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前田光世 世界柔道武者修行

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グレイシー柔術の始祖前田光世の柔道人生を描いた伝記

著者: 丸島隆雄
対象者: 全ての柔道家

出版社: 島津書房
出版年: 1997年
ページ数: 309
定価: ¥2,850 + 税

Book Review
1993年のUFC大会以降、総合格闘技の世界でグレイシー家が活躍しだし、グレイシー柔術の始祖前田光世が脚光を浴びはじめた。その後、前田は伝説化していったが、本書は、あくまで史実としての前田光世を描こうとしたものである。

前田は1878年生まれ。早稲田中学(現高校)で柔道を始め、その後頭角を現し、1904年講道館四天王の一人富田常次郎と共に、柔道普及のために渡米する。その後、欧米や中南米諸国で他流試合を重ね無敵を誇った。

武道であるからには、実際に強くなくてはならず、海外で柔道普及を試みるには、強さの証明が一番の近道であった。日本では、他流試合の興行に出る前田を非難する向きもあったが、最終的には死後に講道館から七段を追贈され、柔道普及における功績が認められている。

後半生はブラジルでアマゾン開拓に情熱を燃やすが、その当時ガスタオン・グレイシー(エリオの父、ヒクソン、ホイスの祖父)と知り合い、ガスタオンの長男カルロスを指導し始める。カルロスの弟エリオは、その後寝技技術を洗練させていき、グレイシー柔術を体系化していった。

生前前田は、自らの実戦体験から、柔道の試合にも、元々柔道(柔術)にあった当て身技(打撃技)を認めるべきと主張していたのは興味深い。現在総合格闘技が空前のブームであるが、柔道家前田光世がルーツの一つである総合格闘技に、前田より約一世紀後の世代の柔道家達が挑むという構図は面白い。

投稿者: 運営者

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