学6年生女子45kg級)、森下北斗(小学6年生男子45kg級)と昨年王者の4人のうち3人が早くも敗れるという波乱の幕開けとなった。

伸び盛りの選手が揃うこの大会、各階級の様子を決勝戦を中心にレポートしたい。

■6年男子50kg超級・全少王者の太田(岩舟柔道会)が優勝

09年全国小学生学年別柔道大会6年生50kg超級決勝・太田彪雅―竹村昴大
(太田(右)と竹村の決勝戦)

決勝に進出したのは5月の全国少年大会個人戦王者・太田彪雅(栃木・岩舟柔道会)と竹村昴大(広島・有朋柔道塾)。

優勝候補筆頭の太田は苦戦の連続を制しての決勝進出。

予選リーグではノーマークの山崎壱盛(岡山・磐梨武道館)に苦戦し僅差勝ち、決勝トーナメント1回戦では自身が全国少年大会での対戦相手の中で「一番強かった」と評していた菊池大史芽(青森・剛柔舘藤田道場)に先手を許し続ける展開だったが残り20秒で菊池に偽装攻撃の「指導」が与えられ僅差(3-0)勝ち。

準決勝ではライバルの1人島田陸(千葉・柴崎柔道クラブ)の組み手のうまさに嵌り頭を下げさせられる苦しい展開。序盤から中盤まで攻めに攻められたが、残り17秒に鋭い右内股巻込で島田を腹から落としあわや「有効」の場面を作る。この技の攻勢点が効き、僅差2-1で苦しい試合を乗り切り決勝進出を決めた。

一方の竹村はこの日の台風の目。

予選リーグで有力選手の1人である稲山怜央(東京・春日柔道クラブ)に小外掛で一本勝ちすると、決勝トーナメント1回戦では08年全国少年大会5年生の部王者山田伊織(岐阜・羽島柔道少年団)に豪快な大外刈で一本勝ち。この勝利で一気に会場の注目を集めた準々決勝では昨年のこの大会王者の川脇翼(愛媛・宇和柔道会)から鋭い小外掛で「有効」を奪い優勢勝ち、準決勝では今年度全国少年大会2位の大賀興一(茨城・力善柔道クラブ)に一歩も引かずに前に出続け、左払巻込で相手を横転させるとそのまま後袈裟固で一本勝ち。優勝候補を次々に破っての決勝進出となった。

09年全国小学生学年別柔道大会6年生50kg超級準決勝・竹村昴大
(準決勝、竹村が大賀(力善柔道クラブ)を後袈裟固に仕留める)

決勝は太田が右、竹村が左のケンカ四つ。

竹村の思い切りのいい左内股で始まったこの試合だが、20秒過ぎに太田が右払腰。これを竹村が受け止めたところから太田が払巻込に体を捨てれば竹村横転し「有効」。

その後も太田が右内股、払腰の連続攻撃で攻勢に出る。
1分10秒すぎ、奮起した竹村が左大内刈。そこから一気に前に出たが、太田は下がりながら回り込んで右小外刈をあわせ再び「有効」を奪取。

09年全国小学生学年別柔道大会6年生50kg超級決勝・太田彪雅―竹村昴大 09年全国小学生学年別柔道大会6年生50kg超級決勝・太田彪雅―竹村昴大
(左:太田の右払巻込が「有効」)
(右:太田が右小外刈を合わせて再び「有効」を奪う)

太田は最後まで払腰、外巻込と攻め続けて試合終了。全国少年大会に続く個人2冠を達成した。

竹村は先手を取りたい展開だったが、太田得意の巻込の独特の間合いに嵌ってしまったことが悔やまれる。掛け潰れる、と相手が思う体勢からの強烈な巻込は全国少年大会以降何度も太田のピンチを救ってきた得意技だが、初対戦の竹村は対応が遅れてしまった。

一方、5月の全国少年大会で優勝した太田は、各選手に研究されたこともあり苦戦が続いたが、大会以降、白鴎大足利高や足利第一中など高校・中学への出稽古で腕を磨いたという地力の強さでこれを乗り切り、堂々の優勝を飾った。
 
09年全国小学生学年別柔道大会6年男子50kg超級優勝・太田彪雅
(優勝の太田)

全国少年大会に続いてのビッグタイトルの獲得に太田は「個人の代表選手で争うこの大会が本当の全国大会だと思っていたので、優勝できてうれしい。どの選手も県で1位の選手なのできつかった。」とホッとした表情。

苦戦の続いた勝ち上がりには「自分がどうというよりも、相手が強かったということだと思う。」と語り、「先生からは気持ちで戦うようにと繰り返し言われ、とにかく気持ちで勝つことを意識しました」と試合を振り返った。

夢はオリンピックでの金メダルと語る大器。

次の目標は「全国中学大会の出場」とのこと。地元栃木の足利第一中に進学するという逸材に来年以降も注目だ。

【入賞者】

優勝:太田彪雅(栃木・岩舟柔道会)
準優勝:竹村昴大(広島・有朋柔道塾)
第3位:大賀興一(茨城・力善柔道クラブ)、島田陸(千葉・柴崎柔道クラブ)

【決勝トーナメント1回戦】 

川脇翼(愛媛・宇和柔道会)○上四方固△橋本涼太(滋賀・石山塾)

竹村昴大(広島・有朋柔道塾)○大外刈△山田伊織(岐阜・羽島柔道少年団)

小笠原雅也(静岡・藤枝柔道倶楽部)○優勢[注意]△岩本浩(神奈川・長澤武道館)

大賀興一(茨城・力善柔道クラブ)○優勢[僅差3-0]△荒崎ジュリオ(福井・越前市柔道スポ少)

太田彪雅(栃木・岩舟柔道会)○優勢[僅差3-0]△菊池大史芽(青森・剛柔館藤田道場)

片岡将太郎(高知・和田道場)○優勢[僅差3-0]△横山正尭(愛知・大石道場)

前濱忠大(兵庫・稲美創武館)○縦四方固△佐々木健友(秋田・雄和柔道クラブ)

島田陸(千葉・柴崎柔道クラブ)○大外刈△大西健介(島根・江津防犯少年柔道教室)

【準々決勝】

竹村昴大○優勢[有効]△川脇翼

大賀興一○崩上四方固△小笠原雅也

太田彪雅○優勢[有効]△片岡将太郎

島田陸○優勢[有効]△前濱忠大

【準決勝】

竹村昴大○後袈裟固△大賀興一

太田彪雅○優勢[僅差2-1]△島田陸

【決勝】

太田彪雅○優勢[有効]△竹村昴大


■6年男子50kg級・古賀颯人(古賀塾)が初の個人全国王者に

09年全国小学生学年別大会男子50kg級決勝・古賀颯人-立川新
(古賀(右)と立川の決勝は厳しい組み手争いが続く)

決勝に進んだのは立川新(愛媛・宇摩柔道会)と古賀颯人(神奈川・古賀塾)。

古賀は決勝トーナメント1回戦で、前評判の高かった鈴木涼介(愛知・羽田野道場)を激戦の末僅差2-1で降して波に乗ると準々決勝で昨年3位の赤江一希(群馬・佐藤道場)を再び僅差2-1、準決勝で昨年2位の竹下将樹(宮崎・芦塚柔道場)から「技有」優勢勝ちと次々に強豪を破り、厳しいブロックを勝ち上がっての決勝進出。

一方の立川も優勝候補の一角として前評判は高かった。予選リーグから準々決勝までの4試合を全て僅差でしぶとく勝ち抜けると準決勝は強豪・可部道場の佐藤友哉から大内刈で一本勝ち。勢いに乗って決勝を迎えた。

決勝は立川左、古賀は右のケンカ四つ。

激しい釣手の攻防。古賀は上から横襟を叩き組際の右内股、対抗した立川は下から応じて腰を抱き寄せて左大腰を狙う、という展開が続く試合となった。

16秒、立川が左体落、大腰と攻め込むが不発。
40秒、体勢を崩して両膝をついた立川に対し古賀は両袖を握ってこれをめくり回すが、ポイントとは認められず。

09年全国小学生学年別大会男子50kg級決勝・古賀颯人-立川新
(潰れた立川を古賀がめくり回すがポイントには至らず)

両者とも組み手が巧く、危機察知能力も高いため決定的な場面はなかなか訪れない。
釣手で膠着しては勝負がつかないとみた両者、先に釣手で袖を抑える展開の奪い合いとなり、両袖からの袖釣込腰、帯を握っての大内刈、内股と手順を飛ばしての技の応酬も見せるが決定的な場面はなし。

最後は、カメの立川の後ろについた古賀が真裏にめくろうとし、それに合わせて立ち上がった立川が振り向きながら古賀を背中から落とすが、これは固技からの流れということでポイントにはならず。決着は判定にゆだねられた。

どちらが勝ってもおかしくない非常に難しい試合だったが旗は3本とも古賀に揃い、古賀が初の全国大会個人戦優勝を飾った。

09年全国小学生学年別柔道大会6年男子50kg級優勝・古賀颯人
(優勝の古賀選手と父親の古賀稔彦氏)

古賀颯人選手のコメント
「うれしい。優勝は「できる」というより「したい」という気持ちだった。父(古賀稔彦氏)からは決勝前に「最後だからとにかく気持ちが大事。前に出て勝負しろ」とアドバイスを受けた。その点は全体を通して100%出来たと思います。これからはちゃんと組んで一本取れる柔道を目指したい。将来は穴井選手や井上選手のようになりたい。(古賀稔彦は?との問いに)も、です。」

古賀稔彦・古賀塾塾長のコメント
「風邪で体調が悪かったのだが、よくがんばったと思います。気持ちが弱くなる部分があるので、試合ではそこだけを注意しました。その点は今日非常によく出来たと思います。気持ちが強く持てるようになったのは、6年生になって成長した部分だと思います。」

【入賞者】

優勝:古賀颯人(神奈川・古賀塾)
準優勝:立川新(愛媛・宇摩柔道会)
第3位:佐藤友哉(広島・可部道場)、竹下将樹(宮崎県・芦塚柔道場)

【決勝トーナメント1回戦】

立川新(愛媛・宇摩柔道会)○優勢[僅差3-0]△杉本大虎(熊本・牛深錬成館)

樋口裕大(大阪・ミキハウス柔道教室)○一本背負投△羽柴敦樹(長野・東御市東部柔道教室)

佐藤友哉(広島・可部道場)○優勢[僅差3-0]△長尾崇文(香川・山田柔道スポ少)

小橋川元輝(沖縄・糸満署少年柔道クラブ)○内股△市原隆太(岐阜・岐阜西柔道クラブ)

竹下将樹(宮崎・芦塚柔道場)○優勢[有効]森田将矢(山口・下関警察柔道スポ少)

平田直樹(東京・春日柔道クラブ)○崩上四方固△内村光暉(鹿児島・光武館柔道場)

赤江一希(群馬・佐藤道場)○優勢[僅差3-0]△小林耀(長野・東御市東部柔道教室)

古賀颯人(神奈川・古賀塾)○優勢[僅差2-1]△鈴木涼介(愛知・羽多野道場)

【準々決勝】

立川新○優勢[僅差3-0]△樋口裕大

佐藤友哉○背負投△小橋川元輝

竹下将樹○優勢[僅差3-0]△平田直樹

古賀颯人○優勢[僅差2-1]△鈴木涼介

【準決勝】

立川新○大内刈△佐藤友哉

古賀颯人○優勢[技有]△竹下将樹

【決勝】

古賀颯人○優勢[僅差3-0]△立川新

※eJudo携帯版「e柔道」8月24日掲載記事より転載・編集しています。

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写真:K2PhotoClub 國井敬児


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