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講道館杯全日本体重別選手権結果詳細・81kg級~100kg超級

(2008年11月19日)

eJudo携帯版 11月17日掲載記事より

平成20年度講道館杯全日本体重別選手権大会は最終日の16日、千葉ポートアリーナで男子7階級が行われ100kg級では穴井隆将(天理大職)が優勝した。
有力選手では60kg級の平岡拓晃(了徳寺学園)、100kg超級の高井洋平(旭化成)らが欠場した。
北京五輪組では泉浩(旭化成)が階級を上げて100kg級に出場したが精彩を欠いた柔道で3回戦敗退。同じく階級を90kg級に上げた小野卓志(了徳寺学園)は順調にプールファイナル進出したが新鋭吉田優也(東海大1年)に背負投で技有を奪われ敗退している。


■81kg級・ベテラン塘内が加藤を退ける■

優勝:塘内将彦(旭化成)
準優勝:加藤博剛(千葉県警)
第3位:高松正裕(旭化成)・河原正太(京葉ガス)

【決勝】
塘内将彦○ 内股(4:50) △加藤博剛

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(写真・決勝戦、塘内は一旦両足をつきながらも内股で投げきり「一本」)

決勝の顔あわせはこの日絶好調に近い出来で一本勝ちを量産してきたベテラン塘内と、北京五輪後この階級一番手と目されている寝業師・加藤。

塘内右、加藤左のケンカ四つ。序盤は厳しい組み手争いが続くが、得意の寝技で加藤が攻める。塘内の内股を潰した2分50秒からは50秒近く加藤が寝技で攻め続けるが塘内足を絡んで辛くも防御。
終了間際の4分50秒、塘内思い切って内股。加藤はこれを股の中で回して防御しようとするが、塘内は一旦両足をつきながらもさらに足を挙げなおして内股を継続。体を捨てて投げきると加藤大きく回転して「一本」。塘内が2年ぶり3度目の講道館杯優勝を飾った。

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(写真・優勝の塘内)

試合後、「一戦一戦、後がない、何が何でも勝つんだという気持ちで畳に上がった」と語った塘内。一本勝ちを連発した好内容での優勝にも「いいところを持ってからの攻めが遅い。」と反省を口にし、「まだまだ若い選手には負けない気持ちを持っているので頑張りたい」と締めくくった。

3位には高松正裕、河原正太とこれもベテランの2人が入賞。

面白い活躍を見せたのが北野裕一(國學院栃木高3年)と中井貴裕(大成高3年)の高校生2人。
インターハイ王者北野は初戦で山邉雄己(筑波大学1年)を下すと、3回戦では優勝候補筆頭の加藤博剛を相手に帯取返しでポイント奪取。敗者復活戦では世界ジュニア代表の海老泰博(東海大2年)に指導2で競り勝って敗復最終戦に進む活躍を見せた。
中井は3回戦で法兼真(綜合警備保障)、4回戦で吉永慎也(新日本製鐵)と優勝候補2人を食い、プールファイナルまで駒を進めた。
中井のセンス、北野の地力ともに今後が非常に楽しみだ。

優勝候補の一角だった谷口徹(旭化成)は3回戦で吉永慎也にGS僅差2-1で敗退。この階級の第一人者に駆け上がる大チャンスを逸した。

【プールファイナル】

加藤博剛○ 有効(裏投)優勢 △河原正太
塘内将彦○ 内股 △中井貴裕(大成高3年)

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(3位決定戦、高松が中井を破る)

【敗者復活最終戦】

武藤力也○ 優勢[指導2] △吉永慎也(新日本製鐵)
高松正裕○ 体落 △北野裕一(國學院栃木高3年)

【3位決定戦】

河原正太○ 大腰(2:25) △武藤力也
高松正裕○ 後腰(2:03) △中井貴裕


■90kg級・西山将士が初優勝■

優勝:西山将士(新日本製鐵)
準優勝:吉田優也(東海大1年)
第3位:増渕樹(旭化成)、矢嵜雄大(了徳寺学園)

【決勝】
西山将士○ GS崩上四方固(2:10) △吉田優也

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(写真・西山が吉田を崩上四方固に仕留める)

3回戦で優勝候補筆頭の増渕樹を「指導2」、プールファイナルで矢嵜雄大をこれも「指導2」で完封して決勝進出の西山と、世界ジュニア代表で将来この階級を背負って立つと目される逸材の吉田優也の対戦。
西山左、吉田右のケンカ四つ。序盤は一進一退の攻防が続き吉田の内股で西山が浮く場面もあったが、西山が奥襟を叩くと吉田は止まってしまい技が出ない。これに気づいたか西山が積極的に奥襟を持ち徐々に優勢に。3分42秒には西山が足技からつないで内股と攻め立て、吉田に「指導1」。以後も西山が小内刈等で攻め、吉田は本戦終了間際に腰車を放つが西山余裕を持ってこれを受けとめる。
試合はゴールデンスコアに突入。1分45秒、掛けつぶれた吉田を西山が三角返しで返そうと試みたところ、吉田が不用意な対応で立ち上がろうとしてしまう。西山がこの機を逃さずうまく制して返し崩上四方固。がっちりと抑え切って講道館杯初優勝を決めた。

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(90kg級優勝の西山)

「優勝を目標にやってきたので嬉しい。(支えてくれた)みんなに感謝したい」と優勝インタビューに臨んだ西山。これまで100kg級、90kg級と階級をまたいで出場してきたが今後の90kg級固定参戦を表明し、代表争いへの意欲を見せた。

一方の吉田はプールファイナルで北京五輪81kg級代表の小野卓志(了徳寺学園)を背負投で担ぎ「技有」を奪うなど快調な勝ちあがりを見せたが、決勝で西山に組みとめられるとほとんど技が出ないまま悪い展開に飲み込まれ、今後に課題を残した。
その小野は入賞はならなかったものの、初戦を内股「一本」で勝ちあがると以後も強気の柔道を披露。3回戦では入賞候補の今井敏博(綜合警備保障)を朽木倒「一本」に仕留めるなどこの階級で十分やっていけることはアピールできる内容だった。
優勝候補筆頭の増渕は西山に競り負けまたもやこの階級で抜け出すチャンスを逸した。敗者復活戦では一本を連発し3位を確保。嘉納杯は選出が確実でひとまず代表戦線からの脱落は避けられた格好。


この階級で台風の目となったのは穴井航史(東海大相模高3年)。昨年の学生王者森田晃弘(桐蔭横浜大学)を背負投「一本」で下し場内を沸かすと、2回戦はこの大会4連覇中の斉藤制剛(旭化成)から技有をリード。残り数秒で焦る斉藤から一本背負投で今度は見事な「一本」をもぎ取る大殊勲で大いに大会を盛り上げた。3回戦で先輩の吉田優也に敗退、入賞はならなかったが、高校3冠、人材豊富な今年度の東海大相模をまとめあげた主将の意地を見せた。

3位には、ベテランの矢嵜雄大もしぶとく入賞。代表戦線への生き残りをアピールした。

【プールファイナル】

西山将士○ 優勢(指導2) △矢嵜雄大
吉田優也○ 技有(一本背負投)△ 小野卓志(了徳寺学園)

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(写真・吉田優也が小野卓志を深々と担いで「技有」)

【敗者復活最終戦】

増渕樹○ 合技 △池田賢生(日本大1年)
山本宣秀(明治大4年)○ 大外刈 △齋藤俊(新日本製鐵)

【3位決定戦】

増渕樹○有効(一本背負投)△小野卓志
矢嵜雄大○GS掬投(0:56)△山本宣秀

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(写真・3位決定戦、矢嵜が豪快な掬投)


■100kg級・穴井が好内容で優勝■

優勝:穴井隆将(天理大職)
準優勝:高橋達矢(東海大4年)
第3位:猪又秀和(セコム上信越)、野田嘉明(福岡大4年)

【決勝】
穴井隆将○ 内股透(1:58) △高橋達矢

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(写真・決勝、穴井が内股透で見事な一本勝ち)

大本命の穴井と、混戦のブロックを勝ちあがってきた今年度学生体重別2位の高橋との対戦。
穴井左、高橋右のケンカ四つ。高橋は引き手を取られるのを嫌い、肩を遠ざけての守勢。穴井は圧力を掛けてこれを取りに行き50秒、十分な組み手を作ったと思われたが高橋の背負投で展開を切られ「待て」。
以後も高橋は徹底して引き手を持たせないが、穴井が手のひらを広げて「取りに来い」と誘いアピール。直後の1分33秒、高橋に「取り合わない」反則で「指導1」。
苦しくなった高橋、思い切って内股に行くがこれを止めた穴井、逆に切り返しての内股。これが内股透の理合で見事に決まり、1分53秒穴井の一本勝ちとなった。

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(写真・100kg級優勝の穴井)

「昨日、妹(78kg級穴井さやか)が優勝したので自分も負けるわけにはいかないと思った」と笑顔の穴井。内容も問われる中、一本勝ちを並べての見事な優勝にも「序盤は落ち着きすぎて攻めも遅く、組み手も中途半端だった。」と自己評価は「50点」。とはいえしっかりノルマをこなした穴井、100kg級の第一人者としての位置はしっかり確保した格好だ。

3位には猪又秀和、野田嘉明(福岡大学4年)が入賞した。

階級を上げて参戦した泉浩は全く精彩を欠いた。初戦の北見剛(東海大4年)戦ではGSの末の僅差判定勝利。2回戦は合技で勝利したものの猪又秀和との3回戦はGSの末、相手の技を裏投に取ろうとしたが及ばず小外刈で背中をつかされ敗退。初戦もどちらが勝ってもおかしくない内容で準備不足は明らか。この階級で国際大会に出るという意志は全く見えず、出場すること自体に疑問符がつく出来だった。

若手で気を吐いたのは藤原浩司(長崎東高)。初戦で高橋達矢に「指導2」で敗退したものの敗者復活戦では優勝候補の一角出口雄樹(旭化成)に裏投で勝利するなど一本勝ちを2つならべて敗者復活最終戦まで進出した。同学年のインターハイ王者高木海帆は2回戦でその出口に敗退しており、藤原が可能性を見せた格好。
昨年嘉納杯国際で優勝し注目を浴びた小林大輔は初戦で長谷川賢(山梨学院大4年)に敗退した。

【プールファイナル】

高橋達矢○ 大内刈(0:29) △本郷光道((株)平成)
穴井隆将○ 縦四方固(2:59) △猪又秀和

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(写真・穴井が猪又から技有を奪う)

【敗者復活最終戦】

後小路裕朗(福岡県警察)○ 掬投(1:02) △藤原浩司(長崎東高3年)
野田嘉明(福岡大4年)○ 技有(背負投)優勢 △金子亮平(埼玉栄高3年)

【3位決定戦】
野田嘉明○ GS技有(内股 ) △本郷光道
猪又秀和○ GS内股(2:26) △後小路裕朗


■100kg超級・ダークホース加藤光将が初優勝■

優勝:加藤光将(愛知県警察)
準優勝:佐藤武尊(了徳寺学園)
第3位:村上和幸(綜合警備保障)、立山広喜(日本中央競馬会)

【決勝】
加藤光将○横四方固(3:34)△佐藤武尊

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(写真・決勝、加藤が佐藤の支釣込足に合わせて朽木倒))

優勝候補筆頭の高井洋平(旭化成)が欠場、片渕慎弥(日本中央競馬会)、生田秀和(綜合警備保障)ら強化Bクラスの強豪が次々倒れる大荒れの展開の中、警察チャンピオンの加藤と、佐藤武尊が決勝に勝ちあがった。

決勝は加藤右、佐藤左のケンカ四つ。お互いがっちり組みながらも、引き手と奥襟という最もいい形にこだわる組み手争いが続きやや膠着。
1分10秒、佐藤の支釣込足に合わせる形で加藤がタイミング良く朽木倒。これが決まりまず加藤に「有効」。
3分20秒、佐藤が浮技で体を捨てたところを、方向を変えながら一回転した加藤が上手く寝技に連繋。横四方固でがっちり抑えて講道館杯初優勝を飾った。

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(写真・100kg超級優勝の加藤)

試合後は「組み合わせ云々ではなくどこに入っても厳しい戦いを覚悟していた。警察代表、愛知県警代表として負けられないと思って頑張りました。」とコメント。国際試合派遣の可能性にについて問われると「外国人とはやったことがないので、もしそうなれば嬉しいですね」と謙虚に語った。

片渕慎弥は2回戦で上杉亮太(国士舘高校3年)を内股、3回戦で石井竜太(東海大3年)を小外掛と一本を並べ順調だったが、高橋和彦(新日本製鐵)の思いきった払巻込で1回転してしまい敗退。
生田秀和は3回戦で新鋭上川大樹を問題にせず大外刈で一本勝ちしたが、プールファイナルで加藤光将と対戦した際に肘を脱臼。そのまま抑え込まれて「参った」で試合をあきらめ3位決定戦も辞退。序盤を見る限り昨年以来の好調を維持しており、勝ち続ける以外に国際大会派遣は苦しい立場を考えればなんとも不運な敗戦となった。

立山広喜は3回戦で加藤光将の裏投沈み万事急すと思われたが敗者復活で息を吹き返し、最後は大学同期の高橋和彦に小外掛で勝利するなど一本を3つ並べて3位入賞。嘉納杯選出に望みを残した。

大器と期待された上川大樹(明治大1年)は初戦を七戸龍(福岡大2年)に一本勝ち。2回戦は木村純(旭化成)から送足払「技有」で勝ちぬけたが生田秀和にはほとんど何もできず立て続けに投げられ一本負け。前襟を持ち、オーソドックスな技のみで勝ち抜くそのスケールの大きい柔道の大器ぶりは明らかだが今回は結果が伴わなかった形。少しでも早くシニア国際大会の舞台を踏ませたい逸材だけに残念な結果となった。

【プールファイナル】
加藤光将 ○肩固(1:06) △生田秀和(綜合警備保障)
佐藤武尊 ○小外掛(2:44) △高橋和彦(新日本製鐵)

【敗者復活最終戦】

村上和幸○ 大内刈(2:44) △片渕慎弥(日本中央競馬会)
立山広喜○ 支釣込足(0:38) △市川裕治(京葉ガス)

【3位決定戦】
村上和幸○ 不戦勝 △生田秀和
立山広喜○ 小外掛 △高橋和彦

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(写真・3位決定戦、立山が小外掛で一本勝ち)


写真:K2PhotoClub 國井敬児

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